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第11章 レッドレオとブルータイガー
11―3 VSレッドレオ①
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「エア・ガトリング!」
アルナが聖杖を華麗に振りかざして魔術を発動する。
「ぐぎゃっ」
「げぼっ」
「ごふっ」
連射された空気弾を受けた構成員たちが次々に吹っ飛ばされてはのびていく。
「おらよぉ!」
一方、エルフェリオンは邪龍鎚で複数人の構成員を一気に薙ぎ倒す。
「ガキが!」
邪龍鎚を振り抜いた直後の隙をついて、回り込んできた男が手にしていた剣を振り上げる。
「ひっ!」
剣を振り下ろそうとした男はエルフェリオンと視線がぶつかる。明らかに年下であるはずの青年の瞳に睨まれた瞬間、湧き上がる恐怖心によって全身が凍りついたように動かなくなる。
ドガッ
エルフェリオンは、剣を持ったままフリーズしている構成員を蹴り飛ばす。
「クソガキが! あんまり大人をなめんじゃねぇぞ!!」
レッドレオの構成員の中でも一際大柄な男が、エルフェリオンの頭部へとメイスを振り下ろす。
ガキッ
邪龍鎚の柄でメイスを受け止めたエルフェリオンだったが、ガクリと片膝をつく。
『ほれほれ、どうしたのじゃ? いつものように邪龍剣や邪龍槍でさっさと殺してしまえばよかろう?』
「うっせぇよ。どの形態でやるかは俺が決める」
内で聞こえるレヴィジアルの声にエルフェリオンが反論する。
「あぁ? 死に際に頭でもおかしくなりやがったかぁ?」
突然、エルフェリオンが独り言を話しだしたことに、男はバカにしたような笑みをこぼす。
「言ってろよ、オッサン。あんたごときに俺は殺れねぇよ」
男のメイスを受け流して飛び退き、邪龍鎚を水平に振りかざす。
「おっと!」
男はバックステップで素早く躱してメイスを正眼に構える。
「怖ぇ怖ぇ。こんな物騒なやつを相手にするのはリスクが高いってもんだ。ボス、この件が片付いたら、ラナリお嬢さんとレッドレオのボスの座をくれるんでしょうね?」
男はエルフェリオンの動向に注意を払いながら、オグリスに視線をチラリと流す。
「あぁ、わかっとる! じゃから、根性を見せるんじゃぞ、アズ」
「いよぉし! 俄然、やる気が湧いてきたぜ!」
アズと呼ばれた男は口角を吊り上げる。
「お父さん! どうして、どうしてそんな勝手な約束を!?」
「黙れ! わしはおまえの父じゃぞ! おまえは黙ってわしに従っておれば幸せになれるんじゃ!!」
実父の横暴に怒りをあらわにするラナリだが、オグリスは悪びれる様子など微塵もない。
「けっ、ロクでもねぇ父親だな。ラナリに聞いた話とはちっと違う気がするが、まぁいいさ。俺が敗けなけりゃいいだけの話だ」
エルフェリオンのエメラルドグリーンの瞳は自信に満ちていた。
アルナが聖杖を華麗に振りかざして魔術を発動する。
「ぐぎゃっ」
「げぼっ」
「ごふっ」
連射された空気弾を受けた構成員たちが次々に吹っ飛ばされてはのびていく。
「おらよぉ!」
一方、エルフェリオンは邪龍鎚で複数人の構成員を一気に薙ぎ倒す。
「ガキが!」
邪龍鎚を振り抜いた直後の隙をついて、回り込んできた男が手にしていた剣を振り上げる。
「ひっ!」
剣を振り下ろそうとした男はエルフェリオンと視線がぶつかる。明らかに年下であるはずの青年の瞳に睨まれた瞬間、湧き上がる恐怖心によって全身が凍りついたように動かなくなる。
ドガッ
エルフェリオンは、剣を持ったままフリーズしている構成員を蹴り飛ばす。
「クソガキが! あんまり大人をなめんじゃねぇぞ!!」
レッドレオの構成員の中でも一際大柄な男が、エルフェリオンの頭部へとメイスを振り下ろす。
ガキッ
邪龍鎚の柄でメイスを受け止めたエルフェリオンだったが、ガクリと片膝をつく。
『ほれほれ、どうしたのじゃ? いつものように邪龍剣や邪龍槍でさっさと殺してしまえばよかろう?』
「うっせぇよ。どの形態でやるかは俺が決める」
内で聞こえるレヴィジアルの声にエルフェリオンが反論する。
「あぁ? 死に際に頭でもおかしくなりやがったかぁ?」
突然、エルフェリオンが独り言を話しだしたことに、男はバカにしたような笑みをこぼす。
「言ってろよ、オッサン。あんたごときに俺は殺れねぇよ」
男のメイスを受け流して飛び退き、邪龍鎚を水平に振りかざす。
「おっと!」
男はバックステップで素早く躱してメイスを正眼に構える。
「怖ぇ怖ぇ。こんな物騒なやつを相手にするのはリスクが高いってもんだ。ボス、この件が片付いたら、ラナリお嬢さんとレッドレオのボスの座をくれるんでしょうね?」
男はエルフェリオンの動向に注意を払いながら、オグリスに視線をチラリと流す。
「あぁ、わかっとる! じゃから、根性を見せるんじゃぞ、アズ」
「いよぉし! 俄然、やる気が湧いてきたぜ!」
アズと呼ばれた男は口角を吊り上げる。
「お父さん! どうして、どうしてそんな勝手な約束を!?」
「黙れ! わしはおまえの父じゃぞ! おまえは黙ってわしに従っておれば幸せになれるんじゃ!!」
実父の横暴に怒りをあらわにするラナリだが、オグリスは悪びれる様子など微塵もない。
「けっ、ロクでもねぇ父親だな。ラナリに聞いた話とはちっと違う気がするが、まぁいいさ。俺が敗けなけりゃいいだけの話だ」
エルフェリオンのエメラルドグリーンの瞳は自信に満ちていた。
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