女スパイが雇った守り屋は、無口で少し変わり者の男だった。

幸花

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守り屋に転職した彼女 後編

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私から見た“サモンド・ロベルタ”は、悪い人ではなかった。
研究室に行くとお菓子を貰え、薬学についてわからなければ、理解できるまで優しく教えてくれた。
潜入前に、無理矢理に薬学基礎を叩き込んできたラゼッタとは、大違いだ。ヴィル様と三日三晩寝ずに、勉強できたことは嬉しかったが。
「たしか、アリータとラゼッタは友達関係だと言っていたね。付き合いは長いのかい?」
とロベルタ教授が私に聞いてきた。
「まだそんなに長くはないですが、私はラゼッタと、もっと仲良くなりたいと思ってるんです」
私は正直な気持ちで答えた。
そして、ラゼッタもそう思ってくれていたら、いいな、と思う。
「誰かと仲良くなりたいと思うことは、良いことだよ。アリータ。困ったことがあったら、私に何でも相談してくるといい」
ロベルタ教授は良い人だった。

  ♢♢♢

サモンドが、職員室にいることはあまりなかった。
しかし、他の教員から面白いことが聞けた。
「ロベルタ教授は難しい人だよ。何を考えているのか分からない。昔、彼が生徒に暴力を振るったことがありましてね」
ロベルタ教授は、煙たがられている存在らしい。
話してくれた語学の教員、ヒュース教授は友好的な性格で、新人教員としてきた俺に何でも教えようとした。
たまに変なことを聞いてくるのが、厄介でもあるが、そこは耳を塞ぐとしよう。
「ところで、カーティ先生は生徒によく好かれていますね。留学生としてきた彼女、アリータ・ヤナンちゃんでしたっけ?」
「そうでしょうか」
無難に答えながら、苦虫を噛み潰したような気分になる。
彼女のことは嫌いではないが、はっきり言って苦手だ。どう対処してよいのか、わからない。
今日の講義のビデオカメラも。なぜこちらを撮っていたのだろうか。後で、あのカメラは没収しておく必要がある。
「俺にも懐いてくれないかな。アリータちゃん。いつも子犬のような目で、カーティ先生を追いかけてきて羨ましいですよ」
「……」
俺は足を止めた。ヒュース教授が振り返る。
「カーティ先生?」
もう左頬は完治している。なのに、あの痛みが蘇ってくるように思い出される。あんな痛みを味わうのは、一度で懲り懲りだ。
「脆弱な男に守り屋をやらせてるつもりはない、か」
俺は独り言ちた。
「ヒュース先生。彼女に何かしたら、俺が許しませんから」
教員としてではなく、守り屋のヴィル・カーティとして警告した。

  ♢♢♢

あのとき、クイーンに叱られて気づいた。
ヴィルを連れて行くと言わなくてはならないのは、私だった。彼を守りたいという一心で、彼の気持ちを無視していた。私は何度も守られていながら、何一つ信用していなかったのだ。
家族として、ヴィルを信じたいと言ったのは、私からだったというのに。自分が恥ずかしく、情けなかった。
屋敷に戻ったら、ヴィルに一言謝ろう。
そう思っていたが、私たちが屋敷に戻ることは、なかなか出来なかった。
この依頼は、直ぐに終わると高を括っていたが、三週間が経っても、“サモンド・ロベルタ”について調べられなかった。
素性すら、出てこないのだ。
「そろそろ引き上げるって、どういうこと?ラゼッタ」
アリータが目を丸くした。
「これ以上、ここに潜入していても意味がないと思うの」
昼食時間、周囲に人がいないことを確かめて、私はアリータに話した。
長引く潜入は、危険だ。特に、アリータは普通の人で、私やヴィルとは違う。
「屋敷に戻ったらどうするの?」
「戻ったら考えるけど、アリータはもう気にしないで」
「ラゼッタ?それはどういうこと?」
「貴女は私の屋敷を出るべきよ。今まで、助けてくれたことはお礼を言うわ。勿論、働いてくれていた分のお金は出すから」
呆然となって聞いていた彼女の目に、涙が溜まっていく。そして、唇を噛んで、俯いた。
「気にしないで、なんて。ラゼッタは、酷すぎるわ!」
アリータが私に怒った。
背を向けると、彼女は泣きながら、何処かへ走っていった。
ヴィルとのことを反省したばかりだというのに、私はまたやってしまった。
言葉をもう少し選ぶべきであった。
自分自身に反吐が出た。

 ♢♢♢

彼女を困らせるつもりはなかった。
「ラゼッタに嫌われちゃったかな、私」
どうしても溢れる涙を、手で拭っていると、誰かにハンカチを差し出された。
「こんな廊下の隅で、どうしたのかな?アリータ」
ハンカチを差し出してくれたのは、ロベルタ教授だった。
「……ほへるた……ひっ……きょ、じゅ」
ハンカチを受け取ると、私はそれを目に押し当て、涙を止めようとした。
ロベルタ教授の手が優しく背を摩ってくれる。
「ラゼッタと喧嘩でもしたのかな?」
私は首を横に振った。
あれは喧嘩ではない。喧嘩ではないけれど、私は彼女の言葉に傷ついた。彼女はきっと、私のことを煩わしく思ったかもしれない。
「まだ……ひっ……ここにいた……いのにっ……」
ラゼッタたちと、一緒に居たい。そう言ったら、困らせてしまうだろうか。
ヴィル様も、もう離れろ、と私に言うのだろうか。
止めようとすればするほど、涙が止まらなくなり、借りたハンカチが、ぐしょぐしょになっていく。
「アリータ。私の研究室で話そう。紅茶とお菓子を出してあげるよ」
ロベルタ教授が言った。
ラゼッタには、絶対に一人で、ロベルタ教授に近づいてはいけないと言われていた。
どうしようか、と躊躇ったが、あることを思いついた。
もし、私がロベルタ教授と、とても仲良くなったら、ラゼッタは私を必要としてくれるのではないか、と。

研究室のソファーに座っていると、ロベルタ教授がテーブルに、紅茶とクッキーを出してくれた。
紅茶の香りと温かさが、心を落ち着かせてくれる。
私は出された紅茶を、全部飲み干した。
「その紅茶、気に入ってくれたみたいだね」
ロベルタ教授が、満足そうな顔で微笑んだ。
クッキーに手を伸ばそうとしていた、そのときだった。
急な眠気が襲ってきて、瞼を開けているのが辛くなる。睡眠薬を飲んだような、強い眠気だ。
体がソファーに倒れそうになるのを堪えるが、全身の力が徐々に抜けていってしまう。
頭では、寝てはいけない、と思っているのに、この強烈な睡魔に勝てそうにない。私は眠る。ロベルタ教授の目の前で。
彼の顔がもう、ほとんど霞んでいた。
「おやすみ。アリータ」
薄れゆく意識の中で思った。
コナ、ごめんなさい。
本当はここに来る前に気づくべきであった。
目が見えにくいはずの彼が、廊下の隅にいた私を、私だと分かって声をかけてきたこと。そして、彼が紅茶を淹れて運んで来れたこと。
ロベルタ教授は、目が見えている。
それ以上は考えていられなくなり、私は目を閉じて、眠った。

  ♢♢♢

「ヴィル!貴方の所に、アリータは来なかった?」
焦った様子のラゼッタが聞いてきた。
どうやら、アリータが居なくなったらしい。
そう言えば。先程、ヒュース教授が『珍しい場所に呼び出された』と言っていた。
アリータが居なくなったことと、関係はないと思うが。
ラゼッタが薬学研究室に行くと言うので、その間、俺は職員室から鍵を持ち出し、他の教室などを見てまわることにした。
すると、図書室のドアがほんの僅かに開いていた。
部屋の電気は消えている。
「アリータ?いるのか?」
声が出せない状況も考えて、俺は図書室の中に入り、電気をつけた。そこにアリータはいなかった。しかし、ありえない人物の姿を見つけ、俺は驚きのあまり言葉を失くした。
「君なら、彼女を探しにここまで来てくれると思っていたよ」
閲覧机に座っていたのは、“ロマノフ・ダガ”であった。
「ロマノフ・ダガは生きていたのか?」
混乱していると、ロマノフによく似た男は言った。
「残念ながら、ロマノフ・ダガはもうこの世にはいない。何故なら、私と私の弟が殺したからね。私たちは兄弟だったんだよ」
「ロマノフの、弟?」
「そうだ。似ているだろう?私はカマノフ・ダガ。そして、私の弟は“サモンド・ダガ”」
瞬間的に理解した。サモンド・ロベルタは、サモンド・ダガであり、これはこの男たちの罠であった。彼女が危ない。
カマノフが、にたりと笑う。
「カーティ教授。貴方がこの部屋を出たら、アリータ・ヤナンはどうなるだろう?ヒュース教授は、彼女がお気に入りだったなあ」
「……お前」
俺は懐の銃に手を伸ばした。
「おっと?こんな所で、私を撃たないでくださいね。カーティ教授。折角ですから、ゲームをしませんか」
「ゲーム?」
カマノフが机に、二つの注射器を置いた。
「一つの注射器には、アリータに盛った睡眠薬と同じものが入っている。もう一つは、毒だ。君に好きな方を選ばせてあげよう」
「選ばなければ?」
「アリータ・ヤナンは死ぬ」
彼は、俺に拘束具はつけないと約束した。だが、これが両方とも毒ではないという保証は一切ない。
「わかった。では、右の注射器を渡せ。自分で打つ」
俺はカマノフから注射器を受け取ると、針を自身の腕に刺し、入っていた液を全て体内に入れた。

  ♢♢♢

サモンド・ロベルタが、マスクを外す。
「コナとは、君の本名かな?アリータが眠る前に、そう呼んで謝っていたよ」
「そうよ。ラゼッタは偽名。だけど、コナも偽名よ」
私は吐き捨てるように、目の前の男、サモンドに言った。
マスクを取ったサモンドに、火傷の跡はなかった。
私たちがサモンドを調べていたのではなく、私たちがこの男に観察されていたのだ。
「そろそろ、引き上げようとしていたみたいだが。残念だったな」
サモンドが下品な笑みを浮かべた。
「生徒に優しい教授、または、暴力的な恐い教授。どっちが本性かと思ったけど、後者だったようね。アリータはどこ?」
研究室のテーブルの上に、空になったティーカップとクッキーがある。
恐らく、アリータはここに居たのだろう。しかし、今、彼女の姿はない。
私はサモンドを睨めつけた。
「騙していたのは、お互い様だ。そんなに怒らんでくれ。アリータは、隣の薬品室で寝てもらっている」
「彼女は無事なんでしょうね?」
「ああ。無事さ。今は、な。でも、そろそろ泣き喚く声が聞こえるかもしれない。なあ?兄よ」
兄?
サモンドに呼びかけられた人物が、私の後ろのドアから現れた。
「そうだな。そして、ついでに教えてやろう。お前の仲間のヴィル・カーティは、自ら毒針を入れて自害した」
自害、か。もし、この男が言うことが本当だとすれば、助けは来ないということだろう。
私は彼らの思惑通り、落胆する振りをすることにした。
「じゃあ、私も殺されるってわけね。最期に聞かせてくれないかしら?誰にこれを指示されたのか。当然、貴方たちの顔をからして、ロマノフと関係あるのでしょう」
「ああ、良いだろう。冥土の土産話として教えてやる」とサモンドが言った。
「俺たち三人兄弟は、戦争中の国に爆弾を売って儲けた。俺たちの爆弾が日本の国を焼け野原に変えた。楽しかったなあ。だがな、ロマノフの野郎が、儲けた金を独り占めし、爆弾を作っていた工場に、自分の屋敷を建てやがったのさ」
話をしながら、再びロマノフへの怒りが湧いてきたのか、サモンドは肩を震わせた。
「そんなときだよ。あの方が声をかけてくださったのは。あの方は俺たちに、復讐の機会を与えてやると言った。そして、ロマノフが隠し持つ爆薬を渡せと約束させられた。お前に鍵を盗ませるように言ったのも、あの方だ」
サモンドが何度も言う“あの方”に心当たりがあった。
「リス・ライム、ね」
「そうさ」
あの男が如何にもやりそうなことだ。
その卑劣な残忍さに、虫唾が走る。
ロマノフの屋敷に襲撃にきた男たちというのは、リスの奴隷だったに違いない。
以前、街中でルキを追いかけていたときに、邪魔をしてきた奴らと同じだ。
さて、と私はサモンドと後ろの男に注意しながら、周囲に目を走らせた。
残念ながら、最初からこの男たちに大人しく殺されてやるつもりはない。これがリスの計画だと知ったなら尚更である。
アリータさえ、人質として取られていなければ、と考えていたときだった。
隣の部屋から大きな物音がした。
何かが壁にぶつかったような音であった。

  ♢♢♢

注射針を刺した直後、俺は胸のあたりを押さえ、蹲った。
「くっ……!」
手足が痺れて痙攣する。呼吸も大きく乱れ、意識が遠のきそうになる。
俺を見下ろすカマノフが、愉快そうに笑い声を上げた。
「どっちを選ぼうが毒だというのに。馬鹿な男だ」
カマノフは俺の手に紙を握らせると、机の上の注射器を回収して、図書室を出て行った。
「……」
俺は、カマノフが完全にいなくなったことを確認すると、先程までもがき苦しんでいた床から体を起こした。
握らされた紙には、『アリータ・ヤナンと、ラゼッタ・ミランダを殺した責任をとる』と書かれていた。
本当に毒が全身をまわる前に、彼女たちを助けなければならない。
俺は応急処置として、傷口を強く吸って毒を紙に吐き、ゴミ箱に捨てた。あとは、ネクタイで腕をきつく縛っておく。
毒は、利き腕とは反対に打ったので、銃はまだ持てそうだ。
俺はカマノフの後をこっそりとつけ、彼女たちがいる所まで案内をさせた。
「そうだな。そして、ついでに教えてやろう。お前の仲間のヴィル・カーティは、自ら毒針を入れて自害した」
と、カマノフが言っているのが聞こえた。
最後まで確認もせず、俺は完全に死んだと思っているらしい。おめでたい頭だ。
取り敢えず、アリータを先に助けに行くことにした。
薬品室のドアを蹴破る。
そこには、長テーブルの上に横たわるアリータに、今にも覆い被さろうとするヒュースがいた。
「カ、カーティ先生?!」
ヒュースが慌てて、長テーブルから降りようとしたが、足を滑らせ、顔から床に着地した。
「あの、私はですね。アリータがこんな所で眠っていたので、心配をして覗いていただけで」
鼻血で顔面を赤くしたヒュースは、俺から後ずさりながら、ペラペラと勝手に喋り出す。
「もういい。貴方は俺の警告を忘れて、彼女に手を出そうとした。その罰だ」
俺はヒュースの首元を掴むと、壁に向かって投げた。
これでも抑えた方であったのだが、ヒュースは壁にもたれた格好で気絶した。
アリータの状態を確認すると、彼女に外傷はなく、ただ眠っていた。呼吸音からも異常は見られない。
「ヴィル様と、保健室で診察ごっこ……ふふふ」
アリータが幸せそうに笑って、寝言を言った。
「診察ごっこ?」
何を夢見ているのか、さっぱりであった。

  ♢♢♢

「隣で何かあったみたいだけど、見に行かなくていいのかしら?」
私はサモンドに聞いた。
「……問題は、ない」
と言っても、気にはしているようで。彼らの視線は隣の部屋に向いている。
それぞれが、窓とドアの前に立ち、逃げ場を塞いでいるのはいいが、隙きだらけで全く意味がない。
それに、年齢的な動きにも差があるだろう。
「形勢逆転ね」
「何?」
サモンドは、まだわかっていないようなので、私は親切に、カマノフの後ろを指差した。
カマノフが顔を動かせないまま、ゆっくりと手を上げる。彼は後ろから、頭に銃口を突きつけられていた。
「お前は、毒を入れて死んだはずでは?」
今度は、カマノフが人質となった番であった。
ヴィルが冷ややかな目で、カマノフを見る。
「悪いな。死んでいなくて。血管を外して、刺させてもらった」
カマノフが悔しげに舌打ちをした。

屋敷に戻ると、アリータが目を覚ました。
「あれ?ここは?」
「私の屋敷の、私の寝室よ」
「コナ!」
アリータはベッドから起きて、私に飛びついた。
元気なのはいいが、軽く首が締まっている。……苦しい。
「コナ!ごめんなさい!私、勝手なことしたわ」
アリータは、子供のように、わんわんと泣いた。
「アリータ。そのことは、私が悪かったのよ。引き続き、この屋敷で働いて頂戴」
私は、彼女の頭を撫でた。
クイーンに相談すると、『この屋敷のメイドとして雇ってもいいんじゃない?よく怪我する“どっかの誰かさん”の為にもね』だそうだ。
因みに、そのどっかの誰かさんとは、ヴィルのことで。あの後、解毒剤は飲んだが、足取りが危なっかしかった。なのに、彼は大丈夫だと言い張り、クイーンが問答無用でベッドに叩き込んだのだ。
「私。早速、ヴィル様の看病に行くわ!」
私は、「はい、はい」と言って、彼女を送り出した。
仲間が一人増え、更に騒がしくなりそうだ。
庭に新しく埋めた、白い菊の花を窓から眺めた。

(「守り屋に転職した彼女 後編」終)
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感想 1

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みんなの感想(1件)

スパークノークス

おもしろい!
お気に入りに登録しました~

2021.09.22 幸花

感想、ありがとうございます!
承認させていただきました。
今後のストーリーも、楽しんでいだければ嬉しく思います。
宜しくお願い致します^_^

解除

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