137 / 170
大陸の現状
現在の<アルダ王国>
しおりを挟む
俺は今<魔界森>の塔五階で、モモ、シロ、ソラ、トーカといつも通り寛いでいたのだが、そこに契約魔獣であり、<アルダ王国>の幻獣部隊であるウェイン、セリア、マーニカ、ユフロ、エレノア、レイラが<転移>でやってきた。
幻獣部隊は、<アルダ王国>の正式な部隊として表に出てくることはなく、緊急時にその力を発揮する裏の部隊になっている。
そして、彼らは通常は<アルダ王国>の各部隊隊長を務めているんだ。
もちろん幻獣部隊に所属していない隊長も存在しており、構成はこうなっている。
【防衛部隊】 隊長:ユフロ<幻獣>
防壁の内部から外部を狙撃、外部からの攻撃を防御する部隊。
【治安維持部隊】 隊長:レイラ<幻獣>
国内の治安維持を行う部隊。各種国民の相談も受け付ける。
【諜報部隊】 隊長:ウェイン<幻獣>
他国の情報を得る部隊。必要に応じ陽動も実施する。
【管理部隊】 隊長:セリア<幻獣>
商業・冒険者ギルドを統括する部隊。出入国の管理やダンジョンの管理、カードの管理、学校関連の管理、そして緊急時の対策本部にもなる。
【近衛部隊】 隊長:二コラ<エルフ族>
王族護衛の近衛騎士部隊。
【攻撃部隊】 隊長:マーニカ<幻獣>
攻撃を主とする部隊。遊撃もある。
【技術開発部隊】 隊長:ガジム<ドワーフ族>
新たな技術を研究する部隊。
【遊撃部隊】 隊長:エレノア<幻獣>
各隊のサポートを実施する部隊。
<アルダ王国>は、元は複数の国家があったところを統合して成立した新たな国家であるため、国土は膨大だ。
統合前は各国同士が大同盟と言う形で共存していたが、各王族の懇願により一つの国家として産声を上げた。その際に、統合された旧国家の王族は一地方領主として活動してもらう事になっている。
そんな<アルダ王国>には優秀な人材が多数おり、国内のあらゆる場所でカードと言われている身分証明書が必要になってくる。
これは、身分証明の他、ステータスの把握、緊急連絡や通貨の管理までできる優れものだ。そのため、優秀な人材を適材適所で活動しやすい環境になっているのだ。
その国家運営を支えているのが、<アルダ王国>王族と各領主、そして先に紹介した各隊長達だ。
彼らの強さは別格で、そのため<アルダ王国>が大陸最強と言われている。
そんな彼らの力は、<SS:聖級>と<SSS:神級>だ。
この世界では上位のレベルを紹介すると、<A:上級>、<S:帝級>、<SS:聖級>、そして最上位に<SSS:神級>があるのだが、この<SSS:神級>になるには、この大陸?の神に認められないと決してなれないそうで、隊長達でも幻獣部隊だけがこの領域に至っている。
モモ、トーカ、ソラ、シロは特殊な事情があり、実は俺の前世で一緒に生活していたペットだったんだ。
そして彼女達はこの世界に神獣として転生し、俺も遅れる事100年後にこの世界に転生してきた。
こういう特殊な環境によって、俺達も<SSS:神級>の力を持っている。
付け加えると、何故か俺は人から神人へ進化を遂げてたりする。
そんな幻獣部隊が突然俺達の前に全員表れるのは珍しい。
正直皆には絶対の忠誠と親愛を受けており、と言ってもウェインのみ男性なので、彼に関しては尊敬と言った所かもしれないが、女性陣からはとてつもなく好かれている。
なので、しょっちゅう個別に遊びに来ては俺とふれあいを求めて、その後職務に戻って行くんだ。
でも全員、しかもウェインも一緒に来たとなると何かあったのではないかと思ってしまう。
俺達のレベルで持ち得るスキル<神の権能>で、ある意味なんでもできる状態ではあるので、本当に緊急の連絡ならば<念話>形式で連絡してくるだろうから、緊急性はあるが、そこまで差し迫ったことではないと言う所だろう。
とすると?最近はまったりしすぎていたから頭の体操を兼ねて推理してみようか。
俺はこの世界には転生、つまり生まれ変わって0歳から王族として生活している。
だが、同じ世界から召喚された者もこの<アルダ王国>で生活しているのだ。詳細は省くが、女性一名、男性三名だ。
このうち男性二名については、生活と言っていいかは不明だが・・・
残りの男性一名に関しては、前世からの俺の大親友であるユージと言う。
彼は、<アルダ王国>の王族ではないが大幹部であるため、【近衛部隊】に所属する隊員が護衛についている。
ユージはその護衛である猫獣人のキャムと結婚して子供が産まれそうだったはずだ。
その報告である可能性が高いんじゃないだろうか?
「ウェイン、全員揃って来るなんて珍しいな。ユージの所の子供が産まれたかな?」
「ジン様、残念ながらそうではありません。キャム殿はまだ療養中です。実はドルロイが果てた大陸からの書状をダン王が受け取っていたのですが、その大陸の王族より正式に大陸間の代表会議を行いたい旨改めて連絡がありました。そして開催場所を<アルダ王国>の王都で実施したいと要望があったのです。さしあたりダン王からはジン様に至急連絡をしておくように命ぜられたため馳せ参じた次第です」
「そうか、とりあえず一度父さんの所に行くよ」
ドルロイとは、<アルダ王国>の前身である一地方であった辺境北伯を含めて統括していた王国<シータ王国>の国王だ。
こいつは愚王で、俺達に多大な迷惑をかけた上に一人だけ他の大陸にトンズラした過去を持つ。だが、その大陸で残念、いや、当然の結果だと思うが、排除されているんだ。
実は今俺達がいるこの<魔界森>は、この世界で言うダンジョンと呼ばれている一つで、既に俺により制覇されて、このダンジョンの管理者は俺になっている。
そうすると、俺が好き勝手に色々設定できるのだ。
例えば魔獣の数、出現数、ドロップの種類、そして攻撃させるかさせないか等、やりたい放題だ。そのため、<アルダ王国>の各部隊に所属する隊員は、このダンジョンで強制的にレベルを上げて、有用なスキルも得ることができている。
しかし、あまりにもバカげた力なので、この管理者関連の情報は幹部のみが知っている重要機密になっている。
この<魔界森>にある塔に関しては、俺のプライベートゾーンとさせてもらっており、俺が許可した<転移>スキル持ちしかこの塔の五階層には来ることはできない。
そして、<アルダ王国>にある全てのダンジョンも俺が制覇している。
と言うよりも、この大陸にある全てのダンジョンが俺の物になっているのだ。
俺が全てのダンジョンの管理者として登録されているわけだが、俺なんかがそんな管理などと言うめんどくさいことができるわけもなく、頼れる真の管理者、俺は水晶さんと呼んでいるが、ボス部屋討伐後の制御室に鎮座していた水晶と意思疎通ができるようになり、水晶さんと命名して全ての権限をフルに活用してもらい、日々運用してもらっている。
と、そんなことはあまり関係ないが、そう言ったわけでこの塔には父さんも直接来ることはできないのだ。
なので、俺と神獣達、そして何故か全員で迎えに来てくれた幻獣部隊と王都に<転移>し、父さんの執務室の横にある円卓の間に移動した。
そこには各隊長、副隊長、そして特殊能力を持っている一部の隊員と王族、近衛騎士、ユージが既にいる。
ユージの近衛であるキャムは療養中のため不在だ。
「よ、ユージ、もうすぐだな。楽しみにしてるよ」
「そうなんだよ。俺もう心配で心配で・・・」
ユージは、俺が前世でも今世でもつらい時に本当に力になってくれたやつだ。感謝してもしきれない。
「そんなに心配なら、今回の幹部会議は欠席でも良いんじゃないか?誰かに内容後で教えて貰えばいいだろ?」
「うぇ?そんなわけにはいかなくないか?」
と言いつつ、急にソワソワしだす。
俺は国王である父さんに目配せすると、
「ユージ殿、ジンの言う通りキャムの傍にいてやってくれ」
父さんはユージに対しては”殿”をつけて呼ぶ。これは俺を異なる世界、前世と今世で二度も救ってくれた事による敬意の表れだ。
逆にユージは、この世界に強制召喚されたところをこの<アルダ王国>に救ってもらったと思っているので、義理堅い奴は会議の欠席に対しても後ろめたい思いがある。
なので、あえて国王である父さんから許可を出してもらうことにした。
「ありがとうございます。申し訳ありません」
ユージは立ち上がり、深く礼をする。
「ではユージ様、会議の内容につきましては私から後程ご連絡差し上げます。早く行ってあげて下さい」
【遊撃部隊】隊長のエレノアが微笑みながらユージに告げる。
幹部全員が優しい顔をしてユージを見ているのだ。
この状況から、<アルダ王国>が素晴らしい国であると想像してもらえるだろうか?
以前の<シータ王国>王族共、幹部共はこのような態度は一切取っていなかったはずだ。
ユージは再度礼をすると、ものすごい勢いでこの部屋から出て行った。
「早く無事に産まれると良いですね」
優しくヤリス母さんがこの場を〆てくれる。
その後、父さんが話を始めた。
「皆、急な招集にも関わらず集まってくれてありがとう。各領主に対しては後程【管理部隊】から状況を報告を頼む。では、早速始めよう」
幻獣部隊は、<アルダ王国>の正式な部隊として表に出てくることはなく、緊急時にその力を発揮する裏の部隊になっている。
そして、彼らは通常は<アルダ王国>の各部隊隊長を務めているんだ。
もちろん幻獣部隊に所属していない隊長も存在しており、構成はこうなっている。
【防衛部隊】 隊長:ユフロ<幻獣>
防壁の内部から外部を狙撃、外部からの攻撃を防御する部隊。
【治安維持部隊】 隊長:レイラ<幻獣>
国内の治安維持を行う部隊。各種国民の相談も受け付ける。
【諜報部隊】 隊長:ウェイン<幻獣>
他国の情報を得る部隊。必要に応じ陽動も実施する。
【管理部隊】 隊長:セリア<幻獣>
商業・冒険者ギルドを統括する部隊。出入国の管理やダンジョンの管理、カードの管理、学校関連の管理、そして緊急時の対策本部にもなる。
【近衛部隊】 隊長:二コラ<エルフ族>
王族護衛の近衛騎士部隊。
【攻撃部隊】 隊長:マーニカ<幻獣>
攻撃を主とする部隊。遊撃もある。
【技術開発部隊】 隊長:ガジム<ドワーフ族>
新たな技術を研究する部隊。
【遊撃部隊】 隊長:エレノア<幻獣>
各隊のサポートを実施する部隊。
<アルダ王国>は、元は複数の国家があったところを統合して成立した新たな国家であるため、国土は膨大だ。
統合前は各国同士が大同盟と言う形で共存していたが、各王族の懇願により一つの国家として産声を上げた。その際に、統合された旧国家の王族は一地方領主として活動してもらう事になっている。
そんな<アルダ王国>には優秀な人材が多数おり、国内のあらゆる場所でカードと言われている身分証明書が必要になってくる。
これは、身分証明の他、ステータスの把握、緊急連絡や通貨の管理までできる優れものだ。そのため、優秀な人材を適材適所で活動しやすい環境になっているのだ。
その国家運営を支えているのが、<アルダ王国>王族と各領主、そして先に紹介した各隊長達だ。
彼らの強さは別格で、そのため<アルダ王国>が大陸最強と言われている。
そんな彼らの力は、<SS:聖級>と<SSS:神級>だ。
この世界では上位のレベルを紹介すると、<A:上級>、<S:帝級>、<SS:聖級>、そして最上位に<SSS:神級>があるのだが、この<SSS:神級>になるには、この大陸?の神に認められないと決してなれないそうで、隊長達でも幻獣部隊だけがこの領域に至っている。
モモ、トーカ、ソラ、シロは特殊な事情があり、実は俺の前世で一緒に生活していたペットだったんだ。
そして彼女達はこの世界に神獣として転生し、俺も遅れる事100年後にこの世界に転生してきた。
こういう特殊な環境によって、俺達も<SSS:神級>の力を持っている。
付け加えると、何故か俺は人から神人へ進化を遂げてたりする。
そんな幻獣部隊が突然俺達の前に全員表れるのは珍しい。
正直皆には絶対の忠誠と親愛を受けており、と言ってもウェインのみ男性なので、彼に関しては尊敬と言った所かもしれないが、女性陣からはとてつもなく好かれている。
なので、しょっちゅう個別に遊びに来ては俺とふれあいを求めて、その後職務に戻って行くんだ。
でも全員、しかもウェインも一緒に来たとなると何かあったのではないかと思ってしまう。
俺達のレベルで持ち得るスキル<神の権能>で、ある意味なんでもできる状態ではあるので、本当に緊急の連絡ならば<念話>形式で連絡してくるだろうから、緊急性はあるが、そこまで差し迫ったことではないと言う所だろう。
とすると?最近はまったりしすぎていたから頭の体操を兼ねて推理してみようか。
俺はこの世界には転生、つまり生まれ変わって0歳から王族として生活している。
だが、同じ世界から召喚された者もこの<アルダ王国>で生活しているのだ。詳細は省くが、女性一名、男性三名だ。
このうち男性二名については、生活と言っていいかは不明だが・・・
残りの男性一名に関しては、前世からの俺の大親友であるユージと言う。
彼は、<アルダ王国>の王族ではないが大幹部であるため、【近衛部隊】に所属する隊員が護衛についている。
ユージはその護衛である猫獣人のキャムと結婚して子供が産まれそうだったはずだ。
その報告である可能性が高いんじゃないだろうか?
「ウェイン、全員揃って来るなんて珍しいな。ユージの所の子供が産まれたかな?」
「ジン様、残念ながらそうではありません。キャム殿はまだ療養中です。実はドルロイが果てた大陸からの書状をダン王が受け取っていたのですが、その大陸の王族より正式に大陸間の代表会議を行いたい旨改めて連絡がありました。そして開催場所を<アルダ王国>の王都で実施したいと要望があったのです。さしあたりダン王からはジン様に至急連絡をしておくように命ぜられたため馳せ参じた次第です」
「そうか、とりあえず一度父さんの所に行くよ」
ドルロイとは、<アルダ王国>の前身である一地方であった辺境北伯を含めて統括していた王国<シータ王国>の国王だ。
こいつは愚王で、俺達に多大な迷惑をかけた上に一人だけ他の大陸にトンズラした過去を持つ。だが、その大陸で残念、いや、当然の結果だと思うが、排除されているんだ。
実は今俺達がいるこの<魔界森>は、この世界で言うダンジョンと呼ばれている一つで、既に俺により制覇されて、このダンジョンの管理者は俺になっている。
そうすると、俺が好き勝手に色々設定できるのだ。
例えば魔獣の数、出現数、ドロップの種類、そして攻撃させるかさせないか等、やりたい放題だ。そのため、<アルダ王国>の各部隊に所属する隊員は、このダンジョンで強制的にレベルを上げて、有用なスキルも得ることができている。
しかし、あまりにもバカげた力なので、この管理者関連の情報は幹部のみが知っている重要機密になっている。
この<魔界森>にある塔に関しては、俺のプライベートゾーンとさせてもらっており、俺が許可した<転移>スキル持ちしかこの塔の五階層には来ることはできない。
そして、<アルダ王国>にある全てのダンジョンも俺が制覇している。
と言うよりも、この大陸にある全てのダンジョンが俺の物になっているのだ。
俺が全てのダンジョンの管理者として登録されているわけだが、俺なんかがそんな管理などと言うめんどくさいことができるわけもなく、頼れる真の管理者、俺は水晶さんと呼んでいるが、ボス部屋討伐後の制御室に鎮座していた水晶と意思疎通ができるようになり、水晶さんと命名して全ての権限をフルに活用してもらい、日々運用してもらっている。
と、そんなことはあまり関係ないが、そう言ったわけでこの塔には父さんも直接来ることはできないのだ。
なので、俺と神獣達、そして何故か全員で迎えに来てくれた幻獣部隊と王都に<転移>し、父さんの執務室の横にある円卓の間に移動した。
そこには各隊長、副隊長、そして特殊能力を持っている一部の隊員と王族、近衛騎士、ユージが既にいる。
ユージの近衛であるキャムは療養中のため不在だ。
「よ、ユージ、もうすぐだな。楽しみにしてるよ」
「そうなんだよ。俺もう心配で心配で・・・」
ユージは、俺が前世でも今世でもつらい時に本当に力になってくれたやつだ。感謝してもしきれない。
「そんなに心配なら、今回の幹部会議は欠席でも良いんじゃないか?誰かに内容後で教えて貰えばいいだろ?」
「うぇ?そんなわけにはいかなくないか?」
と言いつつ、急にソワソワしだす。
俺は国王である父さんに目配せすると、
「ユージ殿、ジンの言う通りキャムの傍にいてやってくれ」
父さんはユージに対しては”殿”をつけて呼ぶ。これは俺を異なる世界、前世と今世で二度も救ってくれた事による敬意の表れだ。
逆にユージは、この世界に強制召喚されたところをこの<アルダ王国>に救ってもらったと思っているので、義理堅い奴は会議の欠席に対しても後ろめたい思いがある。
なので、あえて国王である父さんから許可を出してもらうことにした。
「ありがとうございます。申し訳ありません」
ユージは立ち上がり、深く礼をする。
「ではユージ様、会議の内容につきましては私から後程ご連絡差し上げます。早く行ってあげて下さい」
【遊撃部隊】隊長のエレノアが微笑みながらユージに告げる。
幹部全員が優しい顔をしてユージを見ているのだ。
この状況から、<アルダ王国>が素晴らしい国であると想像してもらえるだろうか?
以前の<シータ王国>王族共、幹部共はこのような態度は一切取っていなかったはずだ。
ユージは再度礼をすると、ものすごい勢いでこの部屋から出て行った。
「早く無事に産まれると良いですね」
優しくヤリス母さんがこの場を〆てくれる。
その後、父さんが話を始めた。
「皆、急な招集にも関わらず集まってくれてありがとう。各領主に対しては後程【管理部隊】から状況を報告を頼む。では、早速始めよう」
0
あなたにおすすめの小説
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる