最強避妊薬で昇天乱舞

井之四花 頂

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第三部 女王様の禁じられたよろこび

24***

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「こらっ! 教室であなた、いったい何ということを!」

 スター・ウォーズでお馴染みのジャバ・ザ・ハットのマスクを被ったヒキガエルが、部屋の右手奥にあった隠し扉を勢いよく開けて乱入してきた。その後ろにもう一人、猿のマスクを被った男が続く。校長と教頭だ。
 虎の威もといジャバの威を借りた猿が偉そうに声を張り上げる。

「観月先生、これは懲戒処分ものですぞ。お分かりでしょうな!」

 
 声に聴き覚えがあった。社長室長の鳥居光幸。野平の腰巾着で、忠勤ぶりが認められてようやくこういうアングラな場所に出入りできるようになったのだろう。おめでとう!
 だが、この場の支配者はあくまでもジャバ様。私は、マスクを被ったヒキガエル・野平校長に必死に許しを請うしかない。

「お、おゆるしくださいこうちょう、これは、しどうの、いっかんなので」
「何が指導だ。こともあろうに、自分の欲望を満足させるために生徒を使うとは言語道断。あなたにはこの場で制裁を加えなければならん。覚悟なさい」
「どのような、せ、せいさい、を」
「懲戒免職だ。たった今、あなたは教師の資格を喪失した。今のあなたは、一介の奴隷」
「そうだ一介の奴隷!」

 腰巾着が唱和するのだが、出過ぎた真似はジャバから頭をはたかれる結果を招いた。

「お前は黙ってろ」
「失礼しました!」

 残念、ハン・ソロ船長はどこへ行ってしまったのだろう? この世界ではチューバッカがジャバの下僕になり果てているというのに! だがそんな心配をしている場合ではない、今まさにこの身に降りかかった危機をどうしたら? いや、どうしたらではない! 偉大なる校長先生様が懲戒処分を下すというなら、甘んじて受けるしかないのだ。教職を剥奪され奴隷身分に落ちる、それが当然の報い!

 ……それだけではないだろう。教育者の本分を忘れ、みだりに悦楽に耽った罪は、償わなければならない。

「そうです。あなたはもう、児童の前で教師として振る舞う資格など無いのです。職員室と児童が共有する、最底辺の奴隷。ならばどのように扱われるか、当然分かっておいででしょうね?」
「はいっ! わたくしはどのような制裁も、この身に甘んじて」

 あまんじて、と絶叫した瞬間、奥まで入っていた亀のでっかいカリが、昂ぶりきった私の淫道を一気に引き返していく! 目から火花が散るほどの快感に、私の玉門は淫水を噴いてそこらじゅうを濡らしてしまう! 校長と教頭の目の前で!

「ああっ! 申し訳ございませんっ!」
「何が申し訳ですか。いつものことでしょう。そんなに気持ちよかったのですか」
「は、はぃぃぃぃ……」
「まったくあなたの頭の中ときたら、気持ちよくなること以外何も無いんですね。生徒相手に授業しながら、みだらなことばかり考えているんでしょう?」
「そのような、ことは」
「嘘も大概になさい。だいたい、この有り様は何ですか。教頭先生、例の物を」

 ジャバの命令を受けたチューバッカ=鳥居は転がるように隠し扉に駆け寄り、その奥に消えた。

 開けっ放しの扉の奥から、何やら重そうな物を引きずる音。

 やがて鳥居と、先刻と変わらぬスーツ姿の田所が、変なものを載せた台車を曳いて現れた。

 
 奇怪なオブジェが視界に入った。かなりの重さがあるらしく、台車のキャスターがコンクリートの上で耳障りな音を立てている。

 それは、錆びの浮いた鉄の棒を跳び箱のような台形に組み、その上部にネットを張った代物だった。上部の枠を支える斜めの鉄棒4本にはそれぞれ革の拘束具が取り付けられ、これはどう見ても、人体を乗せて手足を固定する仕組み! これから始まるプレイの責め具として、私の肉体がここに拘束されるのは火を見るより明らかだった。

 鳥居と田所が、掛け声を合わせて鉄のオブジェを持ち上げ、ベッドに置いた。ウォーターベッドが派手に揺れ、四つん這いの私はバランスを崩し仰向けに転がってしまう。
 ベッドを下りた真朋は既に茶番を切り上げたつもりらしく、黒覆面のまま腕組みをして私の背後に傲然と立っている。

 私の本性すなわちドMの血が抗いがたく騒ぎだし、仰向けに転がって陶然とその責め具を眺めていると、ジャバ・野平様の叱声が飛んできた。

「何ですかその格好は! いい大人が児童の前で!」
「はい申し訳ありません!」

 出生直後の乳児さながらに大股開きの全裸を児童にさらしていた私は、ノロノロとベッドの上に正座しようとする。そんな女奴隷に、さらなる叱責が追い打ちをかける。

「いいですか観月さん。あなたは既に教員の資格を喪失しているが、保健の授業はまだ続けていただきます。そのために今から、この『牝牛』に固定されていただきます! そして『真摯に児童を配慮した指導』とはどういうものか、あなたご自身もしっかり学んでいただかなければなりません!」
「はい!」
「では、その『牝牛』の上に乗ってください。誤解してはいけませんよ! 今からあなたは牝牛になるんです。牝牛として、自分の肉体を教材に正しい知識を伝授する。そういう授業ですからね」
「承知いたしました!」

 獣の姿勢でオブジェに乗ると、鳥居がベッドに上がってきて私の両手両足を拘束具で固定した。大開脚の秘所が教え子らに丸出しとなり、四肢に密着した鉄棒のひんやりとする感触が、尻の穴へ、背すじへと駆け上がる。そしてネットの粗い網目からは、豊かな乳房がはみ出して下に垂れる。両手足は完璧に固定され、多少力を入れた程度では頑丈な台を揺らすこともできない。

 このように身動きができなくなるということは、偉大なる支配者様に身を任せ、意のままにしていただくということなのだ。奴隷にとって至上のよろこびに、私の興奮は抑えようもなく高まっていく。

 鳥居が棚の上から陳列されている牛のマスクを下ろし、再びベッドに上がってきた。

 野平がジャバの仮面の奥から宣告した。

「あなたは牝牛だ! 生きた教材として授業に挺身することで、自らの職務怠慢を償わなくてはならない。よろしいですね!」
「はい!」

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