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第十四話 ムラサキ その二
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通路を抜けると辺りの様子は一変した。部屋自体が薄いピンク色の石で造られていたのだった。
「奥に誰かいますね。気配は一人だけです」
しゃべり声は広間に反響して何人もが話しているように聞こえた。
「隠れるつもりは無いみたいですね。隠れるなら小鬼を引きずった跡は残す訳ないか」
「腕に自信があるか、馬鹿かな。罠でも有るかだな」
「時間稼ぎをされるのは不味いな。あいつだったら、めんどくさいぞ」
昔、戦った事を思い出したのかノイは珍しく渋い面をした。
かっては地下都市の住人達の喉を、潤していた水を溜めていた場所だったのだろう幾つもの楕円形の堀が有り、水の出るところはローマ様式を想像させる彫刻が施されいる。
「ノイは様、ここの部屋は水の飲み場だったのですか?」
「まあ、近いかな。下手の方は身分の低い者が体を洗ったりしてた。勿論、飲み水とは分けて使っていたがな」
更に部屋の奥に進むと大きかった楕円の堀は徐々に小さくなっていく。
奥に行くほど彫像は精緻を極めた物になっていった。水の出る場所はライオンに似た猛獣が牙を向いた彫刻が施され、堀の縁にもブドウの木をあしらったものが施されている。
奥からの声もはっきりと聞き取れる様になったが意味が解らなかった。
「足らない、たらなーい。なあ、足らない」
「なあ、たらないよなあ お前もそう思うだろう」
「ああそうさ足らないいい。全然だ溢れるぐらい欲しい」
「溺れるくらいほしいよう」
ノイと公一は顔を見合わせた。
「何か、いますね」
「あいつか。あいつ誰と喋っているんだ? 他にいないぞ」
部屋の一番の奥には肩に水瓶を右肩にのせた女性像が建っている見えた。
かって清らかな水が勢いよく流れて出ていた水瓶の上には、丸々と太った血を吸った虫が乗って赤い液体を細い糸の様に吐き出している。
赤い液体がだらだと注がれる先には、まるで紫色をしたミミズに黒い目を付けた人の形をした何かが蠢いている。
「風呂にでも入っているつもりか」
ノイは半身に構え油断なく声を掛けた。
独り言を止めたムラサキ色の人の形をしたものは一旦、赤い水面に消えた。
「ぷはぁー」
間の抜けた様な息継ぎが響き、ムラサキは赤い水面から半身を現した。
ムラサキ色をした身体には直線が規則に並びまだら模様に見える。
ぬめりのある皮膚は赤い液体のせいで異様な光を放っていた。蜘蛛のような長い指で顔をぬぐった。
細長い手足、目は真っ黒で瞼と虹彩はなく瞳孔が開ききっているように見える。
人の形をした生き物としか言い表せない、そいつが口を開いた。
「いつもは役立たずな小鬼だが今回はほめてやらねばな」
「やあ、君達、人間だね。珍しいな人間がここまで来るなんて随分と久しぶりの事じゃないかな。もう少し近くにおいでよ、その顔を良く見せてほしい」
「人間は良いね。あの小さい奴らや図体だけデカくて中身が無い奴らにはうんざりしていたところさ。さあ、近くに来てくれ。時間が許す限り語り合おうじゃないか」
「本当に久しぶりだ。人間の子供しかも女の子供なんて……」
ムラサキ色はうんうんと頷きなが二人から視線を外した、まるで何かを思い出しているように、ウットリとして視線を宙に漂わせた。
「ああ、失敬、失敬。つい昔の事を思い出してしまった。本当に昔は良かった」
「昔は人間とも交流があってね。こんな見てくれでも人間の王女と恋仲だったんだよ。本当だ。ああ、本当だとも」
「まあ、正直に話すと本命は別だったんだがね」
瞳孔が開いたような真っ黒な瞳でウィンクして見せた。まぶたがないので黒い眼球を体に引き込んだだけだが。
ノイはムラサキ色の奴を指さした。
「おい、公一、小鬼の先っぽみたいが口をきいたぞ。お前のそれも口きくのか?」
「どうして、あんたはそっちの話しばっかりするの!こら、ドサクサに紛れてさわろうとすんな」
「ほら、見て見なさいよ。ふざけてるからあいつ怒り出しましたよ。紫色が濃くなって一回りデカくなった」
「な、な! 言った通りだろう。そっくりなんだよ」
「いや、頭に血が上っただけで、ああ、充血……」
「お前ら、黙っていれば良い気になりおって。馬鹿にするにもいい加減にしろ」
余裕のあった語り口が急に怒気を帯びた。
「ああ悪かった。謝ります。気を悪くしないでくれ。でもなあ……」
横を見るとノイが腹を抱えている。声を出さないだけましだが、身体を小刻こみに震わせているのを見ると爆笑したいのを必死にこらえているようだ。
ノイは涙を浮かべた目で何かを訴えている。
ここでまた暴言を吐かれて、相手の出方が読めなくなることを案じた公一は口を開いた。
「なあ、あんた、それ安っぽい怒り方だな。三下の物言いだよ。大物なら落ち着いてほしい。人間と話すのは随分と久しぶりだと思うが、もう少し何か話そうか?」
紫色が質問をする前に一言付け加えた。
「ああ、それと色々と訳が有って名乗りはしないが許して欲しい」
公一の指摘に気を取り直したのか今さっきの乱暴な口調とは違い今度は猫なで声て話し始めた。
「ああ、良いとも、良いとも。暫くの間だけでも話し相手になってもらえれば何も言う事は無い。十分すぎる。早くこっちへ」
手招きしている指先や腕からは赤黒い液体がいくつもの筋となって滴り落ちている。
公一は歩き出そうとするノイの肩を押さえながら返答を返した。
「すまない、まだ会ったばかりだし貴方の事が良く判らないんだ。無暗に知らない人には近づくなって親にいわれているからね」
ムラサキは驚いたらしく目を細め公一の顔色を窺う様に見た。
「小さい奴らとは少しだけ出来が違うようだね。面白そうだ、もう少しだけ話をしよう。それとも何かお困りかね? なんなら相談に乗ってあげるよ」
ムラサキは少しだけもったいぶった調子で続けた。
「特に出口を知りたいんじゃないかな」
「ああ、それも知りたい事だ。もう一つは行きがかりってやつだ」
「ほう、行きがかりねえ。誰かに頼まれて、ここに来たのかい」
ムラサキが浸かっている液体が細かく波打つ。
ノイが、ずいと公一とムラサキの会話に割って入ってきた。
「お前がアレを使っているのか」
さっきまで爆笑寸前だったノイの態度と打って変った厳しい口調になっていた。
眉間にシワを寄せ多分だけ細い眉毛が上がっている。指をさした先には赤い液体を吐き出し続けている虫がいる。
「おやおや、子供が大人の話に割り込むのは感心しないねえ。それは礼儀にかなっていない事だよ」
ノイはムラサキ言葉を無視してきつく睨らんだ。
「お前、長い間そこに浸かっていたせいで頭の中までふやけてしまったようだな」
公一だけに聞こえる様に
「こいつ私を誰だか判ってないぞ」
「おい、もう一度聞くぞ、あの血を吸う奴はお前の手下と聞いている」
「うるさい子供だな。ああ、そうだとも私の使い魔の一つだ。こうやって私に他の物が生きているってい証拠を運んできてくれるんだよ。一緒にで血の池に浸かってみないか生温かくて気持ちいいよ。それに、これは支配の快感まで味あわせてくれる。最高な場所だよ」
赤い粘りのある液体を異様に細長い指を持つ手で掬い、また水面にたらして見せた。
「おい、今は趣味の話をする時じゃないと思うがな。話を元に戻そう」
ノイは聞きたいことを聞けたのか黙って公一の陰に隠れるように下がった。公一はノイの手が強く握りられたのを見逃さなかった。
「おい、お前。この公一は中々ずる賢い奴だからな。精々、気を付けろよ」
ノイは口をはさむんだ。一瞬だけダニに視線を送った。
「ちょ、あんたは、どっちの味方たんだよ。黙っていて下さいよ」
ムラサキは、そんな二人を無視して、ムラサキはゆっくりとした口調で話しかけてきた。
「特に出口を知りたいんじゃないかな」
ここからはお互い腹の探り合いだ。戦う前に全体の状況を掴みたいと公一は考えていた。唯一の心配はノイの暴走だった。
「奥に誰かいますね。気配は一人だけです」
しゃべり声は広間に反響して何人もが話しているように聞こえた。
「隠れるつもりは無いみたいですね。隠れるなら小鬼を引きずった跡は残す訳ないか」
「腕に自信があるか、馬鹿かな。罠でも有るかだな」
「時間稼ぎをされるのは不味いな。あいつだったら、めんどくさいぞ」
昔、戦った事を思い出したのかノイは珍しく渋い面をした。
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「ノイは様、ここの部屋は水の飲み場だったのですか?」
「まあ、近いかな。下手の方は身分の低い者が体を洗ったりしてた。勿論、飲み水とは分けて使っていたがな」
更に部屋の奥に進むと大きかった楕円の堀は徐々に小さくなっていく。
奥に行くほど彫像は精緻を極めた物になっていった。水の出る場所はライオンに似た猛獣が牙を向いた彫刻が施され、堀の縁にもブドウの木をあしらったものが施されている。
奥からの声もはっきりと聞き取れる様になったが意味が解らなかった。
「足らない、たらなーい。なあ、足らない」
「なあ、たらないよなあ お前もそう思うだろう」
「ああそうさ足らないいい。全然だ溢れるぐらい欲しい」
「溺れるくらいほしいよう」
ノイと公一は顔を見合わせた。
「何か、いますね」
「あいつか。あいつ誰と喋っているんだ? 他にいないぞ」
部屋の一番の奥には肩に水瓶を右肩にのせた女性像が建っている見えた。
かって清らかな水が勢いよく流れて出ていた水瓶の上には、丸々と太った血を吸った虫が乗って赤い液体を細い糸の様に吐き出している。
赤い液体がだらだと注がれる先には、まるで紫色をしたミミズに黒い目を付けた人の形をした何かが蠢いている。
「風呂にでも入っているつもりか」
ノイは半身に構え油断なく声を掛けた。
独り言を止めたムラサキ色の人の形をしたものは一旦、赤い水面に消えた。
「ぷはぁー」
間の抜けた様な息継ぎが響き、ムラサキは赤い水面から半身を現した。
ムラサキ色をした身体には直線が規則に並びまだら模様に見える。
ぬめりのある皮膚は赤い液体のせいで異様な光を放っていた。蜘蛛のような長い指で顔をぬぐった。
細長い手足、目は真っ黒で瞼と虹彩はなく瞳孔が開ききっているように見える。
人の形をした生き物としか言い表せない、そいつが口を開いた。
「いつもは役立たずな小鬼だが今回はほめてやらねばな」
「やあ、君達、人間だね。珍しいな人間がここまで来るなんて随分と久しぶりの事じゃないかな。もう少し近くにおいでよ、その顔を良く見せてほしい」
「人間は良いね。あの小さい奴らや図体だけデカくて中身が無い奴らにはうんざりしていたところさ。さあ、近くに来てくれ。時間が許す限り語り合おうじゃないか」
「本当に久しぶりだ。人間の子供しかも女の子供なんて……」
ムラサキ色はうんうんと頷きなが二人から視線を外した、まるで何かを思い出しているように、ウットリとして視線を宙に漂わせた。
「ああ、失敬、失敬。つい昔の事を思い出してしまった。本当に昔は良かった」
「昔は人間とも交流があってね。こんな見てくれでも人間の王女と恋仲だったんだよ。本当だ。ああ、本当だとも」
「まあ、正直に話すと本命は別だったんだがね」
瞳孔が開いたような真っ黒な瞳でウィンクして見せた。まぶたがないので黒い眼球を体に引き込んだだけだが。
ノイはムラサキ色の奴を指さした。
「おい、公一、小鬼の先っぽみたいが口をきいたぞ。お前のそれも口きくのか?」
「どうして、あんたはそっちの話しばっかりするの!こら、ドサクサに紛れてさわろうとすんな」
「ほら、見て見なさいよ。ふざけてるからあいつ怒り出しましたよ。紫色が濃くなって一回りデカくなった」
「な、な! 言った通りだろう。そっくりなんだよ」
「いや、頭に血が上っただけで、ああ、充血……」
「お前ら、黙っていれば良い気になりおって。馬鹿にするにもいい加減にしろ」
余裕のあった語り口が急に怒気を帯びた。
「ああ悪かった。謝ります。気を悪くしないでくれ。でもなあ……」
横を見るとノイが腹を抱えている。声を出さないだけましだが、身体を小刻こみに震わせているのを見ると爆笑したいのを必死にこらえているようだ。
ノイは涙を浮かべた目で何かを訴えている。
ここでまた暴言を吐かれて、相手の出方が読めなくなることを案じた公一は口を開いた。
「なあ、あんた、それ安っぽい怒り方だな。三下の物言いだよ。大物なら落ち着いてほしい。人間と話すのは随分と久しぶりだと思うが、もう少し何か話そうか?」
紫色が質問をする前に一言付け加えた。
「ああ、それと色々と訳が有って名乗りはしないが許して欲しい」
公一の指摘に気を取り直したのか今さっきの乱暴な口調とは違い今度は猫なで声て話し始めた。
「ああ、良いとも、良いとも。暫くの間だけでも話し相手になってもらえれば何も言う事は無い。十分すぎる。早くこっちへ」
手招きしている指先や腕からは赤黒い液体がいくつもの筋となって滴り落ちている。
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「特に出口を知りたいんじゃないかな」
「ああ、それも知りたい事だ。もう一つは行きがかりってやつだ」
「ほう、行きがかりねえ。誰かに頼まれて、ここに来たのかい」
ムラサキが浸かっている液体が細かく波打つ。
ノイが、ずいと公一とムラサキの会話に割って入ってきた。
「お前がアレを使っているのか」
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眉間にシワを寄せ多分だけ細い眉毛が上がっている。指をさした先には赤い液体を吐き出し続けている虫がいる。
「おやおや、子供が大人の話に割り込むのは感心しないねえ。それは礼儀にかなっていない事だよ」
ノイはムラサキ言葉を無視してきつく睨らんだ。
「お前、長い間そこに浸かっていたせいで頭の中までふやけてしまったようだな」
公一だけに聞こえる様に
「こいつ私を誰だか判ってないぞ」
「おい、もう一度聞くぞ、あの血を吸う奴はお前の手下と聞いている」
「うるさい子供だな。ああ、そうだとも私の使い魔の一つだ。こうやって私に他の物が生きているってい証拠を運んできてくれるんだよ。一緒にで血の池に浸かってみないか生温かくて気持ちいいよ。それに、これは支配の快感まで味あわせてくれる。最高な場所だよ」
赤い粘りのある液体を異様に細長い指を持つ手で掬い、また水面にたらして見せた。
「おい、今は趣味の話をする時じゃないと思うがな。話を元に戻そう」
ノイは聞きたいことを聞けたのか黙って公一の陰に隠れるように下がった。公一はノイの手が強く握りられたのを見逃さなかった。
「おい、お前。この公一は中々ずる賢い奴だからな。精々、気を付けろよ」
ノイは口をはさむんだ。一瞬だけダニに視線を送った。
「ちょ、あんたは、どっちの味方たんだよ。黙っていて下さいよ」
ムラサキは、そんな二人を無視して、ムラサキはゆっくりとした口調で話しかけてきた。
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