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第三十四話 仇討 その二
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「公一、ここは私に任せてもらいたい。サルの仇だけでなく私にも関係があるのだ」
ノイはハイエナ頭を見据えたまま、公一に話しかけた。
「仔細はあとで話す。決して遊び半分で言っているのじゃないんだ。ここはどうしても私がやらないといけない仕事なんだ」
「だからな、頼む」
ノイは槍を持つ手から力を抜いた。
公一は黙ってノイ後ろに下がった。もちろん槍は構えたままだったが。
「おい男、俺はお前に用があるのだ。勝負しろ! 俺の身体に傷をつけたこと、貢ぎ物を台無しにしてれたことは万死に値するぞ」
「いやいや、わからない奴だなあ。お前は一度、公一に負けているんだぞ。相手にしてもらえる訳ないだろう」
「ふざけるな! この男以外に誰が戦うと言うのだ! まさか、お前が剣を交えるというのか?」
ノイは当然と頷いた。
「当たり前だ。お前が勝ったら私の皮を剥ぐなり、喰うなり好きにすればいいぞ」
「その言葉、忘れるなよ。泣いて命ごいするのが楽しみだな」
ハイエナはノイの鼻先まで顔をよせた。すぐにでも食らいつきたい欲望を抑えてきれずヨダレを流していた。
公一はハイエナの残酷な物言いに我慢が出来ず口を挟んだ。
「なぶり殺しにするつもりか」
ハイエナは不満げに鼻を鳴らして公一を睨み付けた。
「うるさい。女の気持ちが変わる。お前ちは黙っていろ」
ノイはハイエナの鼻先を抑えて強引にどけた。
「公一お前は、荷が重いと考えてるのか? お、それとも私のことを心配してくれるのか? それだったら嬉しいぞ。どうだ、どうなんだ?」
「いや、あの…」
「おお、顔が赤いじゃないか。いい、いいぞ。何か言え! はっきりしろ!」
「そ、その話は後でゆっくりと…」
ノイは興奮の余り、押さえたままていたハイエナの鼻先に力を入れすぎてしまった。
気の毒なハイエナは我慢できず情けない鳴き声を上げるはめになった。
ハイエナはノイを振りほどこうと頭を振ろうするがピクリとも動けない。
牙の剣を放り出し自分の鼻先を抑えているノイを引き剥がそうと手を伸ばした。
ノイの身体に手が届きそうになると、ノイは無意識に手に力をこめる。
ノイはハイエナの手の動きにようやく気付いて怒鳴りつけた。
「いま大事な話をしているんだ、大人しくしていろ。うごくと握りつぶすぞ!」
「公一お前も、観念して白状しろ!」
「ノイ様、もう敵味方の区別つけてないでしょう!」
「いいから早く言え! オスなんだろうお前は。ハッキリ言わんと、こいつのついでに股の下にぶら下がっている物を握り潰す」
ノイはハイエナの方に僅かに首を振った。
余りの迫力に公一は思わず内股になってしまう。
公一がふと見るとハイエナも尻尾を巻いて股間を隠していた。
尻尾もあるのか……。 こいつも男なんだな。
公一は頭を振った。今はそんなことを考えている場合ではないのだから
苦手であったが、全力の女の子が喜んでくれそうな言葉を考えた。
「俺の可愛いノイ様が他のオスに触られるのは我慢出来ません。もう、心配で心配でいたたまれません」
自分の顔が耳まで赤くなるのを感じて視線をそらしながらの告白だった。
「公一、大事なことは目をに見て話すものだぞ。やり直せ」
面と向かって告白などしたことのない公一は恐る恐るノイの顔を見る事になった。
ノイの表情は期待に輝き、潤んだ瞳は公一の視線を掴んで離さなかった。
ノイの性格としてこれは真剣勝負に近い感覚だろう。公一もそれに答えるべきと覚悟を決めた。
「俺の可愛いノイ様です! 他のオスなどには渡せません。何が何でも離しはませんよ」
上ずった声だったが構っている余裕などなかった。
「お、おおう……」
ノイはうっとりとして公一の言葉の余韻にひたり宙に目を泳がせた。
熱でも持ったのか頬を軽く押さえて少しだけ身をよじらせている。
当然ながらハイエナを持つ手は緩められていなかった。公一には心なしか強く握っているように見えた。
「ノイ様……。ノイ様ったら!」
「なんだよ、うるさいなお前は。今の私の気持ちが判らんのか?」
「いえ、ノイ様が喜んでくれるのは嬉しいのですが、ノイ様が捕まえている奴の目が別の意味で焦点が定まっていないのですが……」
「あ、忘れてた、名乗りをまだ聞いてなかったけど、なんかすまん……」
なんとか耐えていたハイエナだったが、その場に音を立てて崩れ落ちた。
巨体と体重のせいで辺りにはもうもうとした埃が舞い上がった。
「げほ、げほ… ひどい、まともに吸いこんじまった。しかも、イカ臭い」
埃を頭から被ってしまった公一はぼやきながらノイに近寄った。
ノイは少し困った顔をして公一に尋ねた。
「これどうする? 弱すぎるぞ」
「ほっとく訳にもいかないでしょう? ノイ様の力で目を覚ますことは?」
「いやだ。絶対に嫌だ! なんでこんな奴の為に私が力を使わなければならんのだ!」
本当に嫌らしくノイはイヤイヤと首を左右に振った。
「もう、面倒だ。お前の小便で十分だ。見ていてやるからかけてみろ」
「あんた、なに無茶なことを言い出すんだよ」
公一は思わず素になって抗議の声を上げた。
「あははは。冗談だよ、冗談」
ノイは真顔で公一を見つめた。
「本当に用が有るのはこいつじゃないんだよ」
「えっ? こいつを倒すのが目的じゃなかったんですか?」
「うん、まあな……。ちょっと待て、こいつのお目覚めの時間らしい。
それとも死んだふりで、やり過ごす魂胆だったかな。なあ、お前?」
ノイはハイエナ頭を見据えたまま、公一に話しかけた。
「仔細はあとで話す。決して遊び半分で言っているのじゃないんだ。ここはどうしても私がやらないといけない仕事なんだ」
「だからな、頼む」
ノイは槍を持つ手から力を抜いた。
公一は黙ってノイ後ろに下がった。もちろん槍は構えたままだったが。
「おい男、俺はお前に用があるのだ。勝負しろ! 俺の身体に傷をつけたこと、貢ぎ物を台無しにしてれたことは万死に値するぞ」
「いやいや、わからない奴だなあ。お前は一度、公一に負けているんだぞ。相手にしてもらえる訳ないだろう」
「ふざけるな! この男以外に誰が戦うと言うのだ! まさか、お前が剣を交えるというのか?」
ノイは当然と頷いた。
「当たり前だ。お前が勝ったら私の皮を剥ぐなり、喰うなり好きにすればいいぞ」
「その言葉、忘れるなよ。泣いて命ごいするのが楽しみだな」
ハイエナはノイの鼻先まで顔をよせた。すぐにでも食らいつきたい欲望を抑えてきれずヨダレを流していた。
公一はハイエナの残酷な物言いに我慢が出来ず口を挟んだ。
「なぶり殺しにするつもりか」
ハイエナは不満げに鼻を鳴らして公一を睨み付けた。
「うるさい。女の気持ちが変わる。お前ちは黙っていろ」
ノイはハイエナの鼻先を抑えて強引にどけた。
「公一お前は、荷が重いと考えてるのか? お、それとも私のことを心配してくれるのか? それだったら嬉しいぞ。どうだ、どうなんだ?」
「いや、あの…」
「おお、顔が赤いじゃないか。いい、いいぞ。何か言え! はっきりしろ!」
「そ、その話は後でゆっくりと…」
ノイは興奮の余り、押さえたままていたハイエナの鼻先に力を入れすぎてしまった。
気の毒なハイエナは我慢できず情けない鳴き声を上げるはめになった。
ハイエナはノイを振りほどこうと頭を振ろうするがピクリとも動けない。
牙の剣を放り出し自分の鼻先を抑えているノイを引き剥がそうと手を伸ばした。
ノイの身体に手が届きそうになると、ノイは無意識に手に力をこめる。
ノイはハイエナの手の動きにようやく気付いて怒鳴りつけた。
「いま大事な話をしているんだ、大人しくしていろ。うごくと握りつぶすぞ!」
「公一お前も、観念して白状しろ!」
「ノイ様、もう敵味方の区別つけてないでしょう!」
「いいから早く言え! オスなんだろうお前は。ハッキリ言わんと、こいつのついでに股の下にぶら下がっている物を握り潰す」
ノイはハイエナの方に僅かに首を振った。
余りの迫力に公一は思わず内股になってしまう。
公一がふと見るとハイエナも尻尾を巻いて股間を隠していた。
尻尾もあるのか……。 こいつも男なんだな。
公一は頭を振った。今はそんなことを考えている場合ではないのだから
苦手であったが、全力の女の子が喜んでくれそうな言葉を考えた。
「俺の可愛いノイ様が他のオスに触られるのは我慢出来ません。もう、心配で心配でいたたまれません」
自分の顔が耳まで赤くなるのを感じて視線をそらしながらの告白だった。
「公一、大事なことは目をに見て話すものだぞ。やり直せ」
面と向かって告白などしたことのない公一は恐る恐るノイの顔を見る事になった。
ノイの表情は期待に輝き、潤んだ瞳は公一の視線を掴んで離さなかった。
ノイの性格としてこれは真剣勝負に近い感覚だろう。公一もそれに答えるべきと覚悟を決めた。
「俺の可愛いノイ様です! 他のオスなどには渡せません。何が何でも離しはませんよ」
上ずった声だったが構っている余裕などなかった。
「お、おおう……」
ノイはうっとりとして公一の言葉の余韻にひたり宙に目を泳がせた。
熱でも持ったのか頬を軽く押さえて少しだけ身をよじらせている。
当然ながらハイエナを持つ手は緩められていなかった。公一には心なしか強く握っているように見えた。
「ノイ様……。ノイ様ったら!」
「なんだよ、うるさいなお前は。今の私の気持ちが判らんのか?」
「いえ、ノイ様が喜んでくれるのは嬉しいのですが、ノイ様が捕まえている奴の目が別の意味で焦点が定まっていないのですが……」
「あ、忘れてた、名乗りをまだ聞いてなかったけど、なんかすまん……」
なんとか耐えていたハイエナだったが、その場に音を立てて崩れ落ちた。
巨体と体重のせいで辺りにはもうもうとした埃が舞い上がった。
「げほ、げほ… ひどい、まともに吸いこんじまった。しかも、イカ臭い」
埃を頭から被ってしまった公一はぼやきながらノイに近寄った。
ノイは少し困った顔をして公一に尋ねた。
「これどうする? 弱すぎるぞ」
「ほっとく訳にもいかないでしょう? ノイ様の力で目を覚ますことは?」
「いやだ。絶対に嫌だ! なんでこんな奴の為に私が力を使わなければならんのだ!」
本当に嫌らしくノイはイヤイヤと首を左右に振った。
「もう、面倒だ。お前の小便で十分だ。見ていてやるからかけてみろ」
「あんた、なに無茶なことを言い出すんだよ」
公一は思わず素になって抗議の声を上げた。
「あははは。冗談だよ、冗談」
ノイは真顔で公一を見つめた。
「本当に用が有るのはこいつじゃないんだよ」
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