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-閑話-
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そっと本を閉じた。〝魔物の生態についての調査報告書〟と表紙に書かれている古びた本は僕の家で代々受け継がれているこの世に一冊しかない代物。今では御伽話と言われる魔物。その実態について書かれている。
これを持つことができるのは上級研究所所長のみ。父親がその役目にいる僕は必然と幼少期からこの本を読んでいた。ありえない魔物という存在に魅了されとことん調べ尽くした今ではこの本の内容を全て記憶してしまっていた。
特に気になるのは淫魔と呼ばれる魔物。この特性を利用できれば少し怪しめな媚薬製作や少子化予防のため男女の悩みを解決する薬など様々な使い道がある。
そんな淫魔。魔物の中で唯一人間と同じ見た目をしており人々に紛れ生活をすることができるほど知能があったものもいたという。
最近友人が気にしている2人の女性。1人は2つ年下の女の子。天真爛漫で注意散漫。しょっちゅう転んで何かと声をかけてくる聖女の末裔。友人でありクラスメイトのグレイ・ミュエルシは彼女へ好意を抱いているらしい。僕の好みではないから意外としか言いようがないがまぁライバルは多そうだから頑張れとしか言えない。
そしてもう1人。1つ年下の女。エメルネス・ユナイデル。好成績で入学しなぜかBクラスを希望した変わり者。男好きで我儘、生徒への横暴な態度と気に入らない者への虐めを行う悪女。そんな彼女がグレイの想い人へ嫌がらせをしているらしくしょっちゅう話に上がる。僕は彼女を見た時嫌な感じがした。何が、と言われると難しいけど何か変なものが混ざっているそんな感じ。
そんな女、ユナイデルを少し観察していた。ある時は1人で食事をしある時は少女を冷たく突き放し、ある時は教師に運ばれ保健室へ向かう。観察を続けていくうちに1つの仮説を立てた。
──禁忌を犯している?
とある噂によれば魔物と契約をし悪事を働こうとしたものがいるとかいないとか。禁忌など言われているが契約の方法など研究もされていなければ本もないし父も知らない。なんとなく禁忌になっているだけの魔物との契約。そんな禁忌をユナイデルは何らかの形で知ったのではないか、そう仮説を立てた。
観察を続けると友人の想い人、アメリアの周囲の男たちの様子が変わった。ユナイデルを見つめ何か考える姿をよく見かけるようになった。グレイも何かを怪しんでいる。何かに勘付き始めたのだろうか。
そんな時グレイが怒りを露わにし愚痴をこぼした。曰くユナイデルがアメリアを突き飛ばしたらしい。今まで女に執着した姿を見たことがない友人が、こんなに他人のために怒るのを初めて見た。好きな人ができると人が変わるってのは本当なんだ、そんなことを考えていた。あの女に謝らせるそう息巻いているのを他人事のように見ていた。
ある日の昼、ふらっと教室を出たグレイがなかなか戻らないことがあった。わざわざ探す必要なんかないはずなのに胸がざわつきなぜか探しに出てみた。とある空き教室、人の気配がし、ドアから覗いてみるとありえない光景が広がっていた。
あんなに嫌悪していたはずのユナイデルを壁に拘束しキスをするグレイが居た。教室内には甘い香りが充満し眩暈がする。好きな女が居るから他の奴と行為をすることが可笑しいとは言わないがユナイデルとするのはあり得ない。この甘い香りはまさか。僕は確信した。ユナイデルは魔物と契約を交わしていることを。
しばらくするとグレイが突然眠りについた。催眠をかけたのだろう。僕はすぐさま教室へ足を運びユナイデルに水魔法の首枷をかけ気絶させた。そのまま複数あるうちの1つ、あまり使用されない保健室へと運び込んだ。ぐっすりと眠るユナイデル。ほんのり色付く頬と少し腫れた唇がさっきの激しさを物語る。
──なんで、グレイに?
細い首筋に目がいく。このまま締め上げてしまいたい、この女の息の根を止めてしまいたい。そんな恐ろしい考えが浮かんだ。訳のわからない感情に困惑し、落ち着くため空き教室で寝る友人を起こしに向かう。
目が覚めた友人は状況に混乱しつつも記憶が曖昧だと言う。催眠の効果だろう。しかし長く話せば何かを思い出しそうでとりあえず帰らせた。なぜ思い出させたくないのか分からない。ふと見たグレイの首には赤い痕が複数付いていた。その所有印のような痕に黒い感情が湧きあがる。
保健室に戻り目を覚ましたユナイデルと話す。隠そうとする姿に苛立ち意地悪とばかりに水球を浮かべてみる。警戒するユナイデルを見ると背筋がゾクゾクした。いるはずないグレイの話を持ちかけ本の話をし鎌をかける。契約の話を出せば怯むと思った。それなのに意味がわからない、そんな顔をした。
──秘密を知られてもしらを切るんだ。
弱みを握ってるのに強い態度でいるユナイデルにまた苛立つ。狼狽えて謝ればいいのに。僕にだけ許しを乞えばいいのに。
いつまでも強気のユナイデルへ殺気が宿る。ベッドに乗り上げ首を軽く押さえてしまえばあまりに細く簡単に手折れそうなそれに興奮してしまう。今この女を好きにできる権利があると思うと下半身が昂り始めた。
脅しても強気が崩れないユナイデルはこの状況を脱するためフェロモンを放出し始める。僕を警戒してかかなりの量を放出するが意味がない。淫魔のフェロモンを弾く魔法の研究がされておりそれを覚えた僕にフェロモンなんて効かない。
自分のフェロモンを浴び顔を紅潮させ息があがるユナイデルの顎を掴み上を向かせた。
「コネか知らないけど成績上位を占めてたのに突然落ちこぼれて、先輩になった途端後輩に冷たく当たって傷つけようとして、さらには魔物と契約するとか、君本当に面白いね?」
──君の命は僕が握っているんだ。今は。
そして深く口付けを交わした。口の端から嬌声が溢れ目は潤み僕の舌を必死に追うユナイデル。感じたことのない気持ちが湧き上がり頭を撫でる。そのまま後頭部に手を回しさらに深くキスをする。唾液を送り込めば必死に飲み込みそれを褒めれば嬉しそうに喘ぐ。
ベッドに横たわらせ言葉で責める。我慢ならなくなり触って欲しい、そんなことを口にするユナイデルに僕もかなり興奮してしまう。
服をたくしあげれば柔らかな胸とその先。色付き主張する尖りが現れた。そこを口と舌で刺激すれば大きく声をあげる。胸を突き出し刺激を強請る女に気分が良くなった。
手を下ろしパンツの中へと手を伸ばす。しっかり濡れたそこはすんなり指を受け入れた。しかしナカは狭く僕の指をきゅうきゅうと吸い付き搾り取るように蠢いた。淫魔の能力なのか生娘のように狭いそこは1本の指で解さないといけないほどだった。指を出し入れするといやらしい音が響く。
「あぅっんんっだめぇっ」
「だめじゃないよね?イイよね?」
こんなに濡れ僕の指を美味しそうに咥えるくせにだめ、なんて言われたことにムカつき指の動きを少し大きく早くする。
ちゅぽちゅぽ、水音がさらに大きくなりユナイデルは無意識になのか腰を小さく動かし始める。
「なんか、きちゃうっ」
「初々しい反応の真似?イくって言われるの嫌いじゃないよ?僕」
「なにっっこれっ」
「そういうプレイが好きなの?面倒くさいなぁ。ほらイクだよ?イーク」
「イっくっっ」
腰が跳ねびくびくと痙攣する。初々しい反応に狭いナカ。他の男が喜ぶために培った能力なのだろうか。この女はこんなことをしているのにも関わらず他の男を考えているのか。目の前にいるのは僕なのに?さっきから苛立ちが止まらない。
手を止めず動かし続ける。どんどん溢れる愛液と大きくなる水音。それとともにユナイデルも声が大きくイく感覚も短くなる。
再度大きく達し肩で息をするユナイデル。求めるような表情で僕を見つめる彼女の唇にキスを落とし深くする。首に手を回し縋るユナイデルに愛おしさが込み上げた。こんな感情知らない。しかし心地よい感情に酔いしれた。
唇を離し見つめ合う。そっと耳元へ口を寄せるユナイデル。何を言うのだろうか。もっと?続けて?挿れて?その口から出る言葉に耳を寄せた。
「眠れ」
────────
目を開ける。すでにユナイデルは居なかった。まさか逃げるとは。淫乱と聞いていたのに僕じゃ役不足だったのか?
催眠への対策もしていたはずなのにユナイデルの方が一枚上手だった模様で数十分だけだが眠ってしまった。
他の男にはほいほい足を開く女が僕から逃げるなんて、しかもあんなに面白い女が。
笑みが溢れる。淫魔の研究も魔物との契約もまだ知れていない。次は逃さない。何があっても。
謎に湧き上がっていた苛立ちは研究が進まないことに対する苛立ちと他の奴に研究対象を横取りされる不安。そして愛おしさと思ったのは研究が進んだことに対する喜びだろう。保健室を出た僕はさっそく計画を練り始めた。
──いい研究対象ができたなぁ。
この感情の名を知らない僕はまだまだ子どもだったのだ今思えば。隣に眠る女をみて僕はそんなことを思い出していた。
これを持つことができるのは上級研究所所長のみ。父親がその役目にいる僕は必然と幼少期からこの本を読んでいた。ありえない魔物という存在に魅了されとことん調べ尽くした今ではこの本の内容を全て記憶してしまっていた。
特に気になるのは淫魔と呼ばれる魔物。この特性を利用できれば少し怪しめな媚薬製作や少子化予防のため男女の悩みを解決する薬など様々な使い道がある。
そんな淫魔。魔物の中で唯一人間と同じ見た目をしており人々に紛れ生活をすることができるほど知能があったものもいたという。
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──禁忌を犯している?
とある噂によれば魔物と契約をし悪事を働こうとしたものがいるとかいないとか。禁忌など言われているが契約の方法など研究もされていなければ本もないし父も知らない。なんとなく禁忌になっているだけの魔物との契約。そんな禁忌をユナイデルは何らかの形で知ったのではないか、そう仮説を立てた。
観察を続けると友人の想い人、アメリアの周囲の男たちの様子が変わった。ユナイデルを見つめ何か考える姿をよく見かけるようになった。グレイも何かを怪しんでいる。何かに勘付き始めたのだろうか。
そんな時グレイが怒りを露わにし愚痴をこぼした。曰くユナイデルがアメリアを突き飛ばしたらしい。今まで女に執着した姿を見たことがない友人が、こんなに他人のために怒るのを初めて見た。好きな人ができると人が変わるってのは本当なんだ、そんなことを考えていた。あの女に謝らせるそう息巻いているのを他人事のように見ていた。
ある日の昼、ふらっと教室を出たグレイがなかなか戻らないことがあった。わざわざ探す必要なんかないはずなのに胸がざわつきなぜか探しに出てみた。とある空き教室、人の気配がし、ドアから覗いてみるとありえない光景が広がっていた。
あんなに嫌悪していたはずのユナイデルを壁に拘束しキスをするグレイが居た。教室内には甘い香りが充満し眩暈がする。好きな女が居るから他の奴と行為をすることが可笑しいとは言わないがユナイデルとするのはあり得ない。この甘い香りはまさか。僕は確信した。ユナイデルは魔物と契約を交わしていることを。
しばらくするとグレイが突然眠りについた。催眠をかけたのだろう。僕はすぐさま教室へ足を運びユナイデルに水魔法の首枷をかけ気絶させた。そのまま複数あるうちの1つ、あまり使用されない保健室へと運び込んだ。ぐっすりと眠るユナイデル。ほんのり色付く頬と少し腫れた唇がさっきの激しさを物語る。
──なんで、グレイに?
細い首筋に目がいく。このまま締め上げてしまいたい、この女の息の根を止めてしまいたい。そんな恐ろしい考えが浮かんだ。訳のわからない感情に困惑し、落ち着くため空き教室で寝る友人を起こしに向かう。
目が覚めた友人は状況に混乱しつつも記憶が曖昧だと言う。催眠の効果だろう。しかし長く話せば何かを思い出しそうでとりあえず帰らせた。なぜ思い出させたくないのか分からない。ふと見たグレイの首には赤い痕が複数付いていた。その所有印のような痕に黒い感情が湧きあがる。
保健室に戻り目を覚ましたユナイデルと話す。隠そうとする姿に苛立ち意地悪とばかりに水球を浮かべてみる。警戒するユナイデルを見ると背筋がゾクゾクした。いるはずないグレイの話を持ちかけ本の話をし鎌をかける。契約の話を出せば怯むと思った。それなのに意味がわからない、そんな顔をした。
──秘密を知られてもしらを切るんだ。
弱みを握ってるのに強い態度でいるユナイデルにまた苛立つ。狼狽えて謝ればいいのに。僕にだけ許しを乞えばいいのに。
いつまでも強気のユナイデルへ殺気が宿る。ベッドに乗り上げ首を軽く押さえてしまえばあまりに細く簡単に手折れそうなそれに興奮してしまう。今この女を好きにできる権利があると思うと下半身が昂り始めた。
脅しても強気が崩れないユナイデルはこの状況を脱するためフェロモンを放出し始める。僕を警戒してかかなりの量を放出するが意味がない。淫魔のフェロモンを弾く魔法の研究がされておりそれを覚えた僕にフェロモンなんて効かない。
自分のフェロモンを浴び顔を紅潮させ息があがるユナイデルの顎を掴み上を向かせた。
「コネか知らないけど成績上位を占めてたのに突然落ちこぼれて、先輩になった途端後輩に冷たく当たって傷つけようとして、さらには魔物と契約するとか、君本当に面白いね?」
──君の命は僕が握っているんだ。今は。
そして深く口付けを交わした。口の端から嬌声が溢れ目は潤み僕の舌を必死に追うユナイデル。感じたことのない気持ちが湧き上がり頭を撫でる。そのまま後頭部に手を回しさらに深くキスをする。唾液を送り込めば必死に飲み込みそれを褒めれば嬉しそうに喘ぐ。
ベッドに横たわらせ言葉で責める。我慢ならなくなり触って欲しい、そんなことを口にするユナイデルに僕もかなり興奮してしまう。
服をたくしあげれば柔らかな胸とその先。色付き主張する尖りが現れた。そこを口と舌で刺激すれば大きく声をあげる。胸を突き出し刺激を強請る女に気分が良くなった。
手を下ろしパンツの中へと手を伸ばす。しっかり濡れたそこはすんなり指を受け入れた。しかしナカは狭く僕の指をきゅうきゅうと吸い付き搾り取るように蠢いた。淫魔の能力なのか生娘のように狭いそこは1本の指で解さないといけないほどだった。指を出し入れするといやらしい音が響く。
「あぅっんんっだめぇっ」
「だめじゃないよね?イイよね?」
こんなに濡れ僕の指を美味しそうに咥えるくせにだめ、なんて言われたことにムカつき指の動きを少し大きく早くする。
ちゅぽちゅぽ、水音がさらに大きくなりユナイデルは無意識になのか腰を小さく動かし始める。
「なんか、きちゃうっ」
「初々しい反応の真似?イくって言われるの嫌いじゃないよ?僕」
「なにっっこれっ」
「そういうプレイが好きなの?面倒くさいなぁ。ほらイクだよ?イーク」
「イっくっっ」
腰が跳ねびくびくと痙攣する。初々しい反応に狭いナカ。他の男が喜ぶために培った能力なのだろうか。この女はこんなことをしているのにも関わらず他の男を考えているのか。目の前にいるのは僕なのに?さっきから苛立ちが止まらない。
手を止めず動かし続ける。どんどん溢れる愛液と大きくなる水音。それとともにユナイデルも声が大きくイく感覚も短くなる。
再度大きく達し肩で息をするユナイデル。求めるような表情で僕を見つめる彼女の唇にキスを落とし深くする。首に手を回し縋るユナイデルに愛おしさが込み上げた。こんな感情知らない。しかし心地よい感情に酔いしれた。
唇を離し見つめ合う。そっと耳元へ口を寄せるユナイデル。何を言うのだろうか。もっと?続けて?挿れて?その口から出る言葉に耳を寄せた。
「眠れ」
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目を開ける。すでにユナイデルは居なかった。まさか逃げるとは。淫乱と聞いていたのに僕じゃ役不足だったのか?
催眠への対策もしていたはずなのにユナイデルの方が一枚上手だった模様で数十分だけだが眠ってしまった。
他の男にはほいほい足を開く女が僕から逃げるなんて、しかもあんなに面白い女が。
笑みが溢れる。淫魔の研究も魔物との契約もまだ知れていない。次は逃さない。何があっても。
謎に湧き上がっていた苛立ちは研究が進まないことに対する苛立ちと他の奴に研究対象を横取りされる不安。そして愛おしさと思ったのは研究が進んだことに対する喜びだろう。保健室を出た僕はさっそく計画を練り始めた。
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