女スパイが雇った守り屋は、無口で少し変わり者の男だった。

幸花

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蝶の夢

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百日草、金木犀、菊、彼岸花、萩、尾花、コスモス、リンドウ。
庭に咲き溢れる花々の間を、一匹の蝶が、ひらりひらりと優雅に飛んでいた。
「蝶の異名を知っている?」
蝶を目で追いかけている私に、隣で私の手を繋いでくれていたお婆ちゃんが言った。
「いみょー?」
「もう一つの名前ってことだよ」
私はお婆ちゃんを見上げて、「わからない」と答えた。
お婆ちゃんは優しい目をして、菊の花に止まった蝶を見ていた。その目は、蝶を見ているけれど、違うものを見ているようにも思えた。まるで、古いアルバムの写真を開いて、眺めているかのように。お婆ちゃんは日本という国から来た人だった。だから、生まれ故郷のことを思い出していたのかもしれない。
まだ幼かった私は、日本が何処にあるかなんか知らなかった。遠い遠い海を越えた先にある国。それぐらいにしか思っていなかった。
「蝶の異名はね、“夢見鳥”って言うんだよ」
 私はお婆ちゃんが大好きだった。
何でも教えてくれる、優しい素敵なお婆ちゃん。
お婆ちゃんが作った日本風の庭の中で、自由に飛ぶ蝶を、私はもう一度見た。
蝶は菊の花から離れると、空高く舞い上がっていった。

ドアがノックされた。
「……?はぁーい」
私は寝起きの声で返事をする。
ベッドの上に座るが、まだ眠く、半分船を漕いだ状態だ。
「蝶ちゃん、起きた?」
扉が開き、入ってきたのは、癖っ毛のある可愛い男の子であった。
私のことを“蝶ちゃん”と呼ぶこの子は、私の屋敷に住む、もう一人の守り屋。ネア・ナインという。
「ネアがこの部屋に来るなんて、珍しいわね」
私は欠伸をした。
「蝶ちゃんに聞きたいことがあって」
そう言って、ネアがベッドに上がり、私の横に座る。
「聞きたいこと?」
「この前、クレイスちゃんと会ったんだって?」
クレイスとは、依頼で私がゴーリを追っていたときに、港で会った女のことだ。
彼女は、ヴィルの昔の知り合いだったらしいが、今は海外の犯罪マフィアの男と共に行動している。
「クレイスちゃんとヴィルさん、会ったんでしょ?どうだった?」
ネアはドアの方をちらりと見ると、私の耳に口を寄せ、小声で言った。
たぶん、ドアの外にはヴィルが立っていて、彼に聞こえないように、ということだろう。
「どうだったって聞かれても?たしか、彼女、ヴィルのこと『裏切り者』って呼んでたわよ」
ヴィルに聞いても彼女のことは教えてくれなかった。しかし、二人の過去に何かあったことは、港でのあの険悪な様子から感じ取れた。
「『裏切り者』ね。たしかにそうかも」
一瞬、ネアが責めるような目で、ドアの向こうを見た。
「次は私からネアに質問よ」
ネアが「いいよ」と言って微笑む。
「彼女、クレイス・セアルは何者なの?」
船に乗り込んだとき、私はゴーリに変装していたが、彼女だけは、最初から正体を見抜いていたようであった。
それに、あのヴィルが彼女を特別に警戒している。
「本当にヴィルさんから何も聞いてないの?」
ネアが驚いて目を丸くする。
「あれが無口で無表情なの知ってるでしょう」
ヴィルは元殺し屋だったので、仕方がないと言えば、そうなのかもしれない。
でも、ネアも同じで、この屋敷に来る前は、彼と一緒に殺し屋をしていたという。
反対にネアは、よく笑うし、表情も豊かだ。
以前に一度だけ、彼の性格のことをネアに聞いたことがあった。
けれど、ずっと彼が無口でいる理由は、ネアも知らないらしい。
「クレイスちゃんもね、僕らと同じ殺し屋だよ。僕が殺し屋になる前から、クレイスちゃんとヴィルさんはいたよ」
「じゃあ、クレイスはリスに雇われているから一緒にいるのね」
「んー、関係はそれだけじゃないんだけどね」
「恋人だから、とか?」
初めてリスに会ったとき、豪華客船の甲板の上で、リスがクレイスを抱き寄せているのを見た。
しかし、私の言葉にネアが首を横に振った。
「クレイスちゃんの恋人は、ヴィルさんだよ……って、勝手に僕が思ってるだけなんだけどね」
クレイスとヴィルが恋人?
だとすれば、ヴィルは内緒で、まだクレイスと繋がっているのだろうか。
殺し屋を辞めたというのは、嘘?
ネアにもう少し話を聞こうとしたとき、再びドアがノックされた。
ネアがベッドから降りる。
「そろそろ僕は戻るね。蝶ちゃん、ヴィルさんには気をつけてね」
最後に何やら意味ありげな言葉を残し、ネアが私の寝室を出ていってしまう。
ネアと入れ替わるように、今度はヴィルが顔を出した。そして、足音も立てず、静かに入ってくる。
新聞がスッと私の目の前に差し出される。
先程のネアの忠告のような言葉もあり、ヴィルに対して、体がほんの少し警戒する。
私を憎む人間は多くいる。いつどこで暗殺されてしまうかわからない。
ヴィルもネアも、クレイスの元に戻ろうと思えば、守り屋を辞め、私を裏切ることは可能だ。
「ありがと」
私は警戒心を悟られないようにして、彼から新聞を受け取る。
新聞の一面のある記事に目がいく。ーー『大手銀行の社長跡継ぎ、ゴーリ・ラディ逮捕』
きっと、リスはゴーリとの取引を壊した私を許しはしないはずだ。
去る前に一度だけこちらを振り返り、私に向けた目。あれは、明らかな殺意であった。
「ネアと何話してたと思う?」
新聞から顔を上げないまま、私はヴィルに言った。
無口な男は、ただ棒のように立っている。
「貴方の恋人の話よ」
「……」
少しくらい反応するかと思ったが、動揺ひとつ見せないものだから、面白くない。
私は、カーテンで閉められた窓の方を見て、どうしたものか、と溜め息を吐いた。

  ♢♢♢

ネアは屋敷の廊下を歩いていると、窓の外の庭が気になった。
一本の菊の花が茎の途中で折れ、花弁が地面についている。
守り屋として雇われ、ヴィルさんとここにきたとき、蝶ちゃんは僕に話してくれた。この庭には、特別な思い出があるのだ、と。
この庭を作った人に、僕は会ったことはない。ないけれど、蝶ちゃんが毎日手塩にかけて、大切に守っている庭だ。彼女にとって忘れることができない大事な人だったのだろう。その思い出の人は、もうこの世にはいない。
「昔は、花なんて見ても、何とも思わなかったのに」
僕は、人間が怖い。
殺し屋になる前、貧しかった僕は知らない屋敷に売られ、そこで下僕として働いていた。
その屋敷の人間は、酷い人たちばかりだった。
あるときは、火かき棒で殴られた。
あるときは、熱湯を頭からかけられた。
あるときは、服を無理矢理に脱がされた。
玩具扱いと同然であった。
痛みに声を上げても、助けてくれる人は誰もいない。皆が、苦しむ僕を見て笑っていた。
僕は、なるべく屋敷の奴らの目につかないように小さくなりながら、呪いの言葉を吐き続けた。朝が来る度に何度も、何度も繰り返し。
その呪いが神に届いたのは、十二月六日。僕の誕生日であった。
支えをなくした人形が、あちこちの床に転がる。体の一部がない物もある。
壁一面に飛び散る赤いインクが美しかった。
僕を玩具のように扱った奴らが玩具になるとは。
今までの人生の中で、最高に気分が良かった。喜びのあまり、歓喜を叫ばずにはいられなかった。
「怖くないの?君」
月にかかった雲が晴れ、二人の影が廊下の窓から差し込む月光に照らされた。
一人は、紫色を帯びた暗い青色の目をした女。もう一人は、端正な顔立ちをしているが無表情な男。
この二人が、屋敷にいた悪魔を殺してくれたのだと、すぐにわかった。
それが、クレイスちゃんとヴィルさんだった。
僕は彼らに一歩踏み進んだ。
「僕、今は何も怖くないよ。貴方達は神様でしょ?」
その言葉を聞いて、ヴィル・カーティは息を呑んだ。
「……神様、ね。でも、神はこんなことしない」
クレイス・セアルが銃を持つ手を上げた。
僕に真っ直ぐと銃が向けられる。
「よせ、クレイス」
彼女にそう言ったヴィルが、咄嗟の反応で、銃口を覆うように掴んだ。
銃が床に落ちる。
その銃は、最初から撃ち尽くして空になっていた。
クレイスは彼が止めに入ることを、知っていたようであった。
僕の前に立った彼女は言った。
「君の名前は?」
「名前は……下僕」
貧民の僕には、名前なんかなかった。
あやふやな存在。最初から生まれることを望まれていなかった僕に、名前をつけてくれる人はいなかった。
名前は、裕福で幸せに生きている奴が持つものだ。
「ネア・ナイン。それが貴方の名前よ」
「ネア・ナイン?」
それが与えられた、初めての名前であった。
温かい手が僕の頭の上に、そっと置かれた。
そのとき、僕は心に決めたことがあった。神に誓おう。次は彼女が望む全てを叶えよう。

  ♢♢♢

回転式拳銃。自動式拳銃。複銃身式拳銃。
それらの銃をテーブルに並べ、一丁ずつ分解し、部品の手入れをしていた。
ガチャン、と弾を装填する。
「仕事はないはずだが?」
ソファーの後ろで立つヴィルが言った。
ヴィルが言うとおり、“今”のところ、スパイの依頼の仕事はない。
「ネアはどうしてる?」
私はヴィルの質問には答えず、ネアの居場所を聞いた。
「貴女のご両親の傍にいる」
「そう」
ネアなら大丈夫だと思うが、あの父と母のことだから、また困らせているのではないかと不安になる。
お婆ちゃんが亡くなった日。
私は部屋に籠もり、ずっと泣いていた。悲しくて、悲しくて、心にぽっかりと穴が開いたようになって、毎日泣くことしができなかった。
ドアの外から、父と母の声がした。
「昔、昔、あるところに、素晴らしくダンディな父と、並外れに美しい母が住んでいました。父は山へ芝刈りに、母は川へ洗濯に行きました」
「母さんが川で洗濯をしていると、川上から桃がゴロン、ゴロン、と流れてきました。母さんがその桃を割ると、中からかわいい女の子が生まれました」
それは、お婆ちゃんがよく聞かせてくれた、日本の昔話であった。
少し、否、かなり脚色されているが、これは『桃太郎』だ。
「娘は母に似て、可憐で聡明で、町の誰よりも立派に成長しました。ある日、娘は舞踏会に呼ばれ」
「舞踏会なんか出てきたか?」
「昔話といえば、舞踏会でしょ」
私は自然と笑い声を溢していた。
自分からドアを開けて出ていくと、母に抱きしめられ、私と母を包むように父が抱いてくれた。
それからだった。あの二人が無茶苦茶な寸劇をするようになったのは。
今では、いきなりヴィルやネアを巻き込むなんて、いつものことだ。
でも、二人にとっては、ヴィルとネアも家族同然だからこそ、巻き込むのだろう。
私はフッと笑った。
ヴィルがそれを見て、首を傾げる。
手入れを終えた銃を、衣服の下のホルダーにさす。
私には、私を憎む人が多くいる。しかし、家族だけは信じたいと思う。
「ヴィル、信じていいのよね?」
そう聞くと、ヴィルは「貴女に任せる」と答えた。
そのときだった。屋敷中の窓ガラスが割られ、一斉に覆面をした男たちがなだれ込んできた。
私たちは、あっという間に囲まれ、ライフル銃を突きつけられる。
朝から庭に、怪しい気配を感じていたが、これほど多くの敵が潜んでいたとは思わなかった。それに、無駄が全くない統制が取れた動きから推測して、素人の私兵ではない。
「私の庭を踏み荒らして、ただでは済まないわよ」
私は迎え撃つべく、銃を抜いた。

  ♢♢♢

覆面の一人の男が、応接間の扉を蹴破る。
「家族はいたか?」
後ろにいる仲間が尋ねる。
「いや……」
先に応接間に入った男が、仲間に誰もいないことを伝えようとしたとき、足元に何かが転がってきた。
それは、子供が遊ぶ人形の頭であった。
何故こんなところに人形が?
そう疑問を浮かべた瞬間、強い力に引き倒され、立っていたはずの男は頭を床につけていた。
立ち上がる前に、目の前で人形の頭が爆発する。細かな白い粉が応接間の全体に飛び散った。
その白い粉は覆面の僅かな隙間に入ると、全身の感覚と力を奪い、強烈な眠気を与えた。即効の麻酔と睡眠薬だ。
視界に映る仲間も糸が切れた人形のように倒れている。
「僕のお手製の薬はどう?」
男は声がした方に顔を向けようとした。しかし、目を動かすだけで精一杯となり、顔を床から離すことはできなかった。
声は幼い男の子のものに聞こえた。
「毒っていっても死なないから安心して。殺したら、前にしていたことと同じになるからって、ヴィルさんが厳しく僕に言うんだ」
「君は……だ……れ」
掠れていく意識の中、男は呟くように声を出した。
「僕?僕は、ネア・ナインだよ」
男はそこで意識を手放した。

ネアは倒れた男を、塵でも見るような目で見下ろした。
「お前らも悪魔さ」
屋敷に他の連中が残っていないか、探しに行こうと廊下に出たときであった。
「立派になったわね、ネア」
廊下の壁にもたれて立つ、クレイス・セアルがいた。
「クレイスちゃん……」

  ♢♢♢

部屋には、足の踏み場もないほど人が倒れ、うめき声を上げていた。
「地獄宛らね」
私は部屋の隅で、頭を抱えて小さくなっている男に話しかけた。
「殺してはないから安心して頂戴。ちょっと手は使い物にならなくしたけど」
男は私を見て、ひぃ……、と顔色を青くさせる。
ヴィルがハンカチを差し出してきた。
顔に飛んだ返り血をふけということらしい。
「ヴィルこそ、使うべきじゃないかしら?」
ヴィルは私を銃弾から庇いながら戦っていたので、返り血程度では済まなかった。
防弾チョッキを着けていない腕と足に被弾していた。
私は受け取ったハンカチで、彼の流血する腕を縛ろうとしたが、背中の後ろに隠されてしまう。
「……」
彼に無言の圧をかけてみても、頑なに拒み続ける。
怪我をしたときくらい、痛いと言えばいいのに。全く、世話の焼ける男だ。
「さて」
私はもう一人の男の方に向き直る。
「貴方たちのご主人は、誰かしら?」
男は口を開くが、恐怖で声が出ないらしく、弱々しく単語を漏らした。
「しゅ……ん……は、リ……ライ……ム」
主人は、リス・ライム。
いずれ、襲撃にあうかもしれないとは思っていた。それにしても、場所の把握があまりにも早い。
ヴィルが顔色を真っ青にして、部屋を飛び出す。
「ヴィル?!」
私も慌てて彼に続いた。
父と母が避難している屋敷の地下室へと走る。
この地下室は襲撃に備えて作られており、分厚い鉄でできた扉は、中から閉められたら開けることはできない。
鍵となる、私の手の指紋を除いては。
指紋認証パネルに手をかざすと、扉が音を立ててゆっくりと開く。
「あら、ヴィルくん?」
中で優雅に紅茶を飲む母がいた。
そして、日本の侍の格好をして、模造刀を振る父の姿もある。
「ネアはどこにいます?」
ヴィルが焦った様子で、父に聞いた。
いつもとは違うヴィルに、父と母も少し驚く。
私にも、どうしてヴィルがそんなに焦っているのか、わからなかった。
「ネアくんなら、まだここに戻ってきていないよ」
父の言葉を最後まで聞かず、今度は地下室の階段を駆け上がる。
「ちょっと、ヴィル!待ちなさい」
ヴィルは私の制止も聞かずに、屋敷中を走り回る。
「ネアなら、きっとどこかにい」
「それはない!」
ヴィルが怒鳴るような大声で言い切る。
「朝、ネアは貴女の寝室に入る前に、廊下で俺に言った。『嵐になる』と」
「嵐?」
そのときの私はまだ何も知らなかった。その“嵐”の意味も。
私たちはの屋敷の隅という隅を全て見て、ネアを探したが、彼の言うとおり、ネアの姿はどこにもなかった。
ーーネアが消えた。

  ♢♢♢

踏まれて折れた花を摘み、水が入った花瓶にさす。
「それ、寝室に置くの?」
私の背中の後ろで声がした。
「ええ」
私は振り返らず答える。
「僕は、白い菊が好きだなぁ」
この庭には、白い菊はない。
白い菊の花言葉は、『真実』だ。
「行くのね、ネア」
「うん。ごめんね、蝶ちゃん」
いつからかはわからないが、ネアはクレイスの元に戻ることを決めていた。
私も覚悟を決めなくてはいけない。でも、今はまだ“家族”だ。
恨んでなんかいない。あるのは、自分の不甲斐なさだけ。
「今までパパとママを守ってくれて、ありがとう」
小さな守り屋さんに、心からそう言った。けれど、もう返事はなかった。



(「蝶の夢」終)
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