62 / 64
後編
レドリシアの処罰
しおりを挟む
なんだろ?今の時期、特にやり取りはないはずなのに。
私がファイ様と一緒に、謁見の間に来てみると、国王の前で挨拶をしていた男性が、ファイ様を見るや否や襟に掴みかかってきた。
「レドリシアを返せ!」
物凄い剣幕で捲し立てる。レドリシア?まさか、この人が風の国の皇太子?
ファイ様は掴まれた襟を引こうとはせずに、冷静に向き合った。
「彼女は、この国で罪を犯したので、その裁きを受けます。終わり次第、貴国に引き渡す予定です。」
「いや、すぐにでも引き渡しを!!
彼女には、横領、賄賂、詐欺、とにかく金に関する嫌疑が山ほどある。」
すごいわ・・・レドリシア無双、という感じね。もう、小国の国家予算並みに、お金を持ってるんじゃないかしら。
ファイ様も、ため息をつきながら、声を落として応じている。
「わかりますが、落ち着いてください。」
「これが落ち着いていられるか!!
それに、あなたとヨリを戻されては困るのだ!!彼女は、私にとって最愛の・・・!」
風の国の皇太子が、チラッと私を見る。
レドリシアと間違えないでね・・・と思っていたら、にっこり笑って跪き、私の手に挨拶のキスをした。
「初めまして。風の国の皇太子、エアーロー・ストーム・ウィンディと申します。もしや、アイスローズ皇太子妃殿下であられますか?」
「えぇ、初めまして。」
「はは、本当にレドリシアと髪の色が似てますね。よろしければ、この後お茶でも・・・。」
なんとなく、鼻の下を伸ばしてるように見えるわ。レドリシアが最愛の人ではなかったの?
「父上!レドリシアをさっさと引き渡しましょう。エアーロー皇太子、アイスリーにあまり近づかないでいただきたい。」
ファイ様は強い口調で言うと、私の腰を抱き寄せた。
わ!もう、心配しなくても大丈夫なのに。
でも、エアーロー皇太子は、目に星を浮かべて、私の手を離さない。
私がやんわりと手を引いていると、ダイヤモンドダストがやってきて、彼の手に猫パンチをくらわせた。それでも、離さない。
「いっ・・・!!いや、ははは。
でも、あなたは本当に綺麗で魅力的な人だ。レドリシアをやめて、こちらにするか・・・。、」
思ってることが口に出てるわ。
でも、あなたに応えることはありませんから!
「遠慮いたします。どうか、レドリシアと末永くお幸せに。」
私がそう話していると、レドリシアが連行されてきた。
私の手を握っていたエアーロー皇太子も、彼女を見た途端、慌てて手を離す。
なに、この浮気現場を押さえられたような光景は。
最初はしおらしく俯いていたレドリシアも、凄い目で私たちを睨んでいる。
「呆れた。どいつもこいつも、彼女に群がって!!あれだけ私に愛を誓ったくせに、他の女に目がいくなんて!!」
レドリシアが、手枷をはめられたままエアーロー皇太子に近づくと、彼の足をグニ!と踏みつけた。
「いた!・・・はは、レドリシア。」
「言い訳は聞きませんことよ。
この場ではっきりおっしゃって。
あなたの一番は誰?」
「それはもちろん、アイ・・・いや、レドリシア、君だよ。」
レドリシアの目が細くなって、さらに強く足を踏みつける。・・・痛そう。
王様と王妃様がその光景に含み笑いをしながら、そばに立つバドリック・モエン公爵を見た。
あ、レドリシアのお父様だ。
病気療養中と聞いていたけど、もうよろしいのかしら。
「今回のレドリシアの処分は、魔力剥奪と、国外追放、身柄を風の国に引き渡すことです。」
と、彼は言った。
レドリシアは、流し目で彼を見る。
「お父様、あれだけ尽くした実の娘を、そんな扱いなさるの?真面目で法律に詳しいだけのあなたが今の座にいるのは、私がファイバーン皇太子殿下の恋人だったからですわよ?」
場の空気が一瞬、凍りつく。
ファイ様も、複雑な表情をして彼を見た。
モエン公爵は、怯みもせずににっこり笑う。
「あぁ、感謝している。そのおかげで、お前はこの国でやりたい放題、親に尽くしたというよりは、その方がお前にとって都合がよかったからだな。」
彼は目を細めて、レドリシアを見た。
こうしていると、顔がよく似ているわ。
「で?この恩人である娘に、国外追放ですって?私は、ファイバーン皇太子殿下の側室の方がよくてよ。」
・・・どこまで強気なの?この人。
王太后様のような堂々とした、というより、単に往生際が悪いだけよね。
モエン公爵は、ため息をついた。
「お前は、勝手にヴィノガン様の養女になった。彼女は王族の身分を剥奪され、彼女の一族皆平民に降格された。つまり、お前もまた平民なのだ、レドリシア。」
「私が!?」
「そうだ、そしてまたファイバーン皇太子殿下にも、お前に未練はないと言われたそうだな。
安心して、風の国へ行って裁きを受けよ。」
レドリシアは、急に周りを見てオロオロしだした。でも、その目がファイリアお義姉様を見た時に、ニヤッと笑ってファイ様を見る。
「このままでいいのかしら?殿下。
私を助けなければ、ファイリア様の秘密をバラしますわよ?」
勝ち誇ったような顔。彼女は火の試練の時、ファイ様の影武者をファイリアお義姉様がやったことに気づいたんだ。
私は咄嗟に彼女の口を凍らせようとしたんだけど、ファイ様が私の手を握って『大丈夫』と、目線で訴えてくる。
え?でも・・・。
ファイ様はすました顔で、レドリシアに淡々と話した。
「何の話だ?ファイリアお姉様に秘密なんかないぞ?」
レドリシアも負けない。
「まぁ、とぼけちゃって。ファイリア様の性別のこと、言ってもよろしくて?」
周囲の家臣たちも、ざわざわと騒ぎ始めた。
国王夫妻も、呆れたように彼女を見ている。
当のファイリアお義姉様は、スタスタとレドリシアの前に来て、じっと彼女を見た。
「私が・・・な・・・に?」
レドリシアは、魔法を使って空中に火球を作り出すと、さっとファイリアお義姉様の胸元を焼いた。ドレスが焦げて、彼女は開きそうになった胸元を慌てて押さえている。
「きゃ!」
「レドリシア!気でも狂ったのか!?」
プロメテクスお義兄様と、アポロニお義兄様が、慌てて駆け寄ってきた。
「ふん!白々しい。殿下、さぁ、どうなさいます?」
レドリシアが高飛車にファイ様を流し目で見つめる中、王様がガバッと立ち上がった。
「我が娘に働いた狼藉は決して許さぬ。
レドリシア、覚悟はできているな?」
「覚悟も何も・・・。」
「男性陣は皆後ろを向け!女性陣のみ注目せよ。彼女たちが証人になる。」
王様の声で、男性は全て後ろを向き、女性官僚や侍女たちは、そのまま注目している。
ファイ様も後ろを向いて、私に向かって片目を閉じた。
レドリシアはこの展開に驚いて、ファイリアお義姉様を上から下まで眺めている。
ファイリアお義姉様は、私たちに向かってゆっくり胸元を開いてみせた。
「あ!!」
「えぇ!?」
あの試練の時、皆の前で開いた胸元と違う!
コルセットの奥に見えるその膨らみは、確かに女性のもの。
「納得・・・して・・・いただけた・・・かしら?レドリシア。」
「そ、そ、そんな、馬鹿な。あ、あなたは本当にファイリア様・・・?」
そこへ、ズカズカと大股でバーニスお義姉様がやってきて、ファイリアお義姉様にさっとマントを羽織らせると、レドリシアを睨んだ。
「もう、いいでしょ!?いつまでも晒させないで!」
そう言って、ファイリアお義姉様の肩を抱くと、一緒に部屋を退室していく。
王妃様が彼女たちを見送ってから、後ろを向いていた王様に声をかけた。
王様は改めて声をかけ、全員が前を向く。
一人ガタガタと震えるレドリシアは、下唇を噛んで、服を握りしめていた。
私も驚いたわ。ファイリアお義姉様の影武者かもしれないけど、ファイ様以外の人は正直わからない。
王様は、冷たい声で命令をした。
「レドリシアの国外追放は、永久とする。
大神官、すぐに魔力剥奪を施せ。
なお、国内にあるレドリシアの資産は全て国が没収し、その身一つで出ていってもらう。」
その言葉に、レドリシアは今までにないほど叫び声をあげた。
「いや!いやいやいや!!
私のお金よ!私だけの財産!!それを奪うですって!?何のために男たちをたらしこんできたか、わからないじゃない!!」
謁見の間で、レドリシアは床に伏せって泣き出した。
そして、顔を上げて私を睨むと、また叫び出した。
「あなたのせいですわ!!
あなたが滅茶苦茶にしてしまったの!」
え、私?
私はキョトンとして、彼女を見た。
ファイ様が前に出て、彼女を叱ろうとしたので、私は慌てて止めた。
ちゃんと対応するから、という気持ちを込めて彼を見ると、心配そうに口を閉じた。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
読んでくださってありがとうございました。
お気に召したら、お気に入り登録してくださるとうれしいです♫ とても励みになります。
※この物語はフィクションです。表現や人物、団体、学説などは作者の創作によるものです。
私がファイ様と一緒に、謁見の間に来てみると、国王の前で挨拶をしていた男性が、ファイ様を見るや否や襟に掴みかかってきた。
「レドリシアを返せ!」
物凄い剣幕で捲し立てる。レドリシア?まさか、この人が風の国の皇太子?
ファイ様は掴まれた襟を引こうとはせずに、冷静に向き合った。
「彼女は、この国で罪を犯したので、その裁きを受けます。終わり次第、貴国に引き渡す予定です。」
「いや、すぐにでも引き渡しを!!
彼女には、横領、賄賂、詐欺、とにかく金に関する嫌疑が山ほどある。」
すごいわ・・・レドリシア無双、という感じね。もう、小国の国家予算並みに、お金を持ってるんじゃないかしら。
ファイ様も、ため息をつきながら、声を落として応じている。
「わかりますが、落ち着いてください。」
「これが落ち着いていられるか!!
それに、あなたとヨリを戻されては困るのだ!!彼女は、私にとって最愛の・・・!」
風の国の皇太子が、チラッと私を見る。
レドリシアと間違えないでね・・・と思っていたら、にっこり笑って跪き、私の手に挨拶のキスをした。
「初めまして。風の国の皇太子、エアーロー・ストーム・ウィンディと申します。もしや、アイスローズ皇太子妃殿下であられますか?」
「えぇ、初めまして。」
「はは、本当にレドリシアと髪の色が似てますね。よろしければ、この後お茶でも・・・。」
なんとなく、鼻の下を伸ばしてるように見えるわ。レドリシアが最愛の人ではなかったの?
「父上!レドリシアをさっさと引き渡しましょう。エアーロー皇太子、アイスリーにあまり近づかないでいただきたい。」
ファイ様は強い口調で言うと、私の腰を抱き寄せた。
わ!もう、心配しなくても大丈夫なのに。
でも、エアーロー皇太子は、目に星を浮かべて、私の手を離さない。
私がやんわりと手を引いていると、ダイヤモンドダストがやってきて、彼の手に猫パンチをくらわせた。それでも、離さない。
「いっ・・・!!いや、ははは。
でも、あなたは本当に綺麗で魅力的な人だ。レドリシアをやめて、こちらにするか・・・。、」
思ってることが口に出てるわ。
でも、あなたに応えることはありませんから!
「遠慮いたします。どうか、レドリシアと末永くお幸せに。」
私がそう話していると、レドリシアが連行されてきた。
私の手を握っていたエアーロー皇太子も、彼女を見た途端、慌てて手を離す。
なに、この浮気現場を押さえられたような光景は。
最初はしおらしく俯いていたレドリシアも、凄い目で私たちを睨んでいる。
「呆れた。どいつもこいつも、彼女に群がって!!あれだけ私に愛を誓ったくせに、他の女に目がいくなんて!!」
レドリシアが、手枷をはめられたままエアーロー皇太子に近づくと、彼の足をグニ!と踏みつけた。
「いた!・・・はは、レドリシア。」
「言い訳は聞きませんことよ。
この場ではっきりおっしゃって。
あなたの一番は誰?」
「それはもちろん、アイ・・・いや、レドリシア、君だよ。」
レドリシアの目が細くなって、さらに強く足を踏みつける。・・・痛そう。
王様と王妃様がその光景に含み笑いをしながら、そばに立つバドリック・モエン公爵を見た。
あ、レドリシアのお父様だ。
病気療養中と聞いていたけど、もうよろしいのかしら。
「今回のレドリシアの処分は、魔力剥奪と、国外追放、身柄を風の国に引き渡すことです。」
と、彼は言った。
レドリシアは、流し目で彼を見る。
「お父様、あれだけ尽くした実の娘を、そんな扱いなさるの?真面目で法律に詳しいだけのあなたが今の座にいるのは、私がファイバーン皇太子殿下の恋人だったからですわよ?」
場の空気が一瞬、凍りつく。
ファイ様も、複雑な表情をして彼を見た。
モエン公爵は、怯みもせずににっこり笑う。
「あぁ、感謝している。そのおかげで、お前はこの国でやりたい放題、親に尽くしたというよりは、その方がお前にとって都合がよかったからだな。」
彼は目を細めて、レドリシアを見た。
こうしていると、顔がよく似ているわ。
「で?この恩人である娘に、国外追放ですって?私は、ファイバーン皇太子殿下の側室の方がよくてよ。」
・・・どこまで強気なの?この人。
王太后様のような堂々とした、というより、単に往生際が悪いだけよね。
モエン公爵は、ため息をついた。
「お前は、勝手にヴィノガン様の養女になった。彼女は王族の身分を剥奪され、彼女の一族皆平民に降格された。つまり、お前もまた平民なのだ、レドリシア。」
「私が!?」
「そうだ、そしてまたファイバーン皇太子殿下にも、お前に未練はないと言われたそうだな。
安心して、風の国へ行って裁きを受けよ。」
レドリシアは、急に周りを見てオロオロしだした。でも、その目がファイリアお義姉様を見た時に、ニヤッと笑ってファイ様を見る。
「このままでいいのかしら?殿下。
私を助けなければ、ファイリア様の秘密をバラしますわよ?」
勝ち誇ったような顔。彼女は火の試練の時、ファイ様の影武者をファイリアお義姉様がやったことに気づいたんだ。
私は咄嗟に彼女の口を凍らせようとしたんだけど、ファイ様が私の手を握って『大丈夫』と、目線で訴えてくる。
え?でも・・・。
ファイ様はすました顔で、レドリシアに淡々と話した。
「何の話だ?ファイリアお姉様に秘密なんかないぞ?」
レドリシアも負けない。
「まぁ、とぼけちゃって。ファイリア様の性別のこと、言ってもよろしくて?」
周囲の家臣たちも、ざわざわと騒ぎ始めた。
国王夫妻も、呆れたように彼女を見ている。
当のファイリアお義姉様は、スタスタとレドリシアの前に来て、じっと彼女を見た。
「私が・・・な・・・に?」
レドリシアは、魔法を使って空中に火球を作り出すと、さっとファイリアお義姉様の胸元を焼いた。ドレスが焦げて、彼女は開きそうになった胸元を慌てて押さえている。
「きゃ!」
「レドリシア!気でも狂ったのか!?」
プロメテクスお義兄様と、アポロニお義兄様が、慌てて駆け寄ってきた。
「ふん!白々しい。殿下、さぁ、どうなさいます?」
レドリシアが高飛車にファイ様を流し目で見つめる中、王様がガバッと立ち上がった。
「我が娘に働いた狼藉は決して許さぬ。
レドリシア、覚悟はできているな?」
「覚悟も何も・・・。」
「男性陣は皆後ろを向け!女性陣のみ注目せよ。彼女たちが証人になる。」
王様の声で、男性は全て後ろを向き、女性官僚や侍女たちは、そのまま注目している。
ファイ様も後ろを向いて、私に向かって片目を閉じた。
レドリシアはこの展開に驚いて、ファイリアお義姉様を上から下まで眺めている。
ファイリアお義姉様は、私たちに向かってゆっくり胸元を開いてみせた。
「あ!!」
「えぇ!?」
あの試練の時、皆の前で開いた胸元と違う!
コルセットの奥に見えるその膨らみは、確かに女性のもの。
「納得・・・して・・・いただけた・・・かしら?レドリシア。」
「そ、そ、そんな、馬鹿な。あ、あなたは本当にファイリア様・・・?」
そこへ、ズカズカと大股でバーニスお義姉様がやってきて、ファイリアお義姉様にさっとマントを羽織らせると、レドリシアを睨んだ。
「もう、いいでしょ!?いつまでも晒させないで!」
そう言って、ファイリアお義姉様の肩を抱くと、一緒に部屋を退室していく。
王妃様が彼女たちを見送ってから、後ろを向いていた王様に声をかけた。
王様は改めて声をかけ、全員が前を向く。
一人ガタガタと震えるレドリシアは、下唇を噛んで、服を握りしめていた。
私も驚いたわ。ファイリアお義姉様の影武者かもしれないけど、ファイ様以外の人は正直わからない。
王様は、冷たい声で命令をした。
「レドリシアの国外追放は、永久とする。
大神官、すぐに魔力剥奪を施せ。
なお、国内にあるレドリシアの資産は全て国が没収し、その身一つで出ていってもらう。」
その言葉に、レドリシアは今までにないほど叫び声をあげた。
「いや!いやいやいや!!
私のお金よ!私だけの財産!!それを奪うですって!?何のために男たちをたらしこんできたか、わからないじゃない!!」
謁見の間で、レドリシアは床に伏せって泣き出した。
そして、顔を上げて私を睨むと、また叫び出した。
「あなたのせいですわ!!
あなたが滅茶苦茶にしてしまったの!」
え、私?
私はキョトンとして、彼女を見た。
ファイ様が前に出て、彼女を叱ろうとしたので、私は慌てて止めた。
ちゃんと対応するから、という気持ちを込めて彼を見ると、心配そうに口を閉じた。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
読んでくださってありがとうございました。
お気に召したら、お気に入り登録してくださるとうれしいです♫ とても励みになります。
※この物語はフィクションです。表現や人物、団体、学説などは作者の創作によるものです。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。
そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。
お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。
挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに…
意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。
よろしくお願いしますm(__)m
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。
疎遠だった叔父の遺産が500億円分のビットコインだった件。使い道がないので、隣の部屋の塩対応な美少女に赤スパ投げまくってる件
月下花音
恋愛
貧乏大学生の成瀬翔は、疎遠だった叔父から500億円相当のビットコインが入ったUSBメモリを相続する。使い道に困った彼が目をつけたのは、ボロアパートの薄い壁の向こうから聞こえる「声」だった。隣人は、大学で「氷の令嬢」と呼ばれる塩対応な美少女・如月玲奈。しかしその正体は、同接15人の極貧底辺VTuber「ルナ・ナイトメア」だったのだ!
『今月ももやし生活だよぉ……ひもじい……』
壁越しに聞こえる悲痛な叫び。翔は決意する。この500億で、彼女を最強の配信者に育て上げようと。謎の大富豪アカウント『Apollo(アポロ)』として、5万円の赤スパを投げ、高級機材を即配し、彼女の生活を神の視点で「最適化」していく。しかし彼はまだ知らなかった。「金で買えるのは生活水準だけで、孤独は埋められない」ということに。500億を持った「見えない神様」が、神の座を捨てて、地上の女の子の手を握るまでの救済ラブコメディ。
苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」
母に紹介され、なにかの間違いだと思った。
だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。
それだけでもかなりな不安案件なのに。
私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。
「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」
なーんて義父になる人が言い出して。
結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。
前途多難な同居生活。
相変わらず専務はなに考えているかわからない。
……かと思えば。
「兄妹ならするだろ、これくらい」
当たり前のように落とされる、額へのキス。
いったい、どうなってんのー!?
三ツ森涼夏
24歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務
背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。
小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。
たまにその頑張りが空回りすることも?
恋愛、苦手というより、嫌い。
淋しい、をちゃんと言えずにきた人。
×
八雲仁
30歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』専務
背が高く、眼鏡のイケメン。
ただし、いつも無表情。
集中すると周りが見えなくなる。
そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。
小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。
ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!?
*****
千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』
*****
表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101
喪女なのに狼さんたちに溺愛されています
和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です!
聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。
ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。
森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ?
ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる