死にたがりな悪役令嬢

白湯

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〜*第2話-7*〜

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 それから直ぐにプロポーズをされ、今日は私の家に挨拶の日。
 今は年に1度帰省するかしないか位の付き合いになっている実家に奏汰と一緒に帰った。

 毎回家に入る度、ドクドクと心臓が早まる。

 そんな私の異変に気付き、ギュッと手を握りしめてくれる奏汰の温もりに心底安心する。

*

*

 家に入ってからは当たり障りない会話をし、無事に結婚の報告が終わる。

「もぉ、結婚の報告がいきなりなんだもの」
「本当にな。これからは更に帰って来る回数も減ってくるのか…」
「……」

 変わりない父と継母。しかし慎吾は口数少なく何を考えているのか分からない。
 それからも、問題なく時間は過ぎていく。

「じゃあ、私達そろそろ帰るね」
「え、もう帰るの?久々に帰って来たんだから、泊まって行けば良いのに」
「…いや、それは」
「そうだな、奏汰君も泊まって行きなさい」

ーーもぉ、勘弁してよ
ついつい溜め息がもれる。

「そうだよ。久々に泊まって行きなよ。お姉ちゃん」

 不気味な程に綺麗な笑みを浮かべる慎吾に、ドクンと嫌な心音が鳴る。

「申し訳ありません、せっかくのお誘いですが、どうしても明日外せない用事がありまして…」
「そうかい?残念だな……菜々美は泊まらないのか?1文字違いだが、神崎として過ごすのはあと僅かだろう。今日位は泊まって行かないか?」

ーーお父さん…
 きっと私が家に寄り付かない事を気にしているんだろう。きっと‥私が更にこの家に寄り付かなくなりそうな気配を察知している。チラリと奏汰の様子を伺うと優しく頷く。
 まぁ、お父さん達が居るから大丈夫…かな。

「分かったよ…今日は泊まっていく」

 また明日ね、と玄関で奏汰を見送りリビングに戻ろうとした所で、鞄を持った慎吾が2階から降りて来た。

「ちょっとコンビニ行ってくる」


 そう…この時奏汰と一緒に帰っていれば、慎吾を引き止めていればと…一生後悔する事になる。


 それから直ぐにお風呂に入り自室に篭った。はぁ、本当に疲れた。
 この家に居ると、気を張りつめるからまったくゆっくり出来ないんだよなぁ。

 そうだ、奏汰にお礼言っとかないと…

【今日はありがとう!気を付けて帰ってね。家に着いたら連絡頂戴】

 しかし、そのメッセージに返信は来る事は無かった




──翌朝

 起きても返信が無いから心配になり、早く帰りたくて帰る準備をして1階に降りると、朝の8時前なのにインターホンが鳴る。直後リビングから『あなた、警察って…』『なんだって?』というやり取りが聞こえた。

ーー警察??

 ザワザワと心が落ち着かなくなる。丁度居合わせた為、3人で玄関に出ると数名の制服を着た人と、スーツを着た刑事らしき人が居た。

「朝早くに申し訳ありません。実は昨晩この近くの公園の駐車場で、殺人事件がありまして…防犯カメラを確認した所、この家に住む神崎慎吾さんらしき人物が映っていまして、参考人としてお話を伺いたいのですが」

「そんな、何かの間違いでは…… 」

 取り乱す継母と父。
ーー大丈夫、関係ないよ。どんどん心臓の鼓動が早くなるのが分かる。

「…被害者の方の名前は…?息子の知り合いなんですか」
「被害者の方は、神谷 奏汰さん。35歳の男性です。現在調べている途中でして……」

 それからは、警察の人の声なんて聞こえなかった。

ーー今何て言ったの?
 奏汰が……死んだ?

「いやぁぁぁぁーーーーー!!」

 立っていられず、叫びながら頭を抱えるようにして膝から崩れ落ちる。
 私の異変に警察官や刑事が慌てて、何か声をかけているようだけれど、何も聞こえない。

 父が動揺を隠せず、私の婚約者だと説明すると私に付き添う警官以外が2階に向う。すると今度は2階から悲鳴が聞こえた。
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