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蜜月
蜜月④🚫
しおりを挟む涙目になって、薬師の指使いに息を乱すナディアは蚊の鳴くような声で言った。
「……って… 」
「ん? 」
「触って……下さい… 」
ああ、なんてはしたない。
そう思うのに、薬師のフェロモンには逆らえない。
この噎せ返るほどの濃厚な香りに、ただナディアは弾け飛んでしまいたくて、焦れていた。
「手で? それとも……舌で? 」
「……手っ…で…… 」
彼のもどかしい動きをしている指を望んだというのに。
「どこを?」
なんて言うのは反則だと思った。
「……っ」
「ナディア? 」
「……ろ」
「ん?」
「薬師様と一つになれる場所…… 」
顔から火が出そうなほどに紅くなって。
それなのに──── 。
「どこ? 」
「……下! 」
「舌? 」
「ち、違いますっ! 」
「他にあったか? 」
「……~~っ!! 一番……今のわたくしが薬師様が欲しいと思っている所ですっ! 言葉にすれば恥ずかしくて死にそうになる場所ですっ! 薬師様が、指を入れたショーツの中ですっ! 」
涙目と真っ赤に染まった顔で、もうやけくそで怒鳴った。
「あはははは。ぎりぎり及第点だ。……泣くなって。可愛い女をいじめたくなるのは、仕方が無いだろ? ほら、頑張ったご褒美をやるから。ね? 」
薬師は艶笑してナディアの頭をひと撫ですると、身体を起こしてナディアの両足を持ち上げるようにして、ショーツを引き抜いた。
そして足を大きく開かせると、花園を指でかき混ぜる様を、近づけた顔でじっと覗き込む。
見られていると思うだけで、膣がきゅんきゅんと収縮してしまう。
確かに、男を受け入れた事が無い身体だと言うのに、なまじ快感の記憶が有るが為にまるで中に挿れて貰いたいと訴えているくらいに、切なく。
蠢いてしまう。
「凄いな、甘くて美味そうなのが溢れてる。いつからこんなに欲しがっていたんだぃ? 」
「……やっ」
「やじゃ無いでしょ? 俺を欲しがってたんだよね? ナディア」
ゆっくりと薬師の中指が蜜壷の中に、音をたてて吸い込まれ、ゆっくりとリズミカルに抜き差しされた。
「あああ……っ」
視界がチカチカしてくる。
「ああ、凄い。俺の指、引き千切りそうだ」
言われると、ますます奥がきゅんきゅんと疼いてしまう。
「はぁぁぁ……たまん無い」
薬師は指を深く抜き差ししながら、花園に顔を埋めると、音をたてて蜜を吸い上げた。
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