あなたの人生、なまくらですか?

桐坂数也

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女槍つかいと決闘、で調略。

1.復命

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七日ほどして、俊哉はしのぎをともない、村に戻った。

しのぎの家族は、しのぎの痛々しい姿に驚いたが、無事を喜んでくれた。


俊哉は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。這いつくばらんばかりに頭を下げる俊哉に、神官一家はむしろ困惑していた。

「面をお上げください。これもお役目をまっとうできたのです。どうぞ褒めてやってください」

そう言われても、俊哉としては本当に身の置きどころがない心境だ。


「なれば、俊哉さま」

しのぎが言う。

「どうかこの村の、この郷の民をお守りください。彼らはいつか再びやってくることでしょう。戦火に巻き込まれるかもしれません。その時はどうか、この郷を」

祈るようなしぐさで俊哉に頭を下げるしのぎに、俊哉は力をこめてうなずいた。

「ああ。必ず」


そのためにも、やらなければならない事が山積みだ。


俊哉は領主の館に出向き、遅くなったことを詫びた。

「ひとまず、刃の脅威は去りました」

いちおう成果の報告に、領主は安堵した表情をみせる。

「しかしながら、このままでは済みますまい。都で力をつけた刃どもが、周囲を平らげにかかるは必定。いずれここにも向かってくるでしょう」

「……なにか策はあるのか?」

「ここしばらく時間だけはありましたので、いろいろと思案を巡らしてまいりました」

多少芝居がかった表情で、俊哉はにやりと笑ってみせる。

「数年のうちに領主さまを、街道一の名だたる盟主の座につけて差し上げます。どうぞ楽しみにお待ちください」

けれん味がきつかったかな、と思わないではなかったが、時にははったりも必要、と自分を正当化した。

俊哉の勢いに押され、領主はあいまいな笑みを浮かべた。今はまだ未来は見えないだろう。

だがそう遠くない未来に、俊哉も、領主も、この領地も、大きな選択を迫られるだろう。


かなうなら、より実り多き選択を。

自分に関わったすべての人に、幸せな笑顔をもって迎えられる未来を。


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