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4章

旧友からの連絡

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うう、良かった。本当によかった。

放課後は相田達に絡まれたが、そそくさと家に帰ってPCのメールを開くと、ゲームの運営会社からメールの返信が入っていた。

『~この度は狩人モンスターお問合せ窓口にお問合せいただきありがとうございます。お客様のアカウントの凍結ですが、サーバー側で異常な経験値上昇を検出した為不正行為と判定し、一時的にお客様のアカウントを凍結させて頂きました。しかしながらお客様の情報を確認させて頂きましたところ、なんらかのツール等を用いた不正行為は確認されず、運営側が想定していない方法による不具合による経験値取得によるものと判明いたしました。多大なご迷惑をお掛けし誠に申し訳ございません。想定していない方法での経験値取得分については無効とさせて頂いた上で本日をもってアカウントを復活させて頂きます~』

要はアカウントは復活した。でもバグ技で得た経験値は無しにさせてもらうね。と言うことであった。

久しぶりに狩人モンスターができる!
さっそく俺はゲームを開始し、久々の狩りを楽しんだ。

しかし…楽しいのだが、モチベーションは以前よりちょっと下がってしまっていた。
それと言うのもサーバランクがついこの間まで1桁目指せるところだったのに、急激にランクが落ちてしまったからだ。バグで取得した経験値が無効にされた上、ゲームがしばらくできなかった影響でランクは2桁からまさかの3桁後半まで落ち込んでしまった。
たった数日でここまで落ちるとは思ってなかったので結構精神的にダメージがでかかった。
ここからまた一桁を目指すというのはなかなかしんどいものがある。

ゲームが楽しいのには変わりないが…これからはライトユーザとして程々に楽しむ方がいいか…?
まあ、まずは篠崎が楽しめるように初心者用のパワーアップアイテムの確保を進めることとしよう。いくつかもっていたのだが、ストレージの上限の関係と俺には必要なさそうなアイテムだったので全部売り払ってしまったのだ。

そんなことを考えながら、ぽちぽちとゲームをしているとディスコートにチャットが入ってきた。

『村井。久しぶり。今ちょっといいか?』

えっ?珍しい。鈴木からチャットが来てる。
鈴木は中学校の時のゲーム友達の一人である。
こっちの学校に来てから鈴木とやりとりするのは初めてじゃないだろうか?

『鈴木、久しぶりだな。いいよ。どうした?』
『おう。お前の1INEにメッセージ送っても既読つかないんだけど…もしかしてブロックとかしてる?』
『いや、してないよ!今携帯が壊れててるんだよ』
『やっぱりそういうオチだよな。サンキュー!』
『ん?なんか用だったんだろ?今言ってくれていいよ』
『あー俺っていうか、九条が用があったみたいで』


「楓が?」

九条楓。
小学校、中学校で毎回同じクラスだったり、小学校の時に通っていた道場が一緒だったりと腐れ縁だった友達である。
なんだろう。
そういえばアイツとは俺がこっちに越してからも時々はやりとりをしていたな。

『内容は?聞いてる?』
『いや、そこまでは聞いてない。ただ既読がつかないって言ってたから』

あー、そっか。アイツは俺の1INEと携帯のメールアドレスしか知らないからな。
今の俺とは連絡が取れないわけだ。

最近は特にやりとりする相手がほぼ居なかったので、携帯は弁償してもらってから買えばいいやとか思ってしまったが…賠償の話はおいておいてとりあえず、やっぱりさっさと買った方が良さそうだ。それに、今日みたいに誰かに絡まれた時、いざというとき録音とか録画とかできた方が良さそうだからな。



『あーじゃあ、まだ俺新しい携帯買えてないからPCのメールアドレス送るから九条に伝えておいてもらえる?』
『わかった。伝えとくよ。そういえば村井、中学校の近くにゲーセンあったじゃん。あれ、~~』

それから鈴木とチャットを続け昔話などで盛り上がった。
連絡を取る用事もなかったので疎遠になってしまっていたが、こうしてチャットしてみると鈴木は以前となんら変わっていないことがわかる。

高校ではボッチになってしまったが、こうして久しぶりに友達と話ができて結構嬉しかった。
久しく忘れてしまっっていたが、確かに昔はこうやって馬鹿な話をしていたものだ。


楓ともだいぶ疎遠になってしまったな…。
連絡が来たらアイツとも昔話でもしてみるか。




___________________________________
~九条楓視点~

 『九条。っていうことで携帯が壊れていただけみたいだぜ?』
 『そぉか~!良かった~!ありがとう!ブロックされてたわけじゃなかったのね』
 『村井のPCメールのアドレスは添付のやつね。…まあ、俺からは頑張れとしか。一応応援してるよ』
 『一応って何よ!』
 『いや、だって今更なんだもん…村井がいなくなってから半年以上経つんだぜ?遅すぎない?』
 『うるさいわね!人が気にしてる事を!』
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