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4章
やばい奴の処遇
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次の日の火曜日。
今日は親同伴で学校に呼ばれていた。
そう。例の先輩に関する件である。
「…はあ。2ヶ月の停学処分ですか」
「はい。それと復帰する場合は飯塚君は別のクラスへ移動してもらうことになりました。水城さんと同じクラスにしておくわけにはいかないですからね。あなた方には先に彼の処遇についてお伝えしておきます。正式な発表は改めて出しますので他の方にはまだ話さなないでくださいね?お母様達も内密にお願いしますよ」
今、俺と水城先輩、それから俺らの親達は教頭先生から飯塚についての処遇を教えてもらっていた。教頭先生の話では、この処遇は比較的重い処遇らしい。
今はもうこの場にいないが、さっきまで飯塚とその親もこの場にいて話し合いをしていた。そして、その場でようやく飯塚から正式な謝罪があった。
俺から見たら、飯塚の謝罪は言われたから謝りましたという感じのどう見ても反省していなそうな感じの謝罪であった。親の方もあまり悪いと思っていなそうにどうして私が一緒に謝らなければいけないんだ、という雰囲気を醸し出していた。
印象は最悪であった。
しかし、水城先輩の両親は「もう娘とは金輪際関わらない下さい。それさえ守って頂ければ不問にいたします」と言い謝罪を受け入れていた。
俺は正直こんな謝罪で許したくはないが、残念なことにこういう奴と関わっているだけでマイナスになる。
加えて篠崎の友達から中学などでの飯塚の情報を聞いた感じだと、奴にはどうも素行の悪い仲間がいるらしい。以前中学の時は問題を起こした後に、その仲間達と組んで被害者にさらに追い打ちをかけていたということも聞いた。そう言った意味でも関わり続けること自体のリスクが高すぎるのでさっさと関係を断ちたかった。
なので、水城先輩達も許したこともあり、内心はともかく謝罪を受け入れることにした。ただし携帯の弁償はしてもらう。
しかし携帯の弁償の話になると…嘘か本当か、お金がないのですぐには賠償できないと飯塚の親は言ってきた。
なんだそりゃ、とは思ったが、何を言ってものらりくらりとはぐらかされる。
最終的には泣き落としだ。
その様子には俺の母親も見てわかるくらいドン引きしていた。
できれば一括で弁償してもらい早々に関わりは切りたかったが…仕方がない。
最終的に、分割で弁償するということで話の決着がついた。
最後まで微妙な気分にさせられる謝罪であった。
部屋から飯塚とその親が出て行くと、今度は水城先輩の両親が俺にお礼を言ってきた。
「村井くん。今回の件は本当に感謝しているよ。娘から色々と聞いているが、君がいなかったら、娘がどうなっていたことか。感謝しても仕切れない。本当にありがとう」
深々と頭を下げるその両親の姿はいつもの水城先輩と同じ様であった。
よく謝る先輩だと思っていたけど、それは親譲りだったらしい。
ついでに両親ともに上品で風格があり、先輩の凛とした佇まいも親譲なんだな、ということがよくわかった。
「いえ、そこまでお礼を言われる様なことは特にないです。そこまで感謝される様なことはして無いかと」
だって、殴りかかられたのを取り押さえただけだからな。
危なかったのは事実だが、水城先輩に対してはそんなに大きなことはしていない。
それを首を振って否定する水城先輩と水城先輩の母親。
「そんなことありません!今回こう言った形で納まらなかったらきっともっと酷いことになってました!」
「娘の言う通りです。あなたがいてくれたお陰でうちの娘は怪我も無く無事で入られました。本当にありがとうございました」
こう何度も頭を下げられると俺もこそばゆくなってくる。
そして俺の母親は頭をあげてくださいと俺の横で慌てている。
「お母様、悠斗君は大変素晴らしい息子さんです。どうか誇りにしてください」
最終的に水城先輩のご両親には俺も母親も顔が赤くなるくらい誉め殺しをされることとなり、最後に教頭先生からも俺達に学校側としても今後この様なことが起こらないように指導をしていくと謝罪があり、その場は解散する流れとなった。
部屋を出てからも水城先輩の両親には是非今度お礼させてほしい、もてなすので是非うちに遊びに来てくださいなど、よくある社交辞令の常套句を言っていた。どうもこういう話に手慣れているようでやはり言われても悪い気にはならない。こういう社交術は俺も身につけて行きたいものだ。なので、俺はそれには機会があれば是非と俺も社交辞令に返事をしておいた。
水城先輩達と別れる間際、そう言えば先輩に言っておこうと思ったことを思い出した。
「先輩。そう言えば狩人モンスターですけど、昨日から俺のアカウント復活しました。多分先輩のアカウントも復活したと思うので確認してみてくださいね」
「うぅ…その節も大変ご迷惑をお掛けしてしまいすみません。そうですか。ありがとうございます。帰ったら確認してみますね」
「まあ、もう気にしないでください。とりあえずは良かったと言うことで」
「なんの確認もせず、あんな方法をお話ししてしまってすみません…」
謝り通しの先輩に一応フォローを入れておく。
「でもあんな方法を見つけられるなんて水城先輩はすごいですよ。普通そうそう見つからないですって」
「うぅ、それなんですが、あの方法も私が見つけた訳では無いんです…」
「え?違うんですか」
てっきり先輩が見つけたものだと思っていた。
「あれは友達の妹さんに教えて貰ったもので…その、そう言えば村井君のクラスが同じですね。相田美咲ちゃん、って言うんですけど」
「…」
相田。お前かよ。
ここでお前に繋がるのかよ。
っていうかお前もしてたんだな、狩人モンスター…。
今日は親同伴で学校に呼ばれていた。
そう。例の先輩に関する件である。
「…はあ。2ヶ月の停学処分ですか」
「はい。それと復帰する場合は飯塚君は別のクラスへ移動してもらうことになりました。水城さんと同じクラスにしておくわけにはいかないですからね。あなた方には先に彼の処遇についてお伝えしておきます。正式な発表は改めて出しますので他の方にはまだ話さなないでくださいね?お母様達も内密にお願いしますよ」
今、俺と水城先輩、それから俺らの親達は教頭先生から飯塚についての処遇を教えてもらっていた。教頭先生の話では、この処遇は比較的重い処遇らしい。
今はもうこの場にいないが、さっきまで飯塚とその親もこの場にいて話し合いをしていた。そして、その場でようやく飯塚から正式な謝罪があった。
俺から見たら、飯塚の謝罪は言われたから謝りましたという感じのどう見ても反省していなそうな感じの謝罪であった。親の方もあまり悪いと思っていなそうにどうして私が一緒に謝らなければいけないんだ、という雰囲気を醸し出していた。
印象は最悪であった。
しかし、水城先輩の両親は「もう娘とは金輪際関わらない下さい。それさえ守って頂ければ不問にいたします」と言い謝罪を受け入れていた。
俺は正直こんな謝罪で許したくはないが、残念なことにこういう奴と関わっているだけでマイナスになる。
加えて篠崎の友達から中学などでの飯塚の情報を聞いた感じだと、奴にはどうも素行の悪い仲間がいるらしい。以前中学の時は問題を起こした後に、その仲間達と組んで被害者にさらに追い打ちをかけていたということも聞いた。そう言った意味でも関わり続けること自体のリスクが高すぎるのでさっさと関係を断ちたかった。
なので、水城先輩達も許したこともあり、内心はともかく謝罪を受け入れることにした。ただし携帯の弁償はしてもらう。
しかし携帯の弁償の話になると…嘘か本当か、お金がないのですぐには賠償できないと飯塚の親は言ってきた。
なんだそりゃ、とは思ったが、何を言ってものらりくらりとはぐらかされる。
最終的には泣き落としだ。
その様子には俺の母親も見てわかるくらいドン引きしていた。
できれば一括で弁償してもらい早々に関わりは切りたかったが…仕方がない。
最終的に、分割で弁償するということで話の決着がついた。
最後まで微妙な気分にさせられる謝罪であった。
部屋から飯塚とその親が出て行くと、今度は水城先輩の両親が俺にお礼を言ってきた。
「村井くん。今回の件は本当に感謝しているよ。娘から色々と聞いているが、君がいなかったら、娘がどうなっていたことか。感謝しても仕切れない。本当にありがとう」
深々と頭を下げるその両親の姿はいつもの水城先輩と同じ様であった。
よく謝る先輩だと思っていたけど、それは親譲りだったらしい。
ついでに両親ともに上品で風格があり、先輩の凛とした佇まいも親譲なんだな、ということがよくわかった。
「いえ、そこまでお礼を言われる様なことは特にないです。そこまで感謝される様なことはして無いかと」
だって、殴りかかられたのを取り押さえただけだからな。
危なかったのは事実だが、水城先輩に対してはそんなに大きなことはしていない。
それを首を振って否定する水城先輩と水城先輩の母親。
「そんなことありません!今回こう言った形で納まらなかったらきっともっと酷いことになってました!」
「娘の言う通りです。あなたがいてくれたお陰でうちの娘は怪我も無く無事で入られました。本当にありがとうございました」
こう何度も頭を下げられると俺もこそばゆくなってくる。
そして俺の母親は頭をあげてくださいと俺の横で慌てている。
「お母様、悠斗君は大変素晴らしい息子さんです。どうか誇りにしてください」
最終的に水城先輩のご両親には俺も母親も顔が赤くなるくらい誉め殺しをされることとなり、最後に教頭先生からも俺達に学校側としても今後この様なことが起こらないように指導をしていくと謝罪があり、その場は解散する流れとなった。
部屋を出てからも水城先輩の両親には是非今度お礼させてほしい、もてなすので是非うちに遊びに来てくださいなど、よくある社交辞令の常套句を言っていた。どうもこういう話に手慣れているようでやはり言われても悪い気にはならない。こういう社交術は俺も身につけて行きたいものだ。なので、俺はそれには機会があれば是非と俺も社交辞令に返事をしておいた。
水城先輩達と別れる間際、そう言えば先輩に言っておこうと思ったことを思い出した。
「先輩。そう言えば狩人モンスターですけど、昨日から俺のアカウント復活しました。多分先輩のアカウントも復活したと思うので確認してみてくださいね」
「うぅ…その節も大変ご迷惑をお掛けしてしまいすみません。そうですか。ありがとうございます。帰ったら確認してみますね」
「まあ、もう気にしないでください。とりあえずは良かったと言うことで」
「なんの確認もせず、あんな方法をお話ししてしまってすみません…」
謝り通しの先輩に一応フォローを入れておく。
「でもあんな方法を見つけられるなんて水城先輩はすごいですよ。普通そうそう見つからないですって」
「うぅ、それなんですが、あの方法も私が見つけた訳では無いんです…」
「え?違うんですか」
てっきり先輩が見つけたものだと思っていた。
「あれは友達の妹さんに教えて貰ったもので…その、そう言えば村井君のクラスが同じですね。相田美咲ちゃん、って言うんですけど」
「…」
相田。お前かよ。
ここでお前に繋がるのかよ。
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