シンクロ -アゲハ舞い飛ぶ さくら舞い散る5-

真田晃

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キング編

433.

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「………デカくて長ぇだろ。俺のは奥まで届くぜ」

ニヤついた声でそう言うと、男は挿れたまま僕の膝裏に手を掛け、グイと顔の左右へと押し上げる。そして浮かせた腰を根元まで押し込み、ゆさゆさと大きく揺らしながら僕のナカを掻き回す。

「──っ、!」

基泰のソレとは、違う。
でも、無理な体勢と圧迫感が……苦しい。

溜まり場でリンチされた時の僕は、細いながら今よりも身体に肉が付いていて……体力だって、そこそこあった。
けど今は、直ぐに意識が途切れてしまうし、ベッドでの生活を余儀なくされる程、ひ弱になってしまった。

ゴリ、ゴリ、……
大きく揺さぶられる度に、出っ張った肩甲骨や背骨が、硬い床に当たって痛い。

「………、ぁ″」

喉は渇き、頭が痺れ、貧血を起こしたかのように、目の前が真っ暗になる。
動かない身体。背後から伸びる無数の黒い手が、その身体を鷲掴んで床下へと引き摺り込んでいく。


───沈む……

沈んでいく。
泥の底へと沈められ、苦しくて息ができない──
必死に藻掻き、水面へと手を伸ばすけど……もう、届きそうにない。


「………っ、ゃあ″ぁあ、!」

底の方から聞こえる、くぐもった僕の叫び声──
振り返ってみれば、あの忌まわしい溜まり場が真下に見えた。

男達に囲まれ、その円の中心で組み敷かれている僕。上から押さえつけ、僕を覗き込む男の右手には──鋭く光る、工具用のカッター。


………い、ゃだ……

助けて……


カタカタと震える四肢。
それでも懸命に力を籠め、大きく動かして更に深く潜る。


……怖い……

助けて……ハイジ……


心の奥から湧き上がってくる感情。これが、今の僕のものなのか、過去のものなのか……解らない。
潜れば潜るほど身体は重く、呼吸が苦しくなっていく。


「──!」

男の肩越しから見える、僕の胸元。そこに刻まれた、無数の切り傷。
血が滲んで溢れると、男が堪らなそうに舐め上げる。

………カチ、カチ、カチ
それだけでは飽き足らなかったんだろう。
カッターの刃を更に出し、先の尖った部分を僕の柔肌に立てる。


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