5 / 15
第一章 生徒会勧誘編
一年生vs副会長
しおりを挟む
戦闘場に集まった三人は、それぞれウォーミングアップを始めた。
「それにしても会長が出てくるなんてな」
湊はため息をつきながら、桜子と話す。
「まったくだよ。本当に~」
桜子は、間延びした声を出しながら、体操をする。
「でも、湊だって。負ける気ないんでしょ?」
俺は、銃型のデバイスを調整しながら話す。
「そうだな。負ける気はこれぽっちもない」
「じゃあ行きましょうか」
「そうだな」
戦闘場に入ると、一階は二つのコートに分かれいて、2階は観覧席になっていた。
「今回は一つのコートのみで行うわ。勝ち残ったほうが勝ちね?戦いの際には道具の使用は許可されます。危険な行為や障害などを負う怪我を負わせる攻撃も禁止ね。わかりやすく言えば、失神したほうが負けね。それじゃあ、初戦は佐伯くんと向井さんね」
桜子と佐伯は、コートの中に入る。入ると魔法障壁でコートの周りが覆われた。
「先輩、手加減してくださいよ?」
「礼儀を知らない後輩に手加減はしない」
桜子と佐伯は試合がはじまる前から、ばちばちとしている。
「今年の一年生は元気がいいんですね。佐伯くん、期待してますよ」
九条は、その言葉とは裏腹に圧のようなオーラがあった。
「あー、桜子なんというか、頑張れよ」
「素直じゃないな。湊ー」
「ほら、勝負が始まるぞ」
湊に促されて、桜子は佐伯と対峙する。
「それでは、勝負・・・・・・・はじめ」
「魔法科の戦い方を見せてやる。スペクファクター」
地震のような地鳴りがフィールドに鳴り響き、地面が割れる。
「すごい、魔法力だね。でも、それだけじゃ、勝てないよ」
桜子は、片手の小型銃デバイスに弾を装填させ、佐伯に向かって五発打ち込んだ。
3発を避けてかわす。しかし、桜子の銃の早撃ちで2発が胸に打ち込まれそうになる。
「遅いな」
佐伯は、その弾を手で受け止めた。
「えっ、聞いてないよ?せっかく、魔法で、充填速度を上げたのに・・・・」
桜子は佐伯が素手で銃弾を受けた事に驚いていた。桜子は魔法力は多くないが、魔法を活かして、戦いで勝てるように小型銃に魔法をかけるなど、銃学科でも難しいことをしていた。
「細かい魔法が得意のようだな、でも、パワーの前では無用な小細工だ」
佐伯は歴戦の猛者のような風貌で、桜子を見下ろしていた。
「佐伯くんが生徒会の副会長に選ばれたのは、魔法力と魔法を活かした俊敏性。彼はそれを駆使して、パワーのある戦闘で相手を凌駕します」
九条は淡々と佐伯の説明をする。
「さすが、生徒会の副会長!私より一枚上手なんだね」
桜子は考えるように人差し指を頬に当てた。
「しょうがない。向井、お前はまだ一年生だ。俺に勝てなくても、それはまた勉強だ」
「勉強ね。でも、私魔法使ってないよ?」
桜子は紫色のマガジンを小型銃のデバイスに入れ替える。
「やばい。桜子、あれを使うのか・・・・・・」
「ブレッスリーポイズン」
桜子は魔法を詠唱しながら、小型銃を佐伯に撃ち込む。
「ジャイアント、スクラッシャー」
佐伯が同じように、銃弾を掴む。そして、パワー系の風魔法攻撃で桜子を大きく飛ばしてしまう。
「イってて」
「何度やっても同じ事だ」
「はたして、同じ事でしょうかね?」
桜子は、スカートについた土埃を払う。
すると、佐伯の銃弾を持っていた手が痙攣したように震えはじめた。
「向井、お前、俺に何をした?」
佐伯は立っていられなくなり、膝をついてしまう。
「俺は向井の銃弾を受けてないのに。なぜだ?」
通常、学校の魔法銃戦闘では、銃弾は魔法力を貯めた弾となる。弾は殺傷力のない弾であり、弾丸は魔法で構成されている。そして、弾丸は目標物に当たると魔法の効力が発動される仕組みだ。
佐伯は弾丸を掴んだことにより弾丸の魔法を発動させないようにしたのである。
「それは、魔法が当たることではなく、撃つと同時に銃弾自体に発動させてるからです。私の得意魔法は毒系統。もちろん、私以外、毒の抗体を持っている人はいません」
「当たることで発動するんじゃないんだな」
佐伯はガクガクと震える片腕をもう片方の手で抑える。
「そういうこと。佐伯副会長はわざわぜ、銃弾を掴んだから。それで、私の魔法の毒が余計に回ったんですよ。通常は徐々に毒が体に効くはずなんですけどね。でも安心してください。毒と言っても10分くらいの効果なので。気絶しても死にません」
佐伯は立ち上がろうとする。だが、ふらっと、よろけてしまう。
「銃学科の向井、面白いやつだ」
「それは、褒め言葉でしょうか?」
「口数の減らんやつだ」
佐伯は、最後の言葉を振り絞ると、倒れてしまった。
「残念、佐伯くん。ゆっくり休んでください」
九条は魔法で佐伯をベンチで寝かせる。
「それにしても、驚きましたよ、向井さん。佐伯くんはこの学校で二番目に強いんですから」
「まぐれですよ」
湊は桜子をベンチに座らせているが、呼吸が乱れている。できる限り、ダメージを受けた桜子を魔法で癒すが、大量に使った魔法力の消費はどうにもできない。
「桜子、魔法力ないんだから、大丈夫か?」
「大丈夫。大丈夫、へっちゃら。へっ、ちゃ」
桜子は目をつぶって湊に寄りかかるように倒れた。
桜子は毅然と振る舞おうとしたが、常時高速移動の魔法をかけていたのは目に見えてわかった。
「桜子さんも流石に限界だったようですね」
九条が近くまで来て、桜子の様子を確かめる。
「こういう場合は引き分けでいいんでしょうかね?」
「それで構いませんよ。九条会長」
桜子は次に戦う余力はない。必然と湊と九条の戦いとなる。
「それじゃあ、戦いをしましょうか」
湊と九条はフィールドに向かったのであった。
————————————————————————-
ここまで御覧いただきありがとうございました。
もし少しでも作品が『面白かった』『続きが気になる』と思われましたら、
お気に入り追加や感想をお願い致します。
「それにしても会長が出てくるなんてな」
湊はため息をつきながら、桜子と話す。
「まったくだよ。本当に~」
桜子は、間延びした声を出しながら、体操をする。
「でも、湊だって。負ける気ないんでしょ?」
俺は、銃型のデバイスを調整しながら話す。
「そうだな。負ける気はこれぽっちもない」
「じゃあ行きましょうか」
「そうだな」
戦闘場に入ると、一階は二つのコートに分かれいて、2階は観覧席になっていた。
「今回は一つのコートのみで行うわ。勝ち残ったほうが勝ちね?戦いの際には道具の使用は許可されます。危険な行為や障害などを負う怪我を負わせる攻撃も禁止ね。わかりやすく言えば、失神したほうが負けね。それじゃあ、初戦は佐伯くんと向井さんね」
桜子と佐伯は、コートの中に入る。入ると魔法障壁でコートの周りが覆われた。
「先輩、手加減してくださいよ?」
「礼儀を知らない後輩に手加減はしない」
桜子と佐伯は試合がはじまる前から、ばちばちとしている。
「今年の一年生は元気がいいんですね。佐伯くん、期待してますよ」
九条は、その言葉とは裏腹に圧のようなオーラがあった。
「あー、桜子なんというか、頑張れよ」
「素直じゃないな。湊ー」
「ほら、勝負が始まるぞ」
湊に促されて、桜子は佐伯と対峙する。
「それでは、勝負・・・・・・・はじめ」
「魔法科の戦い方を見せてやる。スペクファクター」
地震のような地鳴りがフィールドに鳴り響き、地面が割れる。
「すごい、魔法力だね。でも、それだけじゃ、勝てないよ」
桜子は、片手の小型銃デバイスに弾を装填させ、佐伯に向かって五発打ち込んだ。
3発を避けてかわす。しかし、桜子の銃の早撃ちで2発が胸に打ち込まれそうになる。
「遅いな」
佐伯は、その弾を手で受け止めた。
「えっ、聞いてないよ?せっかく、魔法で、充填速度を上げたのに・・・・」
桜子は佐伯が素手で銃弾を受けた事に驚いていた。桜子は魔法力は多くないが、魔法を活かして、戦いで勝てるように小型銃に魔法をかけるなど、銃学科でも難しいことをしていた。
「細かい魔法が得意のようだな、でも、パワーの前では無用な小細工だ」
佐伯は歴戦の猛者のような風貌で、桜子を見下ろしていた。
「佐伯くんが生徒会の副会長に選ばれたのは、魔法力と魔法を活かした俊敏性。彼はそれを駆使して、パワーのある戦闘で相手を凌駕します」
九条は淡々と佐伯の説明をする。
「さすが、生徒会の副会長!私より一枚上手なんだね」
桜子は考えるように人差し指を頬に当てた。
「しょうがない。向井、お前はまだ一年生だ。俺に勝てなくても、それはまた勉強だ」
「勉強ね。でも、私魔法使ってないよ?」
桜子は紫色のマガジンを小型銃のデバイスに入れ替える。
「やばい。桜子、あれを使うのか・・・・・・」
「ブレッスリーポイズン」
桜子は魔法を詠唱しながら、小型銃を佐伯に撃ち込む。
「ジャイアント、スクラッシャー」
佐伯が同じように、銃弾を掴む。そして、パワー系の風魔法攻撃で桜子を大きく飛ばしてしまう。
「イってて」
「何度やっても同じ事だ」
「はたして、同じ事でしょうかね?」
桜子は、スカートについた土埃を払う。
すると、佐伯の銃弾を持っていた手が痙攣したように震えはじめた。
「向井、お前、俺に何をした?」
佐伯は立っていられなくなり、膝をついてしまう。
「俺は向井の銃弾を受けてないのに。なぜだ?」
通常、学校の魔法銃戦闘では、銃弾は魔法力を貯めた弾となる。弾は殺傷力のない弾であり、弾丸は魔法で構成されている。そして、弾丸は目標物に当たると魔法の効力が発動される仕組みだ。
佐伯は弾丸を掴んだことにより弾丸の魔法を発動させないようにしたのである。
「それは、魔法が当たることではなく、撃つと同時に銃弾自体に発動させてるからです。私の得意魔法は毒系統。もちろん、私以外、毒の抗体を持っている人はいません」
「当たることで発動するんじゃないんだな」
佐伯はガクガクと震える片腕をもう片方の手で抑える。
「そういうこと。佐伯副会長はわざわぜ、銃弾を掴んだから。それで、私の魔法の毒が余計に回ったんですよ。通常は徐々に毒が体に効くはずなんですけどね。でも安心してください。毒と言っても10分くらいの効果なので。気絶しても死にません」
佐伯は立ち上がろうとする。だが、ふらっと、よろけてしまう。
「銃学科の向井、面白いやつだ」
「それは、褒め言葉でしょうか?」
「口数の減らんやつだ」
佐伯は、最後の言葉を振り絞ると、倒れてしまった。
「残念、佐伯くん。ゆっくり休んでください」
九条は魔法で佐伯をベンチで寝かせる。
「それにしても、驚きましたよ、向井さん。佐伯くんはこの学校で二番目に強いんですから」
「まぐれですよ」
湊は桜子をベンチに座らせているが、呼吸が乱れている。できる限り、ダメージを受けた桜子を魔法で癒すが、大量に使った魔法力の消費はどうにもできない。
「桜子、魔法力ないんだから、大丈夫か?」
「大丈夫。大丈夫、へっちゃら。へっ、ちゃ」
桜子は目をつぶって湊に寄りかかるように倒れた。
桜子は毅然と振る舞おうとしたが、常時高速移動の魔法をかけていたのは目に見えてわかった。
「桜子さんも流石に限界だったようですね」
九条が近くまで来て、桜子の様子を確かめる。
「こういう場合は引き分けでいいんでしょうかね?」
「それで構いませんよ。九条会長」
桜子は次に戦う余力はない。必然と湊と九条の戦いとなる。
「それじゃあ、戦いをしましょうか」
湊と九条はフィールドに向かったのであった。
————————————————————————-
ここまで御覧いただきありがとうございました。
もし少しでも作品が『面白かった』『続きが気になる』と思われましたら、
お気に入り追加や感想をお願い致します。
0
あなたにおすすめの小説
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる