45 / 59
第三章 風の鍵の乙女
10.黄昏時の屋敷の攻防。
しおりを挟む
暗殺の実行犯になることは口八丁で辛くも免れたものの、状況が非常に危ういものであることには変わりなかった。いつ事態が急変して、モリガン子爵家を吊し上げよという話にならないとも限らない。仮にそうなったとしてもサキとクルルがいれば自分たちの身は守れるだろうが、それで子爵一家を見殺しにしては寝覚めが悪すぎる。一宿一飯の恩義は返さなければならない。
そう考えつつ、その間ぼくは何をしていたかというと、相変わらずエルミアの健康改善に取り組んでいた。今度は空気清浄機だ。
「リョウタさま!」
向こうからエルミアがやって来た。そばにはロゼッタさんが付き添っている。
「エルミアさま」
「もう。そんな他人行儀はおやめください。ミアと呼んでくださいまし」
サキとクルルの、心の毛が逆立っているのを感じながら、やはり心の中だけでぼくは苦笑した。
「これは何ですの?」
ミアは空気清浄機をしげしげと眺めて、ぼくに訊いた。
「部屋の空気をきれいにするためのものです。これでミアさまの咳も少しは軽くなると思いますよ」
「ミアのために作ってくれたのですか! 嬉しいです!」
ぱっと顔を輝かせて無邪気に喜んでくれるので、こっちも幸せな気分になってくる。いい娘だな。
身体が弱いのが不憫でならない。
一方、ロゼッタさんはぼくに丁寧に頭を下げる。
「リョウタさま。ありがとうございます。こんなにもミアさまのお身体を気遣っていただいて……。どうお礼をすればよいのやら」
「いいんですよ。いつもお世話になりっぱなしなんだし。少しでもお役に立てたなら嬉しいです」
今はこんな事くらいしかできないけど、もっと重大な懸案も忘れているわけじゃない。その方面でもちゃんと役に立つつもりでいる。
ただ、今はあまりに手がかりが少なかった。もう少し情報か、あるいは状況の進展がほしいのだれど。
と、ロゼッタさんが身をすり寄せて小声でささやく。
「せめてもの謝礼に、この身をもらい受けていただければ嬉しいのですけれど……」
「……ロゼッタさん、ゆうべのノリを引きずってませんか?」
ていうか、あれ、そんな軽い話じゃなかったよね?
生きるか死ぬかって勢いの話だったよね?
本気か冗談か、ロゼッタさんの目は熱っぽい。
「ゆうべは、場合によっては命を投げ出す覚悟でした。それを救っていただいたばかりか、ミアさまにまでよくしていただいて。つまらぬものかも知れませんが、どうか受け取って……」
両側からぐいっと強く引っ張られた。左右を見ると、サキとクルル。ふたりとも餌をとられそうな猫みたいな顔をしている。
「あらあら。姫さまたちに嫌われてしまいましたわ。ではまたの機会にもらい受けていただくとしましょうか」
ロゼッタさんはちっとも悪びれず、ミアのもとへ戻っていく。
両側をふたりの姫に挟まれてぼくは平静をよそおっていたが、内心はどきどきしどおしだった。いったいどこまで本気なんだろう。
「ロゼッタ、リョウタさまと何を話していたの?」
「はい。ちょっとリョウタさまに愛の告白を」
「まあ! ロゼッタってば、隅に置けませんわ」
「さらっとなにをとんでもないこと口走ってるんですか! ロゼッタさん!?」
それはご令嬢の教育上よろしくないのではありませんか?
それ以前に、サキとクルルの視線が凶悪なんですけど?
微笑んでいるロゼッタさん。大人の余裕、なんだろうか。ふわりとぼくを包んだ髪を思い出していると、クルルにつねられた。
「リョウタ、またあの人、見てる。視線の動き、わかるんだからね」
……女って、こわい。いろいろ、こわい。
「それはそうと、これからの話なんだけどね……」
ぼくはサキとクルルに、状況を説明しようとした。ゆうべの出来事は割愛するけど。
事情が複雑だから、ことによるとふたりにも災難が降りかからないとも限らない。その辺りは話を通しておいた方がいい。
ひとわたり概要を説明したとき、唐突にサキが顔を上げた。ぐるりと顔をめぐらせ、近くの茂みで視線が止まる。
「……どうした? サキ」
ぼくは小声で訊いた。穏やかならぬ雰囲気を感じていた。
「不逞の輩がひそんでいるです。人数は4、5人です」
サキは熱を感知できる。この敷地内に、この屋敷の者ではない存在の体熱を感じたのだ。
侵入者がいる。
ぼくは思わず、ぐっと奥歯をかみしめた。
この屋敷には兵力と呼べるような人員はいない。さらに当主も運が悪いことに外出中だ。
今エルミアを守れる「兵力」は、ここにいる者しかいない。
「サキ、クルル。できるか?」
その中でもっとも頼れる二人にぼくは声をかけた。
「はい」「まかせて」
返事は、にこり。と、にやり。
「よし。まかせた!」
弾かれたようにふたりは跳ねて、茂みに向けて飛び込んだ。
すぐに反対側から飛び出してくる一団。紅い眼のふたりの戦乙女が続く。もつれあって乱戦に突入した。
「ミアさま!」
ぼくはエルミアの方へ走った。側にはロゼッタさんしかいない。エルミアはすがるような眼を向けてくる。
「大丈夫です。サキとクルルが御身をお守りしますから」
うなずくエルミアに背を向けて、賊からかばうように立つ。大丈夫。最初こそちょっとあわてたけど、サキとクルルが本気を出せばものの数じゃない。
それにしても襲撃者は誰だ。目的は?
背後で悲鳴が上がった。
驚いて振り返り、ぼくは失敗を悟った。まだ隠れている奴がいたのだ。
黒い影がふたつ、エルミアに殺到する。ロゼッタさんがエルミアの前に立ちふさがり、短剣で応戦。二手ほどで左のひとりを斬り伏せる。
残るひとりが剣を振り上げる。ぼくはエルミアに飛びついて後ろに跳ねた。振り下ろされた剣が左腕をかすめる。
(痛い痛い痛い!)
何度手傷を負っても慣れない。痛いものは痛い。
さらに追いすがる襲撃者に、ぼくは右手を上げた。防御。
刃が右手の皮一枚のところで弾き返される。
「はっ!」
ロゼッタさんが後ろから鋭く突き出した短剣が襲撃者に突き立った。よし、さすがロゼッタさん。
だが襲撃者は平然と振り払い、剣の柄でロゼッタさんを殴り倒す。短剣が落ちる。刺さっていない。浅かったのか。それとも防がれたのか。
襲撃者はぼくに体当たりしてきた。エルミアともども、もつれあって転んでしまう。賊は素早くエルミアを抱え込んだ。まずい。攫われる。
「待ちなさい!」
サキが飛び出す。クルルも後を追った。
「ロゼッタさん! 大丈夫ですか?」
ぼくはロゼッタさんに駆け寄った。頭を押さえて、ロゼッタさんは立ち上がる。出血が顔までかかって、乱れた濃い赤の髪が幾筋かへばりついている。
ロゼッタさんは必死で立ち上がるも、よろめいて手をついてしまった。
「わたくしはいいです! ミアお嬢さまを早く!」
ぼくはうなずいた。ロゼッタさんも心配だったけど、今はお嬢さまを救出しないと。
敷地の外へ出た。屋敷の裏手あたりだ。馬車が止まっているのが目に入った。
エルミアを抱えた男が乗り込むのが見えた。
「サキ! 追ってくれ!」
サキはうなずいて、紅い髪をなびかせながら馬車に走り寄った。勢いをつけて、動き出した馬車の上に跳び乗る。
「クルル。あれに目印をつけてくれ」
「どうするの?」
「水のかたまりをくっつけられるか? そこから少しずつ水を垂らすんだ」
「うん……そうか、わかった! 『隠密の水球!』」
クルルは手を伸ばし、馬車の後ろ下に水の塊を出現させた。馬車にぶら下がった透明な水袋から、水が漏れだす。道の上に水が一条の線を引いていく。
「よし、いいぞ。これをたどっていけば追いつけるはずだ」
(ミア。どうか無事で……)
そう考えつつ、その間ぼくは何をしていたかというと、相変わらずエルミアの健康改善に取り組んでいた。今度は空気清浄機だ。
「リョウタさま!」
向こうからエルミアがやって来た。そばにはロゼッタさんが付き添っている。
「エルミアさま」
「もう。そんな他人行儀はおやめください。ミアと呼んでくださいまし」
サキとクルルの、心の毛が逆立っているのを感じながら、やはり心の中だけでぼくは苦笑した。
「これは何ですの?」
ミアは空気清浄機をしげしげと眺めて、ぼくに訊いた。
「部屋の空気をきれいにするためのものです。これでミアさまの咳も少しは軽くなると思いますよ」
「ミアのために作ってくれたのですか! 嬉しいです!」
ぱっと顔を輝かせて無邪気に喜んでくれるので、こっちも幸せな気分になってくる。いい娘だな。
身体が弱いのが不憫でならない。
一方、ロゼッタさんはぼくに丁寧に頭を下げる。
「リョウタさま。ありがとうございます。こんなにもミアさまのお身体を気遣っていただいて……。どうお礼をすればよいのやら」
「いいんですよ。いつもお世話になりっぱなしなんだし。少しでもお役に立てたなら嬉しいです」
今はこんな事くらいしかできないけど、もっと重大な懸案も忘れているわけじゃない。その方面でもちゃんと役に立つつもりでいる。
ただ、今はあまりに手がかりが少なかった。もう少し情報か、あるいは状況の進展がほしいのだれど。
と、ロゼッタさんが身をすり寄せて小声でささやく。
「せめてもの謝礼に、この身をもらい受けていただければ嬉しいのですけれど……」
「……ロゼッタさん、ゆうべのノリを引きずってませんか?」
ていうか、あれ、そんな軽い話じゃなかったよね?
生きるか死ぬかって勢いの話だったよね?
本気か冗談か、ロゼッタさんの目は熱っぽい。
「ゆうべは、場合によっては命を投げ出す覚悟でした。それを救っていただいたばかりか、ミアさまにまでよくしていただいて。つまらぬものかも知れませんが、どうか受け取って……」
両側からぐいっと強く引っ張られた。左右を見ると、サキとクルル。ふたりとも餌をとられそうな猫みたいな顔をしている。
「あらあら。姫さまたちに嫌われてしまいましたわ。ではまたの機会にもらい受けていただくとしましょうか」
ロゼッタさんはちっとも悪びれず、ミアのもとへ戻っていく。
両側をふたりの姫に挟まれてぼくは平静をよそおっていたが、内心はどきどきしどおしだった。いったいどこまで本気なんだろう。
「ロゼッタ、リョウタさまと何を話していたの?」
「はい。ちょっとリョウタさまに愛の告白を」
「まあ! ロゼッタってば、隅に置けませんわ」
「さらっとなにをとんでもないこと口走ってるんですか! ロゼッタさん!?」
それはご令嬢の教育上よろしくないのではありませんか?
それ以前に、サキとクルルの視線が凶悪なんですけど?
微笑んでいるロゼッタさん。大人の余裕、なんだろうか。ふわりとぼくを包んだ髪を思い出していると、クルルにつねられた。
「リョウタ、またあの人、見てる。視線の動き、わかるんだからね」
……女って、こわい。いろいろ、こわい。
「それはそうと、これからの話なんだけどね……」
ぼくはサキとクルルに、状況を説明しようとした。ゆうべの出来事は割愛するけど。
事情が複雑だから、ことによるとふたりにも災難が降りかからないとも限らない。その辺りは話を通しておいた方がいい。
ひとわたり概要を説明したとき、唐突にサキが顔を上げた。ぐるりと顔をめぐらせ、近くの茂みで視線が止まる。
「……どうした? サキ」
ぼくは小声で訊いた。穏やかならぬ雰囲気を感じていた。
「不逞の輩がひそんでいるです。人数は4、5人です」
サキは熱を感知できる。この敷地内に、この屋敷の者ではない存在の体熱を感じたのだ。
侵入者がいる。
ぼくは思わず、ぐっと奥歯をかみしめた。
この屋敷には兵力と呼べるような人員はいない。さらに当主も運が悪いことに外出中だ。
今エルミアを守れる「兵力」は、ここにいる者しかいない。
「サキ、クルル。できるか?」
その中でもっとも頼れる二人にぼくは声をかけた。
「はい」「まかせて」
返事は、にこり。と、にやり。
「よし。まかせた!」
弾かれたようにふたりは跳ねて、茂みに向けて飛び込んだ。
すぐに反対側から飛び出してくる一団。紅い眼のふたりの戦乙女が続く。もつれあって乱戦に突入した。
「ミアさま!」
ぼくはエルミアの方へ走った。側にはロゼッタさんしかいない。エルミアはすがるような眼を向けてくる。
「大丈夫です。サキとクルルが御身をお守りしますから」
うなずくエルミアに背を向けて、賊からかばうように立つ。大丈夫。最初こそちょっとあわてたけど、サキとクルルが本気を出せばものの数じゃない。
それにしても襲撃者は誰だ。目的は?
背後で悲鳴が上がった。
驚いて振り返り、ぼくは失敗を悟った。まだ隠れている奴がいたのだ。
黒い影がふたつ、エルミアに殺到する。ロゼッタさんがエルミアの前に立ちふさがり、短剣で応戦。二手ほどで左のひとりを斬り伏せる。
残るひとりが剣を振り上げる。ぼくはエルミアに飛びついて後ろに跳ねた。振り下ろされた剣が左腕をかすめる。
(痛い痛い痛い!)
何度手傷を負っても慣れない。痛いものは痛い。
さらに追いすがる襲撃者に、ぼくは右手を上げた。防御。
刃が右手の皮一枚のところで弾き返される。
「はっ!」
ロゼッタさんが後ろから鋭く突き出した短剣が襲撃者に突き立った。よし、さすがロゼッタさん。
だが襲撃者は平然と振り払い、剣の柄でロゼッタさんを殴り倒す。短剣が落ちる。刺さっていない。浅かったのか。それとも防がれたのか。
襲撃者はぼくに体当たりしてきた。エルミアともども、もつれあって転んでしまう。賊は素早くエルミアを抱え込んだ。まずい。攫われる。
「待ちなさい!」
サキが飛び出す。クルルも後を追った。
「ロゼッタさん! 大丈夫ですか?」
ぼくはロゼッタさんに駆け寄った。頭を押さえて、ロゼッタさんは立ち上がる。出血が顔までかかって、乱れた濃い赤の髪が幾筋かへばりついている。
ロゼッタさんは必死で立ち上がるも、よろめいて手をついてしまった。
「わたくしはいいです! ミアお嬢さまを早く!」
ぼくはうなずいた。ロゼッタさんも心配だったけど、今はお嬢さまを救出しないと。
敷地の外へ出た。屋敷の裏手あたりだ。馬車が止まっているのが目に入った。
エルミアを抱えた男が乗り込むのが見えた。
「サキ! 追ってくれ!」
サキはうなずいて、紅い髪をなびかせながら馬車に走り寄った。勢いをつけて、動き出した馬車の上に跳び乗る。
「クルル。あれに目印をつけてくれ」
「どうするの?」
「水のかたまりをくっつけられるか? そこから少しずつ水を垂らすんだ」
「うん……そうか、わかった! 『隠密の水球!』」
クルルは手を伸ばし、馬車の後ろ下に水の塊を出現させた。馬車にぶら下がった透明な水袋から、水が漏れだす。道の上に水が一条の線を引いていく。
「よし、いいぞ。これをたどっていけば追いつけるはずだ」
(ミア。どうか無事で……)
0
あなたにおすすめの小説
十六歳の妹の誕生日、私はこの世を去る。
あいみ
恋愛
碌に手入れもされていない赤毛の伯爵令嬢、スカーレット。
宝石のように澄んだ青い髪をした伯爵令嬢、ルビア。
対極のような二人は姉妹。母親の違う。
お世辞にも美しいと言えない前妻の子供であるスカーレットは誰からも愛されない。
そばかすだらけで、笑顔が苦手な醜い姉。
天使のように愛らしく、誰からも好かれる可愛い妹。
生まれつき体の弱いルビアは長くは生きられないと宣告されていた。
両親の必死に看病や、“婚約者の献身的なサポート”のおかげで、日常生活が送れるようになるまで回復した。
だが……。運命とは残酷である。
ルビアの元に死神から知らせが届く。
十六歳の誕生日、ルビアの魂は天に還る、と。
美しい愛しているルビア。
失いたくない。殺されてなるものか。
それぞれのルビアを大切に思う想いが、一つの選択をさせた。
生まれてくる価値のなかった、醜いスカーレットを代わりに殺そう、と。
これは彼女が死ぬ前と死んだ後の、少しの物語。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる