32 / 34
2章
精霊を探して①
しおりを挟む
翌日。
シーナは目が覚めてから、ずっとシフのことを考えている。
昨日質問をして答えてくれたもので、シフは森に住んでいると言っていた。
私がハース領へ来る前もよく訪ねてきていたとそうなので、きっとこの屋敷からも近いのだろう。
雪は大丈夫なのだろうか。
街や屋敷までの道のりはシフの家からだときっと雪かきが大変だろうな、と想像しつつ、朝食をいただき私は日課となった読書を始めた。
「シーナ様、そこは寒くありませんか?」
「寒いけれど、ここにいたいの……!」
いつもは暖炉の側で、しかも違う部屋で読んでいる本を今日は窓辺に座って読んでいる。
紅茶を運んできてくれたリダが心配そうな顔で尋ねるが、私はにこりと笑い、答えた。
そうですか、と未だ納得していないような顔だったが、リタは特に反対することもなくそのまま部屋を出ていった。
「あ、でも、シーナ様。風邪を引くといけませんので、そこの毛布を肩から羽織っていて下さい!」
「えぇ、分かったわ!リタ」
「ちゃんと温かくしておいて下さいね!」
扉を閉めたリタが部屋を後にしたの見届けた私も本に目を戻したが、その後再び扉がガチャリと開き、リタが顔を覗かせてそう言った。
リタらしいな、と何だか笑いを溢してしまう。
私は、リタが仕事に戻った後、ベッドへ近付き上の毛布だけを剥ぎ取った。私が起きた後すぐにリタがベッドメイクをしてくれているので、ピシリとシワ一つなくのびていた毛布やシーツを崩してしまうのは少し申し訳なく思うが、私は取った毛布に全身をくるむと、また、窓辺に腰をかけた。
シフはいつ頃来てくれるだろうか。
ここにいれば、シフから私の姿が見えるだろうし、私からもシフの姿が見える。
少し寒かったけれど、毛布のお陰で今はもう温かい。
私は、そのままずっとシフを待った。
昼食や夕食、お風呂など移動しなくてはいけない時以外は部屋を離れなかったし、シフが来ていたら見逃していたとは思えない。
ずっと、ずっと……待って、結局その日、シフは現れなかった。
きっと用事が出来てしまったのだと。
私との約束をすっぽかそうとしてそうしたわけではないはずだと、自分を納得させながら眠りについた。
その次の日も同じようにシフを待つ。
1日、2日……。
1週間、2週間……。
私は、待ち続けた。
やはりシフに何かあったのかもしれない。
いくらなんでも、こんなに音沙汰がないだなんておかしい。
でも、シフは私に隠し事がある。
やっぱり、色々と聞いてしまったのがいけなかったのだとしたら、シフは2度と私の前に姿を現さないかもしれない。
それでも、会いたい気持ちは日に日に膨らんでいく。
どうしたらいいのか分からず、ただ部屋で待つだけなのはもうやめたい。
そう、思うのに……私は、行動出来なかった。
だんだん、窓辺で待つことが辛くなり、近づかなくなった。
でも、小さくても庭から何か音が聞こえたら、駆け寄ってしまう。
酷い矛盾だ。
こんな気持ちを抱えていることすらも、少しずつ苦しくなっていくようなある日。
「シーナ様……」
「……リオル、さん?」
「はい」
久しぶりにリオルさんと会ったような気がする。
シーナはぼんやりしながら、
「どうしたんですか?」
「シーナ様がここ数日、シフさんと言う方のことで悩んでいるのは分かります。ですが、そろそろ他のことも考えてみては?」
「他のこと、ですか……?」
「はい。街へ出てくださっても構いませんし、リタさんと菓子類を作ってみても良いでしょう。」
「他の、こと……」
確かに、シースグリースの街へはまた遊びに行きたい。
色々心配させてしまっただろうし、デットルさんとも話さないといけないだろう。
そして、リタと話していた料理もまだ実行していない。
でも……
「ごめんなさい。今は何もする気にならないの……」
シーナが申し訳なくそう言うと、リオルさんは何だか痛まし気な顔をした。
「リタさんも……いえ、皆がシーナ様のことを心配しています。そんなに思い詰めない方がいいのです。」
「思い詰めてなんか……」
「自覚がないのですか?……例えば、シーナ様は今日何をなさっていたか覚えてますか?」
違うと否定すると、リオルさんは溜め息を交えながら、シーナに質問を投げ掛けた。
簡単な質問だと、思った。
だが、私が今日何をしたか、私は、そんな簡単なことが思い出せなかった。
頭の隅から隅まで探ってじっと考えてみても、靄がかかったように何も出てこない。
シーナは、はっと窓に目をやる。
外は……もう、真っ暗だった。
今は何時だろう。
早朝なのか、夜なのか。
シーナにはそれすらも分からなくなっていた。
時間の感覚がおかしくなっていた?
「シーナ様、貴女は今日1日だけではなく、ここ数日ずっと心ここに有らずというようなものでした。朝起きてもまるで目が覚めていないかのように自分から動くことはなく、食事も自分からは召し上がりませんでした。」
「……本当に?」
「はい、放って置けばずっと座りっぱなしでしたよ。」
私は、絶句した。
ようやく、頭の靄が晴れたような気分だ。
「今は、いつですか?」
「シーナ様が、ぼんやりとなさってからは1週間がたっていますよ。」
と言うことは、シフと最後にあってから3週間ほどだろうか。
そんなに経っているなんて……まさか、と言うしかない。
「一度、そのシフさんから離れて下さい。なんでもいいので、別のことを考えましょう。相手がいつ来るのか知っていれば、会えたかもしれませんが、知らないのでしょうし。」
「はい……」
「では、仕事に戻るので……」
「……はい。」
リオルさんも私を心配してそう言ってくれているのだ。
だから、リオルさんの言うことはその通りだとしか言えなくて、私はただ頷いた。
リオルさんが部屋を後にしても、私はしばらく呆然としていた。
3週間も経っている。
私が思い詰めている。
私はそれだけの長い時間いったい何を考えていたのだろうか。
……雪祭りから3週間?
シーナはばっと庭を見下ろす。
思った通りだ。
庭には、花を覆い、なお余るほどたくさんいる。
暗くても庭が輝いて見えた、私が、ハース領へ来た日と同じくらいに。そして、空を見上げ月も大分円形に近づいてきていることを確認する。
と言うことは、精霊界へ行く日が近い、つまり、シフがあの森の広場へ来る!
シーナは、ハース領に来た日から数えた。
次の満月は、明後日だ。
シーナは、またあの場所へ行ってみようと思った。
リオルさんには言われたけれど、私は今他のことなんて考えられないだろう。ここにいつ来るのか分からなくても、きっとその日はあの場所は来るだろう。
私は待つだけではなく行かなくてはいけない。
ただ、心配なのはリタのことだ。
話したら、付いて行くと言ってしまいそうだ。
置き手紙でも残しておけばみてくれるだろうか?
いや……寝静まった後にそっと出て行けばあるいは……。
どちらにせよ、結構は明後日の夜。
会いに行くんだ、シフに。
シーナは目が覚めてから、ずっとシフのことを考えている。
昨日質問をして答えてくれたもので、シフは森に住んでいると言っていた。
私がハース領へ来る前もよく訪ねてきていたとそうなので、きっとこの屋敷からも近いのだろう。
雪は大丈夫なのだろうか。
街や屋敷までの道のりはシフの家からだときっと雪かきが大変だろうな、と想像しつつ、朝食をいただき私は日課となった読書を始めた。
「シーナ様、そこは寒くありませんか?」
「寒いけれど、ここにいたいの……!」
いつもは暖炉の側で、しかも違う部屋で読んでいる本を今日は窓辺に座って読んでいる。
紅茶を運んできてくれたリダが心配そうな顔で尋ねるが、私はにこりと笑い、答えた。
そうですか、と未だ納得していないような顔だったが、リタは特に反対することもなくそのまま部屋を出ていった。
「あ、でも、シーナ様。風邪を引くといけませんので、そこの毛布を肩から羽織っていて下さい!」
「えぇ、分かったわ!リタ」
「ちゃんと温かくしておいて下さいね!」
扉を閉めたリタが部屋を後にしたの見届けた私も本に目を戻したが、その後再び扉がガチャリと開き、リタが顔を覗かせてそう言った。
リタらしいな、と何だか笑いを溢してしまう。
私は、リタが仕事に戻った後、ベッドへ近付き上の毛布だけを剥ぎ取った。私が起きた後すぐにリタがベッドメイクをしてくれているので、ピシリとシワ一つなくのびていた毛布やシーツを崩してしまうのは少し申し訳なく思うが、私は取った毛布に全身をくるむと、また、窓辺に腰をかけた。
シフはいつ頃来てくれるだろうか。
ここにいれば、シフから私の姿が見えるだろうし、私からもシフの姿が見える。
少し寒かったけれど、毛布のお陰で今はもう温かい。
私は、そのままずっとシフを待った。
昼食や夕食、お風呂など移動しなくてはいけない時以外は部屋を離れなかったし、シフが来ていたら見逃していたとは思えない。
ずっと、ずっと……待って、結局その日、シフは現れなかった。
きっと用事が出来てしまったのだと。
私との約束をすっぽかそうとしてそうしたわけではないはずだと、自分を納得させながら眠りについた。
その次の日も同じようにシフを待つ。
1日、2日……。
1週間、2週間……。
私は、待ち続けた。
やはりシフに何かあったのかもしれない。
いくらなんでも、こんなに音沙汰がないだなんておかしい。
でも、シフは私に隠し事がある。
やっぱり、色々と聞いてしまったのがいけなかったのだとしたら、シフは2度と私の前に姿を現さないかもしれない。
それでも、会いたい気持ちは日に日に膨らんでいく。
どうしたらいいのか分からず、ただ部屋で待つだけなのはもうやめたい。
そう、思うのに……私は、行動出来なかった。
だんだん、窓辺で待つことが辛くなり、近づかなくなった。
でも、小さくても庭から何か音が聞こえたら、駆け寄ってしまう。
酷い矛盾だ。
こんな気持ちを抱えていることすらも、少しずつ苦しくなっていくようなある日。
「シーナ様……」
「……リオル、さん?」
「はい」
久しぶりにリオルさんと会ったような気がする。
シーナはぼんやりしながら、
「どうしたんですか?」
「シーナ様がここ数日、シフさんと言う方のことで悩んでいるのは分かります。ですが、そろそろ他のことも考えてみては?」
「他のこと、ですか……?」
「はい。街へ出てくださっても構いませんし、リタさんと菓子類を作ってみても良いでしょう。」
「他の、こと……」
確かに、シースグリースの街へはまた遊びに行きたい。
色々心配させてしまっただろうし、デットルさんとも話さないといけないだろう。
そして、リタと話していた料理もまだ実行していない。
でも……
「ごめんなさい。今は何もする気にならないの……」
シーナが申し訳なくそう言うと、リオルさんは何だか痛まし気な顔をした。
「リタさんも……いえ、皆がシーナ様のことを心配しています。そんなに思い詰めない方がいいのです。」
「思い詰めてなんか……」
「自覚がないのですか?……例えば、シーナ様は今日何をなさっていたか覚えてますか?」
違うと否定すると、リオルさんは溜め息を交えながら、シーナに質問を投げ掛けた。
簡単な質問だと、思った。
だが、私が今日何をしたか、私は、そんな簡単なことが思い出せなかった。
頭の隅から隅まで探ってじっと考えてみても、靄がかかったように何も出てこない。
シーナは、はっと窓に目をやる。
外は……もう、真っ暗だった。
今は何時だろう。
早朝なのか、夜なのか。
シーナにはそれすらも分からなくなっていた。
時間の感覚がおかしくなっていた?
「シーナ様、貴女は今日1日だけではなく、ここ数日ずっと心ここに有らずというようなものでした。朝起きてもまるで目が覚めていないかのように自分から動くことはなく、食事も自分からは召し上がりませんでした。」
「……本当に?」
「はい、放って置けばずっと座りっぱなしでしたよ。」
私は、絶句した。
ようやく、頭の靄が晴れたような気分だ。
「今は、いつですか?」
「シーナ様が、ぼんやりとなさってからは1週間がたっていますよ。」
と言うことは、シフと最後にあってから3週間ほどだろうか。
そんなに経っているなんて……まさか、と言うしかない。
「一度、そのシフさんから離れて下さい。なんでもいいので、別のことを考えましょう。相手がいつ来るのか知っていれば、会えたかもしれませんが、知らないのでしょうし。」
「はい……」
「では、仕事に戻るので……」
「……はい。」
リオルさんも私を心配してそう言ってくれているのだ。
だから、リオルさんの言うことはその通りだとしか言えなくて、私はただ頷いた。
リオルさんが部屋を後にしても、私はしばらく呆然としていた。
3週間も経っている。
私が思い詰めている。
私はそれだけの長い時間いったい何を考えていたのだろうか。
……雪祭りから3週間?
シーナはばっと庭を見下ろす。
思った通りだ。
庭には、花を覆い、なお余るほどたくさんいる。
暗くても庭が輝いて見えた、私が、ハース領へ来た日と同じくらいに。そして、空を見上げ月も大分円形に近づいてきていることを確認する。
と言うことは、精霊界へ行く日が近い、つまり、シフがあの森の広場へ来る!
シーナは、ハース領に来た日から数えた。
次の満月は、明後日だ。
シーナは、またあの場所へ行ってみようと思った。
リオルさんには言われたけれど、私は今他のことなんて考えられないだろう。ここにいつ来るのか分からなくても、きっとその日はあの場所は来るだろう。
私は待つだけではなく行かなくてはいけない。
ただ、心配なのはリタのことだ。
話したら、付いて行くと言ってしまいそうだ。
置き手紙でも残しておけばみてくれるだろうか?
いや……寝静まった後にそっと出て行けばあるいは……。
どちらにせよ、結構は明後日の夜。
会いに行くんだ、シフに。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ドレスが似合わないと言われて婚約解消したら、いつの間にか殿下に囲われていた件
ぽぽよ
恋愛
似合わないドレスばかりを送りつけてくる婚約者に嫌気がさした令嬢シンシアは、婚約を解消し、ドレスを捨てて男装の道を選んだ。
スラックス姿で生きる彼女は、以前よりも自然体で、王宮でも次第に評価を上げていく。
しかしその裏で、爽やかな笑顔を張り付けた王太子が、密かにシンシアへの執着を深めていた。
一方のシンシアは極度の鈍感で、王太子の好意をすべて「親切」「仕事」と受け取ってしまう。
「一生お仕えします」という言葉の意味を、まったく違う方向で受け取った二人。
これは、男装令嬢と爽やか策士王太子による、勘違いから始まる婚約(包囲)物語。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる