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(6) 2080年秋、東京 -2
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ミロは、身長は高いが服を全部脱がせてしまうと豊満な乳房以外は、小さくて華奢だ。まだ女性として完全に成熟しきっていない小さな体を押し開いて開発していくことに、快楽と罪悪感の混ざり合った感覚がある。道子は、ミロより背が低いが、身体は熟れた桃のようだ。道子は自分で服を取ると、ベッドにもぐりこんだ。ミロがヨーバリンダ・テクノロジーに行ってしばらく経つ。まったく連絡がないのが気になるが、あと数日で戻るはずなので忍は気にしないことにした。
「忍に、今恋人がいないわけがないよ」
というミロの言葉を思い出しながら、忍は彼女のことを考えた。陽の前にも後にも、忍が複数の女性と適当に付き合っているのをミロは見て来たし、忍もミロにだけは隠さなかった。
道子と最後にベッドを共にしたのはいつだろう。道子は急かすような顔で忍を見た。ミロほど大きくないが、はるかに柔らかな道子の乳房を手と口で愛撫すると、道子は猫のような声を上げる。ミロならどう反応するのだろう、と考える。複数の女と同時進行したことは、何度もあるが、一人の女と寝ている時に他の女のことを考えることはこれまで一切なかった。ここまでミロのことを忘れられない自分自身に忍は驚いていた。道子が忍を抱きしめる。忍は諦めて、道子をうつ伏せにし、ミロのことを考えながら道子を抱くことにした。道子とミロの腰回りは同じぐらいだ。後ろから乳房と性器を愛撫すると、もう中は十分に濡れている。次にどうしようか一瞬迷っていると、道子が体を起こして、忍のものを口に含んだ。一気に快楽が脳髄へと駆け上がる。道子のフェラチオは群を抜いて上手い。舌が吸い付くように上下する。ミロにこのやり方を教えようと思う。しばらく堪能した後、彼女がそのまま自分の中へ導こうとしたので、忍はサイドボードからコンドームをとって自分で素早く付けた。忍にとっても避妊具を付けずに愛し合う相手は、ミロだけだ。
「つけなくてもいいのよ」
と道子が耳元でささやくが、忍はコンドームを外さずに無言のままキスをして、ゆっくりと道子の中に自分自身を沈めた。道子が絞り出すような喘ぎ声を上げた。
体位を変え、何度か道子を絶頂に導いた後、忍はミロの暖かな膣が強く締め付けてくるのを思い出しながら後背位で射精した。射精するときにはミロが自分を呼ぶ声が聞こえていた。ミロは、達するときに喘ぎながら「シノブ、シノブ」と呼ぶ。忍はそれがとても気に入っていた。
他の女のことを考えながら達するのも初めてだった。道子に腕枕をしてやると、道子は「忍くん」と呼んだ。その呼び方をしないように何度も言っているが、道子は「忍くん」と呼びたがる。
「忍くん。私たちの関係は、もうとっくに皆が知っているよ」
と道子は言う。これも何度も繰り返された話だ。忍は内心うんざりしながら、同じ返事をした。
「まだ時期が早い」
「なぜ? どうして」
道子の声にはかすかに挑戦的なものがある。忍は無言のまま、道子を抱きしめた。道子はピクリと体を震わせると、泣き始めた。忍の中に罪悪感が芽生える。その罪悪感を埋めるために、再び忍は道子の体を愛撫し始める。道子はむせび泣きながらも、反応を返した。もう一度時間をかけて道子を抱き、やはりバックで達した。道子はようやく満足したようで、忍の腕の中で寝付いた。しかし、忍はそのままベッドを出てシャワーを使い、コントロールルームへ向かった。ミロが、まったく連絡をよこさないのは、やはりおかしい。
コントロールルームでは、呂大尉が作業をしていた。ちょうどいい。呂と阿川は、既に事情をわかっているから、遠慮することなく尋ねることができた。
「藤永大尉、ですか?」
「ああ。もうあと1~2日で戻ってくるはずだろう。」
「ええと……ああ、延長申請が出てますね……新型のKIWAが上がったので、その調整に協力してほしい、ということらしいです。」
「KIWAだと? ヨーバリンダ・テクノロジーは、KIWA製品にも手を出しているのか?」
「ええ。ヨーバリンダ・テクノは、日防軍から人民解放軍まで顧客が幅広いですからね…前回の150日大戦末期には、ロシア軍にも米軍にも供給していたのはご存知ですよね?」
忍もそれは聞いていた。もしかするとKIWA-Cの設計資料が渡った可能性がある。ミロをテストパイロットとして、派遣したのは今回が初めてではないし、弥生技官が同時に派遣されている。弥生技官少尉はヨーバリンダ・テクノ出身だ。
「ふむ……何日の延長か?」
「もう1週間必要だそうです。」
「よし。許可しろ。」
「了解です。」
「忍に、今恋人がいないわけがないよ」
というミロの言葉を思い出しながら、忍は彼女のことを考えた。陽の前にも後にも、忍が複数の女性と適当に付き合っているのをミロは見て来たし、忍もミロにだけは隠さなかった。
道子と最後にベッドを共にしたのはいつだろう。道子は急かすような顔で忍を見た。ミロほど大きくないが、はるかに柔らかな道子の乳房を手と口で愛撫すると、道子は猫のような声を上げる。ミロならどう反応するのだろう、と考える。複数の女と同時進行したことは、何度もあるが、一人の女と寝ている時に他の女のことを考えることはこれまで一切なかった。ここまでミロのことを忘れられない自分自身に忍は驚いていた。道子が忍を抱きしめる。忍は諦めて、道子をうつ伏せにし、ミロのことを考えながら道子を抱くことにした。道子とミロの腰回りは同じぐらいだ。後ろから乳房と性器を愛撫すると、もう中は十分に濡れている。次にどうしようか一瞬迷っていると、道子が体を起こして、忍のものを口に含んだ。一気に快楽が脳髄へと駆け上がる。道子のフェラチオは群を抜いて上手い。舌が吸い付くように上下する。ミロにこのやり方を教えようと思う。しばらく堪能した後、彼女がそのまま自分の中へ導こうとしたので、忍はサイドボードからコンドームをとって自分で素早く付けた。忍にとっても避妊具を付けずに愛し合う相手は、ミロだけだ。
「つけなくてもいいのよ」
と道子が耳元でささやくが、忍はコンドームを外さずに無言のままキスをして、ゆっくりと道子の中に自分自身を沈めた。道子が絞り出すような喘ぎ声を上げた。
体位を変え、何度か道子を絶頂に導いた後、忍はミロの暖かな膣が強く締め付けてくるのを思い出しながら後背位で射精した。射精するときにはミロが自分を呼ぶ声が聞こえていた。ミロは、達するときに喘ぎながら「シノブ、シノブ」と呼ぶ。忍はそれがとても気に入っていた。
他の女のことを考えながら達するのも初めてだった。道子に腕枕をしてやると、道子は「忍くん」と呼んだ。その呼び方をしないように何度も言っているが、道子は「忍くん」と呼びたがる。
「忍くん。私たちの関係は、もうとっくに皆が知っているよ」
と道子は言う。これも何度も繰り返された話だ。忍は内心うんざりしながら、同じ返事をした。
「まだ時期が早い」
「なぜ? どうして」
道子の声にはかすかに挑戦的なものがある。忍は無言のまま、道子を抱きしめた。道子はピクリと体を震わせると、泣き始めた。忍の中に罪悪感が芽生える。その罪悪感を埋めるために、再び忍は道子の体を愛撫し始める。道子はむせび泣きながらも、反応を返した。もう一度時間をかけて道子を抱き、やはりバックで達した。道子はようやく満足したようで、忍の腕の中で寝付いた。しかし、忍はそのままベッドを出てシャワーを使い、コントロールルームへ向かった。ミロが、まったく連絡をよこさないのは、やはりおかしい。
コントロールルームでは、呂大尉が作業をしていた。ちょうどいい。呂と阿川は、既に事情をわかっているから、遠慮することなく尋ねることができた。
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「ああ。もうあと1~2日で戻ってくるはずだろう。」
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「ええ。ヨーバリンダ・テクノは、日防軍から人民解放軍まで顧客が幅広いですからね…前回の150日大戦末期には、ロシア軍にも米軍にも供給していたのはご存知ですよね?」
忍もそれは聞いていた。もしかするとKIWA-Cの設計資料が渡った可能性がある。ミロをテストパイロットとして、派遣したのは今回が初めてではないし、弥生技官が同時に派遣されている。弥生技官少尉はヨーバリンダ・テクノ出身だ。
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「よし。許可しろ。」
「了解です。」
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