シンクロ -アゲハ舞い飛ぶ さくら舞い散る5-

真田晃

文字の大きさ
66 / 559
ハイジ編

66.

しおりを挟む

まだ繋がったままの手を、ギュッと握る。


「……ハイジ……」


僕もさっき、そう思ってたよ。

もう何度もしてるのに、初めてしたみたいに感じて……

優しくて。ふんわりと柔らかくて。
あたたかいこの雰囲気に……もっと包まれていたい。


「もっと、して……」


もっと、ハイジを感じたい。

離れたくない……
ずっとこうして……抱き合って、イチャイチャしていたい……


「止まんなくなンぞ」
「……うん」
「いいのか?」
「……ん、どうしよう……」
「なんだよソレ」


少し呆れたように笑ったハイジが、僕の睫毛に引っ掛かり、瞬きの邪魔になっている細い毛束をそっと摘まんで退かす。
そして、ついでとばかりに、僕の前髪を手櫛で丁寧に搔き上げる。

「……」

ただ、それだけで……僕の心は甘く切なく痺れ、蕩けた瞳をハイジに向ける。

「離れたく、ない……」

もう一度、ハイジの手を握る。
そうすれば、ハイジが口角を緩く持ち上げ、僕に優しい眼を返してくれる。

「……じゃあ、服……脱がすぞ」
「ん……」

答えた僕の唇に、チュッと軽くキスをする。



布擦れの音。
と共に……両腕を上げた僕から、簡単に服が脱がされていく。

開けた胸元。素肌を曝け出したまま、ぼんやりとハイジを見つめる。
恥ずかしいのに。こんな大胆にしていられるのは……部屋の中が薄暗いせいもあるかもしれない。


僕の腰上に跨いだまま両膝を付いて立ったハイジが、自身の裾を捲り上げて服を脱ぎ捨てる。
瞬間……サラサラと綺麗な白金の髪が揺れ、射し込まれた月明かりに溶け込む。

少し筋肉質な身体。
同じ年齢とは思えない程逞しくて、男らしい。

肩に彫られた蝶と桜。
それが蒼白い光の中に浮かび上がる。


「……綺麗だな」


僕の胸元に、ハイジの指が当てられる。
感触を確かめるように撫で、柔肌の上を滑らせる。


……綺麗なのは、ハイジの方だよ……


そっと手を伸ばし、彫り物のあるハイジの二の腕に触れる。


「あんま、煽んなよ」


少し照れたように言い、ハイジがゆっくりと肌を重ねた。





頬、顎先、鎖骨……
ハイジの熱い唇が順に押し当てられ、やがてその下にあるぷっくりと膨らんだ、桜色の蕾に到達する。

掠められた瞬間、ピクんっと身体が小さく跳ねる。


「………!」


驚いたハイジが、僕に顔を向ける。


「感じた、のか……?」
「………」


僕の肘の内側を掴んだハイジの手が、そのまま滑り上がって手のひらを握る。

返答しない僕を見ながら、ハイジが意地悪く乳首を指で摘まんだ。


「………、ばか」


しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

身体検査その後

RIKUTO
BL
「身体検査」のその後、結果が公開された。彼はどう感じたのか?

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...