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ボクはオトコノコ。
ボクと男子のコイバナ。
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「なーいっつも思ってたんだけど,あの子可愛くね?? 1組かな。誰か知ってる?」
三太が指したのは,いつもと変わらずポニーテールを揺らした,細身で素朴な同級生。
友達と笑い合う彼女を見て,僕はあぁと三太に答える。
「確か3組だよ。岩永 充さん。彼氏もいないはずだから,そんなに気になるなら声かけてみたら」
三太のそのテンションを理解してくれる人かどうかは知らないけど。
「伊織から女子の話が出るなんて珍しいな。俺はクラスメートすらまともに覚えてないと思ってた」
失礼な。
確かに隣のクラスにもなると殆んど分からないけど,クラスメートの顔と名前くらいは直ぐに言える。
岩永さんのことは,僕と同じでいつもマスクをしているから,僕も覚えていただけだ。
「やっぱ可愛いもんなー。知り合いてぇなぁ。でも彼氏とか,よく知ってんな。もしかして狙ってた??」
ねら,う。
僕が?
「はあ???」
思わずありえないと出た声に,三太が不満そうな顔をする。
「何びっくりしてんだよ。男なら誰だって可愛いこ好きだろーよ」
あぁ,いや,そっか。
そう,なの……か。
「リューは? 可愛いと思う??」
「いや,別に。タイプじゃない」
「へー。リューにもタイプとかあるんだ」
リューは僕のように特に驚くこともなく,さらりと言いのける。
スズが珍しそうに興味をもって,僕もあぁ言えばよかったのかと反省した。
「岩永さん,だっけ。俺は可愛いと思うけど」
こういう話が,ほんとは少しだけ苦手だ。
皆との温度差に,置いてけぼりを喰らったような気持ちになるから。
僕は敦しか知らないけど,敦をいつか好きじゃなくなった先でも,きっと女の子を好きになることはないと思う。
「だよなー。敦は?」
「俺?」
「うん」
何気ない三太の言葉にどきんとする。
どくん,ドクン……ドキン,トキン……トクトクトク
出来るなら,言わないで欲しい。
そういう話は,僕のいない所でやって欲しい。
やだな,僕,多分全部直ぐに顔に出ちゃうから。
「さあ。別に。特になんとも思わない。強いて言うなら,女子だな,っていうか」
「えー~!! なにそれ」
「そう言われても。昔はなんか好きかも程度の女子はいたけど,それも本当に好きだったのか今じゃ分かんないし。皆大して変わらない気がする」
平和な流れに,心からほっとした。
特になんとも思わない。
反芻しては,どうしてか頬が緩みそうになる。
あの子が眼中に無いだけで,そこに僕が入れるわけでもないのに。
「意外だな。敦はちゃんとムッツリなやつだと思ってたのに」
スズは……爽やかな顔してオープンスケベだからびっくりだよね。
とは,言わないでおく。
「伊織は? 伊織のタイプはどんな子? あの中にいる?」
会話に混じっていないことに気付かれたのか,三太は再び僕を標的に恋ばなを強行しようとした。
今度こそ間違えないようにと女の子たちを見てみるけど,どの子もピンとこない。
皆可愛い,ではだめだろうか。
「胸がでかいとかさー尻がでかいとかさーあちこちちっちゃいとかさー」
「三太サイテー。俺だってそんなに明け透けなこと言わないのに」
「えー?? 巨乳のバンボン好きに言われたくない」
僕の,ぼくのタイプは……
少し硬い胸板に,程よくついた腹筋,夏の日でほんのりと焼けた肌。
それから,優しくて,正義感の強い真っ直ぐな人。
……うん。
嘘をつくのは,ちょっと嫌だな。
「はは」
「伊織?」
視線が集まったのを感じる。
僕は三太の顔を見ながら
「ないしょ」
そう言って,笑った。
僕は皆と同じようには,生きられない。
三太が指したのは,いつもと変わらずポニーテールを揺らした,細身で素朴な同級生。
友達と笑い合う彼女を見て,僕はあぁと三太に答える。
「確か3組だよ。岩永 充さん。彼氏もいないはずだから,そんなに気になるなら声かけてみたら」
三太のそのテンションを理解してくれる人かどうかは知らないけど。
「伊織から女子の話が出るなんて珍しいな。俺はクラスメートすらまともに覚えてないと思ってた」
失礼な。
確かに隣のクラスにもなると殆んど分からないけど,クラスメートの顔と名前くらいは直ぐに言える。
岩永さんのことは,僕と同じでいつもマスクをしているから,僕も覚えていただけだ。
「やっぱ可愛いもんなー。知り合いてぇなぁ。でも彼氏とか,よく知ってんな。もしかして狙ってた??」
ねら,う。
僕が?
「はあ???」
思わずありえないと出た声に,三太が不満そうな顔をする。
「何びっくりしてんだよ。男なら誰だって可愛いこ好きだろーよ」
あぁ,いや,そっか。
そう,なの……か。
「リューは? 可愛いと思う??」
「いや,別に。タイプじゃない」
「へー。リューにもタイプとかあるんだ」
リューは僕のように特に驚くこともなく,さらりと言いのける。
スズが珍しそうに興味をもって,僕もあぁ言えばよかったのかと反省した。
「岩永さん,だっけ。俺は可愛いと思うけど」
こういう話が,ほんとは少しだけ苦手だ。
皆との温度差に,置いてけぼりを喰らったような気持ちになるから。
僕は敦しか知らないけど,敦をいつか好きじゃなくなった先でも,きっと女の子を好きになることはないと思う。
「だよなー。敦は?」
「俺?」
「うん」
何気ない三太の言葉にどきんとする。
どくん,ドクン……ドキン,トキン……トクトクトク
出来るなら,言わないで欲しい。
そういう話は,僕のいない所でやって欲しい。
やだな,僕,多分全部直ぐに顔に出ちゃうから。
「さあ。別に。特になんとも思わない。強いて言うなら,女子だな,っていうか」
「えー~!! なにそれ」
「そう言われても。昔はなんか好きかも程度の女子はいたけど,それも本当に好きだったのか今じゃ分かんないし。皆大して変わらない気がする」
平和な流れに,心からほっとした。
特になんとも思わない。
反芻しては,どうしてか頬が緩みそうになる。
あの子が眼中に無いだけで,そこに僕が入れるわけでもないのに。
「意外だな。敦はちゃんとムッツリなやつだと思ってたのに」
スズは……爽やかな顔してオープンスケベだからびっくりだよね。
とは,言わないでおく。
「伊織は? 伊織のタイプはどんな子? あの中にいる?」
会話に混じっていないことに気付かれたのか,三太は再び僕を標的に恋ばなを強行しようとした。
今度こそ間違えないようにと女の子たちを見てみるけど,どの子もピンとこない。
皆可愛い,ではだめだろうか。
「胸がでかいとかさー尻がでかいとかさーあちこちちっちゃいとかさー」
「三太サイテー。俺だってそんなに明け透けなこと言わないのに」
「えー?? 巨乳のバンボン好きに言われたくない」
僕の,ぼくのタイプは……
少し硬い胸板に,程よくついた腹筋,夏の日でほんのりと焼けた肌。
それから,優しくて,正義感の強い真っ直ぐな人。
……うん。
嘘をつくのは,ちょっと嫌だな。
「はは」
「伊織?」
視線が集まったのを感じる。
僕は三太の顔を見ながら
「ないしょ」
そう言って,笑った。
僕は皆と同じようには,生きられない。
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