助けたはずのヒロイン達が全力で恩を仇で返してくるんだが?お前らなんなの??

羽希

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4章

間話:とばっちり

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話をしていたら意外と時間が経っていたようで、カフェを出ると辺りはもうすっかり暗くなっていた。

相田とはカフェの前で別れた。
なんでも相田はカフェから歩いて帰れる距離に自宅があるらしい。

しかし…ここのカフェのパフェはとても美味しかったが、店員のお姉さんは酷かった。俺のことを色々と勘違いしているようで、俺の分の料金も相田に支払ってもらっていると「ひも男…」とぼそっと呟いているのが聞こえてしまった。

元から払ってもらう約束だっただけだよ!
あのゴミを見るように俺を見る目は、絶対に客に見せていい目ではなかった。
勘違いが酷すぎる…。

カフェが美味しいからまた来てみたいが…店員のせいでちょっと行きにくい。


ああ、なんか今日はごっそり疲れてしまったな…。
しかも、相田と夜ゲームすることになったので、まだ今日の予定は終わっていない。なんて長い一日なんだ…。

とりあえず家に帰ることにし、俺は駅の方へ向かう。
が…俺はその途中で信じられない光景を目にしてしまった。

「君、君?もしかして一人?こんな時間に何してんの?」
「そうそう、こんな時間に一人じゃ危ないんじゃない?」

…昼頃に出会ったナンパしてた奴らが、まだナンパしていた。

…え?嘘だろ?
君ら、まだナンパしてたの??

マジかよ…すごい根性だ。
カフェで遭遇してから3時間以上は経ってるのに…。


まあ、俺も知り合いじゃなければ止め無いけどさ…。
せいぜい頑張ってくれ。

そう思って彼らの横を通り過ぎようとした。

したのだが…声をかけている女性が視界に入る。
…ちょっと待て。
君たちが今声かけてるの…どう見ても中…いや下手したら小学生だよね!?

もー、それはどう見ても彼女は怖がって萎縮していた…。

いやいやいや!
いくらなんでも駄目だろ!アウトだろ!?

妹にはなんでも首を突っ込んでコナーンにでもなりたいの?とか言われている俺だが、これは首を突っ込まざるえなかった…。


仕方なく、俺は本日3度目となる彼らとの接触を図った。

「あのー、こんにちは?」

俺の声に振り向く二人組。
彼らは俺の顔を見るなりゲンナリした様子を見せた。

「…」
「…まさかこの子もお前の女、とか言わないよな?」

言わねーよ!

俺は彼らの言葉を無視して後ろの少女に声をかける。
「とりあえず、もう君は行っていいよ?ごめんね。お兄さんこの人達と話があるから」

さっさと逃げてくれと目線を送ると萎縮していた彼女はうなづき、一目散に駅の方へ駆けて行った。

「あ…」
二人組がそんな間の抜けた声を上げる。

下手すれば、こいつらと喧嘩になるかもだが…仕方ない。
ここは言うことは言わせてもらおう。
「いくらなんでも声をかける相手は選んだほうがいいんじゃないですか?」

「…?」
二人組はポケットに手を突っ込んだままお互いの顔を見つめて呆けた顔をしていた。何言ってんだこいつって感じだ。


…なんで反応が悪いんだよ。
「いや、だからナンパするにしても小学生はなしでしょって話です」

そういうとようやく合点がいったのか二人組は全力で俺の言葉を否定してくる。

「違う違う違う!俺らだっていくらなんでもあの子にナンパなんてしねーよ!」
「そうだぜ!それは流石に誤解だって!こんな時間に小学生が一人でこんな所にいるんだぜ?そりゃ、声のひとつもかけるでしょ?」

…あれ?

「大体俺はボンキュボンな女が好きなわけ。流石に対象外すぎる」
「俺、あれくらいの歳の従兄弟がいるけど、流石にあの年齢は良くて妹にしか見えない」

…えぇ、俺の勘違いなの…?
…うわぁ、俺でしゃばって恥ずかしい。

ここにロリコンはいなかった…。
今日は恥ずかしい思いばかりする日である。

「その、でしゃばった真似をしてすみませんでした」


そういうと彼らは笑って許してくれた。
「いいよいいよ。心配して声かけたはいいけど、逆に怖がられちゃったしな」
「そう、あの子固まったちゃって、ちょっと俺らも困ってたから。ま、駅の方に行ったし多分家に帰ったろ」

…こいつら、思ってたよりはいい奴らなのかもしれない。


「いえ…勘違いしてしまって本当にすいません。てっきりこの時間までずっとナンパしてるものかと思ってしまって…。そんなこと無かったですね」

「「いや、ナンパはさっきまでしてたけどな?」」

やっぱりしてんじゃねーか!
見たまんまかよ…。

その場から立ち去ろうとするが、二人はまー聞いてくれよと二人はこの数時間の愚痴を俺に語ってきた。
さっき勘違いをしてしまい、ちょっと後ろめたかったので少しだけ俺は彼らの話に付き合うことにする。

話をしていると、なんと彼らは俺と同い年であったことが判明した。度胸試しと今年中にどうしても彼女が欲しくてナンパをしていたと言う話だ。
…絶対俺より年上だと思ってた。

「…いや、だからって君ら強引すぎじゃない?俺の友達、かなり嫌がってたけど…」
篠崎と神代が仲良くなれた一因は彼らにあると思っているが、あのナンパは普通に酷かった…。


「だって、女の子には押して押して押しまくれって本に書いてあったから…」
「そもそもあそこまで言ったら、途中で引けなかったんだよ!」

どうやら、ナンパをしている割に意外と気が弱い奴らのようだ。
そんな感じで話していたが、そろそろ切り上げて帰らせて貰おうとすると、突然彼らがとんでも無いことを言い出した。

「…そうだ。イケメン君も一緒にやろうぜ?君がいたら勝てる」

「はぁ?」

何言ってるんだ、こいつら?
やるわけないだろ?


「お願い!あと一人だけ!あと一人だけで最後にするから!?」
「そうそう!イケメン君はそこで見守ってるだけで良いからお願い!俺らもう心が折れてるの」

「いや、心が折れてるならやめろって! いや、俺は関わらないからな!?」

俺が止めているにも関わらず、俺の言葉を無視して彼らは近くに通りかかった女性に声をかける。

ふざけろ!
俺もお前らみたいに残念なやつだと思われるのは嫌だからな!?

「へい、彼女!一緒にお茶しない?」
「こっちは良いイケメンがいるよー!」

…お前ら、本当にナンパする気あるの??
そんな誘いで乗ってくる女の子いないだろ。絶対失敗するじゃん。

「ほら、あいつ!あいつとお茶できるよ!?」

…マジでサイテーなナンパだ。
そういって彼らが指差す先は俺である。
最悪である。

そして、ナンパされた彼女もその指先にいた俺の方を見やり、俺と目が合った。
「…サイテー」

そこにいた女性は先ほどのカフェの店員さんだった…。
どうもちょうどバイトの時間が終わり帰るところだったらしい。

もう俺、絶対あのカフェには行けない…。
あいつらの話なんて聞かずにさっさと帰れば良かった。
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