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4話 PvP
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4話
戦闘が始まると雪ムラは木剣を構えた。
「お前は剣なんだな」
「一番弱い武器がこれしかない。
それとこれ」
雪ムラは俺に回復アイテムを投げた。
「君のHPもミリしかないから一撃当たったら負ける」
俺は回復アイテムを拾い上げ持ち物のインベントリーに入れた。
「フェアにいこうぜ。お互い一撃食らったら負けだ」
雪ムラはため息をついた。
お互い武器を構える。
周りには野次馬が集まり店を横に半円を作っている。
「あれ雪ムラじゃねーか?」
「雪ムラが誰かと戦うぞ!」
「対戦相手頑張れ!まぁ、無理だろうが」
この最初の街では彼女は有名人らしい。
彼女はまたため息をついた。
その瞬間を狙って俺は木の棒で彼女に攻撃した。
「「うわ、きたね」」
野次馬をよそに雪ムラは綺麗に木剣で攻撃を受け流しガラ空きになった俺の懐に切りかかった。
「あぶねぇ」
瞬時につま先で軽く後ろにジャンプして避けた。
「おお、すげぇ。何だ今の反射神経!?」
野次馬達は盛り上がる。
今度は雪ムラが攻めてきた。剣を振る動作をしたと思ったらそのまま剣で突いてきた。
なんとか避けるが彼女は体勢を変えてさらに追撃してくる。
薙刀を使うだけあって突きの動作が速い。
木の棒と反射神経だけでなんとか避けているがこれが木剣じゃなければもう負けていただろう。
「攻撃しないの?」
彼女は澄ました顔で言ってくる。
正直スラッシュウルフの時の戦闘法はあまり人に使いたくない。[サイオスオンライン]時代この戦い方でPvPをしたことがあるが皆が口を揃えて怖いと言った。
なので極力使わないでいたが彼女なら確証は無いが大丈夫なような気がした。
「本気で殺すつもりで来てくれよ」
俺は上空に木の棒を投げた。
手ぶらで雪ムラに襲いかかる、彼女も油断はせず俺の体のど真ん中を突いてきた。
体を捻らせ紙一重で避ける。
また雪ムラは追撃をしてくるが上空から落ちてきた木の棒を片手に取り雪ムラの剣に叩きつけた。剣が地面に着くと同時に蹴りを入れた。
しかし、彼女は剣を手から放し後ろに引いた。
彼女は目を大きく開けている、
驚いているのだろうか?
俺は剣を雪ムラに返した。
「まだ、一撃は入れてないぞ」
雪ムラは何故か嬉しそうな表情をした。
そしてまた剣で突いてきた。
今度は木の棒で防ごうとしたが雪ムラは急に剣を持っている手を変えようとした。
右手から左手へと剣が入れ替わる、その瞬間俺は足で剣を上に蹴り上げた。
蹴られた剣が上空で回って俺の前に落ちてきた。
俺は剣を取り彼女の頭にコツンと当てた。
「俺の勝ちだな。質問に答えてもらうぞ」
雪ムラは下を向いた。
「おい、あいつ雪ムラに勝っちまったぞ」
「なんつー反射神経してんだ」
いつの間にか野次馬の数が凄いことになっていた。
「2人共とりあえず俺の店に入れ、野次馬が周りの店屋の邪魔になっちまう」
店主は店の扉を開け俺達を中に入れてくれた。
「おら、お前らも散れ!通行人の邪魔になってるぞ!」
店の中に入ると雪ムラは顔を上げた。
「凄い!今の技どこで習ったの!?」
彼女は今までの冷めていた表情が嘘のように笑顔で聞いてきた。
「私がなんで剣を持ち変えることが分かったの!?」
「私?」
彼女は、はっとした後我にかえった。
「あっ、いや...僕が...今のは聞かなかったことにして」
何か事情があって男の子のような振りをしているのだろうか?
その時、野次馬を払った店主も中に入ってきた。
「すげーな、お前。これならスラッシュウルフを倒したのも嘘じゃないっぽいな」
やっとこれでハッキングについて聞くことができる。何故このゲームはプレイヤーに質問するだけでこんなにも大変な思いをしなければならないのだろうか。
俺は雪ムラにも店主と同じようにこのゲームを始めた成り行きを話した。
「なぁ、兄ちゃんこいつもたぶん知らないぞ」
「知ってる」
「本当か!?」
「けど、ハッキングは知らない」
「え?じゃあ何を知ってるんだ?」
「声」
「おい、雪ムラこのフルダイブ機器に音を発する機能なんて付いてないぞ」
「分かってる。けどリベレーターはみんな聞いてる」
リベレーター?始めて聞いた単語だ。
「リベレーターって何なんだ?」
雪ムラと店主は2人で俺の方を見た。
「そういえば説明してなかったな。簡単に言えばこのゲームの上位10人だ」
「今の俺がブロンズだからその一番上のランクってことか?」
「そうだ。ランクって言うのはランキングなんだ。
5000万位以上がブロンズ
5000万位以下がシルバー
100万位以下がゴールド
10万位以下がダイヤ
1000位以下がマスター
100位以下がレジェンド
そして10位以下がリベレーター」
「結構ランク分けされてるんだな。店主と雪ムラはどのくらいなんだ?」
「俺はこの始まりの街で店主やってるだけだからブロンズだぜ」
「僕はマスター258位。マスターまでくると現在何位かも含まれる」
雪ムラで258位なのか。
雪ムラがメイン武器を使ったら勝ち目なさそうだな。
「てか、何で雪ムラがレベレーターの情報を知ってるんだ?」
「そ、それはあの...友人から聞いた」
雪ムラはこれ以上は話しづらそうに沈黙した。
(ユグドラシルミッションが更新され再配置されました)
突如、最初に聞いた。あの声が聞こえた。
「何だ?いきなり、ユグドラシルミッション?」
「また、誰か見つけたな。このユグドラシルミッションは見つけるだけで100万G貰えるんだ」
「見つけるってランダムなのか?」
「そうなんだ。サッカーボールくらいの球体らしいんだが、何せランダムすぎてな。
深い森にあったり空に浮いてたり時には街のど真ん中にあったり。まぁ、宝くじが当たるような物だ。探して見つかるもんじゃねぇ」
しっかり運営側からのミッションもあるのか。
「そういえば、このゲームに運営が存在しないと言われたんだが何かそう言う世界環なのか?」
「本当」
店主に聞いたつもりだったのだが雪ムラが説明してくれるらしい。
「この[ディストピア]には運営は存在しない。誰が作ったのか誰が管理してるのか一切不明。
分かっているのはこのゲームが存在していることだけ」
「待て待て、本当なのか!?よくこんな得体の知れないゲームが人気になったな」
「得体が知れないからこそ。未知を求めて人気になったんだと思う。それと2回目のログイン時にはストーリーの説明がある」
1回目から情報が多い。軽い気持ちで初めてすぐに辞めるつもりだったのだがもう少しこのゲームのことが知りたくなってしまった。
結局、知りたかったことは分からずじまいだったな。
時間の都合上今日はここで解散になった。
続く
<hr>
名前 黒下 進人
ユーザーネーム クロッド
年齢 20
ランク ブロンズ
概要
元サイオスオンライン最強パーティの5人の内の1人。
お金が関わるゲームを好まない。
サイオスオンラインサービス終了後2年間の間を開けてハッキング?の影響でディストピアを始める。
名前 ?
ユーザーネーム ?(店主)
年齢 27
ランク ブロンズ
概要
[ディストピア]で店屋の店主をやってるが最近は材料不足で客足が少ない。めんどくさがりやなので自分で調達しようとはしない。以外にも面倒見はいい。
名前 ?
ユーザーネーム 雪ムラ
年齢 ?
ランク マスター258位
概要
金髪のショートカット、黒いパーカーを着て背中にはいつも禍々しい薙刀を担いでいる。女の子なのだが男のような雰囲気をだしている。
自分の興味があることが起きると素を見せるが本人は隠そうとしている。
戦闘が始まると雪ムラは木剣を構えた。
「お前は剣なんだな」
「一番弱い武器がこれしかない。
それとこれ」
雪ムラは俺に回復アイテムを投げた。
「君のHPもミリしかないから一撃当たったら負ける」
俺は回復アイテムを拾い上げ持ち物のインベントリーに入れた。
「フェアにいこうぜ。お互い一撃食らったら負けだ」
雪ムラはため息をついた。
お互い武器を構える。
周りには野次馬が集まり店を横に半円を作っている。
「あれ雪ムラじゃねーか?」
「雪ムラが誰かと戦うぞ!」
「対戦相手頑張れ!まぁ、無理だろうが」
この最初の街では彼女は有名人らしい。
彼女はまたため息をついた。
その瞬間を狙って俺は木の棒で彼女に攻撃した。
「「うわ、きたね」」
野次馬をよそに雪ムラは綺麗に木剣で攻撃を受け流しガラ空きになった俺の懐に切りかかった。
「あぶねぇ」
瞬時につま先で軽く後ろにジャンプして避けた。
「おお、すげぇ。何だ今の反射神経!?」
野次馬達は盛り上がる。
今度は雪ムラが攻めてきた。剣を振る動作をしたと思ったらそのまま剣で突いてきた。
なんとか避けるが彼女は体勢を変えてさらに追撃してくる。
薙刀を使うだけあって突きの動作が速い。
木の棒と反射神経だけでなんとか避けているがこれが木剣じゃなければもう負けていただろう。
「攻撃しないの?」
彼女は澄ました顔で言ってくる。
正直スラッシュウルフの時の戦闘法はあまり人に使いたくない。[サイオスオンライン]時代この戦い方でPvPをしたことがあるが皆が口を揃えて怖いと言った。
なので極力使わないでいたが彼女なら確証は無いが大丈夫なような気がした。
「本気で殺すつもりで来てくれよ」
俺は上空に木の棒を投げた。
手ぶらで雪ムラに襲いかかる、彼女も油断はせず俺の体のど真ん中を突いてきた。
体を捻らせ紙一重で避ける。
また雪ムラは追撃をしてくるが上空から落ちてきた木の棒を片手に取り雪ムラの剣に叩きつけた。剣が地面に着くと同時に蹴りを入れた。
しかし、彼女は剣を手から放し後ろに引いた。
彼女は目を大きく開けている、
驚いているのだろうか?
俺は剣を雪ムラに返した。
「まだ、一撃は入れてないぞ」
雪ムラは何故か嬉しそうな表情をした。
そしてまた剣で突いてきた。
今度は木の棒で防ごうとしたが雪ムラは急に剣を持っている手を変えようとした。
右手から左手へと剣が入れ替わる、その瞬間俺は足で剣を上に蹴り上げた。
蹴られた剣が上空で回って俺の前に落ちてきた。
俺は剣を取り彼女の頭にコツンと当てた。
「俺の勝ちだな。質問に答えてもらうぞ」
雪ムラは下を向いた。
「おい、あいつ雪ムラに勝っちまったぞ」
「なんつー反射神経してんだ」
いつの間にか野次馬の数が凄いことになっていた。
「2人共とりあえず俺の店に入れ、野次馬が周りの店屋の邪魔になっちまう」
店主は店の扉を開け俺達を中に入れてくれた。
「おら、お前らも散れ!通行人の邪魔になってるぞ!」
店の中に入ると雪ムラは顔を上げた。
「凄い!今の技どこで習ったの!?」
彼女は今までの冷めていた表情が嘘のように笑顔で聞いてきた。
「私がなんで剣を持ち変えることが分かったの!?」
「私?」
彼女は、はっとした後我にかえった。
「あっ、いや...僕が...今のは聞かなかったことにして」
何か事情があって男の子のような振りをしているのだろうか?
その時、野次馬を払った店主も中に入ってきた。
「すげーな、お前。これならスラッシュウルフを倒したのも嘘じゃないっぽいな」
やっとこれでハッキングについて聞くことができる。何故このゲームはプレイヤーに質問するだけでこんなにも大変な思いをしなければならないのだろうか。
俺は雪ムラにも店主と同じようにこのゲームを始めた成り行きを話した。
「なぁ、兄ちゃんこいつもたぶん知らないぞ」
「知ってる」
「本当か!?」
「けど、ハッキングは知らない」
「え?じゃあ何を知ってるんだ?」
「声」
「おい、雪ムラこのフルダイブ機器に音を発する機能なんて付いてないぞ」
「分かってる。けどリベレーターはみんな聞いてる」
リベレーター?始めて聞いた単語だ。
「リベレーターって何なんだ?」
雪ムラと店主は2人で俺の方を見た。
「そういえば説明してなかったな。簡単に言えばこのゲームの上位10人だ」
「今の俺がブロンズだからその一番上のランクってことか?」
「そうだ。ランクって言うのはランキングなんだ。
5000万位以上がブロンズ
5000万位以下がシルバー
100万位以下がゴールド
10万位以下がダイヤ
1000位以下がマスター
100位以下がレジェンド
そして10位以下がリベレーター」
「結構ランク分けされてるんだな。店主と雪ムラはどのくらいなんだ?」
「俺はこの始まりの街で店主やってるだけだからブロンズだぜ」
「僕はマスター258位。マスターまでくると現在何位かも含まれる」
雪ムラで258位なのか。
雪ムラがメイン武器を使ったら勝ち目なさそうだな。
「てか、何で雪ムラがレベレーターの情報を知ってるんだ?」
「そ、それはあの...友人から聞いた」
雪ムラはこれ以上は話しづらそうに沈黙した。
(ユグドラシルミッションが更新され再配置されました)
突如、最初に聞いた。あの声が聞こえた。
「何だ?いきなり、ユグドラシルミッション?」
「また、誰か見つけたな。このユグドラシルミッションは見つけるだけで100万G貰えるんだ」
「見つけるってランダムなのか?」
「そうなんだ。サッカーボールくらいの球体らしいんだが、何せランダムすぎてな。
深い森にあったり空に浮いてたり時には街のど真ん中にあったり。まぁ、宝くじが当たるような物だ。探して見つかるもんじゃねぇ」
しっかり運営側からのミッションもあるのか。
「そういえば、このゲームに運営が存在しないと言われたんだが何かそう言う世界環なのか?」
「本当」
店主に聞いたつもりだったのだが雪ムラが説明してくれるらしい。
「この[ディストピア]には運営は存在しない。誰が作ったのか誰が管理してるのか一切不明。
分かっているのはこのゲームが存在していることだけ」
「待て待て、本当なのか!?よくこんな得体の知れないゲームが人気になったな」
「得体が知れないからこそ。未知を求めて人気になったんだと思う。それと2回目のログイン時にはストーリーの説明がある」
1回目から情報が多い。軽い気持ちで初めてすぐに辞めるつもりだったのだがもう少しこのゲームのことが知りたくなってしまった。
結局、知りたかったことは分からずじまいだったな。
時間の都合上今日はここで解散になった。
続く
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名前 黒下 進人
ユーザーネーム クロッド
年齢 20
ランク ブロンズ
概要
元サイオスオンライン最強パーティの5人の内の1人。
お金が関わるゲームを好まない。
サイオスオンラインサービス終了後2年間の間を開けてハッキング?の影響でディストピアを始める。
名前 ?
ユーザーネーム ?(店主)
年齢 27
ランク ブロンズ
概要
[ディストピア]で店屋の店主をやってるが最近は材料不足で客足が少ない。めんどくさがりやなので自分で調達しようとはしない。以外にも面倒見はいい。
名前 ?
ユーザーネーム 雪ムラ
年齢 ?
ランク マスター258位
概要
金髪のショートカット、黒いパーカーを着て背中にはいつも禍々しい薙刀を担いでいる。女の子なのだが男のような雰囲気をだしている。
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