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32 『有機物接触』『破壊的絶対領域』
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ぱちっ。
久々の目眩だ。
私が革ひもを介してウインに「有機物接触」をしたのは、ほんの一瞬。
だけど、その瞬間に「等価交換」のパスがつながってスキルが成立。
私が110センチから160センチに戻った。50センチ分の身長を取り戻すための栄養、これはウインいただいた。
ご馳走さま。
不思議作用だ。
そして、最近になって気付いた、私の破壊スキルも働いている。
首には、身長が100センチ近くまで縮んだとき、ウインにはめられた鉄の輪っかが食い込んでいた。
だけど今、一瞬で体が160センチに戻ってた。
首と首輪はどうなったか。
バキンッ。
鉄の首輪が私の柔肌に弾かれて壊れた。
もう一度言うが「柔肌」だ。
神の作用。
『超回復』で身体を修復する。または、「等価交換」で体が元に戻る。
その両方で、今のところ何をもってしても、作用を妨げられたことがない。
異物の混入も受け付けない。
頭を上から割られたこともある。そのときは、割った剣を上にはじき返した。
そして『超回復』を成立。
魔物の牙、爪で体を貫かれたとき、牙や爪の方が、体の中では折れた。
そして、猛スピードで、身体から飛び出した。剣でも同じだろう。
「等価交換」で身体が元に戻るときも同じ。
決まった大きさに輪郭が引いてあるかのように、全てを弾いている。
これだけが私の持つ「破壊的な絶対領域」だ。
一連の非常識な現象を見て、ウインは驚いた表情を見せている。
しかし、もう虫の息だ。
左手、左肩、ミイラのようだ。服で見えない部分も同じだろう。
首の肉も左側が削られ、頭を支えられず傾いている。
顔面も左側がげっそりとして頬骨が浮き出て、唇の色も。
「にゃ、なにをした、ろうなっているのよ。しょ、しょれに、あなたの身長が・・・」
「あのとき、祠の中で見つけたのよ。スキルオーブをね」
「おーびゅ?」
「そうよ。風のカルナにも、死ぬ前に教えてあげた」
口をパクパクしてるが、言葉がまともに出ない。
「私が手に入れたのはオーブよ。それを割って、今の力を手に入れた」
「わらしを助けて・・」
絶対に助けない。
「お前らに仲間を殺されて3か月、新しい仲間もできた。大切な人もできた」
「そ、それが、ろうしたのよ」
「この体を利用して、思った以上にお金を稼げた」
「く、くるな」
「復讐を忘れ、新しい仲間と生きることも考えた。死んだ友達3人に謝りながら、幸せになりたいって願った」
収納指輪からナイフを出すと、私の心が黒く染まった。
「だけど、みんな、馬鹿なワルダーに台無しにされた」
「へっ、ろうせ、ワルダーがいかなくても、られかがあなたのとこに行ってたわ」
「そうね。だけどワルダーとあなたを許せないのは、リュウ君を傷つけたこと」
どすっ。
「ぎゃああああ」
「仲間の仇と、リュウの仕返しよ」
胸を刺し、ウインの絶叫を聞いても気は晴れない。
これは死んだ仲間に対する復讐の儀式のようなもの。
「あ、あ、く・・」
ナイフを持つ手に力を込め、ウインの目から生気が消えるまで押し込んだ。
「・・あなたも収納指輪も持ってるわね。これはリュウの慰謝料としてもらうわ・・」
言ってて気付いた。
リュウ、オーグ、ダリアとお別れしたばかりなのに、彼らの元に帰ることを考えている。
「私、馬鹿だね・・」
また涙がこぼれてきたけど、もう誰もなぐさめてくれない。
久々の目眩だ。
私が革ひもを介してウインに「有機物接触」をしたのは、ほんの一瞬。
だけど、その瞬間に「等価交換」のパスがつながってスキルが成立。
私が110センチから160センチに戻った。50センチ分の身長を取り戻すための栄養、これはウインいただいた。
ご馳走さま。
不思議作用だ。
そして、最近になって気付いた、私の破壊スキルも働いている。
首には、身長が100センチ近くまで縮んだとき、ウインにはめられた鉄の輪っかが食い込んでいた。
だけど今、一瞬で体が160センチに戻ってた。
首と首輪はどうなったか。
バキンッ。
鉄の首輪が私の柔肌に弾かれて壊れた。
もう一度言うが「柔肌」だ。
神の作用。
『超回復』で身体を修復する。または、「等価交換」で体が元に戻る。
その両方で、今のところ何をもってしても、作用を妨げられたことがない。
異物の混入も受け付けない。
頭を上から割られたこともある。そのときは、割った剣を上にはじき返した。
そして『超回復』を成立。
魔物の牙、爪で体を貫かれたとき、牙や爪の方が、体の中では折れた。
そして、猛スピードで、身体から飛び出した。剣でも同じだろう。
「等価交換」で身体が元に戻るときも同じ。
決まった大きさに輪郭が引いてあるかのように、全てを弾いている。
これだけが私の持つ「破壊的な絶対領域」だ。
一連の非常識な現象を見て、ウインは驚いた表情を見せている。
しかし、もう虫の息だ。
左手、左肩、ミイラのようだ。服で見えない部分も同じだろう。
首の肉も左側が削られ、頭を支えられず傾いている。
顔面も左側がげっそりとして頬骨が浮き出て、唇の色も。
「にゃ、なにをした、ろうなっているのよ。しょ、しょれに、あなたの身長が・・・」
「あのとき、祠の中で見つけたのよ。スキルオーブをね」
「おーびゅ?」
「そうよ。風のカルナにも、死ぬ前に教えてあげた」
口をパクパクしてるが、言葉がまともに出ない。
「私が手に入れたのはオーブよ。それを割って、今の力を手に入れた」
「わらしを助けて・・」
絶対に助けない。
「お前らに仲間を殺されて3か月、新しい仲間もできた。大切な人もできた」
「そ、それが、ろうしたのよ」
「この体を利用して、思った以上にお金を稼げた」
「く、くるな」
「復讐を忘れ、新しい仲間と生きることも考えた。死んだ友達3人に謝りながら、幸せになりたいって願った」
収納指輪からナイフを出すと、私の心が黒く染まった。
「だけど、みんな、馬鹿なワルダーに台無しにされた」
「へっ、ろうせ、ワルダーがいかなくても、られかがあなたのとこに行ってたわ」
「そうね。だけどワルダーとあなたを許せないのは、リュウ君を傷つけたこと」
どすっ。
「ぎゃああああ」
「仲間の仇と、リュウの仕返しよ」
胸を刺し、ウインの絶叫を聞いても気は晴れない。
これは死んだ仲間に対する復讐の儀式のようなもの。
「あ、あ、く・・」
ナイフを持つ手に力を込め、ウインの目から生気が消えるまで押し込んだ。
「・・あなたも収納指輪も持ってるわね。これはリュウの慰謝料としてもらうわ・・」
言ってて気付いた。
リュウ、オーグ、ダリアとお別れしたばかりなのに、彼らの元に帰ることを考えている。
「私、馬鹿だね・・」
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