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恋愛編
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離宮に到着し、軽い案内を受けた後に滞在する部屋へ通された
離宮の内部は壁や床、天井などはもちろん、彫刻やテーブルなどの家具の一部までもが氷で作られている
それなのにひんやりとはしていても寒くはないという、不思議な空間だった
雪のように真っ白でふかふかとしたソファに腰を下ろして窓の外に目をやれば、氷の彫像が配置された庭の向こうに通ってきたウォーターカーテンが見える
目を閉じて耳をすませば鳥のさえずりと流れる水の音、そして湖を囲む木々のざわめきもひそかにだが聞こえてくる
なんて素敵な空間なのかしら…
憧れていた氷のお城の一室
華美すぎない品のある装飾に、この国らしい寒色を貴重とした色使い
聞こえてくる自然の音
私の好みを全て集めたような空間にうっとりと目を細めて息をついた
ここ最近の心のざわめきが全て解けて消えていくような感覚を味わいながら、私はゆったりとしたこの時間を満喫していた
________________________________________________
扉をノックされた音で我にかえる
返事をすると殿下の声が聞こえた
「俺だ。今いいか?」
「殿下?どうぞ」
返事をすると部屋で待機していたメイドが扉を開く
私は立ち上がって難しげな顔で入ってきた殿下を迎えた
「・・・どうだ?疲れは出ていないか?」
「はい、問題ありません
お気遣いありがとうございます」
「そうか。ならよかった
・・・疲れていないのなら少しでられるか?
まだ案内していない場所に茶の準備をさせたんだ。一緒にどうだ?」
「まぁ、是非
お誘いありがとうございます」
にこりと微笑んでそう答えると殿下の表情もふっと緩んだ
その柔らかな笑みに幼い頃の面影が重なりとくりと胸が音を立てる
・・・?
「なら、行くか。さぁ」
スッと差し出された手
殿下にエスコートされることは最近よくあったし、慣れてきたはずなのに
何故だが今日は少し気恥ずかしい
じっと目の前の手を見つめていると殿下が首を傾げた
「・・・どうした?」
「ぁ…いえ、何でもありません」
誤魔化すようにまた微笑む
何でもない風を装ってそっと手に手を重ねた
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じっと目の前の手を見つめていると殿下が首を傾げた
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