棒人間戦争

笹かま

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第7話 敵襲

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なぜ、と言われても。俺は魔法に関しての知識は皆無だし、下手に戦って怪我するよりはマシだと考えただけだ。

「魔法は今度、みっちり勉強してもらうぞ」

俺はラビリンスの部屋を後にした。

特にする事無いな・・・。魔法の勉強でもしてみるか。俺は自室へと戻ろうとした。ティタさんに教えてもらうつもりだったのだ。

俺は足早に自室へと向かった。

その時だった。

ドゴォォン

何やら爆発音が聞こえた。するとすぐに警報音が鳴り響き、ラビリンス軍らしき棒人間が爆発音のした方向に走っていった。さらに警報音が鳴り響き、

「緊急速報!!テナガアシナガ軍の突撃兵に城壁を突破されました!!至急、対処を願う!!」

(え、何これ・・・やばくないか?)

俺は自室へ走って向かった。幸い、自室と爆発音がした場所は逆方向だった。ドアを開け、中にはバーノンとティタが居た。バーノンは装具みたいな物を、ティタは杖を持っていた。

「おい!ハル!遅いぞ!!」

「敵襲です。急ぎましょう!」

俺は2人に続いて爆発音のした方向に向かった。

「奴は!テナガ!」

バーノンが指をさして叫んだ。そこには手が異様に長い棒人間が居た。

「さぁさぁラビリンス軍諸君!今からここは、私が支配します!」

ラビリンス軍の棒人間が怯えている中、遠くから凄まじい勢いで飛んできた棒人間が来た。

「無駄な抵抗は止めて、我々に殺されましょう」

そいつは足が異様に長い棒人間だった。

俺がティタに聞いた。

「あの、あいつらって・・・」

「あいつらはテナガ、アシナガです。テナガアシナガ軍のリーダーです。・・・そんなことより、この状況は不味いです!早く避難を!」

ふと、彼らを見ると2人が肩車をして、ひとつの大きな棒人間になっていた。

「さぁ、我々の糧となりなさい!」

奴は不気味な声を上げながら、跳躍したり薙ぎ払ったり攻撃している。

「ハル!危ない!」

「ほぁっ!?」

俺はティタの魔法の壁で守られた。目にも留まらぬ速さで、テナガがパンチをしてきてたのだ。

「見えなかった・・・。今のまともに食らったら・・・」

「ほう・・・少しはやるようだな」

テナガアシナガがこちらに飛んできた。

「アイシクルランス!!」

ティタが氷の魔法を放った、が、テナガアシナガは華麗に避ける。

「ふん!甘い!!」

バーノンが頭の炎を全身に纏って、テナガアシナガにタックルした!

「生温いなぁ!」

「ぐはッ!」

バーノンのタックルを物ともせず、テナガアシナガが放った超速キックでバーノンは飛ばされた。

「くッ!」

ティタは超速パンチで真下の地面に叩きつけられた。

「さぁ、我らが一撃を見よ!」
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