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epilogue
妖精の花園⑤
しおりを挟むアイセンレイトは彼女を見送って、ポロリと涙がこぼれた自分に驚いた。
思っていた以上に、心にダメージを負っていたのかと、その時初めて気が付いたのだ。
自分は男で、もう十五歳で時期成人(この世界での成人は十八歳)すると言うのに、何泣いているんだと心の内で叱咤する。
そんな折、彼の頭上にポンと置かれる手があった。
「ちっ、父上」
泣いていた事を父親にでも知られるのは恥ずかしい。
そう思ったアイセンレイトはぐいっと目を一度擦ってごまかした。
ごまかしに成っては居なかったんだけどね。
そこはそれ、子供ですから……。
「ねぇ、アイセンレイト。番って言うのはそう単純で簡単な間柄では無いんですよね。だから悲観的になる必要は無いんですよ。それに、君には見方が沢山居ます。然るべき時が来れば君達はもう一度出逢う。それが番で運命の相手なのですよ……。時を待ちましょう、ねぇ…… 」
アイセンレイトは彼を見る事無く話していた父を見ていたが、その父が笑ったのを見て何故か寒気が走ったような気がした。
そんな父を横目に見て首を振ると、アイセンレイトは言う。
「解ってます。でも、気持ちが付いて行かないと言う事も有るのですね。僕は諦めませんよ。彼女が目を離せない位の男になって見せますから」
そして、ふわりと柔らかな微笑みを見せた。
恋をしたんだろうなと言う、良く見知った顔を見て、薬師もふっと笑った。
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