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第一章 生徒会勧誘編
一年生vs副会長
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戦闘場に集まった三人は、それぞれウォーミングアップを始めた。
「それにしても会長が出てくるなんてな」
湊はため息をつきながら、桜子と話す。
「まったくだよ。本当に~」
桜子は、間延びした声を出しながら、体操をする。
「でも、湊だって。負ける気ないんでしょ?」
俺は、銃型のデバイスを調整しながら話す。
「そうだな。負ける気はこれぽっちもない」
「じゃあ行きましょうか」
「そうだな」
戦闘場に入ると、一階は二つのコートに分かれいて、2階は観覧席になっていた。
「今回は一つのコートのみで行うわ。勝ち残ったほうが勝ちね?戦いの際には道具の使用は許可されます。危険な行為や障害などを負う怪我を負わせる攻撃も禁止ね。わかりやすく言えば、失神したほうが負けね。それじゃあ、初戦は佐伯くんと向井さんね」
桜子と佐伯は、コートの中に入る。入ると魔法障壁でコートの周りが覆われた。
「先輩、手加減してくださいよ?」
「礼儀を知らない後輩に手加減はしない」
桜子と佐伯は試合がはじまる前から、ばちばちとしている。
「今年の一年生は元気がいいんですね。佐伯くん、期待してますよ」
九条は、その言葉とは裏腹に圧のようなオーラがあった。
「あー、桜子なんというか、頑張れよ」
「素直じゃないな。湊ー」
「ほら、勝負が始まるぞ」
湊に促されて、桜子は佐伯と対峙する。
「それでは、勝負・・・・・・・はじめ」
「魔法科の戦い方を見せてやる。スペクファクター」
地震のような地鳴りがフィールドに鳴り響き、地面が割れる。
「すごい、魔法力だね。でも、それだけじゃ、勝てないよ」
桜子は、片手の小型銃デバイスに弾を装填させ、佐伯に向かって五発打ち込んだ。
3発を避けてかわす。しかし、桜子の銃の早撃ちで2発が胸に打ち込まれそうになる。
「遅いな」
佐伯は、その弾を手で受け止めた。
「えっ、聞いてないよ?せっかく、魔法で、充填速度を上げたのに・・・・」
桜子は佐伯が素手で銃弾を受けた事に驚いていた。桜子は魔法力は多くないが、魔法を活かして、戦いで勝てるように小型銃に魔法をかけるなど、銃学科でも難しいことをしていた。
「細かい魔法が得意のようだな、でも、パワーの前では無用な小細工だ」
佐伯は歴戦の猛者のような風貌で、桜子を見下ろしていた。
「佐伯くんが生徒会の副会長に選ばれたのは、魔法力と魔法を活かした俊敏性。彼はそれを駆使して、パワーのある戦闘で相手を凌駕します」
九条は淡々と佐伯の説明をする。
「さすが、生徒会の副会長!私より一枚上手なんだね」
桜子は考えるように人差し指を頬に当てた。
「しょうがない。向井、お前はまだ一年生だ。俺に勝てなくても、それはまた勉強だ」
「勉強ね。でも、私魔法使ってないよ?」
桜子は紫色のマガジンを小型銃のデバイスに入れ替える。
「やばい。桜子、あれを使うのか・・・・・・」
「ブレッスリーポイズン」
桜子は魔法を詠唱しながら、小型銃を佐伯に撃ち込む。
「ジャイアント、スクラッシャー」
佐伯が同じように、銃弾を掴む。そして、パワー系の風魔法攻撃で桜子を大きく飛ばしてしまう。
「イってて」
「何度やっても同じ事だ」
「はたして、同じ事でしょうかね?」
桜子は、スカートについた土埃を払う。
すると、佐伯の銃弾を持っていた手が痙攣したように震えはじめた。
「向井、お前、俺に何をした?」
佐伯は立っていられなくなり、膝をついてしまう。
「俺は向井の銃弾を受けてないのに。なぜだ?」
通常、学校の魔法銃戦闘では、銃弾は魔法力を貯めた弾となる。弾は殺傷力のない弾であり、弾丸は魔法で構成されている。そして、弾丸は目標物に当たると魔法の効力が発動される仕組みだ。
佐伯は弾丸を掴んだことにより弾丸の魔法を発動させないようにしたのである。
「それは、魔法が当たることではなく、撃つと同時に銃弾自体に発動させてるからです。私の得意魔法は毒系統。もちろん、私以外、毒の抗体を持っている人はいません」
「当たることで発動するんじゃないんだな」
佐伯はガクガクと震える片腕をもう片方の手で抑える。
「そういうこと。佐伯副会長はわざわぜ、銃弾を掴んだから。それで、私の魔法の毒が余計に回ったんですよ。通常は徐々に毒が体に効くはずなんですけどね。でも安心してください。毒と言っても10分くらいの効果なので。気絶しても死にません」
佐伯は立ち上がろうとする。だが、ふらっと、よろけてしまう。
「銃学科の向井、面白いやつだ」
「それは、褒め言葉でしょうか?」
「口数の減らんやつだ」
佐伯は、最後の言葉を振り絞ると、倒れてしまった。
「残念、佐伯くん。ゆっくり休んでください」
九条は魔法で佐伯をベンチで寝かせる。
「それにしても、驚きましたよ、向井さん。佐伯くんはこの学校で二番目に強いんですから」
「まぐれですよ」
湊は桜子をベンチに座らせているが、呼吸が乱れている。できる限り、ダメージを受けた桜子を魔法で癒すが、大量に使った魔法力の消費はどうにもできない。
「桜子、魔法力ないんだから、大丈夫か?」
「大丈夫。大丈夫、へっちゃら。へっ、ちゃ」
桜子は目をつぶって湊に寄りかかるように倒れた。
桜子は毅然と振る舞おうとしたが、常時高速移動の魔法をかけていたのは目に見えてわかった。
「桜子さんも流石に限界だったようですね」
九条が近くまで来て、桜子の様子を確かめる。
「こういう場合は引き分けでいいんでしょうかね?」
「それで構いませんよ。九条会長」
桜子は次に戦う余力はない。必然と湊と九条の戦いとなる。
「それじゃあ、戦いをしましょうか」
湊と九条はフィールドに向かったのであった。
————————————————————————-
ここまで御覧いただきありがとうございました。
もし少しでも作品が『面白かった』『続きが気になる』と思われましたら、
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「それにしても会長が出てくるなんてな」
湊はため息をつきながら、桜子と話す。
「まったくだよ。本当に~」
桜子は、間延びした声を出しながら、体操をする。
「でも、湊だって。負ける気ないんでしょ?」
俺は、銃型のデバイスを調整しながら話す。
「そうだな。負ける気はこれぽっちもない」
「じゃあ行きましょうか」
「そうだな」
戦闘場に入ると、一階は二つのコートに分かれいて、2階は観覧席になっていた。
「今回は一つのコートのみで行うわ。勝ち残ったほうが勝ちね?戦いの際には道具の使用は許可されます。危険な行為や障害などを負う怪我を負わせる攻撃も禁止ね。わかりやすく言えば、失神したほうが負けね。それじゃあ、初戦は佐伯くんと向井さんね」
桜子と佐伯は、コートの中に入る。入ると魔法障壁でコートの周りが覆われた。
「先輩、手加減してくださいよ?」
「礼儀を知らない後輩に手加減はしない」
桜子と佐伯は試合がはじまる前から、ばちばちとしている。
「今年の一年生は元気がいいんですね。佐伯くん、期待してますよ」
九条は、その言葉とは裏腹に圧のようなオーラがあった。
「あー、桜子なんというか、頑張れよ」
「素直じゃないな。湊ー」
「ほら、勝負が始まるぞ」
湊に促されて、桜子は佐伯と対峙する。
「それでは、勝負・・・・・・・はじめ」
「魔法科の戦い方を見せてやる。スペクファクター」
地震のような地鳴りがフィールドに鳴り響き、地面が割れる。
「すごい、魔法力だね。でも、それだけじゃ、勝てないよ」
桜子は、片手の小型銃デバイスに弾を装填させ、佐伯に向かって五発打ち込んだ。
3発を避けてかわす。しかし、桜子の銃の早撃ちで2発が胸に打ち込まれそうになる。
「遅いな」
佐伯は、その弾を手で受け止めた。
「えっ、聞いてないよ?せっかく、魔法で、充填速度を上げたのに・・・・」
桜子は佐伯が素手で銃弾を受けた事に驚いていた。桜子は魔法力は多くないが、魔法を活かして、戦いで勝てるように小型銃に魔法をかけるなど、銃学科でも難しいことをしていた。
「細かい魔法が得意のようだな、でも、パワーの前では無用な小細工だ」
佐伯は歴戦の猛者のような風貌で、桜子を見下ろしていた。
「佐伯くんが生徒会の副会長に選ばれたのは、魔法力と魔法を活かした俊敏性。彼はそれを駆使して、パワーのある戦闘で相手を凌駕します」
九条は淡々と佐伯の説明をする。
「さすが、生徒会の副会長!私より一枚上手なんだね」
桜子は考えるように人差し指を頬に当てた。
「しょうがない。向井、お前はまだ一年生だ。俺に勝てなくても、それはまた勉強だ」
「勉強ね。でも、私魔法使ってないよ?」
桜子は紫色のマガジンを小型銃のデバイスに入れ替える。
「やばい。桜子、あれを使うのか・・・・・・」
「ブレッスリーポイズン」
桜子は魔法を詠唱しながら、小型銃を佐伯に撃ち込む。
「ジャイアント、スクラッシャー」
佐伯が同じように、銃弾を掴む。そして、パワー系の風魔法攻撃で桜子を大きく飛ばしてしまう。
「イってて」
「何度やっても同じ事だ」
「はたして、同じ事でしょうかね?」
桜子は、スカートについた土埃を払う。
すると、佐伯の銃弾を持っていた手が痙攣したように震えはじめた。
「向井、お前、俺に何をした?」
佐伯は立っていられなくなり、膝をついてしまう。
「俺は向井の銃弾を受けてないのに。なぜだ?」
通常、学校の魔法銃戦闘では、銃弾は魔法力を貯めた弾となる。弾は殺傷力のない弾であり、弾丸は魔法で構成されている。そして、弾丸は目標物に当たると魔法の効力が発動される仕組みだ。
佐伯は弾丸を掴んだことにより弾丸の魔法を発動させないようにしたのである。
「それは、魔法が当たることではなく、撃つと同時に銃弾自体に発動させてるからです。私の得意魔法は毒系統。もちろん、私以外、毒の抗体を持っている人はいません」
「当たることで発動するんじゃないんだな」
佐伯はガクガクと震える片腕をもう片方の手で抑える。
「そういうこと。佐伯副会長はわざわぜ、銃弾を掴んだから。それで、私の魔法の毒が余計に回ったんですよ。通常は徐々に毒が体に効くはずなんですけどね。でも安心してください。毒と言っても10分くらいの効果なので。気絶しても死にません」
佐伯は立ち上がろうとする。だが、ふらっと、よろけてしまう。
「銃学科の向井、面白いやつだ」
「それは、褒め言葉でしょうか?」
「口数の減らんやつだ」
佐伯は、最後の言葉を振り絞ると、倒れてしまった。
「残念、佐伯くん。ゆっくり休んでください」
九条は魔法で佐伯をベンチで寝かせる。
「それにしても、驚きましたよ、向井さん。佐伯くんはこの学校で二番目に強いんですから」
「まぐれですよ」
湊は桜子をベンチに座らせているが、呼吸が乱れている。できる限り、ダメージを受けた桜子を魔法で癒すが、大量に使った魔法力の消費はどうにもできない。
「桜子、魔法力ないんだから、大丈夫か?」
「大丈夫。大丈夫、へっちゃら。へっ、ちゃ」
桜子は目をつぶって湊に寄りかかるように倒れた。
桜子は毅然と振る舞おうとしたが、常時高速移動の魔法をかけていたのは目に見えてわかった。
「桜子さんも流石に限界だったようですね」
九条が近くまで来て、桜子の様子を確かめる。
「こういう場合は引き分けでいいんでしょうかね?」
「それで構いませんよ。九条会長」
桜子は次に戦う余力はない。必然と湊と九条の戦いとなる。
「それじゃあ、戦いをしましょうか」
湊と九条はフィールドに向かったのであった。
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