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角を曲がってドン
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休みが明け、週の始まりでありながら、アルベルトはすでに執務室でため息が止まらなかった。
無論、相変わらず仕事は多忙を極めていたし、部下達もひっきりなしにやってくるが、その合間を縫って、またしてもルーカスが押しかけてきたからだ。
自分の所属する騎士団にいると、上役に叱責ばかりされるというふざけた理由で逃げてきた男である。
嫌な時に、嫌な奴がきたとアルベルトは思った。
なにしろルーカスは来て早々に、旧友をまじまじと見て、驚いた顔をしたからだ。
「おい⋯⋯その腕、どうした?」
真っ先に尋ねてしまったのも無理はない。現騎士団員の中で、アルベルトに傷をつけられるような者は数えるほどしかいないだろう。
そんな男の腕には、生々しい傷跡が残っていた。
「⋯⋯引っかかれたんだ。挙句に手を噛みつかれた。あいつめ⋯⋯」
「はあ⋯⋯? どういう気性の奴だよ」
怪訝そうなルーカスが問いただしてきたので、アルベルトが仔細を説明してやると、彼はぷっと吹き出した。アルベルトが睨みつけても笑うのを止めず、今一番悩ましい点を正確に突いてきた。
「そりゃ、お前の新しい例の彼女も迂闊に家に連れこめなくなったなあ。バレたらどうなるかな? 俺の気持ちが少しは分かっただろう、ざまあみろ!」
「お前と一緒にするな。だいたい、お前が悩んだ所なんて見たことが無い」
苛立ちを抑えきれずアルベルトは言い返したが、どうしても苦々しい顔にもなる。こんな情けない生傷など、ロディネに到底見せられるものでは無い。
さりとて、この難題は解決しなければならない。
「俺だって悩みはたくさんあるんだぞ? 目下、金欠だ」
「給金が出たばかりだろう、何をしている」
「いやあ⋯⋯ちょっとした贈り物をしてな」
にやにやと笑ったルーカスに、アルベルトは軽く眉を顰めた。誰に何を贈ったかは知らないが、ろくでもない物であろうことは想像に容易い。
時間の無駄だと判断して、邪魔ばかりしてくるルーカスを追い払った。
邪険にされたルーカスは、ぶちぶちと文句を言いながら、基地内を我が物顔で歩いた。もちろん、道行く女性事務員達に愛想を振りまいていくことを忘れない。
そのまま帰ろうとしたのだが、廊下の角を曲がった時、前を歩いてきた者と真正面からぶつかってしまった。
「きゃあ⁉」
騎士として鍛えているルーカスはびくともしなかったが、相手はバランスを崩してその場に尻もちをつき、両手いっぱいに抱えていた書類をまき散らしてしまった。
「悪い、大丈夫か⋯⋯⁉」
ルーカスはすかさず声をかけて転んだ相手を気遣ったが、ぶつかった女を見た瞬間、苦笑を浮かべた。
「なんだ、お前か。心配して損したぞ」
「損したって何よ⋯⋯!」
ロディネはその声から兄だと分かったが、睨みつける事ができない。
何しろ、転んだ拍子に眼鏡が外れてどこかに飛んで行ってしまったからだ。
眼鏡、眼鏡と、手探りで探すが、書類が散らばってしまっていて紛れ込んだのか、ちっとも手に触れない。
それもそのはずで、ルーカスが拾い上げて、必死で探すロディネの前でひらひらと振っているからなのだが、何も見えない彼女は知る由もない。
問題児の兄とはなるべく外で会いたくなかったのに、よりにもよって職場で鉢合わせてしまったことへの焦りは大きい。
こんなところを誰かに見られて、あることないこと言われても困るのだ。
気ばかり焦り、半泣きにあるロディネの素顔をまじまじと見たルーカスは、感心したように言った。
「いやー⋯⋯お前、眼鏡を外すと良い女なんだよな。残念だ」
「なにが残念なのよ! いいから、わたしの眼鏡を探して! 困るわ!」
抗議するロディネに、楽し気に笑うルーカスだったが、当然ながら廊下ということもあって、人通りもそれなりにある。
通りがかった団員達や事務員達の注目は当然集まり、散らばった書類を見て拾ってやろうとした者も数人いたが、全てルーカスが追い払っている。
アルベルトに邪険にされたこともあり、妹をからかって遊んでいるからだったが、邪心がありそうな男はそもそも論外である。
ロディネは自分の妹だと口外されたくないようだったが、他の騎士団に在籍している自分の元にも妹の噂は流れてきていて、この辺でそろそろ釘を刺しておこうという算段もある。
ただ、急にぞくりと背筋が寒くなり、そっと振り返ってみて、ルーカスは悲鳴を飲みこんだ。何か用事でもあったのか執務室から出てきていたアルベルトが、こちらを見ていたからだ。
自分達とは距離がかなり離れているにも関わらず、怒りが伝わってくる。
部下想いのアルベルトは、幹部達であろうが末端の事務員であろうが、無下にされるのを嫌う。品行方正な騎士の鏡のような男で結構だが、融通がきかない頑固者とも言えた。
――――いや、別にいいだろ⋯⋯妹なんだから。
戻ってそう言ってやろうかと思ったが、ロディネが兄妹だと口外されたくないと言うのだから仕方がない。アルベルトの怒りをこれ以上助長する前にと、眼鏡を妹にかけてやった。
殺気が増した。
――――いやいやいや、もう返したぞ⁉
もう様子を窺うのも恐ろしくなって、ルーカスは真っ赤になっているロディネに微笑みかけてやったが、妹は妹でキッと睨みつけてくる。
「怒るなって。ほら」
手早く書類を集めて整えて渡してやると、ロディネは礼を言って受け取りつつも、周囲の視線を集めていることに気づき、慌てて逃げていった。
彼女が向かった先は執務室のある廊下とは別方向であるために、とうとうアルベルトが一部始終を見ていたことなど気づかない。ルーカスは苦笑して立ち上がり、殺気が消えた事もあって今一度友人を見返してみた。
ルーカスがロディネをあっさり解放したことに納得でもしたのか、やってきた部下と立ち話を始めていたので、これ幸いとばかりに、帰路についた。
無論、相変わらず仕事は多忙を極めていたし、部下達もひっきりなしにやってくるが、その合間を縫って、またしてもルーカスが押しかけてきたからだ。
自分の所属する騎士団にいると、上役に叱責ばかりされるというふざけた理由で逃げてきた男である。
嫌な時に、嫌な奴がきたとアルベルトは思った。
なにしろルーカスは来て早々に、旧友をまじまじと見て、驚いた顔をしたからだ。
「おい⋯⋯その腕、どうした?」
真っ先に尋ねてしまったのも無理はない。現騎士団員の中で、アルベルトに傷をつけられるような者は数えるほどしかいないだろう。
そんな男の腕には、生々しい傷跡が残っていた。
「⋯⋯引っかかれたんだ。挙句に手を噛みつかれた。あいつめ⋯⋯」
「はあ⋯⋯? どういう気性の奴だよ」
怪訝そうなルーカスが問いただしてきたので、アルベルトが仔細を説明してやると、彼はぷっと吹き出した。アルベルトが睨みつけても笑うのを止めず、今一番悩ましい点を正確に突いてきた。
「そりゃ、お前の新しい例の彼女も迂闊に家に連れこめなくなったなあ。バレたらどうなるかな? 俺の気持ちが少しは分かっただろう、ざまあみろ!」
「お前と一緒にするな。だいたい、お前が悩んだ所なんて見たことが無い」
苛立ちを抑えきれずアルベルトは言い返したが、どうしても苦々しい顔にもなる。こんな情けない生傷など、ロディネに到底見せられるものでは無い。
さりとて、この難題は解決しなければならない。
「俺だって悩みはたくさんあるんだぞ? 目下、金欠だ」
「給金が出たばかりだろう、何をしている」
「いやあ⋯⋯ちょっとした贈り物をしてな」
にやにやと笑ったルーカスに、アルベルトは軽く眉を顰めた。誰に何を贈ったかは知らないが、ろくでもない物であろうことは想像に容易い。
時間の無駄だと判断して、邪魔ばかりしてくるルーカスを追い払った。
邪険にされたルーカスは、ぶちぶちと文句を言いながら、基地内を我が物顔で歩いた。もちろん、道行く女性事務員達に愛想を振りまいていくことを忘れない。
そのまま帰ろうとしたのだが、廊下の角を曲がった時、前を歩いてきた者と真正面からぶつかってしまった。
「きゃあ⁉」
騎士として鍛えているルーカスはびくともしなかったが、相手はバランスを崩してその場に尻もちをつき、両手いっぱいに抱えていた書類をまき散らしてしまった。
「悪い、大丈夫か⋯⋯⁉」
ルーカスはすかさず声をかけて転んだ相手を気遣ったが、ぶつかった女を見た瞬間、苦笑を浮かべた。
「なんだ、お前か。心配して損したぞ」
「損したって何よ⋯⋯!」
ロディネはその声から兄だと分かったが、睨みつける事ができない。
何しろ、転んだ拍子に眼鏡が外れてどこかに飛んで行ってしまったからだ。
眼鏡、眼鏡と、手探りで探すが、書類が散らばってしまっていて紛れ込んだのか、ちっとも手に触れない。
それもそのはずで、ルーカスが拾い上げて、必死で探すロディネの前でひらひらと振っているからなのだが、何も見えない彼女は知る由もない。
問題児の兄とはなるべく外で会いたくなかったのに、よりにもよって職場で鉢合わせてしまったことへの焦りは大きい。
こんなところを誰かに見られて、あることないこと言われても困るのだ。
気ばかり焦り、半泣きにあるロディネの素顔をまじまじと見たルーカスは、感心したように言った。
「いやー⋯⋯お前、眼鏡を外すと良い女なんだよな。残念だ」
「なにが残念なのよ! いいから、わたしの眼鏡を探して! 困るわ!」
抗議するロディネに、楽し気に笑うルーカスだったが、当然ながら廊下ということもあって、人通りもそれなりにある。
通りがかった団員達や事務員達の注目は当然集まり、散らばった書類を見て拾ってやろうとした者も数人いたが、全てルーカスが追い払っている。
アルベルトに邪険にされたこともあり、妹をからかって遊んでいるからだったが、邪心がありそうな男はそもそも論外である。
ロディネは自分の妹だと口外されたくないようだったが、他の騎士団に在籍している自分の元にも妹の噂は流れてきていて、この辺でそろそろ釘を刺しておこうという算段もある。
ただ、急にぞくりと背筋が寒くなり、そっと振り返ってみて、ルーカスは悲鳴を飲みこんだ。何か用事でもあったのか執務室から出てきていたアルベルトが、こちらを見ていたからだ。
自分達とは距離がかなり離れているにも関わらず、怒りが伝わってくる。
部下想いのアルベルトは、幹部達であろうが末端の事務員であろうが、無下にされるのを嫌う。品行方正な騎士の鏡のような男で結構だが、融通がきかない頑固者とも言えた。
――――いや、別にいいだろ⋯⋯妹なんだから。
戻ってそう言ってやろうかと思ったが、ロディネが兄妹だと口外されたくないと言うのだから仕方がない。アルベルトの怒りをこれ以上助長する前にと、眼鏡を妹にかけてやった。
殺気が増した。
――――いやいやいや、もう返したぞ⁉
もう様子を窺うのも恐ろしくなって、ルーカスは真っ赤になっているロディネに微笑みかけてやったが、妹は妹でキッと睨みつけてくる。
「怒るなって。ほら」
手早く書類を集めて整えて渡してやると、ロディネは礼を言って受け取りつつも、周囲の視線を集めていることに気づき、慌てて逃げていった。
彼女が向かった先は執務室のある廊下とは別方向であるために、とうとうアルベルトが一部始終を見ていたことなど気づかない。ルーカスは苦笑して立ち上がり、殺気が消えた事もあって今一度友人を見返してみた。
ルーカスがロディネをあっさり解放したことに納得でもしたのか、やってきた部下と立ち話を始めていたので、これ幸いとばかりに、帰路についた。
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