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揃う
話し合い②
しおりを挟む「あー、まぁ、実際に見た方が分かり易いか。言っておくけど、女禍の欠片を地球再生の為に使う事は却下されると思うよ。太公望にね。それと、女禍の欠片は全部で4つあり、そのうちの1つは既に妲己に奪われている。そして逸れを妲己が地球再生の為に使うかは、定かでは無い」
「っと、まぁ今の所はそんな感じかなぁ」と、言葉を締め括ってアイセンレイトは楊戬を見やった。
きゅっと眉を寄せて考え込む青暗色の髪の美丈夫は、難しい顔を見せたまま、アイセンレイトに視線を移した。
互いの瞳が絡み合い、互いの出方を窺う様は、まるで火花が散るようだ。
そんな一発触発感から離脱したのは楊戬の方だった。
彼は見た目に比べて老成しており、尚且つ老生もしている。
道士なので見た目程若くは無いのだ。
そして実年齢以上に色々と達観している。
と、言う訳で早々と折れたのだった。
その方がこの禅問答の様な会話が早く終わる。
楊戬は太公望との会話で既にその回避方法を会得していた。
「取り敢えず妲己の事は後回しです。残り3つはどうなったのです? 」
そう楊戬が問うと、表情を変えないままのアイセンレイトは事も無げに言い放った。
「1つはまだ見つかっていない。2つは、誰にも手を出せない場所に有る」
「見付かっていない物は早急に探さなければいけませんね……。後2つの『誰にも手を出せない場所』とは? 」
「僕の婚約者の身体の中。2つともね」
そうアイセンレイトが言うと、楊戬が目を見張る。
この御仁には驚かされてばかりだと、楊戬は、呆れて物が言えない状態に陥った。
だがしかし、此処でショックを受けてばかりでは、情報は得られない。
そう思った楊戬は、気を取り直してアイセンレイトに言った。
「女禍の欠片が体内にあって、貴方の奥方は無事なのですか? 」
「う、ん? あぁ、取り敢えずは仲良くやってるよ。たま~に、僕をほっぽりだして女子トークしてるみたい…… 」
「そんな!? おかしいだろっ!? 」
楊戬は、アイセンレイトののほほんとした口調に思わず食って掛かった。
あの女禍に乗っ取られもせずに平然としている上に、和気藹々と語らうなど楊戬に取って青天の霹靂であった。
だが、アイセンレイトは落ち着いた声音で楊戬に言ったのだ。
「彼女が女禍を押さえ込める事が出来るのは大前提だったし、端っから出来ない事はさせない。依り代に成るのは僕の妻だ…… 」
そう言われて楊戬は何となく納得してしまった。
世界樹の苗床に成る男の妻だ、普通では無いのだろう。
彼の落とし所は其処であった。
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