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第5章 ソロモンの悪魔
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あさ-ちゅん 【朝チュン】 [名]
作劇上使用される場面の状態を表す表現方法の一つ。暗転など場面省略の後に日の光とスズメなどの小鳥がチュンチュンと鳴く声により朝になったことを示す。
一般には単に時間的に朝になったことを指すのではなく、暗示的に省略された場面の内に性行為があったことを示す事が多い。
木窓の隙間からは朝日の光が差し込んでおり、その向こう、外からはスズメの鳴き声がせわしなく聞こえてくる。
まぎれもなく朝チュンだ。
そして俺の隣に寝ているのは全裸……といっても普段から下着みたいな恰好でウロウロしてるけど、まあとにかくそんな様相のイルウだ。
なんてこった……
俺童貞なんだぞ。それなのに初体験の夜の事を何一つ覚えていないなんて。いや、仮に二人の間に何もなかったとしてもだ。
それでも朝チュンを迎えたという事は既に作中では「そういうことがあった」という扱いになるのが世の常だ。つまり俺は童貞でありながら童貞だからという言い訳を使えなくなる。まだ先進国というには程遠い状態なのにODAを打ち切られる発展途上国のような状態になってしまうという事だ。なに言ってんだ俺は。
そんな話はどうでもいいんだ。実際昨晩の記憶はないし、精神的には俺は童貞なんだから。
問題は俺の隣で寝ているイルウは男の娘だという事だ。
実際ブツを見たわけではないし、今も胸のところはちょうど腕で隠されてて見えないものの、しかし俺には直接目視せずとも男女の違いを確認できる能力がある。(勃気を感じ取る能力)
どうしよう、幸い個室だからまだ誰にも見つかっていないものの、こんなところを見られてしまったら言い訳のしようがない。俺は同性愛者のレッテルを貼られてしまう。
そんな時に、ぎぃ、と扉の開けられる音がした。ああ、終わった。
「勇者よ、おぬし……!!」
アスタロウか、こいつなら、ギリなんとか黙っててくれるか……?
「勇者様? まあ、魔族の方と同衾するだなんて……」
アスタロウのすぐ後ろから顔をのぞかせたのはイリユース王女だった。くっそ、そう言えばこいつもいたんだった。王家の人間に知られると男同士とかいうより魔族と親しくしてるって方がヤバいかもしれない。
「ケンジくん……!? そんな、私以外の人と……」
アンススなんでいるんだよお前!?
「げっ、なんだコイツ、魔族でもお構いなしなのか!?」
さらにアンススの後ろから顔を出したのはコンコスール。お前もなんでこんなとこにいるんだよ! コイツ俺の事嫌いだから言いふらしそうだ。
「師匠! 魔族とヤるなんて流石ッスね! 見直したッス!!」
エイメ!? 百歩譲って冒険者のアンススたちはともかくなんでただの村娘のお前がここにいるんだよ! さっさと村に帰れよ!!
「勇者様? 汚らわしい。魔族と褥を共にするなど……所詮は異世界人ですか」
フェンネ伯爵夫人まで。なんなの? 今日なんか祭りでもあるの?
「車に欲情してた俺が言うのもなんだけど、もう少し節操を持った方がいいぞ、勇者ケンジ」
木窓の外から声をかけてきたのは邪竜メルポーザだった。あのさあ……お前、ホント……ここで何してるわけ。ここアルトーレ国内なんですけど。なんか気軽に他国に入りすぎじゃない? 一応魔王軍の重鎮なんでしょ?
「マジか……ケンジ、お前分かってんのか? イルウは男だぞ」
さらに部屋に入ってきたのは魔族のカルアミルクだった。もう誰が来ても驚かねえけどよ。ほぼ今までの登場人物が全員出てきてるじゃねえかよ。最終回かなんかか。
というか俺とイルウも含めて9人の人間(?)が安宿の個室に入ってきてるんでもう狭い狭い。ていうかみんな帰れよ。ホントに何しにこんなとこに来てんだよ。
「おい、それより今誰かが言ったこいつが男って本当か?」
「間違いないぞい」
「師匠は両方イケるッスからね」
「ケンジくん、私、君の事信じていたのに……」
いやもうホントなんなん? 全員一度にしゃべらないで。ていうか帰れお前らもう。そもそも宿屋の個室に勝手に入ってくんなよ。
「というかイルウ、起きろ。何で俺のベッドで寝てるのか知らんけど、お前が一言『何もなかった』って説明してくれれば済むんだから!」
「んん~……」
可愛らしい声で唸りながら身をよじり、まどろみから覚めるイルウ。なんかこう……シーツが捲れてきわどいところが見えそうに……いや男だからきわどくとも何ともないはずなんだけど。
「あ……ケンジ……昨日は(イビキが)激しかったね……」
「いやいやいやいやお前ホンッ……え? 何言ってんの!?」
部屋の中が騒然とする。うるさい。何も無いはず。イルウと俺の間には何もないはずなんだ。
「穴があれば見境なしか……」
「師匠の性豪っぷりを村のみんなにも広めないといけないッスね」
「このことは、お父様にも報告しないといけないですね」
「魔王様にも報告してくるわ……」
「ケンジくん、見損なったよ」
いやもう、ホントなんなん。俺の知らない間に何があったの。
作劇上使用される場面の状態を表す表現方法の一つ。暗転など場面省略の後に日の光とスズメなどの小鳥がチュンチュンと鳴く声により朝になったことを示す。
一般には単に時間的に朝になったことを指すのではなく、暗示的に省略された場面の内に性行為があったことを示す事が多い。
木窓の隙間からは朝日の光が差し込んでおり、その向こう、外からはスズメの鳴き声がせわしなく聞こえてくる。
まぎれもなく朝チュンだ。
そして俺の隣に寝ているのは全裸……といっても普段から下着みたいな恰好でウロウロしてるけど、まあとにかくそんな様相のイルウだ。
なんてこった……
俺童貞なんだぞ。それなのに初体験の夜の事を何一つ覚えていないなんて。いや、仮に二人の間に何もなかったとしてもだ。
それでも朝チュンを迎えたという事は既に作中では「そういうことがあった」という扱いになるのが世の常だ。つまり俺は童貞でありながら童貞だからという言い訳を使えなくなる。まだ先進国というには程遠い状態なのにODAを打ち切られる発展途上国のような状態になってしまうという事だ。なに言ってんだ俺は。
そんな話はどうでもいいんだ。実際昨晩の記憶はないし、精神的には俺は童貞なんだから。
問題は俺の隣で寝ているイルウは男の娘だという事だ。
実際ブツを見たわけではないし、今も胸のところはちょうど腕で隠されてて見えないものの、しかし俺には直接目視せずとも男女の違いを確認できる能力がある。(勃気を感じ取る能力)
どうしよう、幸い個室だからまだ誰にも見つかっていないものの、こんなところを見られてしまったら言い訳のしようがない。俺は同性愛者のレッテルを貼られてしまう。
そんな時に、ぎぃ、と扉の開けられる音がした。ああ、終わった。
「勇者よ、おぬし……!!」
アスタロウか、こいつなら、ギリなんとか黙っててくれるか……?
「勇者様? まあ、魔族の方と同衾するだなんて……」
アスタロウのすぐ後ろから顔をのぞかせたのはイリユース王女だった。くっそ、そう言えばこいつもいたんだった。王家の人間に知られると男同士とかいうより魔族と親しくしてるって方がヤバいかもしれない。
「ケンジくん……!? そんな、私以外の人と……」
アンススなんでいるんだよお前!?
「げっ、なんだコイツ、魔族でもお構いなしなのか!?」
さらにアンススの後ろから顔を出したのはコンコスール。お前もなんでこんなとこにいるんだよ! コイツ俺の事嫌いだから言いふらしそうだ。
「師匠! 魔族とヤるなんて流石ッスね! 見直したッス!!」
エイメ!? 百歩譲って冒険者のアンススたちはともかくなんでただの村娘のお前がここにいるんだよ! さっさと村に帰れよ!!
「勇者様? 汚らわしい。魔族と褥を共にするなど……所詮は異世界人ですか」
フェンネ伯爵夫人まで。なんなの? 今日なんか祭りでもあるの?
「車に欲情してた俺が言うのもなんだけど、もう少し節操を持った方がいいぞ、勇者ケンジ」
木窓の外から声をかけてきたのは邪竜メルポーザだった。あのさあ……お前、ホント……ここで何してるわけ。ここアルトーレ国内なんですけど。なんか気軽に他国に入りすぎじゃない? 一応魔王軍の重鎮なんでしょ?
「マジか……ケンジ、お前分かってんのか? イルウは男だぞ」
さらに部屋に入ってきたのは魔族のカルアミルクだった。もう誰が来ても驚かねえけどよ。ほぼ今までの登場人物が全員出てきてるじゃねえかよ。最終回かなんかか。
というか俺とイルウも含めて9人の人間(?)が安宿の個室に入ってきてるんでもう狭い狭い。ていうかみんな帰れよ。ホントに何しにこんなとこに来てんだよ。
「おい、それより今誰かが言ったこいつが男って本当か?」
「間違いないぞい」
「師匠は両方イケるッスからね」
「ケンジくん、私、君の事信じていたのに……」
いやもうホントなんなん? 全員一度にしゃべらないで。ていうか帰れお前らもう。そもそも宿屋の個室に勝手に入ってくんなよ。
「というかイルウ、起きろ。何で俺のベッドで寝てるのか知らんけど、お前が一言『何もなかった』って説明してくれれば済むんだから!」
「んん~……」
可愛らしい声で唸りながら身をよじり、まどろみから覚めるイルウ。なんかこう……シーツが捲れてきわどいところが見えそうに……いや男だからきわどくとも何ともないはずなんだけど。
「あ……ケンジ……昨日は(イビキが)激しかったね……」
「いやいやいやいやお前ホンッ……え? 何言ってんの!?」
部屋の中が騒然とする。うるさい。何も無いはず。イルウと俺の間には何もないはずなんだ。
「穴があれば見境なしか……」
「師匠の性豪っぷりを村のみんなにも広めないといけないッスね」
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