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エピローグ
第42話 本当にうちの生徒なの? 怖ぁ……
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「あなたたち、休暇中の奉仕活動をサボって一体どこへ行っていたんですかっ?」
おれたちが学園に戻ってみると、エミリー教師がぷんすかと怒っていた。
「これでも私は、あなたたちの監督役なんです。あなたたちがちゃんとしてくれないと、保護者にご連絡しなきゃいけないんですからね。さあ、納得のいく説明をしてください」
面倒だなぁ……。
「学外に奉仕活動に行ってたんだ。黙って出たのは悪かったが、みんな感謝してくれてたんだからいいだろう?」
「よくありません。まったくもう、そんな誤魔化しは聞きませんよ。正直に話してください」
俺は肩をすくめて、他のみんなに視線で問う。苦笑と頷きが返ってくる。
「仕方ない。正直に話すよ、エミリー先生」
「はい、そうしてください」
「実は、北の不毛の地にいるドミナ系魔族の開拓地が襲われそうだったから、それを防ぎに行って、ついでに行方不明だった第6騎士団を救出し、黒幕のゼートリック軍の魔将を撃破してきたんだ」
エミリー教師はますます不機嫌になった。
「正直に、って言ったじゃないですか。なんでそんなトンデモな嘘をつくんですかっ。先生は悲しいですよっ」
「あの、エミリー先生、本当なんですよ。信じてください」
「本当に私たち、魔将と戦って、なんとかやっつけることができたんです」
「不死身のヴァウルつって、とんでもないやつだったんだけどよぉ」
「も~。どうしちゃったんですか、レナ・フェルメルンさんまで。いつもは真面目にしてくれてるのに……」
ため息ひとつついて、頭を垂れる。
「正直に話してくれないなら、もういいです。罰として奉仕活動のノルマを増やしますからね。それと反省文も書いてもらいますからっ」
……と、そういうわけで、おれたちは、数日はのんびりと奉仕活動に勤しむことになった。
あの死闘と比べるとずいぶんと生ぬるい時間だが、まあ、いい骨休めにはなる。
「ねえ、カインはもう反省文書いた?」
「書くわけないだろ、あんなの」
「あははっ、わたしもまだなんだ~。なに書けばいいのかわかんなくて」
「書かなくていいさ。もうそろそろ、手のひらをひっくり返す頃だ」
さきほど学園に馬車が入ってくるのを見た。王都からの手紙かなにかだろう。
今頃、その内容を確認していることだろう。
「ぴぇええええええ!!??」
職員室のほうから大きな叫びが上がり、ぴえー、ぴぇー、ぇー……とこだました。
「今のエミリー先生の声だね」
レナが呟く。俺はにやりと笑う。
グレンも呆れたように笑った。
「まったく。お前も性格悪いよな。いくらでも誤魔化せたのに、わざとしなかったろ」
「ふん。俺たちに奉仕活動なんかさせてるんだ。少しくらい悪戯してやってもいいだろう。というか、お前らも黙ってたんだから同罪だからな」
ドタドタと足音が近づいてくる。途中、どしゃあぁ! と派手に転んだ音がしたが、すぐにまたバタバタと騒がしい音を立て始める。
やがて俺たちが清掃中の教室に、エミリー教師が走り込んできた。
「あ、あ、あ、あなたたちに召喚状です! 王宮で、名誉騎士の称号と、勲章が授与されるそうですよ!?」
「ふぅん、ケチな褒賞だな」
「なにがケチですか! 学園1年目の生徒に称号と勲章なんて前代未聞ですよ!? あなたたち、いったいなにをしたんですか!?」
「たいしたことはない。奉仕活動さ」
「そうですよー。ドミナの開拓民と第6騎士団を助けて、魔将をやっつけただけですよー」
アリアも冗談めかして胸を張る。
「ぴぇえ……っ、あれ、本当に本当だったんですかぁ~……?」
「本当ですよ。私、先生に嘘ついたことないんですから。なのに信じてもらえなくて、ちょっと悲しかったです」
レナも嘘っぽく悲しそうな声を出す。
「いえあの、それはごめんなさいなんですけど……っていうか、えー……なんなのこの子たち。本当にうちの生徒なの? 怖ぁ……」
「それより先生、これでカインとアリアの反省文も、奉仕活動の追加ノルマもなしだよな?」
「は、はい。それはもう……」
グレンに問われてコクコクと頷く。
「ついでに奉仕活動自体を免除して欲しいんだがな」
「は、はい。そうですね、もう奉仕活動はいいです」
俺のダメ押しの要求もあっさり通る。
「やったぁ! それじゃあ色んなところに遊びに行けるね! ねっ、ねっ、どこ行こうか?」
大はしゃぎのアリアだが、エミリー教師は慌てて首を横に振った。そして予想外のことを口にした。
「なに言ってるんですか、遊びになんて行ってもらっては困ります! あなたたちには、これから王宮でのマナーや式典の作法を覚えてもらわなければならないんですから!」
「へ……っ」
のんびりと過ごせるはずの俺たちの休暇は、この日から地獄に変わった。
おれたちが学園に戻ってみると、エミリー教師がぷんすかと怒っていた。
「これでも私は、あなたたちの監督役なんです。あなたたちがちゃんとしてくれないと、保護者にご連絡しなきゃいけないんですからね。さあ、納得のいく説明をしてください」
面倒だなぁ……。
「学外に奉仕活動に行ってたんだ。黙って出たのは悪かったが、みんな感謝してくれてたんだからいいだろう?」
「よくありません。まったくもう、そんな誤魔化しは聞きませんよ。正直に話してください」
俺は肩をすくめて、他のみんなに視線で問う。苦笑と頷きが返ってくる。
「仕方ない。正直に話すよ、エミリー先生」
「はい、そうしてください」
「実は、北の不毛の地にいるドミナ系魔族の開拓地が襲われそうだったから、それを防ぎに行って、ついでに行方不明だった第6騎士団を救出し、黒幕のゼートリック軍の魔将を撃破してきたんだ」
エミリー教師はますます不機嫌になった。
「正直に、って言ったじゃないですか。なんでそんなトンデモな嘘をつくんですかっ。先生は悲しいですよっ」
「あの、エミリー先生、本当なんですよ。信じてください」
「本当に私たち、魔将と戦って、なんとかやっつけることができたんです」
「不死身のヴァウルつって、とんでもないやつだったんだけどよぉ」
「も~。どうしちゃったんですか、レナ・フェルメルンさんまで。いつもは真面目にしてくれてるのに……」
ため息ひとつついて、頭を垂れる。
「正直に話してくれないなら、もういいです。罰として奉仕活動のノルマを増やしますからね。それと反省文も書いてもらいますからっ」
……と、そういうわけで、おれたちは、数日はのんびりと奉仕活動に勤しむことになった。
あの死闘と比べるとずいぶんと生ぬるい時間だが、まあ、いい骨休めにはなる。
「ねえ、カインはもう反省文書いた?」
「書くわけないだろ、あんなの」
「あははっ、わたしもまだなんだ~。なに書けばいいのかわかんなくて」
「書かなくていいさ。もうそろそろ、手のひらをひっくり返す頃だ」
さきほど学園に馬車が入ってくるのを見た。王都からの手紙かなにかだろう。
今頃、その内容を確認していることだろう。
「ぴぇええええええ!!??」
職員室のほうから大きな叫びが上がり、ぴえー、ぴぇー、ぇー……とこだました。
「今のエミリー先生の声だね」
レナが呟く。俺はにやりと笑う。
グレンも呆れたように笑った。
「まったく。お前も性格悪いよな。いくらでも誤魔化せたのに、わざとしなかったろ」
「ふん。俺たちに奉仕活動なんかさせてるんだ。少しくらい悪戯してやってもいいだろう。というか、お前らも黙ってたんだから同罪だからな」
ドタドタと足音が近づいてくる。途中、どしゃあぁ! と派手に転んだ音がしたが、すぐにまたバタバタと騒がしい音を立て始める。
やがて俺たちが清掃中の教室に、エミリー教師が走り込んできた。
「あ、あ、あ、あなたたちに召喚状です! 王宮で、名誉騎士の称号と、勲章が授与されるそうですよ!?」
「ふぅん、ケチな褒賞だな」
「なにがケチですか! 学園1年目の生徒に称号と勲章なんて前代未聞ですよ!? あなたたち、いったいなにをしたんですか!?」
「たいしたことはない。奉仕活動さ」
「そうですよー。ドミナの開拓民と第6騎士団を助けて、魔将をやっつけただけですよー」
アリアも冗談めかして胸を張る。
「ぴぇえ……っ、あれ、本当に本当だったんですかぁ~……?」
「本当ですよ。私、先生に嘘ついたことないんですから。なのに信じてもらえなくて、ちょっと悲しかったです」
レナも嘘っぽく悲しそうな声を出す。
「いえあの、それはごめんなさいなんですけど……っていうか、えー……なんなのこの子たち。本当にうちの生徒なの? 怖ぁ……」
「それより先生、これでカインとアリアの反省文も、奉仕活動の追加ノルマもなしだよな?」
「は、はい。それはもう……」
グレンに問われてコクコクと頷く。
「ついでに奉仕活動自体を免除して欲しいんだがな」
「は、はい。そうですね、もう奉仕活動はいいです」
俺のダメ押しの要求もあっさり通る。
「やったぁ! それじゃあ色んなところに遊びに行けるね! ねっ、ねっ、どこ行こうか?」
大はしゃぎのアリアだが、エミリー教師は慌てて首を横に振った。そして予想外のことを口にした。
「なに言ってるんですか、遊びになんて行ってもらっては困ります! あなたたちには、これから王宮でのマナーや式典の作法を覚えてもらわなければならないんですから!」
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