57 / 75
4章 ラミーネル攻略戦
56話 再会
しおりを挟む
王都クラッツェルンに侵入したアルフォスを騎士団が取り囲む。
「逆賊アルフォス! おとなしく裁きを受けよ!」
指揮官の騎士がアルフォスに降伏を求める。
「貴様らこそ、俺たちの邪魔をしないほうがいい」
アルフォスは多勢の騎士に取り囲まれているにもかかわらず焦りを全く感じさせない。
「いい気になるなよ! かかれ!!」
指揮官騎士の号令により、周りの騎士たちが一斉に襲いかかってくる。
「紅雷」
アルフォスは魔剣カラドボルグを抜き、魔力を解放する。紅い雷が騎士たちを次々にのみ込んでいく。
「ぎゃあ!」
「ぐぉぉぉっ!」
騎士たちの悲鳴が響く。
「退け!」
アルフォスは難を逃れ、立ちふさがる騎士たちを次々に切り伏せながらアルスフェルト城を目指す。
◎
(ちっ…多いな)
アルフォスは予想を遥かに越える敵の数に舌打ちする。
「撃てぇぇぇぇ!」
アルスフェルト城を目指すアルフォスを待ち伏せていた魔術師団が火属性中級魔術の集中砲火を浴びせてくる。
アルフォスは真上に跳躍し、聖剣エクスカリバーを構えて魔術師団に狙いを定める。
「水刃!」
圧縮された水の刃が魔術師団を容赦なく壊滅させた。
「紅雷!」
地上に戻ったアルフォスを討とうと剣や槍、戦斧を手に襲いくる騎士たち。それをアルフォスは魔剣カラドボルグを構えて迎え撃った。紅い雷にのみ込まれた騎士たちは次々に力尽きていく。
◎
「やあ、久しぶりだね、アルフォス君」
アルスフェルト城の城門前広場。一人の兵士が声をかけてきた。
「あんたは……テイラ…」
アルフォスは顔見知りの兵士と対峙する。
「憶えててくれて嬉しいなぁ」
テイラは人懐っこい笑顔を見せる。
「…できれば戦いたくない。おとなしく通してくれないか?」
「いくらアルフォス君の頼みでも、それはできない相談だね」
「そうか……」
アルフォスは聖剣エクスカリバーと魔剣カラドボルグを構える。
「それが聖剣エクスカリバーと魔剣カラドボルグかい? すごいじゃないか! 今まで聖剣と魔剣を一人で使いこなした者なんていないんじゃないか?」
「…なにが言いたい?」
「つまり、兵士である僕なんかじゃアルフォス君にはとても敵わないってことさ」
「降伏するのか?」
「それはできない。それにさ、今の僕は兵士じゃないんだ。かといって騎士でもないだよ。僕はね戦士さ! 戦闘のエキスパートなんだ! そしてもうすぐ英雄になる! 悪しき邪神の遣いアルフォスを倒した英雄にね!!」
それまでのテイラの雰囲気から豹変する。目は血走り、爪は伸び、牙が生え、翼が現れ、全身の筋肉が盛り上がってくる。
「すごいだろ? これがタハルジャ様にいただいた戦士としての力だ! さあ、勝負だよ、アルフォス君!!!」
テイラは闘争本能をむき出しにしてアルフォスに挑む。
「逆賊アルフォス! おとなしく裁きを受けよ!」
指揮官の騎士がアルフォスに降伏を求める。
「貴様らこそ、俺たちの邪魔をしないほうがいい」
アルフォスは多勢の騎士に取り囲まれているにもかかわらず焦りを全く感じさせない。
「いい気になるなよ! かかれ!!」
指揮官騎士の号令により、周りの騎士たちが一斉に襲いかかってくる。
「紅雷」
アルフォスは魔剣カラドボルグを抜き、魔力を解放する。紅い雷が騎士たちを次々にのみ込んでいく。
「ぎゃあ!」
「ぐぉぉぉっ!」
騎士たちの悲鳴が響く。
「退け!」
アルフォスは難を逃れ、立ちふさがる騎士たちを次々に切り伏せながらアルスフェルト城を目指す。
◎
(ちっ…多いな)
アルフォスは予想を遥かに越える敵の数に舌打ちする。
「撃てぇぇぇぇ!」
アルスフェルト城を目指すアルフォスを待ち伏せていた魔術師団が火属性中級魔術の集中砲火を浴びせてくる。
アルフォスは真上に跳躍し、聖剣エクスカリバーを構えて魔術師団に狙いを定める。
「水刃!」
圧縮された水の刃が魔術師団を容赦なく壊滅させた。
「紅雷!」
地上に戻ったアルフォスを討とうと剣や槍、戦斧を手に襲いくる騎士たち。それをアルフォスは魔剣カラドボルグを構えて迎え撃った。紅い雷にのみ込まれた騎士たちは次々に力尽きていく。
◎
「やあ、久しぶりだね、アルフォス君」
アルスフェルト城の城門前広場。一人の兵士が声をかけてきた。
「あんたは……テイラ…」
アルフォスは顔見知りの兵士と対峙する。
「憶えててくれて嬉しいなぁ」
テイラは人懐っこい笑顔を見せる。
「…できれば戦いたくない。おとなしく通してくれないか?」
「いくらアルフォス君の頼みでも、それはできない相談だね」
「そうか……」
アルフォスは聖剣エクスカリバーと魔剣カラドボルグを構える。
「それが聖剣エクスカリバーと魔剣カラドボルグかい? すごいじゃないか! 今まで聖剣と魔剣を一人で使いこなした者なんていないんじゃないか?」
「…なにが言いたい?」
「つまり、兵士である僕なんかじゃアルフォス君にはとても敵わないってことさ」
「降伏するのか?」
「それはできない。それにさ、今の僕は兵士じゃないんだ。かといって騎士でもないだよ。僕はね戦士さ! 戦闘のエキスパートなんだ! そしてもうすぐ英雄になる! 悪しき邪神の遣いアルフォスを倒した英雄にね!!」
それまでのテイラの雰囲気から豹変する。目は血走り、爪は伸び、牙が生え、翼が現れ、全身の筋肉が盛り上がってくる。
「すごいだろ? これがタハルジャ様にいただいた戦士としての力だ! さあ、勝負だよ、アルフォス君!!!」
テイラは闘争本能をむき出しにしてアルフォスに挑む。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる