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ロカール日常シリーズ ▶️50話
【シングラント鉱石の採掘】#6 お酒で失敗してしまいました
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何だかフラフラするなーとは思うけど、ちゃんと自分で歩けてるから大丈夫。うん。私、立派な足があるから。
(…あれ?歩いてる?なんで?)
確か、ザーラさんと楽しく女子会をしてたはず、と思って、隣、支えてくれるように歩いてる人を確かめる。
「…エル?」
「そうです!エルちゃんです☆…ルキかと思った?期待した?」
「…」
図星だし、ニヤニヤするエルにイラッと来たので、エルの方に思いっきり体重をかける。
「ちょっとちょっと!倒れる!体重、そんなに変わんないんだから!ちゃんと歩いて!」
「…その見解には、意義を唱えます。」
「何言ってんの?身長も大して変わんないんだから、体重も変わんないでしょ?」
「…乙女としての、抗議。」
「何ー?未だにそんな恰好しといて、こんな時だけ女の子扱いしろってー?」
「…」
言い返せずに、ちょっと黙った。
「女の子扱いして欲しいんだったら、セリちゃんは、その恰好ソロソロなんとかしないとだからね?」
「…」
「敢えて誤解させてるのはセリちゃんなんだから。」
「分かって、ます…」
大人になって、強くなって、自己防衛の意味の薄くなった男装。それでも、今、なかなか止められないのは─
「…騙してたって思われる。」
「ああ。まぁ、それはね?事実だし。」
「…嫌われるのは、嫌。」
「あー、うん、そっちはねー?どうだろう?嫌われるはないだろうけど、うーん、どういう反応になるか、ちょっと読めないよねー、ルキって。」
エルの言葉に、意識が少しだけ覚醒した。
「…ルキと兄さんはどこですか?何でエルしかいないんですか?」
「ん?今更ソレ?ちょっとは、酔い覚めてきた?」
「酔い…。あ!ザーラさん!」
思い出して、焦って今来た道を戻ろうとして、エルに止められた。
「はい。どうどう。…ザーラさんなら大丈夫だよ。ルキが送ってったからね?」
「ルキが?」
「そう。セリがお店で酔っ払って困ってたから、僕がセリを送って、ルキがザーラさんを送ることになったの☆」
「…それは、非常に申し訳ないことを。」
ちゃんとエスコートして、お家まで送るつもりだったのに。
「うーん?まぁ、いいんじゃない?ルキも、セリに送らせるよりは自分で送った方がマシだろうから。」
「マシ…?」
「まぁ、僕が彼女の方を送ってっても良かったんだけどね?…この状態のセリをルキに任せて万一があったらさ…」
「?」
ひっくーい声で、でも、ちょっと楽しそうに話すエル。どういうことかと尋ねようとして、目が合った。
「…ていうか、その前。そもそも、何で僕らがこんなタイミング良く現れたのかとか、その辺は気にしないの?」
「?…プライベートのお時間を邪魔してしまい、誠に、」
「ちがうなー。そういうことじゃないなー。うーん、ザーラさんは気づいてたっぽいけど。…やっぱり、その辺、自分で気づけるようになるまでは、まだまだ僕がセリちゃんのナイトかな☆」
「?…ありがとうございます?」
「どーいたしまして☆」
まだ、ちょっと、頭がちゃんと働いてないみたい。でも、エルが楽しそうに笑ってるからいいのかな。
(…あれ?歩いてる?なんで?)
確か、ザーラさんと楽しく女子会をしてたはず、と思って、隣、支えてくれるように歩いてる人を確かめる。
「…エル?」
「そうです!エルちゃんです☆…ルキかと思った?期待した?」
「…」
図星だし、ニヤニヤするエルにイラッと来たので、エルの方に思いっきり体重をかける。
「ちょっとちょっと!倒れる!体重、そんなに変わんないんだから!ちゃんと歩いて!」
「…その見解には、意義を唱えます。」
「何言ってんの?身長も大して変わんないんだから、体重も変わんないでしょ?」
「…乙女としての、抗議。」
「何ー?未だにそんな恰好しといて、こんな時だけ女の子扱いしろってー?」
「…」
言い返せずに、ちょっと黙った。
「女の子扱いして欲しいんだったら、セリちゃんは、その恰好ソロソロなんとかしないとだからね?」
「…」
「敢えて誤解させてるのはセリちゃんなんだから。」
「分かって、ます…」
大人になって、強くなって、自己防衛の意味の薄くなった男装。それでも、今、なかなか止められないのは─
「…騙してたって思われる。」
「ああ。まぁ、それはね?事実だし。」
「…嫌われるのは、嫌。」
「あー、うん、そっちはねー?どうだろう?嫌われるはないだろうけど、うーん、どういう反応になるか、ちょっと読めないよねー、ルキって。」
エルの言葉に、意識が少しだけ覚醒した。
「…ルキと兄さんはどこですか?何でエルしかいないんですか?」
「ん?今更ソレ?ちょっとは、酔い覚めてきた?」
「酔い…。あ!ザーラさん!」
思い出して、焦って今来た道を戻ろうとして、エルに止められた。
「はい。どうどう。…ザーラさんなら大丈夫だよ。ルキが送ってったからね?」
「ルキが?」
「そう。セリがお店で酔っ払って困ってたから、僕がセリを送って、ルキがザーラさんを送ることになったの☆」
「…それは、非常に申し訳ないことを。」
ちゃんとエスコートして、お家まで送るつもりだったのに。
「うーん?まぁ、いいんじゃない?ルキも、セリに送らせるよりは自分で送った方がマシだろうから。」
「マシ…?」
「まぁ、僕が彼女の方を送ってっても良かったんだけどね?…この状態のセリをルキに任せて万一があったらさ…」
「?」
ひっくーい声で、でも、ちょっと楽しそうに話すエル。どういうことかと尋ねようとして、目が合った。
「…ていうか、その前。そもそも、何で僕らがこんなタイミング良く現れたのかとか、その辺は気にしないの?」
「?…プライベートのお時間を邪魔してしまい、誠に、」
「ちがうなー。そういうことじゃないなー。うーん、ザーラさんは気づいてたっぽいけど。…やっぱり、その辺、自分で気づけるようになるまでは、まだまだ僕がセリちゃんのナイトかな☆」
「?…ありがとうございます?」
「どーいたしまして☆」
まだ、ちょっと、頭がちゃんと働いてないみたい。でも、エルが楽しそうに笑ってるからいいのかな。
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