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寿命 暴走 自傷
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何物にも寿命は存在する。それが無機物であれ、有機物であれ。その物がその物である期間というのは、長さに関わらず存在している。
どれほど小さな部品でも、時間が経てば錆びて朽ちる。どれほど広大な星でさえ、最後には光を放ち、闇に消える。
しかし、それら全てを構成する、全ての最小物質は、寿命というものがないように思える。ただ、人間が寿命と考えられないほど長い時間をかけて消えるのか、それも全て寿命という概念を作り出した人間が観測するところだから、曖昧だ。
しかし、人間の思う寿命に、この物質は当てはまらない。終わりがなく、その物質が何かを形づくり、その何かが終わりを迎えたとて、その物質が終わりを迎えた訳では無い。新しい何かを形作るのだ。
だからこそ、この世界をこの世界たらしめるのだろう。
だが、そんな物質にも寿命はあったようだ。しかも、それは突然に起こった。
それは、最初は僅かな不具合からだった。時計が少し早く進んだように感じる。道が長くなったように感じる。ハエが少し大きい気がする。そんな、私たちが普段気にもとめない事象が始まりだった。
しかし人間は気がつけない。なぜならそれは、人間にとってとても長く途方もない時間を経て終わりへと進んでいたのだから。そして、人間にとっても誤算があった。その物質が仮にでも終わりを迎えるときには私たち人間はもう居ないだろうと、そう思っていた。のにも関わらず人間という種は宇宙からしても稀にも見ないほど、長命の種となった。1個体の命ではなく、種としての命が果てしなく長命となったのだ。そしてそれがいけなかった。それが人間に物質の終わりという、恐怖と表現するには足りなさすぎる事象に出会わせたのだ。
その物質の終わりは、徐々に世界を変容させていった。それに気がついたのは、より科学に精通する、異常とも呼べる探究心を持つものたちだった。
世界の変容を感じ、調査をした。長い長い調査をした。しかし、その物質が終わりに近づいていることにはたどり着けなかった。
次第に、一般人でも気がつくほどの変容を世界は起こし始めた。世界は元あった形質から形を変え、一定の形を保てなくなった。それは人間ですらそうだ。しかし、人間などの生物に与えられた感情だけは残り続ける。恐怖が絶え間なく流れる。そして、人間は自ら自身の終わりへと逃げる。自傷し、命を絶ち、恐怖から逃げたのだ。
そして、その物質は終わりへと足を伸ばす。その終わりを見たものはいなかった。
そして世界には新たな何かが生まれ落ちた。
それにも寿命はあるのだろう。
だが
【世界】に寿命はあるのだろうか。
どれほど小さな部品でも、時間が経てば錆びて朽ちる。どれほど広大な星でさえ、最後には光を放ち、闇に消える。
しかし、それら全てを構成する、全ての最小物質は、寿命というものがないように思える。ただ、人間が寿命と考えられないほど長い時間をかけて消えるのか、それも全て寿命という概念を作り出した人間が観測するところだから、曖昧だ。
しかし、人間の思う寿命に、この物質は当てはまらない。終わりがなく、その物質が何かを形づくり、その何かが終わりを迎えたとて、その物質が終わりを迎えた訳では無い。新しい何かを形作るのだ。
だからこそ、この世界をこの世界たらしめるのだろう。
だが、そんな物質にも寿命はあったようだ。しかも、それは突然に起こった。
それは、最初は僅かな不具合からだった。時計が少し早く進んだように感じる。道が長くなったように感じる。ハエが少し大きい気がする。そんな、私たちが普段気にもとめない事象が始まりだった。
しかし人間は気がつけない。なぜならそれは、人間にとってとても長く途方もない時間を経て終わりへと進んでいたのだから。そして、人間にとっても誤算があった。その物質が仮にでも終わりを迎えるときには私たち人間はもう居ないだろうと、そう思っていた。のにも関わらず人間という種は宇宙からしても稀にも見ないほど、長命の種となった。1個体の命ではなく、種としての命が果てしなく長命となったのだ。そしてそれがいけなかった。それが人間に物質の終わりという、恐怖と表現するには足りなさすぎる事象に出会わせたのだ。
その物質の終わりは、徐々に世界を変容させていった。それに気がついたのは、より科学に精通する、異常とも呼べる探究心を持つものたちだった。
世界の変容を感じ、調査をした。長い長い調査をした。しかし、その物質が終わりに近づいていることにはたどり着けなかった。
次第に、一般人でも気がつくほどの変容を世界は起こし始めた。世界は元あった形質から形を変え、一定の形を保てなくなった。それは人間ですらそうだ。しかし、人間などの生物に与えられた感情だけは残り続ける。恐怖が絶え間なく流れる。そして、人間は自ら自身の終わりへと逃げる。自傷し、命を絶ち、恐怖から逃げたのだ。
そして、その物質は終わりへと足を伸ばす。その終わりを見たものはいなかった。
そして世界には新たな何かが生まれ落ちた。
それにも寿命はあるのだろう。
だが
【世界】に寿命はあるのだろうか。
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