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事業計画を立案中、で呻吟。
7.出陣
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男衆の加勢の申し出を、俊哉は謝辞した。
こちらに戦う意志はないということを最大限アピールしなければならない。
街道まで徒歩で一日あまり。
俊哉は馬を使うことにした。自在に乗りこなす、というわけにはまだいかないが、普通に乗ることはできる。あとは鞭を当てるような事態にならないよう、祈るばかりだ。
「俊哉さま」
神官宅に戻って身支度をしていると、しのぎがやってきた。
「ああ、しのぎ。いい所に来てくれた」
しのぎの顔を見て、ほっとしたのは事実だ。が、今はのんびり談笑している場合でもない。
俊哉はしのぎに相談があった。
「何を着たらいいと思う?」
「お召し物、ですか?」
しのぎも小首をかしげて考える。
別に見合いをするというわけでもないのだが、やはり見た目の印象は重要なのだ。戦う意志ありと相手に思わせず、かと言って侮りを受けることもなく、そして自分のアイコンとしての存在意義も主張しておかなければならない。
「平服に、茜の神の陣羽織がよろしいかと存じます」
「……そうだな」
ちょっと想像してみてから、俊哉はその提案を受け入れた。最善かどうかはわからないが、面倒な要望をかなり満たした案だと、俊哉も思った。
「なればここに、持参いたしましょう」
しのぎは神妙な面持ちで言った。これから俊哉が赴く場について聞き及んでいるのだろう。
しのぎが持ってきた陣羽織を、俊哉は居住まいを正して受け取った。
これが今回の、そしておそらく今後も、御使いとしての俊哉を象徴することになるであろう、茜色。
勢いをつけて、羽織った。
茜の地にところどころ金糸銀糸で縁取りや刺繍をほどこした陣羽織は、普通の陣羽織より丈がやや長く、ほどよく華やかでよく目立った。
「お似合いですわ。とても凛々しくあらせられます。供をする者として、光栄に思いますわ」
「ちょっと待て。誰がお供だって?」
「もちろん、わたくしです」
「駄目だ」
「とおっしゃっても、付いてまいりますよ? わたくしは剣の神たる茜の神の巫女なのですから、御使いさまのお供をするのは当然の責務です」
「いや、しかし……」
実を言えば、しのぎが付いてきてくれる事はとても心強い。だが、女の子を危険な場所に連れていくわけにもいかない。
「いくらなんでも巫女の仕事に立ち回りは入っていないだろう?」
「今回は戦わないおつもりでございましょう? なれば、わたくしは枷であり、目安となります。あわれな小娘をお守りくださいまし、御使いさま?」
(こいつは間違いなく悪女だな)
俊哉の途方にくれた表情に、しのぎはいたずらっぽく笑うのだった。
こちらに戦う意志はないということを最大限アピールしなければならない。
街道まで徒歩で一日あまり。
俊哉は馬を使うことにした。自在に乗りこなす、というわけにはまだいかないが、普通に乗ることはできる。あとは鞭を当てるような事態にならないよう、祈るばかりだ。
「俊哉さま」
神官宅に戻って身支度をしていると、しのぎがやってきた。
「ああ、しのぎ。いい所に来てくれた」
しのぎの顔を見て、ほっとしたのは事実だ。が、今はのんびり談笑している場合でもない。
俊哉はしのぎに相談があった。
「何を着たらいいと思う?」
「お召し物、ですか?」
しのぎも小首をかしげて考える。
別に見合いをするというわけでもないのだが、やはり見た目の印象は重要なのだ。戦う意志ありと相手に思わせず、かと言って侮りを受けることもなく、そして自分のアイコンとしての存在意義も主張しておかなければならない。
「平服に、茜の神の陣羽織がよろしいかと存じます」
「……そうだな」
ちょっと想像してみてから、俊哉はその提案を受け入れた。最善かどうかはわからないが、面倒な要望をかなり満たした案だと、俊哉も思った。
「なればここに、持参いたしましょう」
しのぎは神妙な面持ちで言った。これから俊哉が赴く場について聞き及んでいるのだろう。
しのぎが持ってきた陣羽織を、俊哉は居住まいを正して受け取った。
これが今回の、そしておそらく今後も、御使いとしての俊哉を象徴することになるであろう、茜色。
勢いをつけて、羽織った。
茜の地にところどころ金糸銀糸で縁取りや刺繍をほどこした陣羽織は、普通の陣羽織より丈がやや長く、ほどよく華やかでよく目立った。
「お似合いですわ。とても凛々しくあらせられます。供をする者として、光栄に思いますわ」
「ちょっと待て。誰がお供だって?」
「もちろん、わたくしです」
「駄目だ」
「とおっしゃっても、付いてまいりますよ? わたくしは剣の神たる茜の神の巫女なのですから、御使いさまのお供をするのは当然の責務です」
「いや、しかし……」
実を言えば、しのぎが付いてきてくれる事はとても心強い。だが、女の子を危険な場所に連れていくわけにもいかない。
「いくらなんでも巫女の仕事に立ち回りは入っていないだろう?」
「今回は戦わないおつもりでございましょう? なれば、わたくしは枷であり、目安となります。あわれな小娘をお守りくださいまし、御使いさま?」
(こいつは間違いなく悪女だな)
俊哉の途方にくれた表情に、しのぎはいたずらっぽく笑うのだった。
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