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「そういえば、モモに出会ってから何日位たっているのかな?」
制御室では地上と同じように昼夜があるが、時間の感覚がないので、そもそも1回昼夜を過ごしたら外の1日かもよくわからない。
モモは優しく教えてくれた。
ちなみに、貧血防止のためにモモは神獣の姿になってもらっている。
『ご主人様、今日で2日目になります。ここの昼夜設定は外と全く同じですが、ご主人様が好きに変えられますからね?』
そういえば、俺が設定できるのを忘れていた。
そもそも設定ができるということは、今の状態がどのようになっているかもわかるはずだったな。
ちょっとだけ恥ずかしい・・
と、それはさておき、今後の方針を決めていきたい。
クズを見返すのはもちろんとして、この<神狼>をどのようにするかも考えなければいけない。
まずは自分のLvを上げるために、<神狼>の状態を確認して必要な部分を変更するか。
正直、大幅な変更は考えていない。と言うのも、いずれモモ以外の神獣に会いに行くために活動をするので、<神狼>にかかわっている時間が無くなるのだ。
なので、今までうまくいっていた状態をあまり変更したくない。
ここで、少し気になる点が出てきた。
今は俺が<神狼>を踏破し管理者となっているが、
俺が不在時に誰かが最下層ボスをクリアし、踏破扱いになった場合、権限を奪われるのか
その他に、俺が設定した条件が解除されるケースがあるか
が気になるところだ。
まずはこのあたりの懸案を解消してから考えよう。
あせらずに少しずつ・・・。
急激な環境変化に「わちゃわちゃ」してしまっているので、このあたりで少し余裕をもって活動する必要があるだろう。
早速モモと一緒に制御室に入り、水晶に対して現在の<神狼>の状態を表示するように指示をすると、壁にモニターのようなものが表れ、この様に表示された。
-------------------------
名 前:<神狼>
管理者:ジン・アルダ
階 層:200
難易度:Lv99(SSS:神級)
層内任意転移:不可
転移魔方陣:転送先ランダム
魔獣Lv:
浅層 1層 ~ 40層 (Lv1 ~ Lv20)
中層 41層 ~ 140層 (Lv21~ Lv70)
深層 141層 ~ 199層 (Lv71~ Lv98)
最下層 200層 (Lv99)
最下層設定:昼夜設定有(外部と同期)
総魔獣数:40,000匹 内部制限
補充間隔 20時間~600時間(ランダム)
総侵入者数:123人
-------------------------
総魔獣数は全ての層の合計の様だが、討伐されるとこの数値を保つように生み出されるらしい。
但し、討伐されても即生み出されるわけではなく、20時間~600時間の間に補充される。
また、<神狼>の外部に魔獣が漏れ出ることはない設定になっている。
魔獣の数は、各層に偏らせることもできるが、とりあえずこの部分は今は変更するつもりはない。
侵入者数は、今この時に<神狼>内部にいる探索者総数で、これも各層毎など細かい設定ができるが、こちらも正直めんどくさいのでこのままだな。
でも、思ったより多い人数がいるようだ。
おっと、転移魔方陣の転送先がランダムになっている。
このおかげで5階層と言う浅い階層から直接この最下層に来られたわけだが、他の誰かが来るのは面倒だ。
一度起動した転移魔方陣は別の任意の場所に現れるようだが、転移先は最悪でも中層にしておこう。
「よし、わかった。では疑問について答えてくれるか?」
『承知しました。管理者不在時に誰かが最下層ボスをクリアし、踏破扱いになった場合につきましては、権限の委譲はありません。そもそも最初の踏破者が管理者となる権利を有するため、次回以降はドロップアイテム等のみの報酬となります。ただし、仮に現在の管理者であるジン様が死亡された場合には、その後に踏破したものに権限移譲されます。設定自体を後世に引き継ぎたい場合には、管理補助者を設定すれば、管理者死亡後は無条件で管理補助者に権限が委譲されます。』
結構親切設計なんだな。
過去の踏破者の一族が、(S:帝級)を維持している理由がわかったよ。
よ~し、気を取り直して、最初の設定は、補助管理者にモモを設定することだ!!
何かあるつもりはないが、保険を掛けたくなるのは元日本人の性か・・・。
「モモ、補助管理者設定があるようなので、なってくれるか?」
『もちろんです、ご主人様』
そうだ、ついでに任意の階層に転移できるようにして、Lv上げのため自分達には攻撃できないようにしておこう。
そして設定した後の<神狼>の状態はこうなった。
-------------------------
名 前:<神狼>
管理者:ジン・アルダ
補助管理者:モモ(神狼)
階 層:200
難易度:Lv99(SSS:神級)
層内任意転移:可能(管理者、管理補助者のみ)
転移魔方陣:転送先中層以上
魔獣Lv:
浅層 1層 ~ 40層 (Lv1 ~ Lv20)
中層 41層 ~ 140層 (Lv21~ Lv70)
深層 141層 ~ 199層 (Lv71~ Lv98)
最下層 200層 (Lv99)
最下層設定:昼夜設定有(外部と同期)
総魔獣数:40,000匹 内部制限
補充間隔 20時間~600時間(ランダム)
総侵入者数:127人
魔獣制御:攻撃禁止 ジン・アルダ、モモ
-------------------------
よし、各層の状態はとりあえずこのままで良いだろう。
この短い間にも、侵入者数に変動がみられている。
おや?いつの間にかモモが神狼となっている。
獣の姿でいたから、種族が表示されたのだろうか?
この地下迷宮の名前と同じ種族なんだな。
「と言うことは、ほかの地下迷宮も、名前の通りの神獣がいるってことか?」
思わず心の声が口に出てしまったが、水晶とモモから同時に返事が返ってきた。
『『その通りです』』
そしてモモが付け加える。
『もちろん他の家族は、それぞれの地下迷宮にいる神獣ですよ!』
今までの経緯からそうなのだろうとは思ったけど、改めて確認ができてよかった。
「そういえば、あのクズはもう<神狼>から出たのかな?」
何となくつぶやいてしまったが、これも質問ととられたようで、水晶から回答が来た。
『現時点で、アレン、ブゴウ、ショリー、3名のパーティーは、第2階層を1階層目指して移動中です。現在会話中ですが、声も拾うことができます。お聞きになりますか?』
もう管理者になると、管理している地下迷宮にいる限り無敵だな。
ないとは思うが、少しでも後悔しているようであれば、今後の方針を変更してもいいかもしれないな。
「よし、とりあえず聞いてみるか。よろしく頼むよ」
『承知しました』
そして、あいつらの声が、制御室に響いた。
まず聞こえたのはブゴウの声だ。
「よ~、なかなか出口にたどり着けないな。さすがは<SSS:神級>だな。早く出て、アレンのお父上にジンの報告をしないとな」
「そうだな、我が父上に ジンは戦闘能力もないうえ、索敵もできずに我々に負担をかけ続けた挙句、良いところを見せようと勝手に動き回り、転移魔法陣によって生死不明 とな」
アレンのあまりにもひどい言い分を、ショリーは気にも留めずにこう聞いていた。
「それって、ジンの家には報告に行くの?」
「いや、必要ないだろ。我が父上から報告が行くし、あいつのためにわざわざ北まで行くのもおっくうだからな」
ひどすぎる。
あまりにもひどい言い分に思わず声を荒げてしまった。
「もういい!すぐに音声を消してくれ!!」
ふつふつと黒い感情で覆われ始めているところに、モモから、
『ご主人様、あんなゴミを気になさらずに、ご自身のLvアップや今後シロ、トーカ、ソラにどのように会うかなど、前向きな方向で検討しませんか?』
・・うん、そうだな。
さっき落ち着いて考えると思ったばっかりだから、モモの言うとおりだ。
Lvを上げて、あのクズ共を完膚なきまでに叩き潰せばいいだろう。
「そうだね、ありがとうモモ」
モモのおかげで心が落ち着き、自身の強化に向けてどうするか、考え始めるのだった。
制御室では地上と同じように昼夜があるが、時間の感覚がないので、そもそも1回昼夜を過ごしたら外の1日かもよくわからない。
モモは優しく教えてくれた。
ちなみに、貧血防止のためにモモは神獣の姿になってもらっている。
『ご主人様、今日で2日目になります。ここの昼夜設定は外と全く同じですが、ご主人様が好きに変えられますからね?』
そういえば、俺が設定できるのを忘れていた。
そもそも設定ができるということは、今の状態がどのようになっているかもわかるはずだったな。
ちょっとだけ恥ずかしい・・
と、それはさておき、今後の方針を決めていきたい。
クズを見返すのはもちろんとして、この<神狼>をどのようにするかも考えなければいけない。
まずは自分のLvを上げるために、<神狼>の状態を確認して必要な部分を変更するか。
正直、大幅な変更は考えていない。と言うのも、いずれモモ以外の神獣に会いに行くために活動をするので、<神狼>にかかわっている時間が無くなるのだ。
なので、今までうまくいっていた状態をあまり変更したくない。
ここで、少し気になる点が出てきた。
今は俺が<神狼>を踏破し管理者となっているが、
俺が不在時に誰かが最下層ボスをクリアし、踏破扱いになった場合、権限を奪われるのか
その他に、俺が設定した条件が解除されるケースがあるか
が気になるところだ。
まずはこのあたりの懸案を解消してから考えよう。
あせらずに少しずつ・・・。
急激な環境変化に「わちゃわちゃ」してしまっているので、このあたりで少し余裕をもって活動する必要があるだろう。
早速モモと一緒に制御室に入り、水晶に対して現在の<神狼>の状態を表示するように指示をすると、壁にモニターのようなものが表れ、この様に表示された。
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名 前:<神狼>
管理者:ジン・アルダ
階 層:200
難易度:Lv99(SSS:神級)
層内任意転移:不可
転移魔方陣:転送先ランダム
魔獣Lv:
浅層 1層 ~ 40層 (Lv1 ~ Lv20)
中層 41層 ~ 140層 (Lv21~ Lv70)
深層 141層 ~ 199層 (Lv71~ Lv98)
最下層 200層 (Lv99)
最下層設定:昼夜設定有(外部と同期)
総魔獣数:40,000匹 内部制限
補充間隔 20時間~600時間(ランダム)
総侵入者数:123人
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総魔獣数は全ての層の合計の様だが、討伐されるとこの数値を保つように生み出されるらしい。
但し、討伐されても即生み出されるわけではなく、20時間~600時間の間に補充される。
また、<神狼>の外部に魔獣が漏れ出ることはない設定になっている。
魔獣の数は、各層に偏らせることもできるが、とりあえずこの部分は今は変更するつもりはない。
侵入者数は、今この時に<神狼>内部にいる探索者総数で、これも各層毎など細かい設定ができるが、こちらも正直めんどくさいのでこのままだな。
でも、思ったより多い人数がいるようだ。
おっと、転移魔方陣の転送先がランダムになっている。
このおかげで5階層と言う浅い階層から直接この最下層に来られたわけだが、他の誰かが来るのは面倒だ。
一度起動した転移魔方陣は別の任意の場所に現れるようだが、転移先は最悪でも中層にしておこう。
「よし、わかった。では疑問について答えてくれるか?」
『承知しました。管理者不在時に誰かが最下層ボスをクリアし、踏破扱いになった場合につきましては、権限の委譲はありません。そもそも最初の踏破者が管理者となる権利を有するため、次回以降はドロップアイテム等のみの報酬となります。ただし、仮に現在の管理者であるジン様が死亡された場合には、その後に踏破したものに権限移譲されます。設定自体を後世に引き継ぎたい場合には、管理補助者を設定すれば、管理者死亡後は無条件で管理補助者に権限が委譲されます。』
結構親切設計なんだな。
過去の踏破者の一族が、(S:帝級)を維持している理由がわかったよ。
よ~し、気を取り直して、最初の設定は、補助管理者にモモを設定することだ!!
何かあるつもりはないが、保険を掛けたくなるのは元日本人の性か・・・。
「モモ、補助管理者設定があるようなので、なってくれるか?」
『もちろんです、ご主人様』
そうだ、ついでに任意の階層に転移できるようにして、Lv上げのため自分達には攻撃できないようにしておこう。
そして設定した後の<神狼>の状態はこうなった。
-------------------------
名 前:<神狼>
管理者:ジン・アルダ
補助管理者:モモ(神狼)
階 層:200
難易度:Lv99(SSS:神級)
層内任意転移:可能(管理者、管理補助者のみ)
転移魔方陣:転送先中層以上
魔獣Lv:
浅層 1層 ~ 40層 (Lv1 ~ Lv20)
中層 41層 ~ 140層 (Lv21~ Lv70)
深層 141層 ~ 199層 (Lv71~ Lv98)
最下層 200層 (Lv99)
最下層設定:昼夜設定有(外部と同期)
総魔獣数:40,000匹 内部制限
補充間隔 20時間~600時間(ランダム)
総侵入者数:127人
魔獣制御:攻撃禁止 ジン・アルダ、モモ
-------------------------
よし、各層の状態はとりあえずこのままで良いだろう。
この短い間にも、侵入者数に変動がみられている。
おや?いつの間にかモモが神狼となっている。
獣の姿でいたから、種族が表示されたのだろうか?
この地下迷宮の名前と同じ種族なんだな。
「と言うことは、ほかの地下迷宮も、名前の通りの神獣がいるってことか?」
思わず心の声が口に出てしまったが、水晶とモモから同時に返事が返ってきた。
『『その通りです』』
そしてモモが付け加える。
『もちろん他の家族は、それぞれの地下迷宮にいる神獣ですよ!』
今までの経緯からそうなのだろうとは思ったけど、改めて確認ができてよかった。
「そういえば、あのクズはもう<神狼>から出たのかな?」
何となくつぶやいてしまったが、これも質問ととられたようで、水晶から回答が来た。
『現時点で、アレン、ブゴウ、ショリー、3名のパーティーは、第2階層を1階層目指して移動中です。現在会話中ですが、声も拾うことができます。お聞きになりますか?』
もう管理者になると、管理している地下迷宮にいる限り無敵だな。
ないとは思うが、少しでも後悔しているようであれば、今後の方針を変更してもいいかもしれないな。
「よし、とりあえず聞いてみるか。よろしく頼むよ」
『承知しました』
そして、あいつらの声が、制御室に響いた。
まず聞こえたのはブゴウの声だ。
「よ~、なかなか出口にたどり着けないな。さすがは<SSS:神級>だな。早く出て、アレンのお父上にジンの報告をしないとな」
「そうだな、我が父上に ジンは戦闘能力もないうえ、索敵もできずに我々に負担をかけ続けた挙句、良いところを見せようと勝手に動き回り、転移魔法陣によって生死不明 とな」
アレンのあまりにもひどい言い分を、ショリーは気にも留めずにこう聞いていた。
「それって、ジンの家には報告に行くの?」
「いや、必要ないだろ。我が父上から報告が行くし、あいつのためにわざわざ北まで行くのもおっくうだからな」
ひどすぎる。
あまりにもひどい言い分に思わず声を荒げてしまった。
「もういい!すぐに音声を消してくれ!!」
ふつふつと黒い感情で覆われ始めているところに、モモから、
『ご主人様、あんなゴミを気になさらずに、ご自身のLvアップや今後シロ、トーカ、ソラにどのように会うかなど、前向きな方向で検討しませんか?』
・・うん、そうだな。
さっき落ち着いて考えると思ったばっかりだから、モモの言うとおりだ。
Lvを上げて、あのクズ共を完膚なきまでに叩き潰せばいいだろう。
「そうだね、ありがとうモモ」
モモのおかげで心が落ち着き、自身の強化に向けてどうするか、考え始めるのだった。
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