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6 聖女になった意味がない
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女神ステアが私に破格の力をくれた。
「そこだけ聞くと、響きはいいんだけどよ~」
召喚の間に間違えて連行。トリプルAランクの「聖女」にしてくれたのは良かった。
だけど帰す位置を間違えてんよ。
それも次元レベルで。
ここはどうも、故郷があるアストリアの世界じゃねえ。
『ヤマト世界』という異世界らしい。
通りかかった街道で出会った、地元の冒険者に聞いた。
アストリア世界まで、帰り道不明すぎ。
だけどな、私がもらった力は間違いなくチートだ。
たまたま会った、黒髪美形のお姉ちゃん冒険者と会話している。
「fbんvふいfs」
「ごめん、ちっと言葉が分かんねえ」
と言っていると。女神に持たされた「ラーニング機能」が自動で働き出した。
「あなたはrgyから来たのですか」
「もうちょいゆっくり。私はサラ」
「サラね。私はアリア。あなたすごくgjvwな顔と髪ですね」
「ところで、なんで声かけてくれたんだ?」
「街道で困ったような顔をして立ってたから…」
「おめえ親切なやつだな。サンキュー」
と、段々と言葉が理解できるようになった。
「言語ラーニング」とは学習機能。そういえば、私はスキル回路にもなんかされてた。
そして予想通りに頭を抱えた。
「ここは南北1万キロに伸びたジペングの国です。100年前に神託を下ろした女神ステア様は、この世界はヤマトと言ったそうですよ」
アリアは、アストリア世界もレトロも知らん。ここがアストリアと同じ女神ステアが管理する世界だということは解った。
立ち止まってても、なにも始まらねえ。
7歳で全てをなくし、そこから立ち直った私は、意外と前向きだ。
この世界にも魔王がいて、魔国もある。
ジペングから1000キロ南に魔素が濃い大陸がある。
10年前に代替わりした魔王が、世界征服を狙ってる。
手下の眷属、少しずつ他種族が住むエリアを侵食してる。
人間、エルフ、獣人のトップは仲が悪くて、魔王軍の脅威が迫ってるのに協力体制を敷いてない。
私には関係ないが、無用な戦いを避けるため必要な情報でもある。
今、アリアが向かってるのは「始まりの街チバ」。そこに連れていってもらう。
始まりの街、の由来は初心者冒険者が多いからだそうだ。
「私は18歳。見ての通り、普通の銀髪平凡娘だ」
「私は64歳。ハーフエルフだから、人間の成熟度に換算すると18~19歳になります」
「ハーフエルフか、聞いたことねえ初めて会う種族だな」
「・・あまり、いい印象を持たれない種族です。知らないから気さくに話してくれたのか…」
彼女は、何度か暗い表情を見せた。
5キロも歩くと、街に到着した。
見事な城がある。日本人が言う「西洋風」というタイプだ。
レトロから150キロ西の街に歴史建造物として残っている。これは実用品みたいだ。
「もうヤケだ。何としてもアストリアに帰る。それまで異世界を配信しよ。アクション」
「ドロン」が飛び回って、配信が始まった。
「サラ、今、腕から飛び立ったのは使い魔かな。両翼の間に目玉があるから、コウモリの変種ですよね」
ドロンに、黒髪ストレートで165センチのアリアを映させてる。
切れ長の目で鼻筋も通っている。私の耳より5センチ長く、先が尖ったアリアの耳が、髪の中から見えかくれする。
レトロの街にいないぷるるん唇。腰はしっかりして肉感的だし、推定Eカップ。
アストリア人が崇拝する「神聖美」のど真ん中でいやがる。
私が男なら、うっひょ~だな。
ただ、気付いたけど身なりが粗末だ。麻の上下に紐付きサンダル、欠けた鉄のナイフ1本。
おっと、その前に質問に答えなきゃ。
「これか?私じゃ説明できねえ。う~ん。あれは記録用の魔道具だな。害はない。このまんま冒険者ギルドまで案内してくれ」
彼女は話しやすいし、道案内も頼んだ。報酬は晩メシ。
真っ先に冒険者ギルドに行きたい。女神と約束した。私のギルドカードに入った金は、半分がシスターマリアとハルナのギルドカードに分けて送金される。
収納しているコカトリスは高価だ。レトロの街でなら、素材がきれいなら220万ゴールドで売れる。
次元が違っていても、換金してギルドカードに振り込めば、シスターマリアとハルナに各55万ゴールドずつ振り込まれる。
女神の保証付きだから確実だ。今日から孤児院のガキんちょどもの暮らしが良くなる。
冒険者ランク、金銭に関してはアストリアに近い。
言語スキル学んで、都合良く翻訳されてんのかねえ。それは気にしねえ。
「それにしてもサラって・・」
「どした?」
アリアが私の顔を見てる。街の人々も私を振り返る。
街には、黒髪の美形ばかり。そん中でもアリアは群を抜いてる。
「美女に見つめられたら恥ずかしいぜ。そっか、周りが黒髪だから銀髪が浮いてんだな。ドロン、街を歩くアリアを重点的に映せや」
ドロンに私の意志が通じる。
◆
ギルドに到着した。鉄筋コンクリートでも、磨かれた石でもない。レンガと木でできている。
「あれ…。こっちの方が文明が遅れてんな」
ギルドに入ると、雰囲気が殺伐としてる。
話で聞いたことがある、昔の無法地帯のギルドのようだ。
入って左から受け付けカウンター、解体場と職員部屋へ続く通路、依頼票、飲食スペースとあるのはレトロと同じ。
カウンターにアリアと共に並ぶと、すんげえ注目されている。
そしてなぜかアリアの悪口が聞こえる。
15分して私の順番がきた。
「ようこそチバ冒険者ギルドへ」
「サラだ。これからよろしくな」
だけどよ、今度こそ深く絶望した。
コカトリス換金、ギルドカードへの振り込みと思ったら・・
「あのサラさん、このカードはどこのギルドのカードでしょうか」
「え、まじかよ」
ここはヤマト世界。
アストリア世界の冒険者ギルドカードが使えなくて当たり前。
私が女神に頼んだのはアストリア世界で作った冒険者ギルドカードから、育ててくれた孤児院のシスター、妹のようなハルナにお金が振り込まれるシステム。
これじゃ、大事な目的が果たされない。
どうすりゃいいんだよ。
「そこだけ聞くと、響きはいいんだけどよ~」
召喚の間に間違えて連行。トリプルAランクの「聖女」にしてくれたのは良かった。
だけど帰す位置を間違えてんよ。
それも次元レベルで。
ここはどうも、故郷があるアストリアの世界じゃねえ。
『ヤマト世界』という異世界らしい。
通りかかった街道で出会った、地元の冒険者に聞いた。
アストリア世界まで、帰り道不明すぎ。
だけどな、私がもらった力は間違いなくチートだ。
たまたま会った、黒髪美形のお姉ちゃん冒険者と会話している。
「fbんvふいfs」
「ごめん、ちっと言葉が分かんねえ」
と言っていると。女神に持たされた「ラーニング機能」が自動で働き出した。
「あなたはrgyから来たのですか」
「もうちょいゆっくり。私はサラ」
「サラね。私はアリア。あなたすごくgjvwな顔と髪ですね」
「ところで、なんで声かけてくれたんだ?」
「街道で困ったような顔をして立ってたから…」
「おめえ親切なやつだな。サンキュー」
と、段々と言葉が理解できるようになった。
「言語ラーニング」とは学習機能。そういえば、私はスキル回路にもなんかされてた。
そして予想通りに頭を抱えた。
「ここは南北1万キロに伸びたジペングの国です。100年前に神託を下ろした女神ステア様は、この世界はヤマトと言ったそうですよ」
アリアは、アストリア世界もレトロも知らん。ここがアストリアと同じ女神ステアが管理する世界だということは解った。
立ち止まってても、なにも始まらねえ。
7歳で全てをなくし、そこから立ち直った私は、意外と前向きだ。
この世界にも魔王がいて、魔国もある。
ジペングから1000キロ南に魔素が濃い大陸がある。
10年前に代替わりした魔王が、世界征服を狙ってる。
手下の眷属、少しずつ他種族が住むエリアを侵食してる。
人間、エルフ、獣人のトップは仲が悪くて、魔王軍の脅威が迫ってるのに協力体制を敷いてない。
私には関係ないが、無用な戦いを避けるため必要な情報でもある。
今、アリアが向かってるのは「始まりの街チバ」。そこに連れていってもらう。
始まりの街、の由来は初心者冒険者が多いからだそうだ。
「私は18歳。見ての通り、普通の銀髪平凡娘だ」
「私は64歳。ハーフエルフだから、人間の成熟度に換算すると18~19歳になります」
「ハーフエルフか、聞いたことねえ初めて会う種族だな」
「・・あまり、いい印象を持たれない種族です。知らないから気さくに話してくれたのか…」
彼女は、何度か暗い表情を見せた。
5キロも歩くと、街に到着した。
見事な城がある。日本人が言う「西洋風」というタイプだ。
レトロから150キロ西の街に歴史建造物として残っている。これは実用品みたいだ。
「もうヤケだ。何としてもアストリアに帰る。それまで異世界を配信しよ。アクション」
「ドロン」が飛び回って、配信が始まった。
「サラ、今、腕から飛び立ったのは使い魔かな。両翼の間に目玉があるから、コウモリの変種ですよね」
ドロンに、黒髪ストレートで165センチのアリアを映させてる。
切れ長の目で鼻筋も通っている。私の耳より5センチ長く、先が尖ったアリアの耳が、髪の中から見えかくれする。
レトロの街にいないぷるるん唇。腰はしっかりして肉感的だし、推定Eカップ。
アストリア人が崇拝する「神聖美」のど真ん中でいやがる。
私が男なら、うっひょ~だな。
ただ、気付いたけど身なりが粗末だ。麻の上下に紐付きサンダル、欠けた鉄のナイフ1本。
おっと、その前に質問に答えなきゃ。
「これか?私じゃ説明できねえ。う~ん。あれは記録用の魔道具だな。害はない。このまんま冒険者ギルドまで案内してくれ」
彼女は話しやすいし、道案内も頼んだ。報酬は晩メシ。
真っ先に冒険者ギルドに行きたい。女神と約束した。私のギルドカードに入った金は、半分がシスターマリアとハルナのギルドカードに分けて送金される。
収納しているコカトリスは高価だ。レトロの街でなら、素材がきれいなら220万ゴールドで売れる。
次元が違っていても、換金してギルドカードに振り込めば、シスターマリアとハルナに各55万ゴールドずつ振り込まれる。
女神の保証付きだから確実だ。今日から孤児院のガキんちょどもの暮らしが良くなる。
冒険者ランク、金銭に関してはアストリアに近い。
言語スキル学んで、都合良く翻訳されてんのかねえ。それは気にしねえ。
「それにしてもサラって・・」
「どした?」
アリアが私の顔を見てる。街の人々も私を振り返る。
街には、黒髪の美形ばかり。そん中でもアリアは群を抜いてる。
「美女に見つめられたら恥ずかしいぜ。そっか、周りが黒髪だから銀髪が浮いてんだな。ドロン、街を歩くアリアを重点的に映せや」
ドロンに私の意志が通じる。
◆
ギルドに到着した。鉄筋コンクリートでも、磨かれた石でもない。レンガと木でできている。
「あれ…。こっちの方が文明が遅れてんな」
ギルドに入ると、雰囲気が殺伐としてる。
話で聞いたことがある、昔の無法地帯のギルドのようだ。
入って左から受け付けカウンター、解体場と職員部屋へ続く通路、依頼票、飲食スペースとあるのはレトロと同じ。
カウンターにアリアと共に並ぶと、すんげえ注目されている。
そしてなぜかアリアの悪口が聞こえる。
15分して私の順番がきた。
「ようこそチバ冒険者ギルドへ」
「サラだ。これからよろしくな」
だけどよ、今度こそ深く絶望した。
コカトリス換金、ギルドカードへの振り込みと思ったら・・
「あのサラさん、このカードはどこのギルドのカードでしょうか」
「え、まじかよ」
ここはヤマト世界。
アストリア世界の冒険者ギルドカードが使えなくて当たり前。
私が女神に頼んだのはアストリア世界で作った冒険者ギルドカードから、育ててくれた孤児院のシスター、妹のようなハルナにお金が振り込まれるシステム。
これじゃ、大事な目的が果たされない。
どうすりゃいいんだよ。
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