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旅立ち
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ハッと目が覚め、自分が気を失っていた事に気づく。数分間意識が飛んでいた。
早くあの子達を埋葬してあげなきゃな…
リザとカイムがまだ眠っている事を確認し、教会に戻り、瓦礫を掻き分け子供達を探し出し、教会近くの畑に埋葬した。
深く手を合わせ、助けて遣れなかった事を悔み。そして来世では自由を選択できるようにと強く願い、この子達の生に深く感謝した。
この子達の命は決して無駄ではなかった。
この子達のスキルやステータスのおかげで王都から逃れることができ、カイムとリザを助ける事が出来た。
「何してるの?」
「あんた…助けてくれたのか?」
「起きたのか…俺が助けたんじゃない。この子達が助けてくれたんだよ」
リザとカイムは畑の土が盛り上がっているのを見て、リョウガが教会の皆んなを埋葬してくれたんだと理解した。
「ほら、お前達も見送ってやれ…」
二人も手を合わせ、悔しそうにしている。
二人の頬を透明の適が伝い、畑の地を湿らせた。
「俺は神じゃないだよ…ただの人間だ。簡単に命を投げ捨てた弱い人間」
「「え…?」」
俺は何も隠さず、二人に語った。
転生前に地球という世界で生きていた事。
そこで自ら命を絶った事。
奴隷王というスキルを持って転生した事。
このスキルの能力で教会の子を奴隷にしてしまった事。
王都の覆い被された闇についての事。
亜人に秘められた力の事。
すべてを話し終えると、リザとカイムはぼそぼそと二人で話し始め、終えると再度こちらを向いた。
その瞳は意を決したのか、寸分も揺るぎない決意が満ち溢れていた。
「お兄ちゃんは悪い人じゃない…分かるんだ。何故か伝わってくるの…それに言ってくれたよね?私たちの神になってくれるって」
「俺達には帰る場所がもう何処にもない…俺にはまだそれを作る力も無い…守れなかった…だから強くなりたい…」
「「奴隷だって何だっていい!生きたいっ!!」」
たく…。いい顔をする。
本当に最悪だ。
俺が死んだら、この二人も死んでしまうんだからな。何があっても絶対に生きないといけなくなっちまった。最悪のスキルだよ。
死にたくても死ねれない。
まさに禁忌だな…
リョウガは二人の頭に手をそっと置いた。
「あぁ生きようっ」
二人は強く頷く。
「まずは、アルツァホルン王国に行こう」
そうして三人は、最果ての地を離れ、決して振り向かず、アルツァホルン王国へ足を進めたーー
◇ ◇ ◇
ブァルム王国境界線の魔法障壁まで辿り着くと青い半透明の分厚い壁が国全体を覆っている事が分かった。
人間も通れない透明の魔力の壁。
「通れないね」
「どうすんの?」
「やってみようか…」
向こう側が見えているんだ。
テレポートで向こう側に行けるかも知れない。
駄目元でカイムとリザに触れ、向こう側の地を意識する。
「テレポート」
その瞬間、三人の目の前には魔法障壁が消え、鮮明な景色が広がっていて、振り向くと魔法障壁がある。
「「おぉ!!出来た!!」」
ただこの先には、恐らくモンスター達が生息している。
王都に向かう道中ですら、雑魚モンスターが居たのだから。
雑魚から強敵まで何が生息しているのか全く知らない…
まずは近辺でレベル上げをする必要があるな。
「まずは俺のレベルを上げつつ少しずつ進んで行こう」
カイムとリザもレベル1だからな。
少しでも自分の身を守れるようレベルは上げとくべきだ。
少し進むと、無数の小さなドロドロした液体の塊が地面を動いていた。
これが噂に聞く…スライムか!?
某ゲームでよく見る、丸い目のテッペンが尖った奴ではなく。
目も無い、口もない、アメーバの様な物体。
全然可愛くない…
如何にも弱さそうだかモンスターはモンスターだ。倒せば、経験値が入る筈だよな。
「えいっ!」
「ふんっ!」
リザとカイムは躊躇せず、何回も踏み潰して倒していた。
『踏み潰して倒せるのか』
リョウガも恐る恐る踏み潰してみる。
『グニュッ』
---奴隷 スライム リンク完了---
---スキル 無---
---オールステータス リンク完了---
え…
えぇ…
スライムが奴隷になりました…
早くあの子達を埋葬してあげなきゃな…
リザとカイムがまだ眠っている事を確認し、教会に戻り、瓦礫を掻き分け子供達を探し出し、教会近くの畑に埋葬した。
深く手を合わせ、助けて遣れなかった事を悔み。そして来世では自由を選択できるようにと強く願い、この子達の生に深く感謝した。
この子達の命は決して無駄ではなかった。
この子達のスキルやステータスのおかげで王都から逃れることができ、カイムとリザを助ける事が出来た。
「何してるの?」
「あんた…助けてくれたのか?」
「起きたのか…俺が助けたんじゃない。この子達が助けてくれたんだよ」
リザとカイムは畑の土が盛り上がっているのを見て、リョウガが教会の皆んなを埋葬してくれたんだと理解した。
「ほら、お前達も見送ってやれ…」
二人も手を合わせ、悔しそうにしている。
二人の頬を透明の適が伝い、畑の地を湿らせた。
「俺は神じゃないだよ…ただの人間だ。簡単に命を投げ捨てた弱い人間」
「「え…?」」
俺は何も隠さず、二人に語った。
転生前に地球という世界で生きていた事。
そこで自ら命を絶った事。
奴隷王というスキルを持って転生した事。
このスキルの能力で教会の子を奴隷にしてしまった事。
王都の覆い被された闇についての事。
亜人に秘められた力の事。
すべてを話し終えると、リザとカイムはぼそぼそと二人で話し始め、終えると再度こちらを向いた。
その瞳は意を決したのか、寸分も揺るぎない決意が満ち溢れていた。
「お兄ちゃんは悪い人じゃない…分かるんだ。何故か伝わってくるの…それに言ってくれたよね?私たちの神になってくれるって」
「俺達には帰る場所がもう何処にもない…俺にはまだそれを作る力も無い…守れなかった…だから強くなりたい…」
「「奴隷だって何だっていい!生きたいっ!!」」
たく…。いい顔をする。
本当に最悪だ。
俺が死んだら、この二人も死んでしまうんだからな。何があっても絶対に生きないといけなくなっちまった。最悪のスキルだよ。
死にたくても死ねれない。
まさに禁忌だな…
リョウガは二人の頭に手をそっと置いた。
「あぁ生きようっ」
二人は強く頷く。
「まずは、アルツァホルン王国に行こう」
そうして三人は、最果ての地を離れ、決して振り向かず、アルツァホルン王国へ足を進めたーー
◇ ◇ ◇
ブァルム王国境界線の魔法障壁まで辿り着くと青い半透明の分厚い壁が国全体を覆っている事が分かった。
人間も通れない透明の魔力の壁。
「通れないね」
「どうすんの?」
「やってみようか…」
向こう側が見えているんだ。
テレポートで向こう側に行けるかも知れない。
駄目元でカイムとリザに触れ、向こう側の地を意識する。
「テレポート」
その瞬間、三人の目の前には魔法障壁が消え、鮮明な景色が広がっていて、振り向くと魔法障壁がある。
「「おぉ!!出来た!!」」
ただこの先には、恐らくモンスター達が生息している。
王都に向かう道中ですら、雑魚モンスターが居たのだから。
雑魚から強敵まで何が生息しているのか全く知らない…
まずは近辺でレベル上げをする必要があるな。
「まずは俺のレベルを上げつつ少しずつ進んで行こう」
カイムとリザもレベル1だからな。
少しでも自分の身を守れるようレベルは上げとくべきだ。
少し進むと、無数の小さなドロドロした液体の塊が地面を動いていた。
これが噂に聞く…スライムか!?
某ゲームでよく見る、丸い目のテッペンが尖った奴ではなく。
目も無い、口もない、アメーバの様な物体。
全然可愛くない…
如何にも弱さそうだかモンスターはモンスターだ。倒せば、経験値が入る筈だよな。
「えいっ!」
「ふんっ!」
リザとカイムは躊躇せず、何回も踏み潰して倒していた。
『踏み潰して倒せるのか』
リョウガも恐る恐る踏み潰してみる。
『グニュッ』
---奴隷 スライム リンク完了---
---スキル 無---
---オールステータス リンク完了---
え…
えぇ…
スライムが奴隷になりました…
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