異世界転移ストーリー旅、的な物語（）

第1章 女騎士と共に

3話 脱出

「奴らちょっとしつこ過ぎじゃないか？」

「静かにしてくれ、気が散る。」

　女騎士は俺を担ぎ、屋根を蹴り、兵士達から逃げていた。

　後ろには、まだ兵士達の姿………

「思ったんだが、どこへ向かってるんだ？」

　ふと疑問に思ったことを女騎士に聞いた。これからの事だから重要な事だ。しかし、帰ってきた返事はこうだった。

「さあ？どこに向かえば良いんだ？」

「………………」

「とりあえず、今は兵士から逃げてるだけだ。」

「とりあえず、するべきことは、この国からの脱出じゃ無いのか？」

「………なるほど…。イヤーワタシモソウオモッテタトコロダヨ。」

………………………………

　俺らを追っていた兵士を撒き、門の近くに着いた。

「もう下ろして良いぞ」

「ほいっ」

　女騎士は俺を下ろした。動かなくなっていた足もちゃんと動くようだ。

　門の近くには兵士が数人たっていた。

「なあ、女騎士、ここをどうやって突破するつもりなんだ？」

「へ？普通に通るじゃダメなのか？」

「バカ、兵士に見つかるだろ。」

「え？でも、ここに情報届いてるか？これでも、ここに全力で来たつもりだぞ。」

「……確かに、ここの門番は俺らが追われていることを知らないはずだ。」

「へへーん！そういうことだ。普通に通ろう！」

　女騎士が得意気に言った。

……………………………

　門を通り終えた。

　俺は女騎士に聞く。

「これからどうするつもりなんだ？」

「どうするって……そんな計画的なことが私にあると思うか？」

「でも、俺はこの世界のことを全く知らないんだが？どうすればいいか聞く相手もお前しかいない。」

「まぁ、もうすぐ暗くなりそうだから近くの村か町で泊まるとするかな。今日は走り疲れた。」

　そう言って俺は女騎士と歩く。

　こうして、僕らの旅は始まった。