46 / 64
後編
レドリシアたちに追いついて
しおりを挟む
下の階の魔物は、流石に手強くなってくる。
それでも、ファイ様とダイヤモンドダストも頑張ってくれるから、負けてられない。
魔物も火属性ばかりではなく、地、風、水、氷、光、闇の属性を持つ者も混じりだして、魔法に応用をきかせながら進んでいく。
ようやく最下層にいる魔神の部屋の一つ手前にある、最後の休憩エリアの扉の前にきた。
ここで・・・さっきはレドリシアたちに会ったんだ。
苦い記憶が浮かんで、口を引き結ぶ。
ファイ様が、そんな私の肩に手を置いて、安心させるように笑った。
中に入ろうと扉に手をかける私の隣で、ダイヤモンドダストが毛を逆立てる。
「どうしたの?」
私が声をかけると、ファイ様がさっと口元に指を立てて、静かにするように目線で訴えてきた。
私は頷いて、頭を低くしながら扉を少し開いて中を窺う。
「プシュー、レドリシア。そのままでは、魔神の試練に屈してしまうぞ。」
サラマンダムの、のんびりした声が聞こえてきて、私たちは顔を見合わせた。
・・・やけに冷静ね。
今彼女は、試練を受けている真っ最中なんだ。
苦戦しているみたいね。
試練だけは本人しか受けられないので、サラマンダムにもどうにもできない。
彼女が、どんなクエストを受けているのか知らないけれど、魔神は挑戦者の素の部分を試すようなクエストを仕掛けてくる。
辛くても挑む以上は、最後までやらないと・・・。
「きゃぁぁぁぁー!いやぁぁぁぁぁ!!!」
レドリシアの叫び声が、響いた。
「プシュー、フゥ、敗北しやがった。
新たな『魅入られし者』の誕生か。
あの無駄な自信はどこからきてたんだ。」
サラマンダムは、奥の部屋に向かって呆れたように話している。
試練の最中は、魔神の部屋に挑戦者以外は入れないから、助けることもできない。
でも、今なら彼の気が逸れているわ。
ダイヤモンドダストが、そっと気配を消してサラマンダムの後ろに迫ると、襟元を噛んで後ろに引き倒した。
素早くファイ様が、みぞおちに拳を叩き込んで首を締め上げて気絶させると、サラマンダムを縛り上げる。
レドリシアの叫び声が止んだので、私たちも魔神の部屋へと続く扉の窓から中を覗き込んだ。
中では、魔神にのしかかられたレドリシアが、額に爪で刻印されているのが見える。
見たことのない文字。
「なんて書いてあるの?」
と、私が尋ねると、ファイ様が眉を顰めて、
「古代語で『敗北者』と、彫られている。
見ろ、文字が消えていく。
ああなると、この場を見てない者にはわからなくなる。」
そういえば王妃様も言っていた。
魔神の試練に屈したものは、『魅入られし者』となるけれど、見分けられるのは魔神だけしかいないと。
魔神がレドリシアから離れると、彼女は魔神に怯えながら、ゆっくり起き上がる。
次の瞬間、ダンジョンの床に紋章が浮かび上がって、外の光が上から差し込んできた。
あ、あそこが外の世界へと続くゲートなのね。
レドリシアは、よろよろとそこへ向かって歩き始めた。その間、魔神がじっとレドリシアの方を見つめている。
「プシュー。」
後ろで聞き慣れた呼吸音が響いた。
ファイ様がすぐ振り向いて、剣を抜くとガキン!と火花が散る。
衝撃でファイ様の頭に被っていた、フルフェイスの兜が床に転がり落ちた。
サラマンダム!?
どうして?さっきまで気絶して縛られていたのに!
よく見ると、彼を縛っていた縄が解かれていた。
「プシュー、これはこれは皇太子殿下。
変装がお得意と聞いておりましたが、見事に騙されました。さぁ、アイスローズ皇太子妃殿下を、お渡しください。」
ギリギリと二人の剣が軋みをあげる。
よく見ると、サラマンダムの剣はとても大きくて、秘宝の剣であることがわかった。
「断る、アイスリーになんの用だ。」
ファイ様の低い声に、サラマンダムがゆっくりと私の方を見た。
「プシュー、彼女にしかできないことを、してもらうため・・・。」
「!!」
魔神の心臓を取らせる気!?
私は、剣を構えたままのサラマンダムを、素早く魔法で凍りつかせた。
私の魔法の発動とほぼ同時に、彼の剣がキラリと光る。
・・・なに?今の。
「行きましょう!今のうちに・・・。」
パキン!
サラマンダムを凍りつかせた氷が、割れる音がする。
ど、どうして!?
「アイスリー、魔神の部屋に飛び込むぞ!
サラマンダムは、全属性魔法を半減させる大剣エクスカリバーを持ってる!
奴が手にしている間は、魔法が効きにくいから、長くはもたない!!」
ファイ様が叫び、ダイヤモンドダストを呼んですぐに次の部屋に飛び込んた。
魔神の部屋では、二体の魔神が待っていた。
一体は跪き、もう一体は立ったままで、奥を向いている。
跪いている方は、私の試練を担当した魔神ね。
立っている方は、レドリシアの魔神だわ。
ファイ様が私の肩に手を置いて、話しかけてくる。
「アイスリー、跪く魔神のそばへ行って、試練の証をもらうんだ。」
「あ、ファイ。薬草『レマニカル』も取らないと。」
「私が採取しておく、アイスリーは魔神の元へ!気をつけろ、魔神が消えていないということはレドリシアもどこかに隠れている。」
ファイ様に言われて、私はすぐに跪く魔神の元へと駆け寄った。
魔神は私の額に指を当てると、
「グルルル・・・汝は、火の試練を突破した二人目の氷の民となる。
火の魔力の加護を与え、ここに証を刻まん。」
と、言った。
全身が赤い光に包まれて、やがておさまっていく。
魔神の指が離れて、私はファイ様とダイヤモンドダストの方を見た。
レドリシアは見当たらない、今なら!!
「終わったわ!さあ、外に・・・!」
「グルルル・・・少し待て。
汝には、渡すも・・・。」
魔神が何か言いかけた時、部屋の奥から巨大な火炎が飛んできたので、思わず氷のシールドで防ぐ。
「誰!?あ・・・!」
暗がりから、レドリシアが出てくる。
片手を私に突き出したまま、怒りの形相で私を見ていた。
「どういうことです?何故あなたは来たばかりで、魔神が服従しているのですか!?試練は!?」
彼女から見たらそうよね。
先に試練を済ませてるなんて、わからないはず。
「試練はもう受けたの。
ダンジョンに入ってすぐ受けたのよ。」
「嘘!そんな話聞いたこともない。
ヴィノガン様に聞いた話と違いますわ!
わ、私も終えましたけどね!」
レドリシアは必死に虚勢を張っている。
私はチラリと、外の光が差し込む出口のゲートの方を見た。
レドリシアはすぐに出ると思ったのに、何故残っていたのかしら。
「とにかく、私はもうここを出る。
ちゃんと、試練を終えたんだから廃位もされない。」
私はレドリシアに宣言すると、ファイ様とダイヤモンドダストを連れて、出口へと向かった。
でも、ダイヤモンドダストだけ、私たちの前に回り込んで立ち止まり、休憩エリアの方を見ると、
「ミュウー。」
と、鳴いた。
「ほら、いい子ね。外に出ましょう。」
私はダイヤモンドダストの背中を撫でて、そう話しかけていると、レドリシアの冷たい声が響く。
「あなたは、ここを出れません。」
確信を込めた声に、私は不安になってくる。
ファイ様は、彼女の方を振り向いて目を細めた。
「サラマンダムなら、そこの部屋で足止めされてここに来れない。
お前一人で、我々を止めるのは無理だ。」
彼は私の肩を抱くと、出口へと歩き出す。
レドリシアは、ククク・・・と、笑い出した。
「あら、殿下。やはりあちらは偽物でしたわね。すっかり騙されました。」
「レドリシア、お前は『魅入られし者』。ここを出れば、待っているのは魔力剥奪の刑だ。
覚悟しておくんだな。」
ファイ様の毅然とした態度にも、彼女は怯まない。構わず歩き出す私たちを、自信満々な目で見ている。
「アイスリー様の貞操の焼印が消えるのは、このダンジョンの中だけなんですよ、殿下。」
レドリシアの低い声に、私たちはぴたりと足を止めた。
彼女は、体をしならせながら笑い出す。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
読んでくださってありがとうございました。
お気に召したら、お気に入り登録してくださるとうれしいです♫ とても励みになります。
※この物語はフィクションです。表現や人物、団体、学説などは作者の創作によるものです。
それでも、ファイ様とダイヤモンドダストも頑張ってくれるから、負けてられない。
魔物も火属性ばかりではなく、地、風、水、氷、光、闇の属性を持つ者も混じりだして、魔法に応用をきかせながら進んでいく。
ようやく最下層にいる魔神の部屋の一つ手前にある、最後の休憩エリアの扉の前にきた。
ここで・・・さっきはレドリシアたちに会ったんだ。
苦い記憶が浮かんで、口を引き結ぶ。
ファイ様が、そんな私の肩に手を置いて、安心させるように笑った。
中に入ろうと扉に手をかける私の隣で、ダイヤモンドダストが毛を逆立てる。
「どうしたの?」
私が声をかけると、ファイ様がさっと口元に指を立てて、静かにするように目線で訴えてきた。
私は頷いて、頭を低くしながら扉を少し開いて中を窺う。
「プシュー、レドリシア。そのままでは、魔神の試練に屈してしまうぞ。」
サラマンダムの、のんびりした声が聞こえてきて、私たちは顔を見合わせた。
・・・やけに冷静ね。
今彼女は、試練を受けている真っ最中なんだ。
苦戦しているみたいね。
試練だけは本人しか受けられないので、サラマンダムにもどうにもできない。
彼女が、どんなクエストを受けているのか知らないけれど、魔神は挑戦者の素の部分を試すようなクエストを仕掛けてくる。
辛くても挑む以上は、最後までやらないと・・・。
「きゃぁぁぁぁー!いやぁぁぁぁぁ!!!」
レドリシアの叫び声が、響いた。
「プシュー、フゥ、敗北しやがった。
新たな『魅入られし者』の誕生か。
あの無駄な自信はどこからきてたんだ。」
サラマンダムは、奥の部屋に向かって呆れたように話している。
試練の最中は、魔神の部屋に挑戦者以外は入れないから、助けることもできない。
でも、今なら彼の気が逸れているわ。
ダイヤモンドダストが、そっと気配を消してサラマンダムの後ろに迫ると、襟元を噛んで後ろに引き倒した。
素早くファイ様が、みぞおちに拳を叩き込んで首を締め上げて気絶させると、サラマンダムを縛り上げる。
レドリシアの叫び声が止んだので、私たちも魔神の部屋へと続く扉の窓から中を覗き込んだ。
中では、魔神にのしかかられたレドリシアが、額に爪で刻印されているのが見える。
見たことのない文字。
「なんて書いてあるの?」
と、私が尋ねると、ファイ様が眉を顰めて、
「古代語で『敗北者』と、彫られている。
見ろ、文字が消えていく。
ああなると、この場を見てない者にはわからなくなる。」
そういえば王妃様も言っていた。
魔神の試練に屈したものは、『魅入られし者』となるけれど、見分けられるのは魔神だけしかいないと。
魔神がレドリシアから離れると、彼女は魔神に怯えながら、ゆっくり起き上がる。
次の瞬間、ダンジョンの床に紋章が浮かび上がって、外の光が上から差し込んできた。
あ、あそこが外の世界へと続くゲートなのね。
レドリシアは、よろよろとそこへ向かって歩き始めた。その間、魔神がじっとレドリシアの方を見つめている。
「プシュー。」
後ろで聞き慣れた呼吸音が響いた。
ファイ様がすぐ振り向いて、剣を抜くとガキン!と火花が散る。
衝撃でファイ様の頭に被っていた、フルフェイスの兜が床に転がり落ちた。
サラマンダム!?
どうして?さっきまで気絶して縛られていたのに!
よく見ると、彼を縛っていた縄が解かれていた。
「プシュー、これはこれは皇太子殿下。
変装がお得意と聞いておりましたが、見事に騙されました。さぁ、アイスローズ皇太子妃殿下を、お渡しください。」
ギリギリと二人の剣が軋みをあげる。
よく見ると、サラマンダムの剣はとても大きくて、秘宝の剣であることがわかった。
「断る、アイスリーになんの用だ。」
ファイ様の低い声に、サラマンダムがゆっくりと私の方を見た。
「プシュー、彼女にしかできないことを、してもらうため・・・。」
「!!」
魔神の心臓を取らせる気!?
私は、剣を構えたままのサラマンダムを、素早く魔法で凍りつかせた。
私の魔法の発動とほぼ同時に、彼の剣がキラリと光る。
・・・なに?今の。
「行きましょう!今のうちに・・・。」
パキン!
サラマンダムを凍りつかせた氷が、割れる音がする。
ど、どうして!?
「アイスリー、魔神の部屋に飛び込むぞ!
サラマンダムは、全属性魔法を半減させる大剣エクスカリバーを持ってる!
奴が手にしている間は、魔法が効きにくいから、長くはもたない!!」
ファイ様が叫び、ダイヤモンドダストを呼んですぐに次の部屋に飛び込んた。
魔神の部屋では、二体の魔神が待っていた。
一体は跪き、もう一体は立ったままで、奥を向いている。
跪いている方は、私の試練を担当した魔神ね。
立っている方は、レドリシアの魔神だわ。
ファイ様が私の肩に手を置いて、話しかけてくる。
「アイスリー、跪く魔神のそばへ行って、試練の証をもらうんだ。」
「あ、ファイ。薬草『レマニカル』も取らないと。」
「私が採取しておく、アイスリーは魔神の元へ!気をつけろ、魔神が消えていないということはレドリシアもどこかに隠れている。」
ファイ様に言われて、私はすぐに跪く魔神の元へと駆け寄った。
魔神は私の額に指を当てると、
「グルルル・・・汝は、火の試練を突破した二人目の氷の民となる。
火の魔力の加護を与え、ここに証を刻まん。」
と、言った。
全身が赤い光に包まれて、やがておさまっていく。
魔神の指が離れて、私はファイ様とダイヤモンドダストの方を見た。
レドリシアは見当たらない、今なら!!
「終わったわ!さあ、外に・・・!」
「グルルル・・・少し待て。
汝には、渡すも・・・。」
魔神が何か言いかけた時、部屋の奥から巨大な火炎が飛んできたので、思わず氷のシールドで防ぐ。
「誰!?あ・・・!」
暗がりから、レドリシアが出てくる。
片手を私に突き出したまま、怒りの形相で私を見ていた。
「どういうことです?何故あなたは来たばかりで、魔神が服従しているのですか!?試練は!?」
彼女から見たらそうよね。
先に試練を済ませてるなんて、わからないはず。
「試練はもう受けたの。
ダンジョンに入ってすぐ受けたのよ。」
「嘘!そんな話聞いたこともない。
ヴィノガン様に聞いた話と違いますわ!
わ、私も終えましたけどね!」
レドリシアは必死に虚勢を張っている。
私はチラリと、外の光が差し込む出口のゲートの方を見た。
レドリシアはすぐに出ると思ったのに、何故残っていたのかしら。
「とにかく、私はもうここを出る。
ちゃんと、試練を終えたんだから廃位もされない。」
私はレドリシアに宣言すると、ファイ様とダイヤモンドダストを連れて、出口へと向かった。
でも、ダイヤモンドダストだけ、私たちの前に回り込んで立ち止まり、休憩エリアの方を見ると、
「ミュウー。」
と、鳴いた。
「ほら、いい子ね。外に出ましょう。」
私はダイヤモンドダストの背中を撫でて、そう話しかけていると、レドリシアの冷たい声が響く。
「あなたは、ここを出れません。」
確信を込めた声に、私は不安になってくる。
ファイ様は、彼女の方を振り向いて目を細めた。
「サラマンダムなら、そこの部屋で足止めされてここに来れない。
お前一人で、我々を止めるのは無理だ。」
彼は私の肩を抱くと、出口へと歩き出す。
レドリシアは、ククク・・・と、笑い出した。
「あら、殿下。やはりあちらは偽物でしたわね。すっかり騙されました。」
「レドリシア、お前は『魅入られし者』。ここを出れば、待っているのは魔力剥奪の刑だ。
覚悟しておくんだな。」
ファイ様の毅然とした態度にも、彼女は怯まない。構わず歩き出す私たちを、自信満々な目で見ている。
「アイスリー様の貞操の焼印が消えるのは、このダンジョンの中だけなんですよ、殿下。」
レドリシアの低い声に、私たちはぴたりと足を止めた。
彼女は、体をしならせながら笑い出す。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
読んでくださってありがとうございました。
お気に召したら、お気に入り登録してくださるとうれしいです♫ とても励みになります。
※この物語はフィクションです。表現や人物、団体、学説などは作者の創作によるものです。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。
そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。
お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。
挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに…
意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。
よろしくお願いしますm(__)m
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。
疎遠だった叔父の遺産が500億円分のビットコインだった件。使い道がないので、隣の部屋の塩対応な美少女に赤スパ投げまくってる件
月下花音
恋愛
貧乏大学生の成瀬翔は、疎遠だった叔父から500億円相当のビットコインが入ったUSBメモリを相続する。使い道に困った彼が目をつけたのは、ボロアパートの薄い壁の向こうから聞こえる「声」だった。隣人は、大学で「氷の令嬢」と呼ばれる塩対応な美少女・如月玲奈。しかしその正体は、同接15人の極貧底辺VTuber「ルナ・ナイトメア」だったのだ!
『今月ももやし生活だよぉ……ひもじい……』
壁越しに聞こえる悲痛な叫び。翔は決意する。この500億で、彼女を最強の配信者に育て上げようと。謎の大富豪アカウント『Apollo(アポロ)』として、5万円の赤スパを投げ、高級機材を即配し、彼女の生活を神の視点で「最適化」していく。しかし彼はまだ知らなかった。「金で買えるのは生活水準だけで、孤独は埋められない」ということに。500億を持った「見えない神様」が、神の座を捨てて、地上の女の子の手を握るまでの救済ラブコメディ。
苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」
母に紹介され、なにかの間違いだと思った。
だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。
それだけでもかなりな不安案件なのに。
私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。
「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」
なーんて義父になる人が言い出して。
結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。
前途多難な同居生活。
相変わらず専務はなに考えているかわからない。
……かと思えば。
「兄妹ならするだろ、これくらい」
当たり前のように落とされる、額へのキス。
いったい、どうなってんのー!?
三ツ森涼夏
24歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務
背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。
小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。
たまにその頑張りが空回りすることも?
恋愛、苦手というより、嫌い。
淋しい、をちゃんと言えずにきた人。
×
八雲仁
30歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』専務
背が高く、眼鏡のイケメン。
ただし、いつも無表情。
集中すると周りが見えなくなる。
そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。
小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。
ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!?
*****
千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』
*****
表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる