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63 孤児院の勇者と慈愛の白鬼
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鉱山跡地で寂れたオオサキの街の、さらに外れ。
廃墟街で私&アリア対白鬼レオンの攻防戦が始まる。
レオンが売り物として捕まえてきたらしい子供5人が、ぼろい建物に監禁されてる。
アリアが救出に向かってくれる。
私がレオンを牽制して、救出時間を稼いでる。
3階の同じ部屋に閉じ込められた子供5人の安全を確保したら、もう建物が倒壊しても構わん。
全力でレオンを叩き潰す。
私とアリアは神器スマホをハンズフリーで通話オンにしてる。
たちまちアリアから連絡が入った。
「サラ、子供は獣人4人、魔族が1人。みんなの安全確保OK」
「サンキュ、アリア」
オオサキンが、私がいる道路側と反対方向に建物からの脱出用に氷の滑り台を作ってる。
有能だよな、オユキサン。
「レオン、私の仲間が子供を保護した。足枷なくなって思い切り戦えるぞ」
「・・くそ。万事休すか」
レオンが人質にできるガキんちょどもはいなくなった。
逃げるのか、それとも戦う気か。どちらを選択するんだよ。
けどレオンは、この2択じゃない方を選んだ・・
「魔装解除」
「・・え?」
レオンは、呆気に取られてる私の前で魔装を解いた。
そんで・・
再び「鬼神魔装」「解除」「鬼神魔装」「解除」
レオンの身体が赤く光っては、オーラが消えた。
鑑定したら、奴のMP残量はMP35。MP切れで気絶する寸前。顔が真っ青になって片膝を付いた。
レオンの総MPは1550。魔装は性能からして使用MPが500前後。自分からはき出した。
なんのために自爆めいたことをしたんだ。
レオンは絞り出すような声で話し始めた。
「・・頼む。俺の命、有り金は・・渡す。だから・・子供5人は殺さないでくれ」
「子供を殺す? なんで私達が・・」
思わず、レオンの目を見た。
アリアと同じだ。
アリアを勇者にしたときと同じ、誰かを助けるために戦う人間の目だ。
私とアリアは誤解してた。
もうレオンの性根が善か悪か、考える必要もない。
信用するもなにも、目の前のレオンは子供を助けるために命を差し出してる。
コメント欄
『あ、やっぱレオンだ』
『慈愛の戦士だったな』
『聖女、間違っても殺さないでくれよ』
「分かってる・・」
『勇者5』のストーリーの中で勇者にレオンを選ばなかったときは、この地点からゲストとして登場する。
勇者と出会う前に、レオンはツルオカ軍に捕まってる。
保護した子供が人質になって、それを助けるために犠牲になろうとする。
間一髪で勇者と使徒で子供、処刑寸前のレオンを助ける。そしてレオンと共に戦う。
アリアと神器スマホで会話しながら困惑してる。
「あれ?ホントは義賊レオンを助けるために動くべき私達が、子供を奪おうとしてるぞ」
「サラ・・。子供達がみんな『レオン兄ちゃん』って泣いてる。もしかして・・」
「やべえよアリア」
「だよね。誘拐犯は私達ってことだよね」
孤児院の勇者・アリアが孤児誘拐犯になりかけてた。
ツルオカ侯爵軍はリアルな場面に絡まないけど、ストーリーの強制力であるレオンのピンチは訪れた。
今回は、レオンをピンチに陥らせるのも私達なら、助けるのも私達。
レオンがピンチ、そして勇者が救出はストーリーのアウトラインに沿ってるけど、おかしな形だ。
女神よ、私はともかくアリアを悪者側に巻き込むな!
「た、頼む。子供を、俺の妹を・・」
今にも伏せそうなレオンが懇願してる。
そして視聴者から私が集中的にバッシングを受けている。
「レオン、大丈夫だ」
「・・え」
「私達には誤解があるみてえだ。子供達は誘拐されたと思ってた。すまん」
アリアが、大急ぎで子供5人をレオンのとこに連れてきた。
安心したのか、レオンは気絶した。
みんな、倒れたレオンを庇うようにして私とアリアの前に立ち塞がった。
私の血の繋がらない弟妹みたいだ。
コメント欄
『聖女の判断が悪いから、アリアちゃんまで悪者になったぞ』
『まあ、レオンも子供も無事たったし、許してやる』
私がお叱りを受けてる。
けど、そいつらは口は悪くても、子供達のためにスパチャを投げ込んでくれた。
感謝しても怒ることはない。
◆◆
子供達に睨まれながら、レオンを建物の中に運び込んで休ませた。
1時間くらいしてレオンが起きて話し出した。
ヤマガタ生まれヤマガタ育ちの『勇者5』レオンとは違った生い立ちだった。
ヤマト世界のレオンと妹のメルルは、魔国の北にある白鬼の里で暮らしてた。
魔国の先代魔王の三男が邪神の力を手に入れ、肉親皆殺しから政権を奪ったのが12年前。
魔王軍を編成する中で、強力スキルを持つ一部の白鬼も目を付けられた。
強力スキルを持ち、基礎ステータスも高いレオンは従って魔王軍に入ったが、7年前に生まれたメルルにも強力なスキルがあった。
それでメルルが2年前に死亡率50パーセントっていう訓練施設に連れて行かれそうになって、ふたりで逃げてきた。
とりあえず、山に囲まれたトメの街にあるダテ家の『特別訓練所』に連れていく。
訓練所の名目だけど、山間部にあるワケアリなヒト族以外の避難施設。
エルフの血も混じってるダテ伯爵が他種族をかくまうために使う場所である。
伯爵には、もしも誘拐された子供がいたときに避難場所に使ってくれと言われていた。
早速、使わせてもらう。
廃墟街で私&アリア対白鬼レオンの攻防戦が始まる。
レオンが売り物として捕まえてきたらしい子供5人が、ぼろい建物に監禁されてる。
アリアが救出に向かってくれる。
私がレオンを牽制して、救出時間を稼いでる。
3階の同じ部屋に閉じ込められた子供5人の安全を確保したら、もう建物が倒壊しても構わん。
全力でレオンを叩き潰す。
私とアリアは神器スマホをハンズフリーで通話オンにしてる。
たちまちアリアから連絡が入った。
「サラ、子供は獣人4人、魔族が1人。みんなの安全確保OK」
「サンキュ、アリア」
オオサキンが、私がいる道路側と反対方向に建物からの脱出用に氷の滑り台を作ってる。
有能だよな、オユキサン。
「レオン、私の仲間が子供を保護した。足枷なくなって思い切り戦えるぞ」
「・・くそ。万事休すか」
レオンが人質にできるガキんちょどもはいなくなった。
逃げるのか、それとも戦う気か。どちらを選択するんだよ。
けどレオンは、この2択じゃない方を選んだ・・
「魔装解除」
「・・え?」
レオンは、呆気に取られてる私の前で魔装を解いた。
そんで・・
再び「鬼神魔装」「解除」「鬼神魔装」「解除」
レオンの身体が赤く光っては、オーラが消えた。
鑑定したら、奴のMP残量はMP35。MP切れで気絶する寸前。顔が真っ青になって片膝を付いた。
レオンの総MPは1550。魔装は性能からして使用MPが500前後。自分からはき出した。
なんのために自爆めいたことをしたんだ。
レオンは絞り出すような声で話し始めた。
「・・頼む。俺の命、有り金は・・渡す。だから・・子供5人は殺さないでくれ」
「子供を殺す? なんで私達が・・」
思わず、レオンの目を見た。
アリアと同じだ。
アリアを勇者にしたときと同じ、誰かを助けるために戦う人間の目だ。
私とアリアは誤解してた。
もうレオンの性根が善か悪か、考える必要もない。
信用するもなにも、目の前のレオンは子供を助けるために命を差し出してる。
コメント欄
『あ、やっぱレオンだ』
『慈愛の戦士だったな』
『聖女、間違っても殺さないでくれよ』
「分かってる・・」
『勇者5』のストーリーの中で勇者にレオンを選ばなかったときは、この地点からゲストとして登場する。
勇者と出会う前に、レオンはツルオカ軍に捕まってる。
保護した子供が人質になって、それを助けるために犠牲になろうとする。
間一髪で勇者と使徒で子供、処刑寸前のレオンを助ける。そしてレオンと共に戦う。
アリアと神器スマホで会話しながら困惑してる。
「あれ?ホントは義賊レオンを助けるために動くべき私達が、子供を奪おうとしてるぞ」
「サラ・・。子供達がみんな『レオン兄ちゃん』って泣いてる。もしかして・・」
「やべえよアリア」
「だよね。誘拐犯は私達ってことだよね」
孤児院の勇者・アリアが孤児誘拐犯になりかけてた。
ツルオカ侯爵軍はリアルな場面に絡まないけど、ストーリーの強制力であるレオンのピンチは訪れた。
今回は、レオンをピンチに陥らせるのも私達なら、助けるのも私達。
レオンがピンチ、そして勇者が救出はストーリーのアウトラインに沿ってるけど、おかしな形だ。
女神よ、私はともかくアリアを悪者側に巻き込むな!
「た、頼む。子供を、俺の妹を・・」
今にも伏せそうなレオンが懇願してる。
そして視聴者から私が集中的にバッシングを受けている。
「レオン、大丈夫だ」
「・・え」
「私達には誤解があるみてえだ。子供達は誘拐されたと思ってた。すまん」
アリアが、大急ぎで子供5人をレオンのとこに連れてきた。
安心したのか、レオンは気絶した。
みんな、倒れたレオンを庇うようにして私とアリアの前に立ち塞がった。
私の血の繋がらない弟妹みたいだ。
コメント欄
『聖女の判断が悪いから、アリアちゃんまで悪者になったぞ』
『まあ、レオンも子供も無事たったし、許してやる』
私がお叱りを受けてる。
けど、そいつらは口は悪くても、子供達のためにスパチャを投げ込んでくれた。
感謝しても怒ることはない。
◆◆
子供達に睨まれながら、レオンを建物の中に運び込んで休ませた。
1時間くらいしてレオンが起きて話し出した。
ヤマガタ生まれヤマガタ育ちの『勇者5』レオンとは違った生い立ちだった。
ヤマト世界のレオンと妹のメルルは、魔国の北にある白鬼の里で暮らしてた。
魔国の先代魔王の三男が邪神の力を手に入れ、肉親皆殺しから政権を奪ったのが12年前。
魔王軍を編成する中で、強力スキルを持つ一部の白鬼も目を付けられた。
強力スキルを持ち、基礎ステータスも高いレオンは従って魔王軍に入ったが、7年前に生まれたメルルにも強力なスキルがあった。
それでメルルが2年前に死亡率50パーセントっていう訓練施設に連れて行かれそうになって、ふたりで逃げてきた。
とりあえず、山に囲まれたトメの街にあるダテ家の『特別訓練所』に連れていく。
訓練所の名目だけど、山間部にあるワケアリなヒト族以外の避難施設。
エルフの血も混じってるダテ伯爵が他種族をかくまうために使う場所である。
伯爵には、もしも誘拐された子供がいたときに避難場所に使ってくれと言われていた。
早速、使わせてもらう。
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