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新米女神と女神の守護騎士
一難去ってまた一難
しおりを挟む「俺達のフォルトゥナが決まったからだ。光の祝福を受けた」
零の言葉に、スレイの表情がぱあぁぁっ、と明るく輝いた。
スレイは、副団長と言う立場に着いているので、自然と零の事は二番目に近くで見ていた(因みに一番はヘンディク)。
だから、彼が無意識の魅了のせいでかなり苦労をしてきていたのを、スレイも目の当たりにして来ていた。
そんな彼は、零がフォルトゥナの守護騎士になった事を、まるで自分の事のように喜んだ(やはり一番喜んだのはヘンディクだったが…… 。何事に置いても二番手、残念な男である)。
「一体どんな方なんだろう? シア様みたいな人だったら……どうしよ~っ」
明らかにシアに対して、苦手意識が全面に押し出されている。
こんな所が単純明快と言われる由縁だが、一度、騎士団副団長の顔を見せれば、かなり優秀な御仁では有るのだ。
この男。
「あまり苦手に思ってくれるな。あれでも可愛い所だって有るんだよ」
眉尻を下げてヘンディクが言う。
彼にとって、レティは大事な奥さんなのだから、当たり前の反応だ。
だから、スレイは当然の如く零から拳骨を頂く羽目になった訳で。
話題を変える為なのか何なのか、零は溜め息混じりの声音で、あからさまに面倒臭そうに言った。
「で、お前は何しに全力疾走までして此処まで来たんだ? 」
「あ────っ!! そうだった──っ! 新しく無理矢理入って来た帝家第四王子が、ダメダメ発揮してますぅ。どーにかして下さい~、下手に公爵の爵位振り翳すから抑えられなくて、騎士団は爵位なんて関係無いのにっ…… 」
スレイが、嘆くと同時に悔しそうな顔をすると、零は零で、目線を天井にやり呆れた顔を見せた。
「帝家の馬鹿王子が何故黒の騎士団に、勝手に入って来たんだ。そもそも黒騎士は、俺の許可がないとなれない筈だが? 」
「団長不在を狙ってわざわざ置いてったんだよ、あの天帝さんが」
そう言ってスレイは、がっくりと肩を落とした。
「痴れ者が、俺は団長に成りに来たんだ~って、言って傍若無人に振る舞ってるんっすよ…… 」
「何故止めない? 」
「止められないんっすよ、騎士団に親の権力は通用しないって何度も言ってんのに、相手はあの脳筋野郎だから…… 。ホトホト困ってたら、丁度良い所に団長が帰ってきたんですぅ~っ」
スレイの言葉に零は眉を寄せると、
「ヘンディク、ちょっと行ってくる。後の事は頼む」
と肩を落として言った。
「解りました。零、完封してらっしゃい。相手に関わらずそう言う者は、このフォルトゥナの騎士団に必要ありません」
「あははっ。了解。使えない奴は要らないからねぇ……」
零はそう言ってにっと笑うと、外套のフードを被ってスレイを連れて転移した。
お馬鹿さんのいる訓練場へと。
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