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火は身を焦がす(過激表現多少あり)

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「――んぅ……っ、ん゙ぅぅぅ……!?♡♡♡♡」

 真っ暗になってから一転、薄く開けた目に飛び込んできた光に思わずまた反射的にまぶたを閉じる。
 でもそれ以上に。

「はぁっ♡……んぅ゙ッ!? ♡ な゙っ、な゙に……!?♡♡♡」

 身体が熱い、そして気持ちいい。そう、おかしくなるくらい気持ちよかったんだ。

「ようやく起きたか」

 その声に怖々と薄目になって、視線をさ迷わせる。

「て、てめぇ……あ゙ーッ♡ ん゙ぐ、な゙、なに゙しやがったぁぁ♡♡」

 身体が動かせない。そこでようやく自分の状況に気がついた。

「あまり暴れない方がいい。手錠が手に食い込むぞ」
「て、手錠!?」

 オレはベッドの上で寝かされている。しかも肌の感覚から服を着てないらしい。素肌に当たるシーツらしき布がじっとり汗ばんでいて気持ち悪い。
 
 あと両手首は鎖と手錠で繋がれて動かないし、もっとひどいのは足首は左右に大きく開かれてまるで潰れたカエルみたいな恥ずかしい格好を取らされていた。

「この変態っ、オレになにしやがった!」

 やたらと熱い身体。しかも麻薬でも使われたのか、ゾクゾクとした悪寒みたいな気持ちよさに動悸が止まらない。

「そんなに怯えることはない。なあに、君の仲間達に投与した媚薬を少しばかり高濃度にしてね。おかげでさっきから何度も射精し続けているじゃないか」
「は……ハァ? なに言って――ッ!!!」

 ずくん、と芯がうずいた。

「あ゙ァッ♡ あっ♡ んぅ♡」
「ほらまただ。
「!!!」

 イった? オレが? しかも言ってる意味が……。

「お゙っ♡ お゙っ♡ にゃ、にゃにっ、これぇっ♡♡」

 ケツが熱い。いや違う、ケツの奥がずくずくする。疼いてなんか変だ。おかしい。自分が自分じゃないみたいだ。

「よく感じなさい。君のはもう完全なる性器なのだよ」
「そっ、そんなわけ……っ、おぅ゙!? ♡ あひっ♡♡ んぁぁぁ♡♡♡♡」

 きもちいいきもちいいきもちいいっ♡ なんか変なスイッチがあるみたいに、そこをなんか棒みたいなモノでほじられると狂っちまう。

 しかもこれ、なんだ。なに突っ込まれてるんだ!?

「ああ、これか」
「んぎぃっ♡♡」

 勢いよくケツから引き抜かれたそれが目の前につきつけられる。ぬらぬらと濡れて光って気色悪ぃ。それに。

「あ……ぁ……」

 まるで小さなボールをいくつもくっつけたみたいな形。まさかこんなのがオレの中に。

「特別に作らせたのだよ。君がすみやかに男を受け入れられるように、ね」
「ひっ……!」

 男を、受け入れる。それってもしかしなくても、まさか。そんなことって。

 頭の中がパニックで、ただ一つだけ。

『逃げなきゃ』

 と思った。だから。

「たっ、助けて! 助けてくれ!!! だれかッ、だれかぁぁぁっ!!!」

 必死で叫ぶ。
 ここがどこかさっぱり分からないけど、大声を出せばもしかしたらなんとか――。

「やはり浅はかですね」
「!」

 冷たい女の声。薄暗い部屋に硬いハイヒールの音と共に響く。

「ここは完璧な防音処置を施された部屋で、しかも街からは離れた場所にある屋敷。つまり貴方の声など外には届かないし、助けなど来ません」
「そ……ん……な」

 なんてところに閉じ込められたんだ。なんでこんな目にあわなきゃいけないのか。
 最悪だ、理不尽すぎる。くそっ、どうにかして逃げ出さないと――。

「妬けるな」
「ん゙ひぃ゙っ♡♡」

 腰から背中にかけて突き抜ける感覚に声をあげた。
 またあのキチガイじみた棒をオレのケツにぶち込みやがったんだ。

「あぎっ♡ あ゙っ♡ お゙、ぅ゙ッ♡♡ や、やめ゙っ♡♡ やめ゙でぐれ゙ぇぇっ♡♡♡」

 バカになる、おかしくなる。こんなの知らないっ、知りたくなんてなかった!

「んぁっ♡ い゙ぃっ♡ 」
「ふむ。感度は良好だな」

 ヤダって。やめろって言ってんのにヤツは嬉しそうに笑うと、ぐりぐりと棒で奥を掻き回し始めた。

「ここが君のだ。覚えておきなさい」
「んぅぅぅッ♡♡ やら゙ァァァァ♡♡♡♡」

 イきっぱなしになる。もう出てるのか出てないのわかんない。
 ただ頭ん中まっしろで、逃げたいのに逃げさせてくれない。
 
「ひぎっ♡♡ ケツがぁっ♡ オレ゙の゙っ……」
「違うだろう? ノア」
「っ、!?」

 またイキナリ引っこ抜かれて、すかさずあいつが覆いかぶさってきた。

「言葉遣いには気をつけなさい。君は私のとなるのだから」
「へ……?」

 妻って、何言ってんだこのオッサン。気でも狂ってるんのか。
 オレはれっきとした男で、どんな貴族や王族様だって男を妻になんて出来るはずがないわけで。

「だから養子にしたのだよ」

 こちらの考えを読んだかのように、やつが平然と答える。
 そしてさらに重ねるようにメイド女が。

「正しく言うと、貴方とご主人マスターは親子関係です。なので今後、アドラー家の者として相応しいを受けていただきます。よろしいですね」
「な、なにを勝手な……」

 ワナワナとなるオレの顔をなだめるように撫でたのは、このヴォルフとかいうこいつ。

「まあまあ、それはおいおい。まずは妻としての教育だ。さて、始めようか」
「おいコラさわんな! って――い゙ッ!?」

 突然体重をかけられた。
 重い、しかも重いだけじゃないて。

「ひっ! い゙だァッ、や゙め゙っ、あ゙ぁぁ゙っ!!!」

 ケツにねじ込まれるのは、さっきの棒なんか比べ物にならないレベルで太くて硬くて熱いやつ。
 必死で逃げようと腕を突っ張るも、これまたバカみたいに分厚い胸板を跳ね返すことなんて無理だ。

「暴れるんじゃない。余計に痛むぞ」
「あ゙ぁぁっ! やだっ、入んないぃぃぃ!!!」
 
 裂ける、裂けちまう。そんなの嫌だ。
 泣きなら無我夢中で泣き叫んだ。でもそんな抵抗虚しく。

「あ゙ぁぁ゙ぁぁっ♡♡♡♡」

 生々しい圧迫感と異物感。吐きそう――なのに。

「あ゙がッ♡ あ゙っ♡ い゙ぃっ♡♡ なんれ゙っ、なん゙れぇぇぇっ!? ♡♡♡♡」

 きもちいい、ぶっといのでお尻の中掻き回されてっ♡ トんじゃうくらいっ、ヤバいぃぃ♡♡♡♡

「んひっ♡ あっ♡ お゙ぉっ♡♡」

 さっき変な棒のせいか、それとも媚薬のせいか。
 無理矢理ヤられてるのに関わらず、ゾクゾクと込み上げる感覚に別の涙を流した。

「っ、ふむ。調教は順調だな」

 固定されてるオレの足を撫で回しながら、息を弾ませてヴォルフが言う。

「初夜といえど痛めつけるのは本意ではないからな。君のも充分だったようだ」
「ご、ごの゙っ♡ 変態゙っ、しね゙♡♡ しね゙ぇぇ♡♡ 」

 苦しい怖いムカつく。でも……きもちいい。

 呼吸すらままならないオレの視界は薄くぼやけてきた。このまま、気絶でも出来ればいいのに。

 それかいっそうのこと。

「これから先、ずっと愛している。Meine Prinzessin私のお姫様――。」

 やつの言葉はよく聞き取れなかった。ただ、喉元に小さくちりっとしたら痛みを感じながら再び意識が遠のいていった。


 
 

 

 

 
 
 
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