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しおりを挟むその痛みが、次第にそれだけじゃないものに変わっていく。
その変化に戸惑いつつ、それでも──
「……ぅ、く……はぁ、ぅん、ぁぁあ″っ、……」
亜由美の為だと、藤井は懸命にそれに堪えた。
男達が腰を打ち付ける中、あと少し……あともう少しで終わる、と……
「………やっ、べぇ………マジか」
「……ぅ、……スッゲ……」
亜由美が長い期間、自分に悟られず執拗な虐めに堪え抜いたのだと思えば……こんなのは、たったの数十分。
それ位、堪えられる……堪えてみせる……
『最初に彼女の前で、彼氏を犯す』──彼らはそう言っていた。
自分が全て被れば、きっと亜由美は手出しされない。
少なくとも、こうされてる間は……
……そう、信じていた。
「……ほら、彼氏。男の咥え込んで、カンジまくってるぜ」
亜由美を取り押さえつつ藤井達の行為を見物していた男が、嫌悪の混じった声を上げる。
「いいの?……あんな男が彼氏でさぁ」
言いながら男が、亜由美を簡単に押し倒した。
キャア、と上がる小さな悲鳴。
「……どうする?……彼氏、このままだとメス落ちするかもよ……?」
男が厭らしく笑う。
「彼女が全部引き受けるなら……アイツら呼び戻して、彼氏を助けてやってもいいぜ」
「………、っ!」
不穏な言葉が聞こえ、藤井は彼女の方へと視線を向けた。
怯えきった亜由美の横顔──それが、この暗闇の中でもハッキリと見える。
……ダメだ、そんな事しちゃ……
ダメだ……!
視線でそう訴えるも、亜由美には届かない。
彼女は、自分に覆い被さる男を真っ直ぐ見つめていた。
憔悴した表情のまま……絶望した瞳で。
「……なぁ、どうする?」
「………、」
その問いに、無言のまま首を小さく縦に振る。
その瞳の端から、一筋の涙を零して……
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