無実の罪で断罪される私を救ってくれたのは番だと言う異世界の神様でした

黄色いひよこ

文字の大きさ
27 / 220
神獣白虎『ルナティ』

番の違い

しおりを挟む

   これからの事を話し合う為、円卓に座す一同の中、極甘なカップルが一組。

   まぁ、此処では一組しか居ない、かな?

   誰かさんに腰を抱えられて、膝の上に座らされてカチンコチンに固まっている彼女、ナディアと始終ご満悦な麗人薬師。

    とんでもなく番に甘い彼と、戸惑い、全身を恥ずかしさに赤く染めるナディア。

   
   「恥ずかしいです。お願いです。降ろして下さいまし…… 」

   「これは番同士の特権ですよ。そんな事言わずに受け入れて下さいね。あ、まさか番を知らないって訳では無いですよね」

   「番の事は存じております。獣人だけの理だと思ってはおりましたが…… 」


   ナディアが番を知らない訳では無かったようだ。

   薬師は、周りの面子メンツを思いっきりスルーしてナディアにかまう。


   「私達が番を持つ時は、他の世界の面々とは少し違います。この世界も含めて、他の世界の者は運命により、番は端っから決められています。ですが、私達は、自分で番を創造つくるのです。まぁ、かなり条件が限定されますけどね」

   「つくる? 」


   ナディアの呟きに、周りの者達もほぉ~と、感嘆の声を上げた。

   意外と皆の興味を惹いたようだ。


   「えぇ、創造するつくるのですよ。貴女は、私が創造した番です。本来なら私の友人ともが貴女の身体を造る予定だったんですがね……。この世界を創造した者に浚われてしまいました」


   薬師が一瞬寂しそうな顔をすると、ナディアがちよこんと薬師の膝に座ったまま言った。


 「大丈夫ですよ。私はちゃんと此処に居ますから。凪様としての記憶は、残念ながら有りませんが、私は私。まだ何となくですが解るような気がするのです。ですから、私は薬師様を知る事から始めて、私を知って頂きたいと思っております」


   柔らかな声音で語るナディアを、思わず彼女の頭を撫でてしまう薬師に、ナディアは嬉しそうにはにかんでみせた。


   「え~っと、コホン。もうそろそろ本題に入っても宜しいですかな?」


   甘々な雰囲気をぶち壊す咳払いに、自分達の世界に入っていた薬師とナディアは、はた、と声の主の方を見やる。
  

   この言葉遣いからしても、想像し易いと思う。

   そう、忘れていませんか?

   この国の皇帝陛下の存在を。

   まぁ、此処に居るのに存在感の薄い人は、まだ居ますが、存在するだけで空気が変わる人が、複数此処に居ますので、霞んで(半ば強制的に存在感ゼロですね)仕舞うのは致し方有りませんよね。

   誰とはあえて言いませんが。

しおりを挟む
感想 39

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

【完結】お父様に愛されなかった私を叔父様が連れ出してくれました。~お母様からお父様への最後のラブレター~

山葵
恋愛
「エリミヤ。私の所に来るかい?」 母の弟であるバンス子爵の言葉に私は泣きながら頷いた。 愛人宅に住み屋敷に帰らない父。 生前母は、そんな父と結婚出来て幸せだったと言った。 私には母の言葉が理解出来なかった。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...