Rain -拗らせた恋の行く末は…-

真田晃

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第四章 永遠の凍雨

教えて

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山頂に到着し、ゴンドラから下りる。その瞬間、下の乗り場よりも冷たい風に襲われ、ぶるっと身体が震えた。
華の過ぎた冬山の景色。澄んだ空気。茜色の大空。
展望台の鉄柵に手を掛け、夕陽の沈みきった空模様を、樹さんと並んで眺める。

「……何か、不思議」
「……」
「もう夕陽は沈んじゃったのに、まだこんなに明るいなんて。
見えないのに、まだそこにあるみたい……」

言ってから、恥ずかしくなる。酷く子供っぽい事を口走ったような気がして。

「………うん、そうだね」

静かに答える声。
寂しそうな、樹さんの横顔。
鉄柵に肘を掛け、何処か遠くを見つめていて……心ここに非ず、といった感じ。
ここに来てから、様子が変……
不安に駆られ、樹さんの腕をきゅっと掴む。

「樹さん」
「………、ん?」
「何かあるなら……ちゃんと、教えて」

踏み込んでしまっていいのか、ずっと悩んでた。けど、こういう事は、目を瞑って先送りにしちゃいけない……ような気がする。
緊張と不安で、顔が強張っているのが自分でも解る。掴んだ手が、震える。
ドライブ中に隣で寝ちゃった事、本当は怒ってる……?
それとも、僕の気付かない所で、何か嫌な事しちゃったのかな……

「………ごめん」

細い息を吐いた後、樹さんが僕に顔を向け、眉尻を下げた笑顔を作ってみせる。
それは、本心を隠そうとするもので。

「……」

別に、謝って欲しい訳じゃない。僕に悪い所があったなら、ちゃんと言って欲しいだけ。
曖昧にされたまま突き放されるのは……もう、嫌だから。

「……」

……でも、こんな事して、余計に嫌われたら……

目を伏せ、樹さんから手を離す。
と、それを追い掛け、樹さんの手が僕の手をきゅっと掴んだ。

「……ごめん。不安にさせて」

驚いて見上げれば、樹さんの瞳が真っ直ぐ、一点の曇り無く僕だけに向けられていた。

「実雨にとって、余り気分のいい話じゃないから、言わないでいようと思っていたけど……」
「……」
「ちゃんと、話すよ」


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