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<神龍>完全攻略へ向けて
<神龍>攻略へ向けて(1)
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早速水晶さんに・・・連絡だ~!
『水晶さん、あまり時間が経っていないのにごめんね。実はさ、道中<神龍>内部に住まわされている奴隷の竜人を偶然助けたんだけど、一族皆が<神龍>に住んでいるらしいんだ。ちょっとでも早く奴隷解放して安心して生活してもらいため、速度重視の攻略をしたい。そこでウェインを一時的に呼び戻そうと思っているんだけど、その場合俺は<神龍>の管理者になっていないので、<神龍>内から<転移>が使用できなくなる。その場合、<アルダ>に何かあったら対処できない。このあたりどう考えるかアイデアが欲しいんだけど?』
『そうですね、実際に<神龍>のLvは<神狼>と同じですので、通常の攻略ではそこそこの時間を必要とするでしょう。仮にウェインが来た場合の4人の攻略としても、おそらく3日程かかると思われます。その3日で仮に何かあったとしても、正直攻略後でも対処できるのではないでしょうか?』
『思ったより攻略に必要な日数が少ないんだな。それなら、仮にトラブルで<アルダ>にクズが本格的に攻めるとした場合でも、大義名分がないため即攻めることはできないはずだ。そうなると、大義名分を得るために嫌がらせ等の姑息な手を使ってくるだろうから、3日以上は余裕があるとみてもいいかもな』
『念のため、現状の<アルダ>の様子をウェインに確認してみてはいかがでしょうか?ジン様行方不明の連絡すら未到着であれば、3日程度は何の問題もないはずです』
そういわれればそうだな。
早速聞いてみよう。
『ウェイン、俺だ。ちょっとそっちの状況を確認したいが、クズ共からの偽の報告はもう来たか?』
『ジン様、まだこちらには連絡はもとより、使者すら到着しておりません』
『そうか、ちょっと事情があって、一度ウェインもこっちに合流してもらいたいんだ。3日程留守にして、連絡がつかなくなる旨、家族に伝えてもらえるか?そして、問題がないとのことであれば、即転移してきてもらいたい』
『承知しました、お父上に確認を取ってまいりますので少々お待ちいただけますでしょうか?』
そして、待つこと1分程度、
「お待たせいたしました。ウェイン馳せ参じました」
そう、いきなりウェインはやってきた。早っ!
「<アルダ>は問題ないとのことだったのか?」
「はい、3日程度なら何の問題もないだろうと、領主様はおっしゃっていました」
よし、これなら水晶さんの言う通り、3日程度で済むのだろう。
<神龍>まで、今までの速度で行くと半日程度かかってしまうため、明日の移動時にはユリナちゃんは体力が戻っているようであれば<付与術>を使用して完全強化しウェインが運ぶ。そうでなければ<空間魔法>を使用して異空間にいて貰って、全力で行こう。
できれば<空間魔法>は暗闇の中にいることになるのでできれば避けておきたい。
そもそも、人の運搬用のスキルではないのでね・・
そのまま、その体制で攻略していけば予定よりも早いか?いや、他の龍人族のメンバーをどうするかだな。
人数を聞いていないが、あまり多い場合には申し訳ないが、皆纏めて<空間魔法>にならざるを得ないな。
そういえば、モモ、ラムはウェインの事を知っているから問題ないが、明日ユリナちゃんが起きたらびっくりするかな?
ウェインと仲良さそうであれば、ウェインに運んでもらうのがベストだ。
そう考えつつ事情を説明し、俺は眠りについた。
ウェインは頑なに見張りをすると言い張ったので、お願いした。
彼曰く、幻獣は睡眠せずとも問題ないとのことなのだ・・・ ホントかな??
そして、朝になりウェインが俺を起こしてくれた。
モモ、ラムはユリナちゃんと一緒に既に朝食の準備をしており、ユリナちゃんは既にウェインと話をしたようだ。
「おはよう皆。ユリナちゃん体調はどう?」
「おはようございます。ジン様。昨日は本当にありがとうございました。体調はすっかり良くなって、元気いっぱいです。実は、ジン様のお名前やお立場は、昨日ラムさんに聞いてしまいました。辺境北伯様のご子息様だったのですね。知らずに大変失礼な態度をとってしまい申し訳ありませんでした」
きっと、昨日ユリナちゃんが寝ている内にモモやラムが回復系の何かをしたのだろう。
「おはよう。元気になってよかったよ、ユリナちゃん。立場は気にせず、是非昨日と同じように接してほしいな。堅苦しいのは嫌いでね・・・」
「承知いたしま・・ではなくて、わかりました。これで良いですか?」
「うん。それで良いよ。もっと砕けてくれると更に良いけどね・・」
「ほら、ジン様そんなこと気にしないって言った通りでしょ?」
ラムが何かフォローを入れている。
仲良さそうで何よりだ。
「ユリナちゃん、<神龍>までの移動方法だけど、なるべく急いで行きたいと思っているんだ。いくつか方法はあるんだけど、一番ましなのがユリナちゃんを強化させてた上で、ウェインに運んでもらうのが最速だと思うんだ。というのも、ユリナちゃんのステータスだと、俺たちの全力移動に体がついてこられないんだ。ウェインは体格も良いし、軽々運べるからそうしてもらえると助かるんだけど・・モモやラムは広範囲の攻撃が可能なので、万が一に対応してもらう予定なのでね・・・どうかな?」
「もちろんだいじょうぶです。ウェインさんよろしくお願いします。重くなければいいのですが・・」
「ユリナさん、私はかなり力があるので、問題ありませんよ」
はい!ウェインさんアウトです。何がアウトかは、自分で考えましょう。
俺は厳しいからね。
そんなこと話しつつ朝食を食べ、俺の<付与術:Lv5・・上級>で<身体強化:Lv5・・上級>と<物理耐性Lv5・・上級>を付与した。
俺の持つスキルのLvはもっと高いが、<付与術>のLv以上のスキルは付与できないのだ。
もっと修業します。
そして、ウェインがユリナちゃんを抱きかかえ、皆で全力疾走を始めた。
この速度であれば、仮にその辺りにいそうな冒険者等でも視認することはできないから問題はないが、不測の事態が起きた場合には、ウェインは即<影魔法:Lv9・・聖級>でユリナちゃんと避難するように指示をしている。
そんな心配は杞憂で、数十分で辺境南伯に到着してしまった。それぞれの地下迷宮との距離は、凡そ馬車で4週間。
今回は中間地点からだから単純計算で馬車で2週間だ。その距離を数十分・・・改めてとんでもない力を手に入れてしまった。
よし、ここからはあまり目立ちたくないため、<隠密>や<気配遮断>を持っているラムやウェイン、神獣の権能で何でもありのモモ、そして何も持っていないユリナちゃんに<隠蔽:Lv6・・上級>を使用し、目の色、髪の毛の色、見た目を少し変更しておいた。
これは、元の色や形を隠す(隠蔽する)ということで、変装のようなことができるのだ。
もちろん不測の事態に備えて、ユリナちゃんに付与した<身体強化>と<物理耐性>は解除していない。
そのまま何事もなく、<神龍>に入れるかと思ったが、入口で辺境南伯の騎士が入場者のチェックをしていた。
各地下迷宮の管理は、それぞれの辺境伯に一任されているため、入場時にチェックされる場合もあるのだ。
俺たちはそのまま入場者の列に並んで、順番を待つこと1時間。移動よりも待ちの方が長いのか・・と心の中で愚痴を吐きつつ騎士からの質問に答えていく。
俺以外の4人は当然人族に見えるようにしているため、差別対象にはならない。
そこで、騎士から注意事項の説明があったが、やはり腹が立つ内容があった。
「ここ<神龍>においての攻略は自由だが、内部で起きた事、つまりは魔獣に反撃にあった場合の損害は生命を含めて一切保証されない。また、1階層には奴隷が住んでいるエリアがあるが、囮が必要な場合はそこで調達するように。傍に騎士の詰め所があるから、奴隷のランクに応じた対価を支払い契約すること。最後に、ここ<神龍>のドロップは、アイテム・・特にポーションが多くなっている。高品質なポーションが出た場合は、こちらで買い取ることもできるので、よろしく頼む」
そういわれて、俺たちは<神龍>の中に入った。
「ユリナちゃん、ここにいる<龍人>は今の腹の立つ説明では囮で出払っている人もいるのかな?その場合、一気に助けることが難しくなるのだけど・・」
「ジンさん、前まではかなり連れていかれたのですが、現状はおそらく誰も出払ったいないと思います。というよりも、皆動ける状況ではないと思うので・・・」
少し、いやかなり悪い状況になっているらしい。
こんな状況でも囮として勧めるなど、もはや生きる価値がないのではないだろうか?
そんなことを思いながら、以前水晶さんが言った階層Lvとスキルの制約について考えていた。
『水晶さん、あまり時間が経っていないのにごめんね。実はさ、道中<神龍>内部に住まわされている奴隷の竜人を偶然助けたんだけど、一族皆が<神龍>に住んでいるらしいんだ。ちょっとでも早く奴隷解放して安心して生活してもらいため、速度重視の攻略をしたい。そこでウェインを一時的に呼び戻そうと思っているんだけど、その場合俺は<神龍>の管理者になっていないので、<神龍>内から<転移>が使用できなくなる。その場合、<アルダ>に何かあったら対処できない。このあたりどう考えるかアイデアが欲しいんだけど?』
『そうですね、実際に<神龍>のLvは<神狼>と同じですので、通常の攻略ではそこそこの時間を必要とするでしょう。仮にウェインが来た場合の4人の攻略としても、おそらく3日程かかると思われます。その3日で仮に何かあったとしても、正直攻略後でも対処できるのではないでしょうか?』
『思ったより攻略に必要な日数が少ないんだな。それなら、仮にトラブルで<アルダ>にクズが本格的に攻めるとした場合でも、大義名分がないため即攻めることはできないはずだ。そうなると、大義名分を得るために嫌がらせ等の姑息な手を使ってくるだろうから、3日以上は余裕があるとみてもいいかもな』
『念のため、現状の<アルダ>の様子をウェインに確認してみてはいかがでしょうか?ジン様行方不明の連絡すら未到着であれば、3日程度は何の問題もないはずです』
そういわれればそうだな。
早速聞いてみよう。
『ウェイン、俺だ。ちょっとそっちの状況を確認したいが、クズ共からの偽の報告はもう来たか?』
『ジン様、まだこちらには連絡はもとより、使者すら到着しておりません』
『そうか、ちょっと事情があって、一度ウェインもこっちに合流してもらいたいんだ。3日程留守にして、連絡がつかなくなる旨、家族に伝えてもらえるか?そして、問題がないとのことであれば、即転移してきてもらいたい』
『承知しました、お父上に確認を取ってまいりますので少々お待ちいただけますでしょうか?』
そして、待つこと1分程度、
「お待たせいたしました。ウェイン馳せ参じました」
そう、いきなりウェインはやってきた。早っ!
「<アルダ>は問題ないとのことだったのか?」
「はい、3日程度なら何の問題もないだろうと、領主様はおっしゃっていました」
よし、これなら水晶さんの言う通り、3日程度で済むのだろう。
<神龍>まで、今までの速度で行くと半日程度かかってしまうため、明日の移動時にはユリナちゃんは体力が戻っているようであれば<付与術>を使用して完全強化しウェインが運ぶ。そうでなければ<空間魔法>を使用して異空間にいて貰って、全力で行こう。
できれば<空間魔法>は暗闇の中にいることになるのでできれば避けておきたい。
そもそも、人の運搬用のスキルではないのでね・・
そのまま、その体制で攻略していけば予定よりも早いか?いや、他の龍人族のメンバーをどうするかだな。
人数を聞いていないが、あまり多い場合には申し訳ないが、皆纏めて<空間魔法>にならざるを得ないな。
そういえば、モモ、ラムはウェインの事を知っているから問題ないが、明日ユリナちゃんが起きたらびっくりするかな?
ウェインと仲良さそうであれば、ウェインに運んでもらうのがベストだ。
そう考えつつ事情を説明し、俺は眠りについた。
ウェインは頑なに見張りをすると言い張ったので、お願いした。
彼曰く、幻獣は睡眠せずとも問題ないとのことなのだ・・・ ホントかな??
そして、朝になりウェインが俺を起こしてくれた。
モモ、ラムはユリナちゃんと一緒に既に朝食の準備をしており、ユリナちゃんは既にウェインと話をしたようだ。
「おはよう皆。ユリナちゃん体調はどう?」
「おはようございます。ジン様。昨日は本当にありがとうございました。体調はすっかり良くなって、元気いっぱいです。実は、ジン様のお名前やお立場は、昨日ラムさんに聞いてしまいました。辺境北伯様のご子息様だったのですね。知らずに大変失礼な態度をとってしまい申し訳ありませんでした」
きっと、昨日ユリナちゃんが寝ている内にモモやラムが回復系の何かをしたのだろう。
「おはよう。元気になってよかったよ、ユリナちゃん。立場は気にせず、是非昨日と同じように接してほしいな。堅苦しいのは嫌いでね・・・」
「承知いたしま・・ではなくて、わかりました。これで良いですか?」
「うん。それで良いよ。もっと砕けてくれると更に良いけどね・・」
「ほら、ジン様そんなこと気にしないって言った通りでしょ?」
ラムが何かフォローを入れている。
仲良さそうで何よりだ。
「ユリナちゃん、<神龍>までの移動方法だけど、なるべく急いで行きたいと思っているんだ。いくつか方法はあるんだけど、一番ましなのがユリナちゃんを強化させてた上で、ウェインに運んでもらうのが最速だと思うんだ。というのも、ユリナちゃんのステータスだと、俺たちの全力移動に体がついてこられないんだ。ウェインは体格も良いし、軽々運べるからそうしてもらえると助かるんだけど・・モモやラムは広範囲の攻撃が可能なので、万が一に対応してもらう予定なのでね・・・どうかな?」
「もちろんだいじょうぶです。ウェインさんよろしくお願いします。重くなければいいのですが・・」
「ユリナさん、私はかなり力があるので、問題ありませんよ」
はい!ウェインさんアウトです。何がアウトかは、自分で考えましょう。
俺は厳しいからね。
そんなこと話しつつ朝食を食べ、俺の<付与術:Lv5・・上級>で<身体強化:Lv5・・上級>と<物理耐性Lv5・・上級>を付与した。
俺の持つスキルのLvはもっと高いが、<付与術>のLv以上のスキルは付与できないのだ。
もっと修業します。
そして、ウェインがユリナちゃんを抱きかかえ、皆で全力疾走を始めた。
この速度であれば、仮にその辺りにいそうな冒険者等でも視認することはできないから問題はないが、不測の事態が起きた場合には、ウェインは即<影魔法:Lv9・・聖級>でユリナちゃんと避難するように指示をしている。
そんな心配は杞憂で、数十分で辺境南伯に到着してしまった。それぞれの地下迷宮との距離は、凡そ馬車で4週間。
今回は中間地点からだから単純計算で馬車で2週間だ。その距離を数十分・・・改めてとんでもない力を手に入れてしまった。
よし、ここからはあまり目立ちたくないため、<隠密>や<気配遮断>を持っているラムやウェイン、神獣の権能で何でもありのモモ、そして何も持っていないユリナちゃんに<隠蔽:Lv6・・上級>を使用し、目の色、髪の毛の色、見た目を少し変更しておいた。
これは、元の色や形を隠す(隠蔽する)ということで、変装のようなことができるのだ。
もちろん不測の事態に備えて、ユリナちゃんに付与した<身体強化>と<物理耐性>は解除していない。
そのまま何事もなく、<神龍>に入れるかと思ったが、入口で辺境南伯の騎士が入場者のチェックをしていた。
各地下迷宮の管理は、それぞれの辺境伯に一任されているため、入場時にチェックされる場合もあるのだ。
俺たちはそのまま入場者の列に並んで、順番を待つこと1時間。移動よりも待ちの方が長いのか・・と心の中で愚痴を吐きつつ騎士からの質問に答えていく。
俺以外の4人は当然人族に見えるようにしているため、差別対象にはならない。
そこで、騎士から注意事項の説明があったが、やはり腹が立つ内容があった。
「ここ<神龍>においての攻略は自由だが、内部で起きた事、つまりは魔獣に反撃にあった場合の損害は生命を含めて一切保証されない。また、1階層には奴隷が住んでいるエリアがあるが、囮が必要な場合はそこで調達するように。傍に騎士の詰め所があるから、奴隷のランクに応じた対価を支払い契約すること。最後に、ここ<神龍>のドロップは、アイテム・・特にポーションが多くなっている。高品質なポーションが出た場合は、こちらで買い取ることもできるので、よろしく頼む」
そういわれて、俺たちは<神龍>の中に入った。
「ユリナちゃん、ここにいる<龍人>は今の腹の立つ説明では囮で出払っている人もいるのかな?その場合、一気に助けることが難しくなるのだけど・・」
「ジンさん、前まではかなり連れていかれたのですが、現状はおそらく誰も出払ったいないと思います。というよりも、皆動ける状況ではないと思うので・・・」
少し、いやかなり悪い状況になっているらしい。
こんな状況でも囮として勧めるなど、もはや生きる価値がないのではないだろうか?
そんなことを思いながら、以前水晶さんが言った階層Lvとスキルの制約について考えていた。
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