空三 ヤッてるだけ

中島焔

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やまなしおちなしいみなし

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「んっ、……んふっ……」
 おれが身体を揺らす度に師はくぐもった声をもらす。神様でも許されないほど近づきたくて、両腕で互いを強く抱きしめ合う。おれの腰を密着させたまま動かすと師の脚が俺の尻に絡みついてくる。
「あっ、んっんはぁ……深い……んぁ……ん、ご、ごく……」
「んっ、お師匠さま……ここ、良いですか」
「あぁ…………、んはあ……うん……んっ良い……」
 おれが教えた通りに快楽の在処をきちんと伝えてくれる師が愛おしすぎる。おれは師のひそやかな口腔内にも深く潜り込む。
 師の中は熱くて溶けそうだ。八卦炉でも溶けなかったおれの身体と心がとろとろと融解していくのがわかる。こんなに興奮しているのがおれだけだったら悲しいと師の顔を見れば頬や耳はおろか頭の中心までそこはかとなく火照っていて、おれはごくりと息を呑む。
 長い爪で師を気づ付けないよう気を付けて腰をがっちりと固定する。そのまま身体を揺すると二人の下腹に押し付けられた三蔵の屹立が擦れていく。
「んあっ、あはっ、……ひゃぁ……ぁっは……ん」
 師の声が高くなる。
「だめだ……で、……出ちゃう……」
 師には天竺に到達し経を得るまでは精を漏らしてはならない天との取り決めがある。おれは慌てて師を抱き起こす。
「お……お師匠様……、大丈夫ですか」
「擦られると……もう……んっ、我慢できそうもない……」
 くったりと力の抜けた顔で上目遣いに師に見上げられれば、その可憐さに思わず下腹が張り詰める。
「んっ、……大きくなった……」
 睨みつけられてもその蕩けた瞳では誘因の意味しか生じない。
「お師匠様が可愛すぎるせいです……」
 おれは軽い接吻を交わしてから、腰を離さないように注意して師を四つ這いにさせる。後ろから抱きかかえるように腰を支える。
「この体勢だったら擦れないですから。中の感覚に集中してください」
「……こんな格好……恥ずかしい……」
「おれしか見てませんよ」
「愛しい悟空に見られるからこそ……恥ずかしいのに……」 
 思わず頭まで沸騰する。可愛い言葉を紡ぐ師の唇に口づけしながら、腰の振動を速めていく。
「んあっ、あんっ、ひゃあっんっ……んっんっ、んふぁあ……あんっ」
「お師匠様……好きです」
 胸元をまさぐりながらその突起も弾くように弄った途端、師が叫んだ。
「あぁっ、んっ、あはっ、ああっ、もうっあああっ……」
 
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