[R-18]あの部屋

まお

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37.リビング1

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柏木は寝かされた朔のソファの前に立ち朔のバスタオルを剥ぎ取り裸体をまじまじと見つめる。


「…見…るな…」

「見られると感じる?じゃあこうしよっか」

柏木は朔の身体の下に腕を入れ、そのまま転がすようにして朔をうつ伏せの体勢へと変えた。


「手錠の痕、ハッキリ付いちゃったね」

家に連れて来られてから一度も外されていない後ろ手に拘束されてる両腕の感覚はかなり鈍くなっていた。


「取ってあげる」

そう言われて後ろを振り返るように朔は柏木の顔を見上げた。
腕の拘束を今更取られたところでまともな抵抗は出来そうになかったが、それでも不自由な身体に少しでも自由を取り戻したくて朔は大人しく柏木を見上げて目で訴えた。

柏木は朔の後ろでカチャカチャと何かを外し始める。程なくして、首に付けられていた首輪が外された。


「腕は外さないよ。これは邪魔になるから外してあげるね」

「…邪魔…になる…?」

朔は思わず復唱するような形で確認する。
柏木はそれには答えずニコッと笑顔を見せてから、うつ伏せで寝かされる朔の背中に馬乗りになり、ゆっくり身体を屈めた。そして重なるように身体を密着させると、朔のうなじに唇を寄せた。
擽ったいような、弱い刺激に朔は思わず肩をすくめる。柏木は数回、朔のうなじを唇で撫でるように往復させた。


「っ…なに……してん…だ…」

何を意図しているのか分からない恐怖心が朔の中で燻り、思わず焦ったように柏木に訊ねてしまう。


「親猫って子猫のうなじを噛んで運ぶでしょ?あれってうなじを噛まれると猫って力が抜けちゃうんだって。だから大人しくなって運びやすくなるんだってさ」

いきなり猫の蘊蓄うんちくを語られてますます意図が分からなくなり朔は分かりやすく困惑の色を表情に出した。


「それを応用して、雄猫は雌猫のうなじを噛んで動きを封じて交尾するんだよ」

「……ッぁア゛」

柏木はそう言うと朔のうなじに思いっきり歯を立てた。


「い゛ッ痛いっ」

だが噛み付いたのは一瞬ですぐにそこを解放した。そして代わりに今度はピタッと濡れた感触を朔はそこに感じた。


「いくら抵抗しても本能には抗えないんだよ。動物も人間も本人の意思じゃないんだよね、結局。誰が強くて誰に服従するか。支配者に媚びを売った方が得だと思うんだよ。それが嫌なら目をつけられないように振る舞うか、自分が支配者になるしかないよね」

「……何が…言いたい」

柏木はふふっと笑い、何も返さず朔のうなじに押し当てた濡れた舌をずずっと上へと這いあげる。


「…ッ」

ゾクッとした悪寒が背筋に走った。
そのままゆっくり柏木は朔の傷ついたうなじをねっとりと舐め続けた。


「…ン…っ…やめ…」

うなじを這っていた舌はゆっくり朔の耳元、そして首筋へと移動していく。その煽るような舌の動きに朔の身体はゾクゾクとした快楽と淡い熱に支配され感じ反応する。


「やめ…ろ…気持ち悪い…ッ」

「嘘ばっか。感じてるのはお見通しだよ。もっと気持ち良くしてあげるから、お尻上げてごらん」

柏木は朔の耳殻を舌で嬲りながら優しく囁くように言う。その言葉は、すごく優しい筈なのに有無を言わさない反論出来ない恐怖心を煽る暗示のように朔の脳内へ伝わる。柏木はさらにそれを促すように優しく手のひらで包み込むように朔の臀部をゆっくり掴み、撫で、窄まりに指を這わせながら朔の行動を待ち構えていた。


「っ…」

朔は嫌な筈なのに、反抗できずそのままゆっくりうつ伏せの状態で腰を上げた。腕が後ろで拘束されている為、上体は頭で支えた。


「そうそう、こうやってお尻だけ高く上げて、ペニスを挿れやすくしないと上手く交尾出来ないからね。野坂上手だね」

柏木はいつの間に朔の足元に身体を移動し、自ら腰を掲げ挿入を待ちわびているような朔の痴態が丸見えな位置から満足げに笑いかける。


「腫れてる野坂の交尾孔見てたらムラムラしちゃったな。舐めちゃおう」

柏木は太腿から舌を這わせすぐそのピンク色の肉蕾に舌を挿入した。


「ァアッんッ」

思わず漏れた甘ったるい嬌声に朔は羞恥心で顔に火を灯す。
ぐちゅぐちゅと無遠慮に舌を抜き挿しし柏木は更に朔の羞恥心と淫欲を高めていく。暫くそれを繰り返し媚肉の感触を楽しむと舌を孔から焦らすように抜き取った。


「ふ…ンンっ」

「うわ…どろどろ。えろいなぁ。前も痛そうに勃って……あー、濡れてるね」

舌を抜き去った後の孔からは、柏木の唾液や腸内に残っていたシャワーの水等が溢れて、てらてらと光ながら朔の太腿の裏を伝っていた。

柏木は朔の後孔に中指と薬指の2本の指を挿入して腹側の前立腺を指でごりごりと擦りながら、痛そうに屹立した前にも手を伸ばし先端をくりくりと刺激した。


「…んっ……っゃ…ァアッ!」

「さっきは、もうイけなあ~いって泣いてたのに、なんだよこのザマは」

嘲笑混じりに罵られ、朔の先走りで濡れた指先で今度は胸の尖りをぬるぬると弄ぶ。


「ひぃっあゥッ!ゃ…」

朔は次々に与えられる快楽に翻弄され、ソファに顔を擦り付けながら臀部を高く突き出した淫らな格好のまま喘いだ。


「まじで発情中の雌みたいだな。これ…欲しいでしょ?」

柏木は朔の高くかかげた腰を掴み、その奥の朔のどろどろに蕩けた秘部に屹立した雄を擦り付けた。


「─っ!」

身体がビクッと跳ねると同時に、無意識にその熱を押し当てられた後ろの蕾がひくひくと蠢くのが自分でも分かってしまう。


「あはは下の口は欲しい、ってさ」

柏木はそのまま何度もそこに自身の熱を持つ屹立を擦り付けたり、少しだけ力を込めて押し入ろうとする動きを見せるが、本気で挿れるつもりは無く朔をじわじわと焦らし続けた。


「ぅ…っ…んッ」

「おいおい、腰揺れちゃってるよー。そろそろ辛いでしょ?欲しいって言ったら奥までぶち込んであげるよ」

朔の理性がボロボロと崩れるような音が頭の中に響いた。散々犯され続けた身体は、朔が認識する前にその刺激を求めるようになっていた。


「ぃ…や……嫌……だッ…ぅ」

振り絞った朔のその抵抗の言葉は、柏木に対してと同時に自分自身に対して告げた言葉だった。


「強情だね。野坂の意志で俺を求めるまで、これは挿れてあげないよ」

柏木は理性と本能の狭間で揺れ動く朔をギラギラした瞳で見つめながら、唇を舌なめずりしてその瞬間を待ちわびた。


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