悪女で悪魔

黒澤尚輝

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-閑話-

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意識の浮上を感じ飛び起きる。布団を捲り下半身を確認すると案の定勃ち上がっていた。さらには濡れている。気分が急降下していき頭を抱えてしまった。

俺は夢を見た。なんとも最低な夢なのだが同じ学校のとある生徒に奉仕させるという夢だ。
俺の足元に座り口淫をしている。手で擦り口で吸い付き舌で舐める。
行為に興奮したかのように腰を揺らす彼女が目に毒だった。
思わず声をかけると驚いたのか微かに体を揺らし口淫を早める。吸い付く力が強くなり、快感が目の前に迫る。

「ぅあっ」

夢とはいえ、彼女の口淫が手淫が上手いとはいえ、口腔内に出してしまったことに背筋が凍った。
しかし頭にはモヤがかかったようにぼぅっとなり俺の精液を美味しそうに飲み込んだ彼女にとある欲がムクムクと湧き出してきた。

唾を飲み込み先程出したはずの欲が下半身に溜まり再度硬くなるのを感じた。
俺の上から退こうとする彼女の腕を掴みベッドに押し倒した。赤く蒸気する彼女の頬と香る女の匂い。
膝で足の間を刺激すればほんのり濡れる感覚と彼女の柔らかで真っ赤な唇から甘い声が溢れる。期待した目に見つめられてしまえばもう後戻りはできない。
その唇にかぶり付き彼女の足の間に手を伸ばした。


────────


というところで目を覚ました。
そんな夢を見たせいで下半身は痛いほどに勃ち上がり、挙句夢精だ。恥ずかしすぎる。

「っ、なんであの女なんだ」

夢に出てきたのはエメルネス・ユナイデル。性格最悪の悪女だ。
1つ年下のアメリアに酷いことを言い時には手を出すほどに最低な女。

アメリアを好いているわけではないがあの女に泣かされているのを見てしまえば守らなければと思う。
俺の友人は少女アメリアに好意を寄せていると思う。⋯⋯俺の勘だが。

あんなに優しいアメリアにキツく当たるのはなんでなのか。そんな女に対し俺は嫌悪を抱いている。

あの女はいつも甘い香りがする。あの女に注意するたび香るあの匂いを嗅ぐと下半身が疼いてしまう。嫌悪を抱いているはずなのに邪な想像が頭を支配する。
さらに今日の夢だ。俺はあの女に欲情しているのか。

邪念を無くすためシャワーを浴び鏡を見る。
自慢じゃないが俺はかなり容姿が良い。
いろんな女性から言い寄られるし、まぁそれなりに経験もしている。

それなのにあの女からは好意を感じない。
夢の中ではあんなに素直で可愛かったのに。

「っ何考えてんだ俺」

夢の中の〝ユナイデル〟を思い出し下半身が反応する。

「っち」

勃ち上がるそれを見てため息を吐き、ソレを握り込む。

「っく」

いつものように扱き手早く済ます。

熱いシャワーを浴び痕跡と体を洗い流した。誰を思い浮かべ自慰をしたのか忘れるために。

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